内緒のいぬ系彼氏様

ヨルル

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出会い

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私達が出会ったのは私が花屋でバイトを始めて1ヶ月。
私が高校2年の冬だった。


19時頃一人で店番をしている時、彼はマスクをしてサングラスをして帽子を被って、不審者のような格好で店へ入って来た。


「いらっしゃい…ませ…」

小さな花屋だから防犯カメラとかは無いし、そとはもう暗いから強盗が入ってもおかしくない雰囲気だった。


少し怖くなりながら一歩下がって、近くにあるホウキに手をかけようとすると、彼は「ふぅ…」と息を吐いてサングラスをはずしマスクを下げた。


…瞬間、キラキラと輝く王子様のような顔が現れた。


「すいません」

帽子を取って私の元へ来た彼に「はいっ」と声が裏返りそうになりながら返事をする。


「あの…好きな人…に、花をあげたいんですけど」

花が全然分からなくて…と苦笑する彼に、イケメンは困り顔もさまになるなぁと感心する。

「大きめの花束か数本の花か、花籠のアレンジとかもありますよ」

レジの隣にある花籠を指しながらそう言うと彼は「普通って何あげるんですかね…」と花籠へ目をうつす。

んー…と苦笑いをして「彼女さんですか?」と聞くと彼は「え?!」と慌ててから「あ、違います!男です!」と否定した。

「事務所の…あ、バイト先の先輩が、今度…あの、とりあえずすごい事するんで祝いに花を贈りたくて」

…バイトの先輩の出世祝いみたいな感じ…かな?

自己解釈で納得し、「いつプレゼントする予定ですか?」と話を進める。


「この後、居酒屋でお祝いで」


「あ…本日のお持ち帰りですか?」

あ、はいと頷く彼に「すいません」と小さく謝る。

「今日中のお持ち帰りですと大きな花束作る分の花材が無いので、花籠か単品の花しか…きついですね」

そうすると彼は「花籠に付け足しで花刺すのって大丈夫ですか?」と提案してきた。


お客さんもあまりこないお店だし、私もその日は閉店準備以外に他の仕事が無かったので二人で花籠に花を付け足した。
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