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【2-6】伊織。「その別荘って夜に声が聞こえるということは、僕と雷さんとで泊まってこいって、ことですか?」
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──【2-6】──
補習。フィラはそう訊いて疑問を持った。
「ちょっと待って? 三学期の期末試験の補習って先週に受けたわよね。なのに何でまた補習なのよ?」
と風子に指摘した。
すると後ろ頭を掻きながら、
「私、三学期の期末試験の補習を受けても、二学期の成績が余りに悪いので追加の補習なんだって~」
と笑いで誤魔化(ごまか)すように言った。
「何ですって~!」
とフィラは風子を睨みながら近づいた。
「フィラさん。私、頑張ってやっているんだけど。……そのなかなか成績が上がらなくて~」
と言いながら後ろに下がると、
「何が頑張ってやっているよ!」
と小柄な身体から、どうしたらこんなに大声が出せるのかと思うくらいの声量だった。
「大体、あなたは夜更かしし過ぎなのよ! いつまで起きているの! その夜更かしもダラダラとテレビを見て、スマホで動画を見て、ゲームしているだけじゃないの!」
と言われ、
「うっ!」
と伊織が反応する。
「何で伊織さんがショックを受けているんですか?」
と雷。
「いや……。ここに来るまで、僕もそんな感じの生活を一時的にしていたからね」
「それって一時的ですよね?」
「色々な嫌なことから逃げたかったんだよ。僕の場合はね」
と言ったタイミングで、風子が座り込んだ。
女性としては大柄な方なのに、心なしか小さく見える。
「フィラさんのおっしゃる通りです……。理由は伊織さんのおっしゃる通りです……」
と風子は下を向いた。
「風子! 嫌なことや上手く行かないことなんて世の中、山程あるのよ」
とフィラ。
「だからって悪循環を起こしてどうするの! あなたがそんなつもりなら!」
「つもりなら?」
「テレビをあなたの部屋から撤去して、スマホも解約するわよ」
「え~! そんな~!」
「少なくとも、テレビは今から運び出すから。伊織君、付いてきて」
とフィラは伊織をつれて、風子の部屋に向かおうとした。
「フィラさん! フィラ様! お願いです! 明日、どうしても見たいドラマがあるの。だからテレビの撤去だけは許して~!」
と大きな身体の風子が、小さな身体のフィラに抱きついた。
「あなたね……。そのせいで朝は起きられないんでしょうが!」
とキレて、
「それに学校の課題はやっているんでしょうね!」
「えっと……」
「やっているのかと聞いているのよ!」
「……時々……」
と苦笑いすると、
「今日から全部、やりなさい! それと風子のテレビは伊織君の部屋に置きます」
えっ!
と風子と伊織から同時に声が上がった。
「どうしても、そのドラマが見たいなら伊織君の部屋で見せてもらいなさい!」
えっ? ええ~!
とこれも風子と伊織が同時に声が出た。
「フィラさん! お願い! それだけは!」
とまた風子はフィラに縋(すが)りつく。
「ねえ、風子。明日、あなたが見たいっていうドラマって『私の大好きな大学生のお兄ちゃん』じゃないの?」
と雷が指摘した。
風子は雷の顔を見ると、見る見る真っ赤になっていった。
「なんだ~。風子~。あなた、伊織君のことが好きだったの~?」
とフィラは風子に顔を近づけて言った。
「ちっ! 違うもん! 『私の大好きな大学生のお兄ちゃん』は伊織さんが来る前からやっていたんだもん!」
と言いながらも耳まで赤い。
無関係な伊織も恥ずかしそうにしている。
「まあ、何でもいいわ! 風子!」
「はいっ!」
と立ち上がる。
「明日からしっかりと補習を受けて、課題もきちんとやって、勉強をしっかりやること。勉強で分からないことがあったら」
と伊織を見て、
「伊織君に教わりなさい。いいわね」
とフィラは風子と伊織を交互に見た。
えっ? ええ~!
とまた二人は同時に声を出した。
「はい。風子はそこに座って」
と正座した風子とほとんど変わらない目線が気に入らなかったのか、フィラは爪先立ちをしながら言った。
「明日からは。一つ、補習はきちんと受ける。二つ、課題は必ず提出する。三つ、勉強をする。分からないところは伊織君に聞く。四つ、見たいドラマは伊織君の部屋で見る」
「え~。でも~」
と、ごねてみたが、
「やりなさいじゃないの! やれ! なのよ!」
とフィラは吸血鬼(バンパイア)の本性を出すかのように、ニヤリと不気味に笑った。
「はい……」
と小さく風子は返事をした。
「ということで、明日のお祓いは悪いんだけど、雷ちゃんと伊織君の二人で行ってきてくれるかな?」
と素早く切り替えて、明るく言った。
え~!
と雷と伊織は同時に言った。
「ちょっと、フィラさん! いくら何でも無茶です! 私、霊が全く見えないんですよ!」
「分かっているわよ。でも祓えるでしょう?」
と言ったが、
「私の場合は、祓っているんじゃなくて、雷で消滅させているんですけど」
「基本的に同じことよ」
「え? 祓うのと消滅させるのと、どう違うんですか?」
と伊織が質問した。
「同じじゃないのよ! 例えば、その霊が依頼者のご家族だったとして? 消滅させちゃうんですよ!」
「ああ。そういうことか」
と伊織は落ち着いた様子で納得している。
「う~ん。その時は」
とフィラ。
「その時は?」
と雷。
「帰ってきてよ。今回の依頼は旅行気分でいいからさ」
「旅行気分って……」
と雷は伊織の顔を見る。
「あのう。確認しますけど。まさか、伊織さんと同じ部屋じゃないですよね?」
それを聞いたフィラは、
「じゃあ、今から依頼を説明するわ」
とパソコンで印刷した地図と、打ち出したメールを取り出した。
「場所は奈良県にある〇〇村にある別荘よ」
別荘!
と思わず雷と伊織と、そして今回は関係ない風子も反応して立ち上がった。
「そこの別荘なんだけど、夜になると天井から女の声が聞こえるらしいわ」
「えっ! 怖いっ!」
と風子は一歩引いた。
「風子、あなたね」
とフィラは近づき、一七〇センチの風子を見上げながら、
「元々、風雷館を始めるきっかけは風子、あなたなのよ! そりゃ、子供の頃なら怖いのも分かるけど、あなたはもう高校生てしょう!」
と自称一四〇センチという身長で見上げながら言っているが、顔の辺りがちょうど風子の大きな胸の膨らみになっている。
「全く、こんな大きなオッパイをしている癖に、幽霊が怖いとか許せないわ!」
と両手で風子の膨らみを掴んだ。
「あんっ。もう、フィラさんたら!」
と黄色い声が思わず出てしまった。
「ちょっと、フィラさん。今は伊織さんも居るから、そういうことはしない方が……」
と恥ずかしそうに雷は止めた。
「は? 何を言っているのよ。ここでは風子しか霊は見えないし、風神の力で霊を除霊できるのも風子だけなのよ!」
と怒りに任せてフィラは喋り続ける。
「別荘を持っているという社長さんからの依頼なのよ。その社長さん、とっても困っておられるの。我が風雷館のコンセプトは世のため人のために、心ばかりのお礼で働くことよ!」
「何、そのコンセプト?」
と雷。
「霊障にお困りの社長さんの悩みを解決する。それこそ、風雷館の存在意義なのよ」
「で、本当はその社長さんからは、いくらの報酬がもらえるんてすか? ウソはなしですよ」
と突っ込む雷。
少し間が開いてから、フィラは言った。
「問題を解決してくれたら百万円を支払いますって言ってくれたのよ」
百万円!
と風子と雷と伊織の声が重なった。
「そんな美味(おい)しい仕事の依頼なのに、風子! あなた、補習ですって! 全く!」
とまた、風子を責めた。
「風雷館のコンセプトは、世のため人のために、心ばかりのお礼で働くことなんじゃあ」
と呆れる雷。
その時、
「あのう……。いいですか?」
と伊織が小さく手を挙げる。
「どうぞ。伊織君」
とフィラが伊織を指差す。
「まさかとは思うのですけど、その別荘って夜に声が聞こえるということは、僕と雷さんとで泊まってこいって、ことですか?」
「あら。察しがいいわね。賢い男の子って好きよ」
とフィラは嬉しそうに笑った。
雷はそこであることに気づいた。
「あのう。フィラさんも付いてきてくれるんですよね?」
と恐る恐る訊くと、
「私は行かないわ。親友の房江の様子がおかしかったんで、一人で電車を乗り継いで様子を見に行きたいのよ」
と当たり前のように言った。
2024年1月13日
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また、まとめサイト等への引用をする場合は無断ではなく、こちらへお知らせ下さい。許可するかを判断致します。
補習。フィラはそう訊いて疑問を持った。
「ちょっと待って? 三学期の期末試験の補習って先週に受けたわよね。なのに何でまた補習なのよ?」
と風子に指摘した。
すると後ろ頭を掻きながら、
「私、三学期の期末試験の補習を受けても、二学期の成績が余りに悪いので追加の補習なんだって~」
と笑いで誤魔化(ごまか)すように言った。
「何ですって~!」
とフィラは風子を睨みながら近づいた。
「フィラさん。私、頑張ってやっているんだけど。……そのなかなか成績が上がらなくて~」
と言いながら後ろに下がると、
「何が頑張ってやっているよ!」
と小柄な身体から、どうしたらこんなに大声が出せるのかと思うくらいの声量だった。
「大体、あなたは夜更かしし過ぎなのよ! いつまで起きているの! その夜更かしもダラダラとテレビを見て、スマホで動画を見て、ゲームしているだけじゃないの!」
と言われ、
「うっ!」
と伊織が反応する。
「何で伊織さんがショックを受けているんですか?」
と雷。
「いや……。ここに来るまで、僕もそんな感じの生活を一時的にしていたからね」
「それって一時的ですよね?」
「色々な嫌なことから逃げたかったんだよ。僕の場合はね」
と言ったタイミングで、風子が座り込んだ。
女性としては大柄な方なのに、心なしか小さく見える。
「フィラさんのおっしゃる通りです……。理由は伊織さんのおっしゃる通りです……」
と風子は下を向いた。
「風子! 嫌なことや上手く行かないことなんて世の中、山程あるのよ」
とフィラ。
「だからって悪循環を起こしてどうするの! あなたがそんなつもりなら!」
「つもりなら?」
「テレビをあなたの部屋から撤去して、スマホも解約するわよ」
「え~! そんな~!」
「少なくとも、テレビは今から運び出すから。伊織君、付いてきて」
とフィラは伊織をつれて、風子の部屋に向かおうとした。
「フィラさん! フィラ様! お願いです! 明日、どうしても見たいドラマがあるの。だからテレビの撤去だけは許して~!」
と大きな身体の風子が、小さな身体のフィラに抱きついた。
「あなたね……。そのせいで朝は起きられないんでしょうが!」
とキレて、
「それに学校の課題はやっているんでしょうね!」
「えっと……」
「やっているのかと聞いているのよ!」
「……時々……」
と苦笑いすると、
「今日から全部、やりなさい! それと風子のテレビは伊織君の部屋に置きます」
えっ!
と風子と伊織から同時に声が上がった。
「どうしても、そのドラマが見たいなら伊織君の部屋で見せてもらいなさい!」
えっ? ええ~!
とこれも風子と伊織が同時に声が出た。
「フィラさん! お願い! それだけは!」
とまた風子はフィラに縋(すが)りつく。
「ねえ、風子。明日、あなたが見たいっていうドラマって『私の大好きな大学生のお兄ちゃん』じゃないの?」
と雷が指摘した。
風子は雷の顔を見ると、見る見る真っ赤になっていった。
「なんだ~。風子~。あなた、伊織君のことが好きだったの~?」
とフィラは風子に顔を近づけて言った。
「ちっ! 違うもん! 『私の大好きな大学生のお兄ちゃん』は伊織さんが来る前からやっていたんだもん!」
と言いながらも耳まで赤い。
無関係な伊織も恥ずかしそうにしている。
「まあ、何でもいいわ! 風子!」
「はいっ!」
と立ち上がる。
「明日からしっかりと補習を受けて、課題もきちんとやって、勉強をしっかりやること。勉強で分からないことがあったら」
と伊織を見て、
「伊織君に教わりなさい。いいわね」
とフィラは風子と伊織を交互に見た。
えっ? ええ~!
とまた二人は同時に声を出した。
「はい。風子はそこに座って」
と正座した風子とほとんど変わらない目線が気に入らなかったのか、フィラは爪先立ちをしながら言った。
「明日からは。一つ、補習はきちんと受ける。二つ、課題は必ず提出する。三つ、勉強をする。分からないところは伊織君に聞く。四つ、見たいドラマは伊織君の部屋で見る」
「え~。でも~」
と、ごねてみたが、
「やりなさいじゃないの! やれ! なのよ!」
とフィラは吸血鬼(バンパイア)の本性を出すかのように、ニヤリと不気味に笑った。
「はい……」
と小さく風子は返事をした。
「ということで、明日のお祓いは悪いんだけど、雷ちゃんと伊織君の二人で行ってきてくれるかな?」
と素早く切り替えて、明るく言った。
え~!
と雷と伊織は同時に言った。
「ちょっと、フィラさん! いくら何でも無茶です! 私、霊が全く見えないんですよ!」
「分かっているわよ。でも祓えるでしょう?」
と言ったが、
「私の場合は、祓っているんじゃなくて、雷で消滅させているんですけど」
「基本的に同じことよ」
「え? 祓うのと消滅させるのと、どう違うんですか?」
と伊織が質問した。
「同じじゃないのよ! 例えば、その霊が依頼者のご家族だったとして? 消滅させちゃうんですよ!」
「ああ。そういうことか」
と伊織は落ち着いた様子で納得している。
「う~ん。その時は」
とフィラ。
「その時は?」
と雷。
「帰ってきてよ。今回の依頼は旅行気分でいいからさ」
「旅行気分って……」
と雷は伊織の顔を見る。
「あのう。確認しますけど。まさか、伊織さんと同じ部屋じゃないですよね?」
それを聞いたフィラは、
「じゃあ、今から依頼を説明するわ」
とパソコンで印刷した地図と、打ち出したメールを取り出した。
「場所は奈良県にある〇〇村にある別荘よ」
別荘!
と思わず雷と伊織と、そして今回は関係ない風子も反応して立ち上がった。
「そこの別荘なんだけど、夜になると天井から女の声が聞こえるらしいわ」
「えっ! 怖いっ!」
と風子は一歩引いた。
「風子、あなたね」
とフィラは近づき、一七〇センチの風子を見上げながら、
「元々、風雷館を始めるきっかけは風子、あなたなのよ! そりゃ、子供の頃なら怖いのも分かるけど、あなたはもう高校生てしょう!」
と自称一四〇センチという身長で見上げながら言っているが、顔の辺りがちょうど風子の大きな胸の膨らみになっている。
「全く、こんな大きなオッパイをしている癖に、幽霊が怖いとか許せないわ!」
と両手で風子の膨らみを掴んだ。
「あんっ。もう、フィラさんたら!」
と黄色い声が思わず出てしまった。
「ちょっと、フィラさん。今は伊織さんも居るから、そういうことはしない方が……」
と恥ずかしそうに雷は止めた。
「は? 何を言っているのよ。ここでは風子しか霊は見えないし、風神の力で霊を除霊できるのも風子だけなのよ!」
と怒りに任せてフィラは喋り続ける。
「別荘を持っているという社長さんからの依頼なのよ。その社長さん、とっても困っておられるの。我が風雷館のコンセプトは世のため人のために、心ばかりのお礼で働くことよ!」
「何、そのコンセプト?」
と雷。
「霊障にお困りの社長さんの悩みを解決する。それこそ、風雷館の存在意義なのよ」
「で、本当はその社長さんからは、いくらの報酬がもらえるんてすか? ウソはなしですよ」
と突っ込む雷。
少し間が開いてから、フィラは言った。
「問題を解決してくれたら百万円を支払いますって言ってくれたのよ」
百万円!
と風子と雷と伊織の声が重なった。
「そんな美味(おい)しい仕事の依頼なのに、風子! あなた、補習ですって! 全く!」
とまた、風子を責めた。
「風雷館のコンセプトは、世のため人のために、心ばかりのお礼で働くことなんじゃあ」
と呆れる雷。
その時、
「あのう……。いいですか?」
と伊織が小さく手を挙げる。
「どうぞ。伊織君」
とフィラが伊織を指差す。
「まさかとは思うのですけど、その別荘って夜に声が聞こえるということは、僕と雷さんとで泊まってこいって、ことですか?」
「あら。察しがいいわね。賢い男の子って好きよ」
とフィラは嬉しそうに笑った。
雷はそこであることに気づいた。
「あのう。フィラさんも付いてきてくれるんですよね?」
と恐る恐る訊くと、
「私は行かないわ。親友の房江の様子がおかしかったんで、一人で電車を乗り継いで様子を見に行きたいのよ」
と当たり前のように言った。
2024年1月13日
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