9 / 11
願い事
しおりを挟む
あっという間に一週間が過ぎ、今日はついに親善試合の日だ。
「早く来すぎちゃったかな」
生徒会室の前に着いて10分。なかなかノック出来ずにいた。
私用で入っていいものか。それに、まだ考えもまとまってないのに。
もうここまで来た以上引き返したくはない。
「ふぅ」
深呼吸して一歩前に出る。
コンコンコン。
「どうぞ」
待っていたかのような返事が聞こえる。
「失礼します」
「何か用かな?」
そこには、生徒会メンバー全員が揃っていた。
「一つ、お願いがあります」
「お願い?」
「はい。生徒会の皆さんにしか出来ない事です」
「叶えるかは別だが、話は聞こう」
「ありがとうございます」
「手短にお願いします。私達は親善試合の準備がありますので」
「はい。では単刀直入ですが、優勝者の願いを一つだけ叶えて欲しいんです」
「優勝者の願いを?君の願いではなく?」
「はい。普通にお願いしても聞き入れてもらえるはずはありませんし、そちらとしても何か対価が無いと動きたくはないと思いまして。それに、俺自身、自分の願いだけ聞き入れさせようとするのは好きではありません」
「優勝する自信はあるのか?」
「どうでしょう。先の事は何も分かりません」
「こちらのリスクは計り知れないですね」
「………」
「いいだろう」
「え、会長!?良いんですか?」
「ああ。その代わり、もし君が優勝出来なかった場合、君には俺の言う事を一つ聞いてもらう。それでいいかな?」
「分かりました」
「では、そういう事で。話は以上かな」
「はい。お時間頂きありがとうございます。それでは失礼します」
「また会場で会おう」
生徒会室を出ると、一気に緊張がとける。
「はぁ…変な事言わないように気をつけるのも一苦労だな」
それでも、一度気になってしまった事はどうしても解決するまで手が引けない。
全く、入学して早々こんな事になるとは。
これから先じぃに怒られる事が増えそうだ。
じぃももう歳だからあんまり心配かけたくないんだけど、俺の性格上どうしても無駄に首を突っ込んでしまう。
ごめん、じぃ。
先に謝っとく。
多分今頃くしゃみでもしている頃だろう。
「早く来すぎちゃったかな」
生徒会室の前に着いて10分。なかなかノック出来ずにいた。
私用で入っていいものか。それに、まだ考えもまとまってないのに。
もうここまで来た以上引き返したくはない。
「ふぅ」
深呼吸して一歩前に出る。
コンコンコン。
「どうぞ」
待っていたかのような返事が聞こえる。
「失礼します」
「何か用かな?」
そこには、生徒会メンバー全員が揃っていた。
「一つ、お願いがあります」
「お願い?」
「はい。生徒会の皆さんにしか出来ない事です」
「叶えるかは別だが、話は聞こう」
「ありがとうございます」
「手短にお願いします。私達は親善試合の準備がありますので」
「はい。では単刀直入ですが、優勝者の願いを一つだけ叶えて欲しいんです」
「優勝者の願いを?君の願いではなく?」
「はい。普通にお願いしても聞き入れてもらえるはずはありませんし、そちらとしても何か対価が無いと動きたくはないと思いまして。それに、俺自身、自分の願いだけ聞き入れさせようとするのは好きではありません」
「優勝する自信はあるのか?」
「どうでしょう。先の事は何も分かりません」
「こちらのリスクは計り知れないですね」
「………」
「いいだろう」
「え、会長!?良いんですか?」
「ああ。その代わり、もし君が優勝出来なかった場合、君には俺の言う事を一つ聞いてもらう。それでいいかな?」
「分かりました」
「では、そういう事で。話は以上かな」
「はい。お時間頂きありがとうございます。それでは失礼します」
「また会場で会おう」
生徒会室を出ると、一気に緊張がとける。
「はぁ…変な事言わないように気をつけるのも一苦労だな」
それでも、一度気になってしまった事はどうしても解決するまで手が引けない。
全く、入学して早々こんな事になるとは。
これから先じぃに怒られる事が増えそうだ。
じぃももう歳だからあんまり心配かけたくないんだけど、俺の性格上どうしても無駄に首を突っ込んでしまう。
ごめん、じぃ。
先に謝っとく。
多分今頃くしゃみでもしている頃だろう。
0
あなたにおすすめの小説
元恋人が届けた、断りたい縁談
待鳥園子
恋愛
シュトルム辺境伯の末娘ソフィに隣国の帝国第二皇子から届けられた『縁談』の使者は、なんと元恋人のジョサイアだった。
手紙ひとつで別れることになったソフィは、素直になれずジョサイアから逃げ回る。
「私に届けなければ、彼は帝国に帰ることが出来ない」
そう思いようやく書状を受け取ろうと決意したソフィに、ジョサイアは何かを言い掛けて!?
ある辺境伯の後悔
だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。
父親似だが目元が妻によく似た長女と
目元は自分譲りだが母親似の長男。
愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。
愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。
そして鳥は戻ってくる
青波鳩子
恋愛
リネットの幼馴染ジョディーの家に、ジョディーより7か月だけ年下のクレイグという義理の弟がやってきた。
同じ伯爵家同士で家も隣、リネットはクレイグに恋をする。
3人での交流を重ねているうちに、クレイグがジョディーに向ける視線が熱を帯びていることにリネットは気づく。
そんな頃、ジョディーの誕生会の場でトラブルがあり、リネットはクレイグから自分へのマイナス感情を立ち聞きしてしまう。
その晩リネットは、裁ちばさみを握りしめて——。
*荒唐無稽の世界観で書いていますので、そのようにお読みいただければと思います。
*他のサイトでも公開します
*2026/2/26 番外編を追加でアップしました。リネットの父親視点です。
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる