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130話、マリアの支配
しおりを挟むマリアの衝撃の超強化を聞いたそのまま、マリアと城の地下にきた。
城が広くなってる分、地下もちょっと綺麗になってる気がする。元から結構綺麗にされてはいたが、今はなんというか、圧も減ってる気がする。これはほんとうに気がするだけだからわからないけど。
ここから、私の今日の分と、マリアのお試しの分の魔物を探す。
「私は、私より弱い子しか支配できないのですよ」
「マリア未満ってさ、基準値めちゃくちゃ高いよね。むしろ無理な子のほうが珍しいでしょ」
「バハムートとか、ニーズヘッグとかはちょっとキツイのですよ? 」
じゃあもう逆にほぼ誰でも支配できるじゃんね。
たしかにテイムは、どんな魔物でもワンパンでテイム出来てしまうが、しかしマリアの支配には私のテイムにはないメリットがある。それは、人を支配できる、という事。マリアより弱い人、という条件はあるが、私のテイムより汎用性が高い。悔しい。
「私は……うーん、この子でいいかな。はいテイム」
「私はこの子なのです! 魅了、支配!」
さて、私がテイムしたのは、宙に浮いた剣の魔物。
名前は、アダマン・ソードゴーレム。なんとゴーレムの一種らしい。たしかに、柄頭の部分に赤い宝石が埋まっている。弱点丸出しだけど大丈夫なのか?
この子は私の愛犬ならぬ愛剣にしようかな。見た目もかっこいいし。
マリアが支配したのは、ケルベロスモドキ。
ケルベロスより体が小さく、だが魔力が多い。顔もうちのケルベロスより可愛い感じがする。どうやら感じた通り、魔法で速度をブーストして狩りをするのが得意らしい。ペット枠だそうだ。今のところ、支配に問題はない。
ゼスト曰く、両方、外ではほぼ生息していないらしい。まあたしかに、淘汰されそうな感じはする。
「マリアの能力覚醒を祝って! 乾杯!」
「乾杯なのです!」
というわけで、とりあえずお祝いをすることにした。
マリアの希望で、私とマリアの二人でのお祝いだ。最近あんまり二人きりになる機会がなかったし、寂しい思いをさせたかな。ドラゴニュートのところでもしっかり頑張ってくれたみたいだけど、やっぱりまだまだ子供。私がしっかり甘やかさなければ。
「今日はなんでも食べていいよ、とは言ったけど。それはなぁに?」
「パンケーキなのです!」
マリアの前には、パンケーキがある。たしかにある。が、その皿は……皿か? いや、バケツだ。
中身はもちろん、みんなの予想どおり。飲めるほど、を超えて、浴びれるほどのメープルシロップ。想像するだけで胸焼けがする。匂いがすごい。甘すぎる。
私は、エルフたちがみつけてくれた茶葉を使ったスイーツを楽しんでいる。苦味が強いが、コクがあり、ほんのりと抜ける軽い甘さが最高のプリン。ほろ苦く、しかし上品なお抹茶……もどき。
目の前のバケツをできる限り視界にいれないようにしつつ、しかし口の周りをシロップでベタベタにしながらめちゃくちゃ笑顔なマリアは視界にいれるようにしつつ、幸せなお祝いを楽しむ。
「幸せだねえ」
「幸せなのです!」
はやく全部解決して、この幸せを毎日楽しみたいなあ。
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