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二度寝は至高。
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翌日
命に背後から抱きしめられる形で洋一がベッドの上で目を覚ます
―――6時…か…
確か8時前には佐伯さんが迎えに来るって言ってたし…
その前にいろいろ支度しないと…
命さんの為に朝食も作っときたいし…
洋一は命を起こさない様
自分の腰を抱いている命の腕をそっと持ち上げて退けると
ゆっくりと上半身を起こして床に両足を着け、朝食のメニューを考える
―――昨日冷蔵庫に入れた食材の中に美味しそうなベーコンあったし…
簡単だけどベーコンスクランブルエッグかなぁ~…
後は――
洋一がぼんやりと朝食のメニューを考えていると
視界に端にふと、サイドテーブルに置いた自分のスマホが目に入ってしまい…
「…ッ、」
洋一はそのままスマホを無視し続けていたかったがそうもいかず…
意を決してスマホに恐る恐る手を伸ばし
見たくはないと思いながらも受信箱を確認してみる…
するとそこには昨日と同じアドレスから50通近いメールが溜まっており――
「、ぅ…」
洋一はその画面を見て思わず絶句し
さっさと全て削除してしまおうかとも思ったが…
―――ひょっとしたら…
このメールを送ってきている人に関して、何か分かる事がかいてあるかも…
念のため…止せばいいのにそのうちの一件のメールを開いてみてしまい…
『おはよう、皆瀬洋一さん。まだ――彼の傍に居るの?』
「―――――――ッッッ、」
洋一は咄嗟に上げそうなになった悲鳴を手で口を押える事で何とか押し殺し
慌ててメールを全て削除する…
―――分かる事…あった…
向こうは…完全に俺の事を知ってる…!
名前も…第二の性も…
メールの送り主が自分の事を把握しているという事実に
洋一の背筋をゾワッとした悪寒が駆け抜け
全身の毛が鳥肌と共にブワッと総毛立つ…
そこに背後から何者かの腕が洋一の腰を抱き寄せるように絡みついてきて――
「ッ!?!?ひ…、」
「…洋一?」
上半身裸の命が、背後から洋一の腰を両手で緩く抱き
背後から洋一の肩に顎を乗せ、洋一の手元を覗き込むようにしながら
命が洋一の様子を伺う…
「…どうかしたか?」
「いっ…いえ…、何でも…」
「…?」
命が洋一の持つスマホ画面をチラリと盗み見る
しかしそこには空の受信箱に“メッセージはありません”の文字のみが
表示されており…
「…」
ソレを見て命の目が一瞬スッと細くなるが――
「…まだ6時じゃないか…もう少し――」
「ッ!うわっ、」
命が洋一を背後から抱きしめたまま
洋一の身体と一緒にボスンッ…と横に倒れ込む形でベッドの上に二人して倒れ込む…
「ちょっ、命さんっ!」
「まだ…もう少しこのまま…」
命は洋一の項にグリグリと鼻を押し付けながら
洋一の身体をギュウゥゥッと抱きしめる…
―――命さん…寝ぼけてる?
「あ…命さん…っ、ダメですってっ!支度しないと…」
洋一は慌ててベッドから起きようとするが
命にガッチリとホールドされていて身動きが取れず…
自分の腰に回されている命の腕を何とか振り解こうと洋一がもがく中
命が洋一の項に顔を埋めたままうっとりと呟く…
「…良い匂い…」
「命さん…」
「…もう少し…このままで…」
「…もう少し…だけですよ…?」
「ああ…」
二人は暫くの間ベッドの上で微睡んでいたが――
結局二人して二度寝してしまい
この後迎えに来た佐伯に二人して大目玉を食らう事となる…
命に背後から抱きしめられる形で洋一がベッドの上で目を覚ます
―――6時…か…
確か8時前には佐伯さんが迎えに来るって言ってたし…
その前にいろいろ支度しないと…
命さんの為に朝食も作っときたいし…
洋一は命を起こさない様
自分の腰を抱いている命の腕をそっと持ち上げて退けると
ゆっくりと上半身を起こして床に両足を着け、朝食のメニューを考える
―――昨日冷蔵庫に入れた食材の中に美味しそうなベーコンあったし…
簡単だけどベーコンスクランブルエッグかなぁ~…
後は――
洋一がぼんやりと朝食のメニューを考えていると
視界に端にふと、サイドテーブルに置いた自分のスマホが目に入ってしまい…
「…ッ、」
洋一はそのままスマホを無視し続けていたかったがそうもいかず…
意を決してスマホに恐る恐る手を伸ばし
見たくはないと思いながらも受信箱を確認してみる…
するとそこには昨日と同じアドレスから50通近いメールが溜まっており――
「、ぅ…」
洋一はその画面を見て思わず絶句し
さっさと全て削除してしまおうかとも思ったが…
―――ひょっとしたら…
このメールを送ってきている人に関して、何か分かる事がかいてあるかも…
念のため…止せばいいのにそのうちの一件のメールを開いてみてしまい…
『おはよう、皆瀬洋一さん。まだ――彼の傍に居るの?』
「―――――――ッッッ、」
洋一は咄嗟に上げそうなになった悲鳴を手で口を押える事で何とか押し殺し
慌ててメールを全て削除する…
―――分かる事…あった…
向こうは…完全に俺の事を知ってる…!
名前も…第二の性も…
メールの送り主が自分の事を把握しているという事実に
洋一の背筋をゾワッとした悪寒が駆け抜け
全身の毛が鳥肌と共にブワッと総毛立つ…
そこに背後から何者かの腕が洋一の腰を抱き寄せるように絡みついてきて――
「ッ!?!?ひ…、」
「…洋一?」
上半身裸の命が、背後から洋一の腰を両手で緩く抱き
背後から洋一の肩に顎を乗せ、洋一の手元を覗き込むようにしながら
命が洋一の様子を伺う…
「…どうかしたか?」
「いっ…いえ…、何でも…」
「…?」
命が洋一の持つスマホ画面をチラリと盗み見る
しかしそこには空の受信箱に“メッセージはありません”の文字のみが
表示されており…
「…」
ソレを見て命の目が一瞬スッと細くなるが――
「…まだ6時じゃないか…もう少し――」
「ッ!うわっ、」
命が洋一を背後から抱きしめたまま
洋一の身体と一緒にボスンッ…と横に倒れ込む形でベッドの上に二人して倒れ込む…
「ちょっ、命さんっ!」
「まだ…もう少しこのまま…」
命は洋一の項にグリグリと鼻を押し付けながら
洋一の身体をギュウゥゥッと抱きしめる…
―――命さん…寝ぼけてる?
「あ…命さん…っ、ダメですってっ!支度しないと…」
洋一は慌ててベッドから起きようとするが
命にガッチリとホールドされていて身動きが取れず…
自分の腰に回されている命の腕を何とか振り解こうと洋一がもがく中
命が洋一の項に顔を埋めたままうっとりと呟く…
「…良い匂い…」
「命さん…」
「…もう少し…このままで…」
「…もう少し…だけですよ…?」
「ああ…」
二人は暫くの間ベッドの上で微睡んでいたが――
結局二人して二度寝してしまい
この後迎えに来た佐伯に二人して大目玉を食らう事となる…
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