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エピローグ ー 新しい、春が来た
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今日は鎧戸をすべて上げて屋敷内の空気を総取り替えだ、とアザミ様の陣頭指揮のもと屋敷中の老若男女および家畜、騎獣すべての動物が大掃除の対象であり担い手となり大忙しの日である。
冬の間にあれだけ積もっていた雪も今は日陰に塊があるだけでうっすらと見える範囲の土の上に緑のものも生えているのがわかる。
「ん~、きっもちぃぃぃ!!」
寝室の窓を全開にして空気を入れ替える。
冬籠の間、夫婦で籠りにこもってリリーの思惑通りに第2子がお腹にいる現在。
今回の妊娠はいまのところカイルの時のような吐きそうになってどうしようもないこともなく順調だ。
「アン、そんな格好で外気にあたっていたら体調崩すよ」
窓枠に片手をついてメラの木に向かってもう片方の手を伸ばしていたところに、リオネルが大きなストールで私を包むように後ろから抱きしめてくる。
「ふふふ、大丈夫よ心配性ねリオは」
「メラの木かぁ、懐かしいね。アンはよくこうやって手を伸ばしてなんか話しかけてたよね」
「えっ、見てたの? どこで?」
「あっ・・・」
リオネルがわたしのことをつけまわしていたのはこの冬籠のあいだのたくさんの会話でかなり知ることができたけど、まだまだしらないことがあるんだと思うとおかしくなる。
「リオはわたしのことが大好きだね」
「はいそこー、いちゃいちゃしねーではたらいてくださーい。お嬢様はあっちのあったかいところでみんなに指示出役ですよ。ムコ様は騎獣舎でユリス様とウルド様が呼んでましたからいってくださーい」
はい、どいたどいたとズカズカ入ってシゴでき侍女リリーによって寝室から追い出され私たちは手を繋いで廊下へと出た。
「「あ、ムコさまだーだっこー」」
リナ・ミナがむこうから駆けてきてリオネルに飛びつく。
「今、アンと手を繋いでるからやだよ」
幼児に本気返事しなくてもいいのに、真っ向で言い返す。精神年齢がここに移ってきて子供と触れ合いすぎて少々下がり気味のリオネル。
「じゃ、リナは私と手繋いで、ミナはそっちがわでリオとおてて繋ぎましょ」
「「うん、わかったー、マリーいいひとー、ムコさまケチー」」
「ケチってなんだ、あとから来たのはリナ・ミナだろっ」
「リオ、大人気ないよ。。。はぁこんなんで赤ちゃんきてから大丈夫かしら?」
「「マリー大丈夫、リナ・ミナいるから」」
「そうだね」
リオネルの顔をのぞきながらからかってやると、本気で落ち込んでいる。そういうところだぞと思うけど面白いのでそのままにしておく。
4人で廊下を歩いていると、後ろから邪魔ですよ~とシーツ類をかかえて下から足だけ見えているリリーが他の使用人と共に迫ってくるので廊下の端に寄った。
「「シーツおばけだぁー」」
と、リナ・ミナは私たちの手を解いてリリーたちを追い回し始めた。
はいはい、といいながら2人をうまく誘導していってくれるところ流石未来の侍女頭様である。
廊下の途中外に出ることができる通路への分かれ道でリオネルが唇にキスをしてこようとするので直前で阻止をする。
「なにするのっ、しばらく離れ離れになるんだからキスくらいさせてよ」
すっかり肉つきもよくなり、冬籠の間も広間でウルド達に剣技や体術を仕込まれていたおかげでここにきた時の何倍ものサイズ感になってしまったリオネルさん。
その腕の中に襲われるともう逃げ切るのは大変難儀なのである。
しかし、ここで火をつけられるとこちらも安定期に入ったばかりですからいろいろ大変なんです。
「ダメ!口にすると、舌入れるし、そうなると昼でもリオは止まらなくなるでしょ?。。。私も、、、だし」
「ぐfっ、アン、そういう顔、だめ、、、悪い、もう行くね」
ちょろいやつだ、そうこうやって最近は私はリオネルを操縦し始めた。ふっふっ。
そういえば、とこれからの仕事は掃除とともに増えた屋敷内の人口を部屋の大きさや場所を加味して大移動を行うことになるためいろいろと考えていかねばならないなぁと思いを馳せつつユリスはウルドは同室だななどと考えていた。
そう、そうなのです!ユリスはこの冬とうとう本懐をとげたのです。
冬籠の前にちょっと騒動があり、ユリスがほかの人に取られる可能性に気づいたウルドがまんまとユリスに襲われて食べられてしまったのです。どっちがどっちを食べたのかっていう話だけど。
ちょっとスパイスのように、当て馬にされたあの帝国からきていた調教師団の副団長さんがかわいそうだけど実害がでているわけではないからいいのかな。
その後、ウルドを誰憚ることなく独占し、時に冬籠中の鍛錬でリオネルがウルドに手合わせ願うのにもやきもちをぶつけていたけれどそれも夜には解消して朝になるとラブラブで現れていたのであれは絶対ウルドがわざとやっていたと思うのよね。
そういうわけで、ファルマ男爵家の後継問題もなんとか決着?したといっていいのかみんな幸せな春の訪れをこころから喜んでいる屋敷の人々なのです。
さらなる楽しい予感もしている今日此頃。
冬籠の間中王都のサシャ様から移住希望便りが何通もきていたけれど、リオネルは顰めっ面のまま固まっていた。
「・・・もう師匠その2の世話は不要、逆にこちらが世話をしなくてはならなくなって。。。」
とかなんかぶつぶついいながら。
私はあんな能力の高い2人がこの領にきてもらえるなら喜んで、と言いたいところなのだけれどそうするとオルソーさんの抜けた穴を資料管理室はどうやって補うのか?という話になると思うのよね。
私の後任の選抜もずーっと宙に浮いていて、ネイトに叙爵して男爵位をつけてむりやり仕事させていると聞いた時にはびっくりした。
でもそれで仕事を切り盛りできるくらい、本当に能力が高いのよね。ネイト先輩は見かけによらずシゴできなのだ。
そしてこちらも。
なかなか婚姻相手をみつけることができない3人姉さんたちはなぜか今では資料管理室から時々仕事をまわされながらそれをバリバリこなして秘められた能力を現在いかんなく開花させているとも聞いている。
受付嬢から資料管理室への転属というのは前代未聞らしく、根回しが大変らしいのだがそこらへんもネイト先輩が暗躍しているらしい。
あの3人なら結婚なんかしなくても、ご家族も黙らせるくらいの仕事結果が残せる気がしているけどどうなるのかしら。
マロー様はサシャ様とオルソー様がこちらにくるなら隣領のスピナ公爵家領地内に資料管理室の別室事務所を作ると言って飛び出したまま帰ってこないらしいけれどそれは嘘か誠かこの時点で私たちに確かめる術はなく。
もしかしたらそういう冗談で揶揄われているだけかもしれない。でもその内容はナオミ様の手紙に書いてあった内容なのでそういう冗談を言う人であったかそれも頭に疑問符、なのだけれど。
などとみんなのことを考えていたら、こんなことってあるのだろうか。
訪問者の訪をしらせる鐘がなり、高鳴る胸騒ぎで外を見に行くと。
そこには。
資料管理室のみんなとババ様が大きな荷物と一緒にやってきた。まるで嵐のように、春の風と共に笑顔いっぱいで。
私は鐘に気づいて出てきた家族達と、カイルとリオネルと共にみんなの元にかけだした、スカート翻るのは気にしない。
冬の間にあれだけ積もっていた雪も今は日陰に塊があるだけでうっすらと見える範囲の土の上に緑のものも生えているのがわかる。
「ん~、きっもちぃぃぃ!!」
寝室の窓を全開にして空気を入れ替える。
冬籠の間、夫婦で籠りにこもってリリーの思惑通りに第2子がお腹にいる現在。
今回の妊娠はいまのところカイルの時のような吐きそうになってどうしようもないこともなく順調だ。
「アン、そんな格好で外気にあたっていたら体調崩すよ」
窓枠に片手をついてメラの木に向かってもう片方の手を伸ばしていたところに、リオネルが大きなストールで私を包むように後ろから抱きしめてくる。
「ふふふ、大丈夫よ心配性ねリオは」
「メラの木かぁ、懐かしいね。アンはよくこうやって手を伸ばしてなんか話しかけてたよね」
「えっ、見てたの? どこで?」
「あっ・・・」
リオネルがわたしのことをつけまわしていたのはこの冬籠のあいだのたくさんの会話でかなり知ることができたけど、まだまだしらないことがあるんだと思うとおかしくなる。
「リオはわたしのことが大好きだね」
「はいそこー、いちゃいちゃしねーではたらいてくださーい。お嬢様はあっちのあったかいところでみんなに指示出役ですよ。ムコ様は騎獣舎でユリス様とウルド様が呼んでましたからいってくださーい」
はい、どいたどいたとズカズカ入ってシゴでき侍女リリーによって寝室から追い出され私たちは手を繋いで廊下へと出た。
「「あ、ムコさまだーだっこー」」
リナ・ミナがむこうから駆けてきてリオネルに飛びつく。
「今、アンと手を繋いでるからやだよ」
幼児に本気返事しなくてもいいのに、真っ向で言い返す。精神年齢がここに移ってきて子供と触れ合いすぎて少々下がり気味のリオネル。
「じゃ、リナは私と手繋いで、ミナはそっちがわでリオとおてて繋ぎましょ」
「「うん、わかったー、マリーいいひとー、ムコさまケチー」」
「ケチってなんだ、あとから来たのはリナ・ミナだろっ」
「リオ、大人気ないよ。。。はぁこんなんで赤ちゃんきてから大丈夫かしら?」
「「マリー大丈夫、リナ・ミナいるから」」
「そうだね」
リオネルの顔をのぞきながらからかってやると、本気で落ち込んでいる。そういうところだぞと思うけど面白いのでそのままにしておく。
4人で廊下を歩いていると、後ろから邪魔ですよ~とシーツ類をかかえて下から足だけ見えているリリーが他の使用人と共に迫ってくるので廊下の端に寄った。
「「シーツおばけだぁー」」
と、リナ・ミナは私たちの手を解いてリリーたちを追い回し始めた。
はいはい、といいながら2人をうまく誘導していってくれるところ流石未来の侍女頭様である。
廊下の途中外に出ることができる通路への分かれ道でリオネルが唇にキスをしてこようとするので直前で阻止をする。
「なにするのっ、しばらく離れ離れになるんだからキスくらいさせてよ」
すっかり肉つきもよくなり、冬籠の間も広間でウルド達に剣技や体術を仕込まれていたおかげでここにきた時の何倍ものサイズ感になってしまったリオネルさん。
その腕の中に襲われるともう逃げ切るのは大変難儀なのである。
しかし、ここで火をつけられるとこちらも安定期に入ったばかりですからいろいろ大変なんです。
「ダメ!口にすると、舌入れるし、そうなると昼でもリオは止まらなくなるでしょ?。。。私も、、、だし」
「ぐfっ、アン、そういう顔、だめ、、、悪い、もう行くね」
ちょろいやつだ、そうこうやって最近は私はリオネルを操縦し始めた。ふっふっ。
そういえば、とこれからの仕事は掃除とともに増えた屋敷内の人口を部屋の大きさや場所を加味して大移動を行うことになるためいろいろと考えていかねばならないなぁと思いを馳せつつユリスはウルドは同室だななどと考えていた。
そう、そうなのです!ユリスはこの冬とうとう本懐をとげたのです。
冬籠の前にちょっと騒動があり、ユリスがほかの人に取られる可能性に気づいたウルドがまんまとユリスに襲われて食べられてしまったのです。どっちがどっちを食べたのかっていう話だけど。
ちょっとスパイスのように、当て馬にされたあの帝国からきていた調教師団の副団長さんがかわいそうだけど実害がでているわけではないからいいのかな。
その後、ウルドを誰憚ることなく独占し、時に冬籠中の鍛錬でリオネルがウルドに手合わせ願うのにもやきもちをぶつけていたけれどそれも夜には解消して朝になるとラブラブで現れていたのであれは絶対ウルドがわざとやっていたと思うのよね。
そういうわけで、ファルマ男爵家の後継問題もなんとか決着?したといっていいのかみんな幸せな春の訪れをこころから喜んでいる屋敷の人々なのです。
さらなる楽しい予感もしている今日此頃。
冬籠の間中王都のサシャ様から移住希望便りが何通もきていたけれど、リオネルは顰めっ面のまま固まっていた。
「・・・もう師匠その2の世話は不要、逆にこちらが世話をしなくてはならなくなって。。。」
とかなんかぶつぶついいながら。
私はあんな能力の高い2人がこの領にきてもらえるなら喜んで、と言いたいところなのだけれどそうするとオルソーさんの抜けた穴を資料管理室はどうやって補うのか?という話になると思うのよね。
私の後任の選抜もずーっと宙に浮いていて、ネイトに叙爵して男爵位をつけてむりやり仕事させていると聞いた時にはびっくりした。
でもそれで仕事を切り盛りできるくらい、本当に能力が高いのよね。ネイト先輩は見かけによらずシゴできなのだ。
そしてこちらも。
なかなか婚姻相手をみつけることができない3人姉さんたちはなぜか今では資料管理室から時々仕事をまわされながらそれをバリバリこなして秘められた能力を現在いかんなく開花させているとも聞いている。
受付嬢から資料管理室への転属というのは前代未聞らしく、根回しが大変らしいのだがそこらへんもネイト先輩が暗躍しているらしい。
あの3人なら結婚なんかしなくても、ご家族も黙らせるくらいの仕事結果が残せる気がしているけどどうなるのかしら。
マロー様はサシャ様とオルソー様がこちらにくるなら隣領のスピナ公爵家領地内に資料管理室の別室事務所を作ると言って飛び出したまま帰ってこないらしいけれどそれは嘘か誠かこの時点で私たちに確かめる術はなく。
もしかしたらそういう冗談で揶揄われているだけかもしれない。でもその内容はナオミ様の手紙に書いてあった内容なのでそういう冗談を言う人であったかそれも頭に疑問符、なのだけれど。
などとみんなのことを考えていたら、こんなことってあるのだろうか。
訪問者の訪をしらせる鐘がなり、高鳴る胸騒ぎで外を見に行くと。
そこには。
資料管理室のみんなとババ様が大きな荷物と一緒にやってきた。まるで嵐のように、春の風と共に笑顔いっぱいで。
私は鐘に気づいて出てきた家族達と、カイルとリオネルと共にみんなの元にかけだした、スカート翻るのは気にしない。
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リオネルには3年ビハインドで始まる父親ライフを今後しっかり勤めてもらわなければなりませんね。
2人のラブラブを描けるようなストーリー展開、なるといいな。なるかな?
読んでいただき、感想までいただきありがとうございます。
異世界でもこれが男女の雛形かなぁ、なんて思い出描いてみました
更新ありがとうございます。首を長くして続きをお待ちしていました。
そのようにいっていただき、拳を天井につきあげるほど嬉しいです。
ありがとうございます。
励みにさせていただき、投稿続けていきます。
今後ともよろしくお願いいたします。