13 / 14
約束(2)
しおりを挟む
「好きでもないひととセックスして頑張ったんだから、今度は好きなひととセックスしていいよね?」
夏尋の言葉に、真雪は総毛立つ。真雪の同意がないのに、そんなわけはない。だが、夏尋の中ではそうなのだろう。真雪はやっと、自分のしたことの重大さに気づいた。
「うっ……」
後孔に指がさらに入ってくる。真雪は痛みで、顔をしかめる。
「暴れると噛むかもしれないから、大人しくしてて」
そう夏尋に言われて、真雪はぞっとした。性器を口に含んでいるということは、いつでも噛めるということだ。真雪はじっとしているしかない。
後孔の指は真雪の中を探るように動いた。痛みには少し慣れてきたものの、異物感はある。
「く……」
また強い痛みを真雪は覚えた。ぐっと開かれる感じがする。おそらく、指を増やされた。
「はあ……」
真雪は大きく息を吐いた。嫌だが、ひきこもっていて筋力の落ちた真雪に逆らえる力はない。夏尋のされるがままだ。それなら、早く終わってくれと思った。
「もういいかな……」
夏尋が性器から口を離した。真雪の脚のあいだに座り直す。
いよいよか、と真雪は思った。夏尋が真雪の脚を持ち上げて、迫ってくる。
「真雪……」
「く、あっ……」
「好きだよ」
真雪の中が熱いものでこじ開けられる。真雪は苦しくなる。
「真雪、真雪」
夏尋は何度も名前を呼びながら、真雪の中を穿ってくる。
「うう……」
真雪の瞳から涙がこぼれ落ちる。苦痛に顔をゆがめた。夏尋はどんどん奥に入ってくる。
「入った……」
夏尋が嬉しそうな声を出す。真雪は下半身を見た。自分の体と夏尋の体が密着している。悪夢だと思った。
「真雪、真雪、俺、幸せだ」
興奮したように夏尋が繰り返す。無邪気な声ですらあった。夏尋は真雪に抱きついてくる。
「ぐ……」
夏尋の体が重たい。内臓が圧迫されていて苦しい。夏尋は真雪の首筋にキスしてきた。
「真雪、愛してる……」
抱きつきながら、夏尋は腰を動かしてくる。
「あっ、あ、ぐ……」
体の奥を突かれるたびに、真雪は勝手に声が出た。一回突かれるごとに、体に大きな衝撃がくる。
「う、うう……」
真雪は泣きながら揺さぶられていた。夏尋の熱い体温が鬱陶しい。早く終われ、早く終われと願った。
「あ、気持ちいい、真雪……」
夏尋が切なげな声をあげる。夏尋は、腰を大きく前後させながら、真雪の奥を貪る。
「は、あ、あっ……」
「ん、イきそう……」
夏尋が抽挿のスピードを上げる。真雪は目をつむってそれを耐えた。
「う、あ、くっ……」
「うっ——!」
ゴム越しに夏尋は精を出した。はあ、と大きく息をついて、真雪の胸の上に頭を乗せる。
「どけ……」
かすれた声で真雪は言った。夏尋は顔をゆっくりと上げる。
「もっと真雪の中にいたい……」
「僕が苦しい」
「あ、ごめん」
夏尋は聞き分けよく真雪の中から性器を抜いた。ゴムを外すと、また真雪のほうに来る。
「よいしょ……」
夏尋が真雪の足に下着とスウェットを履かせてくる。真雪は胸までずり上がったトップスを自分で下げた。
「真雪……」
夏尋が真雪の顔に近づいてくる。真雪は夏尋の顔を手で追いやった。
「来るな。帰れ」
「真雪……」
夏尋は、真雪を強姦したと思っていないらしい。悲しげな犬みたいな顔で真雪の足元に座っている。こっちのほうが傷ついているのに、なんで傷ついているような顔をしているんだ、と真雪は思った。
「僕の部屋から出ていけ」
真雪がそう言うと、夏尋は渋々立ち上がった。名残惜しそうに部屋を出ていく。
夏尋の姿が見えなくなってから、真雪は全身の力を抜いた。ずっと緊張しっぱなしだった。
真雪は自分の体を腕で抱きしめた。
大丈夫、大丈夫と言い聞かせる。なにが大丈夫なのかは真雪にもわからなかったが、誰かにそう言ってもらいたい気分だった。
夏尋の言葉に、真雪は総毛立つ。真雪の同意がないのに、そんなわけはない。だが、夏尋の中ではそうなのだろう。真雪はやっと、自分のしたことの重大さに気づいた。
「うっ……」
後孔に指がさらに入ってくる。真雪は痛みで、顔をしかめる。
「暴れると噛むかもしれないから、大人しくしてて」
そう夏尋に言われて、真雪はぞっとした。性器を口に含んでいるということは、いつでも噛めるということだ。真雪はじっとしているしかない。
後孔の指は真雪の中を探るように動いた。痛みには少し慣れてきたものの、異物感はある。
「く……」
また強い痛みを真雪は覚えた。ぐっと開かれる感じがする。おそらく、指を増やされた。
「はあ……」
真雪は大きく息を吐いた。嫌だが、ひきこもっていて筋力の落ちた真雪に逆らえる力はない。夏尋のされるがままだ。それなら、早く終わってくれと思った。
「もういいかな……」
夏尋が性器から口を離した。真雪の脚のあいだに座り直す。
いよいよか、と真雪は思った。夏尋が真雪の脚を持ち上げて、迫ってくる。
「真雪……」
「く、あっ……」
「好きだよ」
真雪の中が熱いものでこじ開けられる。真雪は苦しくなる。
「真雪、真雪」
夏尋は何度も名前を呼びながら、真雪の中を穿ってくる。
「うう……」
真雪の瞳から涙がこぼれ落ちる。苦痛に顔をゆがめた。夏尋はどんどん奥に入ってくる。
「入った……」
夏尋が嬉しそうな声を出す。真雪は下半身を見た。自分の体と夏尋の体が密着している。悪夢だと思った。
「真雪、真雪、俺、幸せだ」
興奮したように夏尋が繰り返す。無邪気な声ですらあった。夏尋は真雪に抱きついてくる。
「ぐ……」
夏尋の体が重たい。内臓が圧迫されていて苦しい。夏尋は真雪の首筋にキスしてきた。
「真雪、愛してる……」
抱きつきながら、夏尋は腰を動かしてくる。
「あっ、あ、ぐ……」
体の奥を突かれるたびに、真雪は勝手に声が出た。一回突かれるごとに、体に大きな衝撃がくる。
「う、うう……」
真雪は泣きながら揺さぶられていた。夏尋の熱い体温が鬱陶しい。早く終われ、早く終われと願った。
「あ、気持ちいい、真雪……」
夏尋が切なげな声をあげる。夏尋は、腰を大きく前後させながら、真雪の奥を貪る。
「は、あ、あっ……」
「ん、イきそう……」
夏尋が抽挿のスピードを上げる。真雪は目をつむってそれを耐えた。
「う、あ、くっ……」
「うっ——!」
ゴム越しに夏尋は精を出した。はあ、と大きく息をついて、真雪の胸の上に頭を乗せる。
「どけ……」
かすれた声で真雪は言った。夏尋は顔をゆっくりと上げる。
「もっと真雪の中にいたい……」
「僕が苦しい」
「あ、ごめん」
夏尋は聞き分けよく真雪の中から性器を抜いた。ゴムを外すと、また真雪のほうに来る。
「よいしょ……」
夏尋が真雪の足に下着とスウェットを履かせてくる。真雪は胸までずり上がったトップスを自分で下げた。
「真雪……」
夏尋が真雪の顔に近づいてくる。真雪は夏尋の顔を手で追いやった。
「来るな。帰れ」
「真雪……」
夏尋は、真雪を強姦したと思っていないらしい。悲しげな犬みたいな顔で真雪の足元に座っている。こっちのほうが傷ついているのに、なんで傷ついているような顔をしているんだ、と真雪は思った。
「僕の部屋から出ていけ」
真雪がそう言うと、夏尋は渋々立ち上がった。名残惜しそうに部屋を出ていく。
夏尋の姿が見えなくなってから、真雪は全身の力を抜いた。ずっと緊張しっぱなしだった。
真雪は自分の体を腕で抱きしめた。
大丈夫、大丈夫と言い聞かせる。なにが大丈夫なのかは真雪にもわからなかったが、誰かにそう言ってもらいたい気分だった。
10
あなたにおすすめの小説
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
平穏なβ人生の終わりの始まりについて(完結)
ビスケット
BL
アルファ、ベータ、オメガの三つの性が存在するこの世界では、αこそがヒエラルキーの頂点に立つ。オメガは生まれついて庇護欲を誘う儚げな美しさの容姿と、αと番うという性質を持つ特権的な存在であった。そんな世界で、その他大勢といった雑なくくりの存在、ベータ。
希少な彼らと違って、取り立ててドラマチックなことも起きず、普通に出会い恋をして平々凡々な人生を送る。希少な者と、そうでない者、彼らの間には目に見えない壁が存在し、交わらないまま世界は回っていく。
そんな世界に生を受け、平凡上等を胸に普通に生きてきたβの男、山岸守28歳。淡々と努力を重ね、それなりに高スペックになりながらも、地味に埋もれるのはβの宿命と割り切っている。
しかしそんな男の日常が脆くも崩れようとしていた・・・
今日もBL営業カフェで働いています!?
卵丸
BL
ブラック企業の会社に嫌気がさして、退職した沢良宜 篤は給料が高い、男だけのカフェに面接を受けるが「腐男子ですか?」と聞かれて「腐男子ではない」と答えてしまい。改めて、説明文の「BLカフェ」と見てなかったので不採用と思っていたが次の日に採用通知が届き疑心暗鬼で初日バイトに向かうと、店長とBL営業をして腐女子のお客様を喜ばせて!?ノンケBL初心者のバイトと同性愛者の店長のノンケから始まるBLコメディ
※ 不定期更新です。
【完結】かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい
日向汐
BL
続編・番外編はTwitter(べったー)に載せていきますので、よかったらぜひ🤲
⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
過保護なかわいい系美形の後輩。
たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡
そんなお話。
⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆
【攻め】
雨宮千冬(あめみや・ちふゆ)
大学1年。法学部。
淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。
甘く切ないラブソングが人気の、歌い手「フユ」として匿名活動中。
【受け】
睦月伊織(むつき・いおり)
大学2年。工学部。
黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度で、ちょっとずぼら。恋愛は初心。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる