雪に白鷺、罪に罰〜ひきこもりの僕が陽キャ弟の弱みを握った結果

Umika

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約束(2)

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「好きでもないひととセックスして頑張ったんだから、今度は好きなひととセックスしていいよね?」
 
夏尋なつひろの言葉に、真雪まゆきは総毛立つ。真雪の同意がないのに、そんなわけはない。だが、夏尋の中ではそうなのだろう。真雪はやっと、自分のしたことの重大さに気づいた。

「うっ……」

 後孔に指がさらに入ってくる。真雪は痛みで、顔をしかめる。

「暴れるとむかもしれないから、大人しくしてて」

 そう夏尋に言われて、真雪はぞっとした。性器を口に含んでいるということは、いつでも噛めるということだ。真雪はじっとしているしかない。
 後孔の指は真雪の中を探るように動いた。痛みには少し慣れてきたものの、異物感はある。

「く……」

 また強い痛みを真雪は覚えた。ぐっと開かれる感じがする。おそらく、指を増やされた。

「はあ……」

 真雪は大きく息を吐いた。嫌だが、ひきこもっていて筋力の落ちた真雪に逆らえる力はない。夏尋のされるがままだ。それなら、早く終わってくれと思った。

「もういいかな……」

 夏尋が性器から口を離した。真雪の脚のあいだに座り直す。
 いよいよか、と真雪は思った。夏尋が真雪の脚を持ち上げて、迫ってくる。

「真雪……」
「く、あっ……」
「好きだよ」

 真雪の中が熱いものでこじ開けられる。真雪は苦しくなる。

「真雪、真雪」

 夏尋は何度も名前を呼びながら、真雪の中を穿うがってくる。

「うう……」

 真雪の瞳から涙がこぼれ落ちる。苦痛に顔をゆがめた。夏尋はどんどん奥に入ってくる。

「入った……」

 夏尋が嬉しそうな声を出す。真雪は下半身を見た。自分の体と夏尋の体が密着している。悪夢だと思った。

「真雪、真雪、俺、幸せだ」

 興奮したように夏尋が繰り返す。無邪気な声ですらあった。夏尋は真雪に抱きついてくる。

「ぐ……」

 夏尋の体が重たい。内臓が圧迫されていて苦しい。夏尋は真雪の首筋にキスしてきた。

「真雪、愛してる……」

 抱きつきながら、夏尋は腰を動かしてくる。

「あっ、あ、ぐ……」

 体の奥を突かれるたびに、真雪は勝手に声が出た。一回突かれるごとに、体に大きな衝撃がくる。

「う、うう……」

 真雪は泣きながら揺さぶられていた。夏尋の熱い体温が鬱陶うっとうしい。早く終われ、早く終われと願った。

「あ、気持ちいい、真雪……」

 夏尋が切なげな声をあげる。夏尋は、腰を大きく前後させながら、真雪の奥を貪る。

「は、あ、あっ……」
「ん、イきそう……」

 夏尋が抽挿のスピードを上げる。真雪は目をつむってそれを耐えた。

「う、あ、くっ……」
「うっ——!」

 ゴム越しに夏尋は精を出した。はあ、と大きく息をついて、真雪の胸の上に頭を乗せる。

「どけ……」

 かすれた声で真雪は言った。夏尋は顔をゆっくりと上げる。

「もっと真雪の中にいたい……」
「僕が苦しい」
「あ、ごめん」

 夏尋は聞き分けよく真雪の中から性器を抜いた。ゴムを外すと、また真雪のほうに来る。

「よいしょ……」

 夏尋が真雪の足に下着とスウェットを履かせてくる。真雪は胸までずり上がったトップスを自分で下げた。

「真雪……」

 夏尋が真雪の顔に近づいてくる。真雪は夏尋の顔を手で追いやった。

「来るな。帰れ」
「真雪……」

 夏尋は、真雪を強姦したと思っていないらしい。悲しげな犬みたいな顔で真雪の足元に座っている。こっちのほうが傷ついているのに、なんで傷ついているような顔をしているんだ、と真雪は思った。

「僕の部屋から出ていけ」

 真雪がそう言うと、夏尋は渋々立ち上がった。名残惜しそうに部屋を出ていく。

 夏尋の姿が見えなくなってから、真雪は全身の力を抜いた。ずっと緊張しっぱなしだった。
 真雪は自分の体を腕で抱きしめた。
 大丈夫、大丈夫と言い聞かせる。なにが大丈夫なのかは真雪にもわからなかったが、誰かにそう言ってもらいたい気分だった。
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