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生真面目騎士様の懊悩(2)
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いつの間にか、部屋の中はすっかり暗くなっていた。枕もとの灯りだけを最低限の光量で灯すと、ヒューバートは再びごろりと転がった。
頭の中は、先ほど聞いたリズベスのドレスことでいっぱいだ。
大体、胸元があいているというのは、どの程度なのだろう。リズベスの言によれば、それはおそらく「いつもよりも」あいているのだろう。
ヒューバートは、仰向けに寝ころんだまま目を閉じた。
瞼の裏には、数少ない夜会で行き合ったリズベスの姿がぼんやりと浮かぶ。しかし、女性のドレスになどとんと興味のなかったヒューバートには、彼女がどんなドレスを着ていたのかを思い出すことさえ叶わない。
ただ、思い出せるのは、目立つことを嫌ってか、派手派手しい装いではなかったことくらいだ。
はあ、と何度目になるかわからないため息がこぼれる。
せめて「普通のドレス」がどの程度のものかくらい覚えていれば、こんなに悶々とした気分にはならなくて済んだ、と思う。あまりにも関心がなさすぎた過去の自分を殴ってやりたい。
――本当に、聞かなければよかった。
瞼の裏に浮かんでいたリズベスの姿は、ぼんやりとしたイメージから変化して、だんだんと鮮明になっていく。それは、過去の記憶ではなく、ヒューバートの想像上の姿だ。
思っていたよりもボリュームのある、あのリズベスの胸は、いつもの制服の下に隠されてはおらず、その存在を声高に主張している。
見せられるギリギリのラインまで露にされた膨らみは、劣情を煽るために存在しているのではないかと思うほどに艶めかしい。
恥じらいながら胸元を隠そうとする彼女の手を、そっと押さえてその魅惑的な谷間を舐めるように見つめる。それだけで、リズベスの白い肌が桃色に上気して汗ばむ。
ほんのちょっとずらせば、この膨らみの先っぽが見えてしまうのではないか――。そんな不埒な思いで、際のラインを視線でなぞると、その視線に気づいたリズベスが体を震わせた。
「――見えちゃいそう、だね」
恐らく、着ている本人が一番よく判っているであろうことを、わざわざ口に出して言う。そうすると、上気していた頬はますます赤く色づいた。
羞恥を煽られて、目尻には薄く涙がにじんでいる。その姿は、きわどい色香を放って、目を離すことが出来ない。普段のリズベスからは想像もできないほど、扇情的だ。
ぞくり、と腰のあたりにしびれが走った。その甘い疼きは、想像ではなく現実に起きている。
はあ、と口からこぼれた息は、ため息と言うには熱く、艶を含んでいた。
それを自覚してしまうと、後はもう早かった。下半身にはどんどん熱が溜まっていく。そして、比例するように、想像もまたどんどんエスカレートしていく。
――いつの間にか、ヒューバートの手はドレスの際をなぞっている。つ、と指を滑らせるだけで、リズベスの口からはかすかに声がこぼれる。その声に、わずかな色を感じて、ヒューバートの情欲はますます高まってしまう。
「これ、引っ張ったらどうなるかな……?」
這わせていた指を、ドレスの内側に潜り込ませるとそう囁く。ぎゅっと身体をこわばらせたリズベスが、やめて、と言うように首を振る。
その姿に、ヒューバートの嗜虐心がくすぐられた。もっと恥ずかしがる姿が見たい。
くい、と軽く布地を引っ張ると、リズベスの口からは小さな悲鳴が上がった。ぞくぞくする。
ヒューバートの下半身は、もう痛いほど勃ちあがっていた。手で触れると、びくんと動くのが自分でもわかる。
「……は、ふ」
今までにないほど敏感に刺激を拾ってしまい、呻き声をあげてしまう。握って軽くさするだけで、先走りが溢れてくるのがわかった。
それを潤滑剤にして、自分のものを擦る。ぐちゅぐちゅという音が、静かな室内でやけに大きく聞こえてきて、それが一層興奮を煽った。
想像の――もはや、妄想の、と言うべきだろう。妄想の中のリズベスは、まだドレスを乱されてもいないのに、自分はその姿だけでこんなにも興奮してしまっている。
「んっ……はっ……」
びくびくと手の中ではじけそうになるのを、まだ堪える。今までは夢の中のことだったが、今は自分の意志で妄想した彼女で自慰をしている。そう思うと、その罪悪感がさらなる刺激になって、快感を呼ぶ。
(ああ、もっと……)
ぎゅっと目をつぶると、ヒューバートは再び妄想の世界へと入り込んでいく。
ドレスの中へと入り込んだ指が、リズベスの柔らかな胸の感触を直接拾う。滑らかな皮膚をたどっていた指先が、やがて尖った胸の先端を探り当てる。
硬くなったその場所を、指でひっかくように刺激すると、リズベスは鼻にかかったような声をあげ、びくんと震える。
「もう、こんなに硬くなっているよ」
指先だけで先端を転がしてやると、リズベスの身体はすっかり力をなくしてヒューバートに縋りついてくる。それでも、声だけは我慢しようと無理に唇を引き結んでいた。
「……声、聞かせてほしいな」
無理やり暴いておいて、勝手な言い草なのは重々承知しているが、そんな言葉が口をつく。リズベスは、当たり前の様にイヤイヤと首を振った。予想通りの反応にますます刺激されて、ヒューバートはぐっと力を込めるとリズベスのドレスを下へとずらした。
「やっ……!?」
ヒューバートがそこまでするとは思っていなかったのだろう、リズベスがとうとう声を上げる。むき出しになった先端に吸い付くと、リズベスは体を震わせた。
「んっ、あ、やだ、だめ、あっ……」
ヒューバートにいいように刺激されて、リズベスはもう声を抑えることができずに嬌声をあげる。舐めて、吸って、かじって。欲望に追い立てられるように、ヒューバートの行為は激しさを増す。
「あ、んっ……ヒューバート、さま……!」
追い詰められたリズベスが、縋るようにヒューバートの名を口にして――
「――っ!」
こみ上げる射精感に逆らえず、ヒューバートはそれを開放した。はあはあと荒い息だけが静かな部屋に響く。
枕もとのタオルで乱暴に手をぬぐい、受け止めきれず飛び散ったものを始末すると、もう一度ベッドに身体を投げ出した。
(やってしまった……)
夢の中のリズベスでなく、自分の妄想で抜いてしまった。している最中は興奮材料でしかなかったが、終わってしまえば自己嫌悪しか残らない。
身体も重いが心も重い。こぼれるため息は更に重い。
次にリズベスと顔を合わせる時、果たして平静でいられるだろうか。そして、その先、実際に任務でドレス姿を見た時にも。
ヒューバートは頭を振って、その考えを追いだした。
次に会うのは明後日、任務は週末。それまでこのことは、考えないようにしなければ。
もうこのまま寝て、全て忘れてしまいたい。しかし、このままでは翌朝ひどいことになるだろう。
ヒューバートはのそのそと起き上がると、タオルを持ってシャワー室へと向かった。
――ああ、ほんっとうに、聞かなければ良かった。そうすれば、こんなことはしなかった筈だ。
多分。おそらく。
シャワー室でもう一回抜いたのは、そうでもしないと今夜眠れそうにないと思ったからだ。それだけだと思いたかった。
頭の中は、先ほど聞いたリズベスのドレスことでいっぱいだ。
大体、胸元があいているというのは、どの程度なのだろう。リズベスの言によれば、それはおそらく「いつもよりも」あいているのだろう。
ヒューバートは、仰向けに寝ころんだまま目を閉じた。
瞼の裏には、数少ない夜会で行き合ったリズベスの姿がぼんやりと浮かぶ。しかし、女性のドレスになどとんと興味のなかったヒューバートには、彼女がどんなドレスを着ていたのかを思い出すことさえ叶わない。
ただ、思い出せるのは、目立つことを嫌ってか、派手派手しい装いではなかったことくらいだ。
はあ、と何度目になるかわからないため息がこぼれる。
せめて「普通のドレス」がどの程度のものかくらい覚えていれば、こんなに悶々とした気分にはならなくて済んだ、と思う。あまりにも関心がなさすぎた過去の自分を殴ってやりたい。
――本当に、聞かなければよかった。
瞼の裏に浮かんでいたリズベスの姿は、ぼんやりとしたイメージから変化して、だんだんと鮮明になっていく。それは、過去の記憶ではなく、ヒューバートの想像上の姿だ。
思っていたよりもボリュームのある、あのリズベスの胸は、いつもの制服の下に隠されてはおらず、その存在を声高に主張している。
見せられるギリギリのラインまで露にされた膨らみは、劣情を煽るために存在しているのではないかと思うほどに艶めかしい。
恥じらいながら胸元を隠そうとする彼女の手を、そっと押さえてその魅惑的な谷間を舐めるように見つめる。それだけで、リズベスの白い肌が桃色に上気して汗ばむ。
ほんのちょっとずらせば、この膨らみの先っぽが見えてしまうのではないか――。そんな不埒な思いで、際のラインを視線でなぞると、その視線に気づいたリズベスが体を震わせた。
「――見えちゃいそう、だね」
恐らく、着ている本人が一番よく判っているであろうことを、わざわざ口に出して言う。そうすると、上気していた頬はますます赤く色づいた。
羞恥を煽られて、目尻には薄く涙がにじんでいる。その姿は、きわどい色香を放って、目を離すことが出来ない。普段のリズベスからは想像もできないほど、扇情的だ。
ぞくり、と腰のあたりにしびれが走った。その甘い疼きは、想像ではなく現実に起きている。
はあ、と口からこぼれた息は、ため息と言うには熱く、艶を含んでいた。
それを自覚してしまうと、後はもう早かった。下半身にはどんどん熱が溜まっていく。そして、比例するように、想像もまたどんどんエスカレートしていく。
――いつの間にか、ヒューバートの手はドレスの際をなぞっている。つ、と指を滑らせるだけで、リズベスの口からはかすかに声がこぼれる。その声に、わずかな色を感じて、ヒューバートの情欲はますます高まってしまう。
「これ、引っ張ったらどうなるかな……?」
這わせていた指を、ドレスの内側に潜り込ませるとそう囁く。ぎゅっと身体をこわばらせたリズベスが、やめて、と言うように首を振る。
その姿に、ヒューバートの嗜虐心がくすぐられた。もっと恥ずかしがる姿が見たい。
くい、と軽く布地を引っ張ると、リズベスの口からは小さな悲鳴が上がった。ぞくぞくする。
ヒューバートの下半身は、もう痛いほど勃ちあがっていた。手で触れると、びくんと動くのが自分でもわかる。
「……は、ふ」
今までにないほど敏感に刺激を拾ってしまい、呻き声をあげてしまう。握って軽くさするだけで、先走りが溢れてくるのがわかった。
それを潤滑剤にして、自分のものを擦る。ぐちゅぐちゅという音が、静かな室内でやけに大きく聞こえてきて、それが一層興奮を煽った。
想像の――もはや、妄想の、と言うべきだろう。妄想の中のリズベスは、まだドレスを乱されてもいないのに、自分はその姿だけでこんなにも興奮してしまっている。
「んっ……はっ……」
びくびくと手の中ではじけそうになるのを、まだ堪える。今までは夢の中のことだったが、今は自分の意志で妄想した彼女で自慰をしている。そう思うと、その罪悪感がさらなる刺激になって、快感を呼ぶ。
(ああ、もっと……)
ぎゅっと目をつぶると、ヒューバートは再び妄想の世界へと入り込んでいく。
ドレスの中へと入り込んだ指が、リズベスの柔らかな胸の感触を直接拾う。滑らかな皮膚をたどっていた指先が、やがて尖った胸の先端を探り当てる。
硬くなったその場所を、指でひっかくように刺激すると、リズベスは鼻にかかったような声をあげ、びくんと震える。
「もう、こんなに硬くなっているよ」
指先だけで先端を転がしてやると、リズベスの身体はすっかり力をなくしてヒューバートに縋りついてくる。それでも、声だけは我慢しようと無理に唇を引き結んでいた。
「……声、聞かせてほしいな」
無理やり暴いておいて、勝手な言い草なのは重々承知しているが、そんな言葉が口をつく。リズベスは、当たり前の様にイヤイヤと首を振った。予想通りの反応にますます刺激されて、ヒューバートはぐっと力を込めるとリズベスのドレスを下へとずらした。
「やっ……!?」
ヒューバートがそこまでするとは思っていなかったのだろう、リズベスがとうとう声を上げる。むき出しになった先端に吸い付くと、リズベスは体を震わせた。
「んっ、あ、やだ、だめ、あっ……」
ヒューバートにいいように刺激されて、リズベスはもう声を抑えることができずに嬌声をあげる。舐めて、吸って、かじって。欲望に追い立てられるように、ヒューバートの行為は激しさを増す。
「あ、んっ……ヒューバート、さま……!」
追い詰められたリズベスが、縋るようにヒューバートの名を口にして――
「――っ!」
こみ上げる射精感に逆らえず、ヒューバートはそれを開放した。はあはあと荒い息だけが静かな部屋に響く。
枕もとのタオルで乱暴に手をぬぐい、受け止めきれず飛び散ったものを始末すると、もう一度ベッドに身体を投げ出した。
(やってしまった……)
夢の中のリズベスでなく、自分の妄想で抜いてしまった。している最中は興奮材料でしかなかったが、終わってしまえば自己嫌悪しか残らない。
身体も重いが心も重い。こぼれるため息は更に重い。
次にリズベスと顔を合わせる時、果たして平静でいられるだろうか。そして、その先、実際に任務でドレス姿を見た時にも。
ヒューバートは頭を振って、その考えを追いだした。
次に会うのは明後日、任務は週末。それまでこのことは、考えないようにしなければ。
もうこのまま寝て、全て忘れてしまいたい。しかし、このままでは翌朝ひどいことになるだろう。
ヒューバートはのそのそと起き上がると、タオルを持ってシャワー室へと向かった。
――ああ、ほんっとうに、聞かなければ良かった。そうすれば、こんなことはしなかった筈だ。
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