十二死

知人さん

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新人刑事との出会い

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十二支とは、12種類の動物を漢字に当てはめた
もの。時間や方角などを表す時に使用されたり、
日常生活でも必要なものだが、
この物語では真逆の存在だった。

この街では、事件が起きるのは日常茶飯事。
そんな街で警察車両を走らせている
黒短髪の男性が車内のマイクを持って前方の
黒い車に呼びかけた。
「前の車、停まりなさい!」
だが、黒い車は停まらず、加速させて
他の一般車を巻き込みなから逃げて警察車両を
運転してる男性は
「あいつら、一般人を巻き込みやがって」
怒りの表情で呟き、違うルートに入り、
「この街は俺が一番知ってる。俺の街で、俺からは
逃さねぇ」
そう言って加速させ、十字路の交差点に出ると
タイミング良く黒車の前に出て黒車の運転手は
急ブレーキをかけて車を停めた。
そして扉が開いて4人の男たちが出てきて
運転していた男が大声で指示した。
「お前ら散らばれー!」
すると警察車両の男性も車から出てきて
「逃がす訳ねぇだろ」
呟いて瞬時に動き、1人ずつの目の前に姿を
現しながら捕えて残り1人は逃げ足が速かったが、
男性は拳銃を取り出して発砲した。
銃弾は男が走った方向の先にある右斜め前の看板
の根本に当たり、看板は倒れてきて男は
「嘘っだろ!?」
驚いて尻餅をついて看板は前に落ちて男の身は
無事だった。そして男性が駆け寄り、
「ラスト1名確保!」
そう言って手錠をかけて捕まえた。
その後、男たちは連れて行かれて男性は警察署に
向かった。自分の部署に入ると呼び出しの
署内放送が流れて男性は
「めんどくせぇなー」
愚痴を吐いて署長室に行った。署長室前に着いて
「失礼します」
そう言い、中に入ると中年男性が
「おい松田、お前また勝手に拳銃を使っただろ」
呆れた声で言った。男性は言い訳をした。
「でも使わなかったら逃げられてたかも
しれませんよ」
「確かに、そうだが...」
「それじゃぁ、失礼しまーす」
「待て!、まだ話は終わってないぞ」
中年男性が引き止めようとしたが、男性は
「また今度聞きますから」
そう言って扉を開けると黒髪センター分けの
男性が立っていて、男性は
「誰だお前?」
見覚えの無い顔だった事で、咄嗟に聞いた。
センター分けの男性は
「党情(とうじょう)警察署の新人刑事。
神谷 元(かみやはじめ)です」
自己紹介して中年男性が
「松田、今日からお前のパートナーになる新人だ」
そう言うと男性は振り返って
「はあ!?、俺の?」
強い口調で言った。すると元が勝手に話を進めた。
「あなたが松田 渉(まつだわたる)刑事ですか、
よろしくお願いします!」
「悪いな新人。俺に相棒はいらない、他を探せ」
渉は、ぶっきらぼうな口調で伝えて署長室を出た。
その後、中年男性が元に話し出した。
「すまない神谷。松田はあんな性格だが、腕は
確かだ」
「でも、どうして相棒がいらないなんて」
「あいつは昔、目の前で相棒を殺されたんだ」
「殺された?、いったい誰に...」
「...それは」
中年男性が、そう言いかけた時、署内放送が
流れた。
『南区2丁目で干支が出現しました』
妙な事件内容で中年男性が
「神谷、初事件だ。松田とすぐに向かってくれ」
指示すると元は
「はい!」
了承して署長室を出た。渉を探したが、すでに
外に出ていて元は車に乗って渉を追った。
現場に着くと渉や警察官たちがいた。
元は駆け寄り、渉を呼んだ。
「松田さん」
渉は呼び声に気づいて振り返り、
「おい新人、何でここにいる」
そう聞くと元は
「署長から言われたので」
申し訳ないように言うと渉は強い目力で
「この事件は新人には無理だ。今すぐ帰れ」
命令するように言い、白手袋をして遺体に
近寄って行った。渉は遺体の前に来てしゃがんで
両手を合わせて両目を閉じて合掌した。
元も遺体に近寄り、異様な光景を目にして
「なっ!、何だ...これ」
つぶやくと渉が
「これ見て分かっただろ、これは新人じゃ手に
負えない事件だ」
そう言い、元は
「何なんですか。この遺体」
唖然とした表情で眉間に皺を寄せて皮膚が
剥がされた遺体を見た。渉は
「蛇だ」
ふと、急につぶやいて元が疑問口調で聞いた。
「蛇?」
渉が事件について教え出した。
「この事件は “十二支のイタズラ”と言われている」
「十二支って、逸話で有名な12匹の動物の事
ですよね?」
「ああ。その十二支が殺人を繰り返している」
「十二支が殺人を?、どうゆう事ですか」
「文字通り12人のイカれた奴らが牛や虎のマスク
を着けて、それぞれのやり方で人を殺してるんだ。
俺たち警察は12人を干支と呼んでいる。
今回は蛇で、蛇の特技は脱皮。何度も自分の皮を
剥いで成長していくが、蛇の犯人は殺した人の
皮膚を剥いでいる」
残酷な真実を聞いて元は
「そんな奴らが、あと11人も」
怒りの声で呟き、渉が
「これで分かっただろ。新人には無理だ」
言い切った。だが、元は
「そんな事ありません!」
口答えして渉が
「ああ?」
キレ気味に言うと元は
「俺は、こんな事する奴らを放っておくなんて
出来ません!、俺も協力させてください」
そう言って頭を下げた。すると渉が
「おい新人」
重い声で言い、元がゆっくり頭を上げると
渉が胸ぐらを掴んで
「よーく聞け。この事件は俺たち警察がずっと
追い続けてる未解決事件だ。そんな事件を
新人1匹が協力するなんて言ったところで
何が出来る。俺たち先輩の足を引っ張るだけだろ!」
怒声で言い放った。元は
「でも俺は...力になりたいんです!」
怯えながら言い、渉の胸ぐらを掴んで
「俺は事件を解決するために刑事になったんです。
先輩方の足を引っ張るためでも指を咥えて事件を
眺めてるだけでもない!、俺は...事件を
解決するために刑事になったんだ!」
全力で思いを告げると渉は手を離して
「お前の気持ちは伝わった。俺はお前を刑事として
認める」
そう言うと元は手を離して
「あ、ありがとうございます!」
お礼した。すると渉は
「だが、勘違いするなよ。刑事として認めただけで
相棒としては認めてないからな」
言い聞かせて元は
「これからたくさんの事件を解決して相棒として
あなたを認めさせます」
意気込んで、渉は面倒そうに伝えた。
「足引っ張るなよ」
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