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願い事
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あっという間に一週間が過ぎ、今日はついに親善試合の日だ。
「早く来すぎちゃったかな」
生徒会室の前に着いて10分。なかなかノック出来ずにいた。
私用で入っていいものか。それに、まだ考えもまとまってないのに。
もうここまで来た以上引き返したくはない。
「ふぅ」
深呼吸して一歩前に出る。
コンコンコン。
「どうぞ」
待っていたかのような返事が聞こえる。
「失礼します」
「何か用かな?」
そこには、生徒会メンバー全員が揃っていた。
「一つ、お願いがあります」
「お願い?」
「はい。生徒会の皆さんにしか出来ない事です」
「叶えるかは別だが、話は聞こう」
「ありがとうございます」
「手短にお願いします。私達は親善試合の準備がありますので」
「はい。では単刀直入ですが、優勝者の願いを一つだけ叶えて欲しいんです」
「優勝者の願いを?君の願いではなく?」
「はい。普通にお願いしても聞き入れてもらえるはずはありませんし、そちらとしても何か対価が無いと動きたくはないと思いまして。それに、俺自身、自分の願いだけ聞き入れさせようとするのは好きではありません」
「優勝する自信はあるのか?」
「どうでしょう。先の事は何も分かりません」
「こちらのリスクは計り知れないですね」
「………」
「いいだろう」
「え、会長!?良いんですか?」
「ああ。その代わり、もし君が優勝出来なかった場合、君には俺の言う事を一つ聞いてもらう。それでいいかな?」
「分かりました」
「では、そういう事で。話は以上かな」
「はい。お時間頂きありがとうございます。それでは失礼します」
「また会場で会おう」
生徒会室を出ると、一気に緊張がとける。
「はぁ…変な事言わないように気をつけるのも一苦労だな」
それでも、一度気になってしまった事はどうしても解決するまで手が引けない。
全く、入学して早々こんな事になるとは。
これから先じぃに怒られる事が増えそうだ。
じぃももう歳だからあんまり心配かけたくないんだけど、俺の性格上どうしても無駄に首を突っ込んでしまう。
ごめん、じぃ。
先に謝っとく。
多分今頃くしゃみでもしている頃だろう。
「早く来すぎちゃったかな」
生徒会室の前に着いて10分。なかなかノック出来ずにいた。
私用で入っていいものか。それに、まだ考えもまとまってないのに。
もうここまで来た以上引き返したくはない。
「ふぅ」
深呼吸して一歩前に出る。
コンコンコン。
「どうぞ」
待っていたかのような返事が聞こえる。
「失礼します」
「何か用かな?」
そこには、生徒会メンバー全員が揃っていた。
「一つ、お願いがあります」
「お願い?」
「はい。生徒会の皆さんにしか出来ない事です」
「叶えるかは別だが、話は聞こう」
「ありがとうございます」
「手短にお願いします。私達は親善試合の準備がありますので」
「はい。では単刀直入ですが、優勝者の願いを一つだけ叶えて欲しいんです」
「優勝者の願いを?君の願いではなく?」
「はい。普通にお願いしても聞き入れてもらえるはずはありませんし、そちらとしても何か対価が無いと動きたくはないと思いまして。それに、俺自身、自分の願いだけ聞き入れさせようとするのは好きではありません」
「優勝する自信はあるのか?」
「どうでしょう。先の事は何も分かりません」
「こちらのリスクは計り知れないですね」
「………」
「いいだろう」
「え、会長!?良いんですか?」
「ああ。その代わり、もし君が優勝出来なかった場合、君には俺の言う事を一つ聞いてもらう。それでいいかな?」
「分かりました」
「では、そういう事で。話は以上かな」
「はい。お時間頂きありがとうございます。それでは失礼します」
「また会場で会おう」
生徒会室を出ると、一気に緊張がとける。
「はぁ…変な事言わないように気をつけるのも一苦労だな」
それでも、一度気になってしまった事はどうしても解決するまで手が引けない。
全く、入学して早々こんな事になるとは。
これから先じぃに怒られる事が増えそうだ。
じぃももう歳だからあんまり心配かけたくないんだけど、俺の性格上どうしても無駄に首を突っ込んでしまう。
ごめん、じぃ。
先に謝っとく。
多分今頃くしゃみでもしている頃だろう。
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