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不運な出会い
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遠くで教師や生徒のガヤガヤとうるさい声が聞こえる。
「えーっと……」
「てめぇ何でここにいる」
「え?あーすみません、ちょっと昼寝する場所探してたらこの小屋を見つけたもんでちょっとだけソファを借りたというか…」
つい目を逸らしてしまう。
「立ち入り禁止の立て札があったと思いますが?」
「あー…れ?そんなのあったっけ?いやぁ、気づかなかったなーははは…」
まずい!前が見れん!目の前のイケメン達が怖い!主に顔が!めっちゃ冷たい目してるんですけど!マジで今どういう状況!?何でこんな事になってんの!?
「ここは俺らのアジトみてぇなもんだ。俺ら以外の奴らは立ち入り禁止。教師すら入る事は許されねぇ。そこにてめぇは入って来た…てことは覚悟出来てんだよな?」
「か、覚悟?とは?」
「てめぇの体で払ってもらう。あとこの学校にももういられねぇだろ」
「いやいやいやいや!何故そんな大層な事になってんの!?」
「あ?うっせぇんだよ。てめぇ」
「えー……」
「貴方何も知らないんですか?」
「教えてくれる人いないんじゃないの?かわいそー」
美少年がクスクスと笑う。
顔は可愛いくせになんて表情をしてんだこの美少年は!年頃の子供とは思えんな。
「聞いた事ありませんか?『クインテット』という名を」
「あー!クインテット!…って何だっけ?ははは、聞いた事はあるんだけどなー」
「こいつ馬鹿だろ」
「馬鹿ですね」
「馬鹿だね」
「誰が馬鹿だ!ちょっと忘れてるだけで聞けば思い出すって!」
「はぁ…この学校に校則以外に破ってはいけない"ルール"があると聞きませんでしたか?」
あからさまに呆れた顔をして尋ねてくる。
「え?あー確かそんな事言ってたような…」
「…チ」
あ、舌打ちした。
「一つ、喧嘩をしない
二つ、問題を起こさない
三つ、事件・事故に巻き込まれたらす
ぐに報告する
四つ、武器になるものを持たない
五つ、クインテットを詮索しない
六つ、クインテットに関わらない」
「あー!それか!それなら知ってる!」
「そのルールを破るとどうなるかは知っていますね?」
「ああ!確か退学になるんだったよな!」
「そうです。貴方はそれを今破ったんですよ」
「…………え」
急に頭が真っ白になる。
え?何?何て?
「……え?」
「まだ状況が理解出来てないんですか?」
「馬鹿みてぇな顔してんじゃねぇよ。うざってぇ」
そこまで言うか!てか顔は関係ないだろ!
「てめぇは今ルールを破ったんだよ」
「……今?」
「そうだ」
「うーん、でも喧嘩はしてないよ?…まさか口喧嘩もカウントされんの!?」
「それじゃねぇよ」
「え?問題なんか起こしてないよ?キョンキョンも成績以外は問題ないって言ってたし…」
「それでもねぇ」
「え?事件とか事故なんてウチの人生には縁のないものだよ?」
「ちげぇよ」
「え?じゃあ何!?武器なんて持ってないよ!」
「ちっげぇよ!」
「じゃあ何なのさ!クインテットなんて知らないよ!関わるどころか顔すら知らないし見た事ないって!」
「今見てんじゃねぇか」
「……は?」
「てめぇの目の前にいんだろ」
「ええ?またまたぁ、そんな事言ったって騙されな、い…ぞ……」
その場が静まり返る。
「………」
「………マジかよ」
ウチの悲愴な声は小屋にいる全員の耳に届いた後、虚しく消えた。
「えーっと……」
「てめぇ何でここにいる」
「え?あーすみません、ちょっと昼寝する場所探してたらこの小屋を見つけたもんでちょっとだけソファを借りたというか…」
つい目を逸らしてしまう。
「立ち入り禁止の立て札があったと思いますが?」
「あー…れ?そんなのあったっけ?いやぁ、気づかなかったなーははは…」
まずい!前が見れん!目の前のイケメン達が怖い!主に顔が!めっちゃ冷たい目してるんですけど!マジで今どういう状況!?何でこんな事になってんの!?
「ここは俺らのアジトみてぇなもんだ。俺ら以外の奴らは立ち入り禁止。教師すら入る事は許されねぇ。そこにてめぇは入って来た…てことは覚悟出来てんだよな?」
「か、覚悟?とは?」
「てめぇの体で払ってもらう。あとこの学校にももういられねぇだろ」
「いやいやいやいや!何故そんな大層な事になってんの!?」
「あ?うっせぇんだよ。てめぇ」
「えー……」
「貴方何も知らないんですか?」
「教えてくれる人いないんじゃないの?かわいそー」
美少年がクスクスと笑う。
顔は可愛いくせになんて表情をしてんだこの美少年は!年頃の子供とは思えんな。
「聞いた事ありませんか?『クインテット』という名を」
「あー!クインテット!…って何だっけ?ははは、聞いた事はあるんだけどなー」
「こいつ馬鹿だろ」
「馬鹿ですね」
「馬鹿だね」
「誰が馬鹿だ!ちょっと忘れてるだけで聞けば思い出すって!」
「はぁ…この学校に校則以外に破ってはいけない"ルール"があると聞きませんでしたか?」
あからさまに呆れた顔をして尋ねてくる。
「え?あー確かそんな事言ってたような…」
「…チ」
あ、舌打ちした。
「一つ、喧嘩をしない
二つ、問題を起こさない
三つ、事件・事故に巻き込まれたらす
ぐに報告する
四つ、武器になるものを持たない
五つ、クインテットを詮索しない
六つ、クインテットに関わらない」
「あー!それか!それなら知ってる!」
「そのルールを破るとどうなるかは知っていますね?」
「ああ!確か退学になるんだったよな!」
「そうです。貴方はそれを今破ったんですよ」
「…………え」
急に頭が真っ白になる。
え?何?何て?
「……え?」
「まだ状況が理解出来てないんですか?」
「馬鹿みてぇな顔してんじゃねぇよ。うざってぇ」
そこまで言うか!てか顔は関係ないだろ!
「てめぇは今ルールを破ったんだよ」
「……今?」
「そうだ」
「うーん、でも喧嘩はしてないよ?…まさか口喧嘩もカウントされんの!?」
「それじゃねぇよ」
「え?問題なんか起こしてないよ?キョンキョンも成績以外は問題ないって言ってたし…」
「それでもねぇ」
「え?事件とか事故なんてウチの人生には縁のないものだよ?」
「ちげぇよ」
「え?じゃあ何!?武器なんて持ってないよ!」
「ちっげぇよ!」
「じゃあ何なのさ!クインテットなんて知らないよ!関わるどころか顔すら知らないし見た事ないって!」
「今見てんじゃねぇか」
「……は?」
「てめぇの目の前にいんだろ」
「ええ?またまたぁ、そんな事言ったって騙されな、い…ぞ……」
その場が静まり返る。
「………」
「………マジかよ」
ウチの悲愴な声は小屋にいる全員の耳に届いた後、虚しく消えた。
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