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【3-2】フィラ。「いいのよ。私は伊織君を信用することにしたから」
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──【3-2】──
伊織は雷に、
「フィラさんと風子の会話で何か気になることを聞きませんでしたか?」
と尋ねられたが、
「えっ? なに?」
とわざとテレビのスピーカーに耳を当てながら、
「やあ、雷さん。何かこのテレビ、音声が不安定なんだよね。ところで何かな?」
と言いながら、テレビのスピーカー部分に耳を当てながら答えた。
それを見た雷は、
「何でもないです。明日は何時に出かけますか?」
と別のことを訊いた。
「雷さんさえよければ、フィラさんを駅まで送って行ってから、目的地の奈良の別荘に向かおうと思っているんだけど?」
と言うと、
「そうしましょう。で、テレビのことは取り敢えず置いておいて下さい。今からお店に行って、晩ご飯を食べましょう」
と言った。
伊織は雷が買ってきた買い物袋を持った。雷は二階の事務所の机に置いてあった別荘の資料とボールペンを取った。
四人は一階に下りて階段下の出入り口に鍵をかけた。
フィラさんがシャッターの鍵を開ける。シャッターを上まで持ち上げるのは、背の高い伊織の役目になっていた。
入り口のドアを抜けると、
「すぐに作るわ」
とフィラは手早く麺つゆでうどんの出汁を作り、残っているカレーの中に入れた。
コンロには深めの鍋で湯を沸かし、ラーメン丼(どんぶり)を用意する。
「伊織君。悪いんだけど、店にはうどん用の丼がないのよ」
「あ。大丈夫ですよ」
「であなたの箸もないのよ。しばらくは割り箸を使ってくれるかな?」
と言いながら、手早く揚げを刻んでカレーうどんの出汁に入れた。
湯が沸騰すると、うどんを『てぼ』という深い手持ちの笊(ざる)に入れる。茹で上がると水気を切ってラーメン丼に入れる。その後、残ったカレーと出汁を合わせた汁をかけた。
「はい。誰か先に食べて。温かいうちにね」
「はい! 私、もらいます」
と風子が手を上げて、出来立てのカレーうどんをカウンターの真ん中に持っていくと、
「箸、箸」
と言いながら、箸をいくつか立てられている水切りの箸立てから、猫の絵柄のある箸を選んだ。
「お先に。頂きます」
と風子は食べると、
「美味しい。フィラさんのカレーうどんは最高よ」
と美味しそうに食べていく。
次にカレーうどんが出来上がると、
「伊織さん、どうぞ」
と雷が譲ってくれ、
「頂きます」
と伊織はカウンターの奥の端で手を合わせた。
風子はカウンターの真ん中。
伊織はカウンターの店の一番奥。
雷は奥のテーブルで、フィラはど真ん中のテーブルで食べ始めた。
しばらくして雷が、
「明日は私達の車でフィラさんを駅まで送っていきます」
と提案すると、
「それは助かるわ。私、一泊はするつもりだから荷物が多いのよ」
と言った。
「房江さんって岡山なんですよね」
「ええ。新幹線で行くから、最寄りの駅までは楽なんだけど。そこからはほとんどタクシーになるわね」
「バスとかないんですか?」
「今は人が減ったからかしら。バスの本数がとても少ないのよ」
「それなら来週とかにすれば、車が使えますよ」
と言ったが、
「胸騒ぎがするのよ。一日でもいいから早く会いたいの」
「今日、お会いしたばかりなのに?」
「そうなんだけど、構わないかしら?」
「フィラさんがそうしたいのなら」
と雷は納得した。
「それと奈良でも最南端ですよね。行けるところまでは高速道路を使ってもいいですか?」
と言うと、
「もちろんよ。それに厄介な霊や物の怪だったら別荘に泊まらないで、他で宿泊先を取ってもいいからね」
「分かりました。助かります」
と雷はスラスラと資料に書き込んだ。
「伊織さんはマニュアルの軽バンの運転てできますか?」
「軽バンは初めて運転するけど、マニュアルは大丈夫だよ」
と答える。
「じゃあ。何かあったらお互いのスマホに電話かメールで連絡すること。風子は戸締まりをちゃんとしてよ。数日は一人だけなんたから」
とフィラ。
「そんな、子供扱いしないでよ」
と剥(むく)れると、
「お代わり」
と丼をフィラに差し出した。
「自分でやりなさい! 全く! そんなに食べるから、おっぱいばっかり大きくなるのよ!」
とフィラは容赦なく言った。
「もう、胸の話題は禁止です!」
と雷は言った。
店内の女の子達の会話以外は、静かな夜だった。時々、車のエンジン音とクラクションが聞こえる。
この後、フィラが風子と雷の高校での生活や友達について話を聞いたりした。
明日のために皆は早めに就寝した。
明日の朝出発は午前八時の予定となった。
伊織は午前六時に目が覚めた。雨音が聞こえてくる。
「今日は気をつけて運転しないといけないな」
と言いながら洗面台に行き、顔を洗う。
「おはよう、伊織君。早いわね」
とフィラが声をかけた。
「おはようございます」
「しっかり眠れた? しっかり寝てもらわないと長距離の運転は辛いわよ」
「しっかり眠れたと思います。それと昨日、教えてもらったカレー店の売上入力を済ませようと思いまして」
「あら。それは助かるわ。でも売上入力は数日くらい遅くなっても構わないわよ。今回みたいに長距離を運転する時は、しっかり寝てもらうのも仕事のうちよ」
「確かにそうですね。でも覚えたてなので少し作業します」
「分かったわ。任せるわ。七時にはカレー店で朝食よ。朝食と言っても、ご飯と焼き魚と味噌汁と納豆だけど」
「そうなんですか? ありがとうございます。なんかとても和食で健康そうな朝食ですね」
「不死といっても健康は大事なのよ。寝たきりのままで不死だなんて最悪だからね」
とフィラは微笑んだ。
「他の吸血鬼(バンパイア)は知らないけど、私は身体を大事にしたいのよ。以前、大怪我で鼻をやってから嗅覚を失(うしな)っちゃったからね。元に戻ると信じながら過ごしてきたけど、もう三十五年くらい悪いまま経ってしまったわ……」
「そうなんですか?」
「仕事で高速を走っていたらね。前方の大事故に巻き込まれちゃってさ。思いっ切り顔をぶつけて鼻から陥没しちゃってさあ~」
「え? ええ~! それ、大丈夫だったんですか?」
「当時乗ってたのは中古車だったからエアバッグは付いていなくてね。骨まで達して痛いのなんの! でも病院に連れて行かれる訳にはいかないんで、顔をタオルで押さえながら警察の実況見分に付き合ったわよ。まあ、血は自由に動かせるからね。出血は止めたんだけど」
「それでどうなったんですか?」
「警察から『怪我をしているなら人身にするか?』って言われたけど、吸血鬼(バンパイア)だなんてバレたら、病院から何をされるか分からないでしょ。『怪我は大したことないので、物損でいいです』って言ったのよ。でもなぜかそこから匂いが分からなくなってね。骨って本当はじっくりと治さないと完治しないのに、自分の意志で急いて治したからかもだけど。まあ、治らない原因は正直、分からないわ」
「料理。いや特にカレー作りって鼻が悪かったら困りませんか?」
「困る。困る。だけど仕方がないじゃない。だから怪我する以前にはスパイスを混ぜてカレーを作っていたんだけど、それが出来なくなっちゃったから今は市販のカレー粉を混ぜてやっているのよ。あ。これは他では内緒よ」
とウインクすると、
「おはようございます、フィラさん。で! 昨日、入ったばかりの伊織さんに、そんなに秘密をベラベラ話さない方がいいんじゃないですか?」
と安売りで売っていそうな紺色のスウェット姿の雷が現れた。風子ほどではないが、胸が大きく盛り上がっている。
「おはよう。雷さん」
と伊織。
「……おはようございます。今日はよろしくお願い致します」
と他人行儀な返事が返ってきた。
「……なんか警戒されてる……」
と伊織は俯いた。
「雷ちゃん、おはよう。伊織君は信用できる人よ。というか信用することにしたのよ」
「そんなに簡単でいいんですか?」
「簡単じゃないけど、いいのよ」
と笑うと、
「風子は起きるのは七時前かな?」
と雷。
「よくて顔も洗わず、パジャマ姿で朝食にくるか? それとも今日も朝食なしで学校まで走るか?」
と少しイライラしながらフィラが言うと、
「僕、起こしてきます」
と伊織は風子の部屋に向かった。
「助かるわ~。風子を起こすのがある意味、一番大変だからね」
「でも女子高生を起こすのを、男性がやっていいんですかね?」
「いいのよ。私は伊織君を信用することにしたから」
とフィラは微笑んだ。
2024年1月20日
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伊織は雷に、
「フィラさんと風子の会話で何か気になることを聞きませんでしたか?」
と尋ねられたが、
「えっ? なに?」
とわざとテレビのスピーカーに耳を当てながら、
「やあ、雷さん。何かこのテレビ、音声が不安定なんだよね。ところで何かな?」
と言いながら、テレビのスピーカー部分に耳を当てながら答えた。
それを見た雷は、
「何でもないです。明日は何時に出かけますか?」
と別のことを訊いた。
「雷さんさえよければ、フィラさんを駅まで送って行ってから、目的地の奈良の別荘に向かおうと思っているんだけど?」
と言うと、
「そうしましょう。で、テレビのことは取り敢えず置いておいて下さい。今からお店に行って、晩ご飯を食べましょう」
と言った。
伊織は雷が買ってきた買い物袋を持った。雷は二階の事務所の机に置いてあった別荘の資料とボールペンを取った。
四人は一階に下りて階段下の出入り口に鍵をかけた。
フィラさんがシャッターの鍵を開ける。シャッターを上まで持ち上げるのは、背の高い伊織の役目になっていた。
入り口のドアを抜けると、
「すぐに作るわ」
とフィラは手早く麺つゆでうどんの出汁を作り、残っているカレーの中に入れた。
コンロには深めの鍋で湯を沸かし、ラーメン丼(どんぶり)を用意する。
「伊織君。悪いんだけど、店にはうどん用の丼がないのよ」
「あ。大丈夫ですよ」
「であなたの箸もないのよ。しばらくは割り箸を使ってくれるかな?」
と言いながら、手早く揚げを刻んでカレーうどんの出汁に入れた。
湯が沸騰すると、うどんを『てぼ』という深い手持ちの笊(ざる)に入れる。茹で上がると水気を切ってラーメン丼に入れる。その後、残ったカレーと出汁を合わせた汁をかけた。
「はい。誰か先に食べて。温かいうちにね」
「はい! 私、もらいます」
と風子が手を上げて、出来立てのカレーうどんをカウンターの真ん中に持っていくと、
「箸、箸」
と言いながら、箸をいくつか立てられている水切りの箸立てから、猫の絵柄のある箸を選んだ。
「お先に。頂きます」
と風子は食べると、
「美味しい。フィラさんのカレーうどんは最高よ」
と美味しそうに食べていく。
次にカレーうどんが出来上がると、
「伊織さん、どうぞ」
と雷が譲ってくれ、
「頂きます」
と伊織はカウンターの奥の端で手を合わせた。
風子はカウンターの真ん中。
伊織はカウンターの店の一番奥。
雷は奥のテーブルで、フィラはど真ん中のテーブルで食べ始めた。
しばらくして雷が、
「明日は私達の車でフィラさんを駅まで送っていきます」
と提案すると、
「それは助かるわ。私、一泊はするつもりだから荷物が多いのよ」
と言った。
「房江さんって岡山なんですよね」
「ええ。新幹線で行くから、最寄りの駅までは楽なんだけど。そこからはほとんどタクシーになるわね」
「バスとかないんですか?」
「今は人が減ったからかしら。バスの本数がとても少ないのよ」
「それなら来週とかにすれば、車が使えますよ」
と言ったが、
「胸騒ぎがするのよ。一日でもいいから早く会いたいの」
「今日、お会いしたばかりなのに?」
「そうなんだけど、構わないかしら?」
「フィラさんがそうしたいのなら」
と雷は納得した。
「それと奈良でも最南端ですよね。行けるところまでは高速道路を使ってもいいですか?」
と言うと、
「もちろんよ。それに厄介な霊や物の怪だったら別荘に泊まらないで、他で宿泊先を取ってもいいからね」
「分かりました。助かります」
と雷はスラスラと資料に書き込んだ。
「伊織さんはマニュアルの軽バンの運転てできますか?」
「軽バンは初めて運転するけど、マニュアルは大丈夫だよ」
と答える。
「じゃあ。何かあったらお互いのスマホに電話かメールで連絡すること。風子は戸締まりをちゃんとしてよ。数日は一人だけなんたから」
とフィラ。
「そんな、子供扱いしないでよ」
と剥(むく)れると、
「お代わり」
と丼をフィラに差し出した。
「自分でやりなさい! 全く! そんなに食べるから、おっぱいばっかり大きくなるのよ!」
とフィラは容赦なく言った。
「もう、胸の話題は禁止です!」
と雷は言った。
店内の女の子達の会話以外は、静かな夜だった。時々、車のエンジン音とクラクションが聞こえる。
この後、フィラが風子と雷の高校での生活や友達について話を聞いたりした。
明日のために皆は早めに就寝した。
明日の朝出発は午前八時の予定となった。
伊織は午前六時に目が覚めた。雨音が聞こえてくる。
「今日は気をつけて運転しないといけないな」
と言いながら洗面台に行き、顔を洗う。
「おはよう、伊織君。早いわね」
とフィラが声をかけた。
「おはようございます」
「しっかり眠れた? しっかり寝てもらわないと長距離の運転は辛いわよ」
「しっかり眠れたと思います。それと昨日、教えてもらったカレー店の売上入力を済ませようと思いまして」
「あら。それは助かるわ。でも売上入力は数日くらい遅くなっても構わないわよ。今回みたいに長距離を運転する時は、しっかり寝てもらうのも仕事のうちよ」
「確かにそうですね。でも覚えたてなので少し作業します」
「分かったわ。任せるわ。七時にはカレー店で朝食よ。朝食と言っても、ご飯と焼き魚と味噌汁と納豆だけど」
「そうなんですか? ありがとうございます。なんかとても和食で健康そうな朝食ですね」
「不死といっても健康は大事なのよ。寝たきりのままで不死だなんて最悪だからね」
とフィラは微笑んだ。
「他の吸血鬼(バンパイア)は知らないけど、私は身体を大事にしたいのよ。以前、大怪我で鼻をやってから嗅覚を失(うしな)っちゃったからね。元に戻ると信じながら過ごしてきたけど、もう三十五年くらい悪いまま経ってしまったわ……」
「そうなんですか?」
「仕事で高速を走っていたらね。前方の大事故に巻き込まれちゃってさ。思いっ切り顔をぶつけて鼻から陥没しちゃってさあ~」
「え? ええ~! それ、大丈夫だったんですか?」
「当時乗ってたのは中古車だったからエアバッグは付いていなくてね。骨まで達して痛いのなんの! でも病院に連れて行かれる訳にはいかないんで、顔をタオルで押さえながら警察の実況見分に付き合ったわよ。まあ、血は自由に動かせるからね。出血は止めたんだけど」
「それでどうなったんですか?」
「警察から『怪我をしているなら人身にするか?』って言われたけど、吸血鬼(バンパイア)だなんてバレたら、病院から何をされるか分からないでしょ。『怪我は大したことないので、物損でいいです』って言ったのよ。でもなぜかそこから匂いが分からなくなってね。骨って本当はじっくりと治さないと完治しないのに、自分の意志で急いて治したからかもだけど。まあ、治らない原因は正直、分からないわ」
「料理。いや特にカレー作りって鼻が悪かったら困りませんか?」
「困る。困る。だけど仕方がないじゃない。だから怪我する以前にはスパイスを混ぜてカレーを作っていたんだけど、それが出来なくなっちゃったから今は市販のカレー粉を混ぜてやっているのよ。あ。これは他では内緒よ」
とウインクすると、
「おはようございます、フィラさん。で! 昨日、入ったばかりの伊織さんに、そんなに秘密をベラベラ話さない方がいいんじゃないですか?」
と安売りで売っていそうな紺色のスウェット姿の雷が現れた。風子ほどではないが、胸が大きく盛り上がっている。
「おはよう。雷さん」
と伊織。
「……おはようございます。今日はよろしくお願い致します」
と他人行儀な返事が返ってきた。
「……なんか警戒されてる……」
と伊織は俯いた。
「雷ちゃん、おはよう。伊織君は信用できる人よ。というか信用することにしたのよ」
「そんなに簡単でいいんですか?」
「簡単じゃないけど、いいのよ」
と笑うと、
「風子は起きるのは七時前かな?」
と雷。
「よくて顔も洗わず、パジャマ姿で朝食にくるか? それとも今日も朝食なしで学校まで走るか?」
と少しイライラしながらフィラが言うと、
「僕、起こしてきます」
と伊織は風子の部屋に向かった。
「助かるわ~。風子を起こすのがある意味、一番大変だからね」
「でも女子高生を起こすのを、男性がやっていいんですかね?」
「いいのよ。私は伊織君を信用することにしたから」
とフィラは微笑んだ。
2024年1月20日
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