異世界召喚巻き込まれ追放テイマー~最弱職と言われたスキルで魔物軍団を作ったら世界最強の町ができました~

九龍クロン

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146話、一方的

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 夜の闇に、百をこえる魔剣が煌めく。
 各属性の剣撃が繰り出され、魔物たちは為す術なく果てる。

「タキナ殿の激励が効きすぎてますなあ」

「やっぱりスキルオーブは高価すぎた?」

「ええ、そうですね。なにせ、自分に使うだけではなく、子供に与えることもできる訳ですから。うちの騎士は皆家庭持ち、子や孫にスキルを与えられる機会などまたとないでしょう。張り切りもしますよ」

 なるほど。私は本人が使うと思ってたけど、子供がいるなら確かに、子供のために頑張っちゃいそうだな。
 ま、怪我はともかく死にはしなそうな雑魚ばっかりだから、お祭りみたいな感覚で見てよう。ゴールドも楽しそうに見てるし。

 魔物の軍勢の総数は、私が見ただけではよくわからない。ゴールドが言うには一万程度らしい。みんなどうやって数えるんだろうね。
 主にゴブリンとオークで構成されており、強くてもハイトロルという魔物までしかいないらしい。魔族もいない。
 ゴールドの騎士たちであれば、ハイトロル程度なら五人でかかれば余裕とのこと。他の雑魚は鎧袖一触だ。
 見ていると瞬く間に敵が殲滅されていく。乱戦のようにも見えるが、よく見るとしっかりと戦線が動いているのがわかる。

「外壁の上、眺めいいですねぇ」

「特等席ですからね。ここで何度も襲撃を退けております」

 風が少し強い以外は最高の観覧席だ。無限庫から飲み物なんか出しちゃったりして……と思ったけどゴールドの執事が飲み物用意してくれていた。有能。

 二百の兵が一万の魔物を蹂躙しているのを見ながら、同席しているドーグとハヤトに話しかける。

「二人は結局、なにしてたの?」

「ワシらはゴールド殿と商談を纏めていたのじゃ。そろそろ帰ろうと思っておったところにタキナが来たんじゃよな」

「街で開発した兵器だとか、作物、料理のレシピなんかも取引するよ。ゴールドさんの領地からは、引き続き孤児と未亡人、それからまだ我が国にない作物とかをいただく。当分はいままで通りだけど、近いうちにこの国の王都の安否確認をして、それからどうするかの話もちょっとしたかな」

「どうするかとは?」

「王都がダメになってたなら、ゴールドさんには領民を連れて我が国に亡命してもらおうと思ってね。互いの利のためには、そうするのが一番だってことで」

 たしかに、王都がダメになってたら王国としての機能が危ぶまれるか。王国からの離反にも捉えられかねないけど、無いものに罰せられる事もないだろうし。
 しかし、王国にはS級冒険者やそれに並ぶ兵士や騎士も大勢いるだろう。そうそう簡単に落ちてはないはずだ。

「王都、無事だといいね」

「そうですな…… 不安はありますが、我が領でも無事なら王都でも無事でしょう、きっと」

 さすがに王都のほうが戦力は多いだろうし。
 万が一のときはゴールドが領地ごと引っ越してくる、とだけ覚えておこう。
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