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近づきたい
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「さっち!どうしたの!?」
思わず声を上げてさっちに駆け寄る。
ふと見ると、左手には飴玉が二つ握られていた。
さっちは驚いた顔でウチを見ている。
「ね、どうしたの!?」
「………」
さっちは顔を背けて何も言わない。
「そいつが俺の息子を泣かせやがったんだよ!」
「うっ…うっ…ずびっ」
子供は泣きながらアイスを見ていた。
「ね、君、アイス落としちゃったの?」
しゃがんで優しく声をかける。
「……ずびっ」
男の子は手で涙を拭いながら頷く。
「そっか。どうして落としちゃったの?」
「ぶ、ぶつかって…落としちゃ…た…ううっ」
思い出してまた泣き出してしまう。
「こらこら、男の子でしょ。すぐに泣いたら女の子を守れないぞー」
「やっぱりてめぇがぶつかって来たんじゃねぇか!」
話を聞いていた父親がさっちを睨んで叫ぶ。
「まあまあ、待ってよ。お父さん」
「あ?てめぇは関係ねぇだろうが!」
「関係あるよ!ウチ、さっちと友達だもん!」
「何が友達だ。どうせろくでもねぇガキの集まりだろうが」
「お父さん、自分の子供の前でガキなんて言うもんじゃないよ。口悪過ぎ。子供が真似しちゃうじゃん」
「チ…」
舌打ちしながらも少し落ち着いたようだ。
ウチはもう一度男の子と目を合わせる。
「誰とぶつかったか覚えてる?」
男の子は涙目でウチを見る。
「わかんな…で、でも、黒い服、着てた……」
「そっか。ありがとね」
ウチは笑顔で男の子の頭を撫でた。
「ほら、お父さん聞いた?黒い服だってよ」
「だから何だってんだ」
「ちゃんと見てよ!さっちは赤い服じゃん!全然違うよ!」
「………」
「ね、間違った事したらどうするか大人なら分かるよね?」
「……わ、悪かったよ」
顔を背けて言った。
「………」
さっちは黙ったままだ。
「じゃ、これで解決ね!はい、散った散った!見せもんじゃないよ!」
ウチは疑いの目をさっちに向けていた周りの人間に大声で言った。
そして人が散ってウチとさっちとあかり達だけが残った。
「いや、マジでお前さ、こっちがヒヤヒヤすんだけど」
最初に口を開いたのはバカ谷だった。
「いやぁ、だってさっちが囲まれてるんだもん!びっくりしたわ!」
「びっくりって…私もびっくりしたよ。だって、その人…クインテットの人…だよね?」
あかりがおどおどしながら言う。
「うん。そだよ。でもそんなの関係ある?」
「だって…」
あかりが言いたい事は分かる。でも、それをあかり達には言って欲しくない。
「ごめん。ちょっとさっちと話があるから、三人は先に花火見に行っていいよ。ウチは後から行くから」
「…うん」
「お、おう。んじゃ先行ってるぞ」
三人の姿が見えなくなると、
「さっち!ちょっとこっち!」
さっちの腕を引っ張って少し離れたベンチに座らせる。
「さっち何で誤解だって言わないのさ!あれじゃ悪者じゃんか!」
「………」
「言われたい放題言われて悔しくないの!確かめもせずに決めつけられてさ!」
「………」
「あんなのいじめみたいじゃん!周りの皆もさっちの事疑ってたよ!そういう目してたよ!」
「うっせぇんだよ!!」
ずっと下を向いていたさっちがウチを見て怒鳴る。
「てめぇに何がわかんだよ!関係ねぇだろうが!!」
「だから何回も関係あるって言ってるじゃん!」
「勝手な事言ってんじゃねぇよ!」
イラついた顔。でもやっぱり寂しそうに見える。
「勝手だよ!勝手だけどさ、あの時嫌だなって思ったんだよ!ウチが言われてるわけじゃないのに辛かったんだよ!しょうがないだろ!周りの奴らの反応も気に食わなかったんだ!何で誰も味方がいないんだって!さっちの事知ろうとしないんだって!」
「…んなのどうでもいいだろうが」
「どうでも良くないよ!何でそうやって我慢するんだ!…頼むよ…頼むから、ウチを頼ってよ。ウチにさっちの事教えてよ…もう、さっきみたいな寂しそうな顔、見たくないよ…笑った顔、見せてよ…」
泣き出しそうな顔を隠そうとさっちの肩に顔をうずめる。
さっちは動かない。嫌がったりもしなかった。
「…チ」
ただ小さく舌打ちするだけだった。
思わず声を上げてさっちに駆け寄る。
ふと見ると、左手には飴玉が二つ握られていた。
さっちは驚いた顔でウチを見ている。
「ね、どうしたの!?」
「………」
さっちは顔を背けて何も言わない。
「そいつが俺の息子を泣かせやがったんだよ!」
「うっ…うっ…ずびっ」
子供は泣きながらアイスを見ていた。
「ね、君、アイス落としちゃったの?」
しゃがんで優しく声をかける。
「……ずびっ」
男の子は手で涙を拭いながら頷く。
「そっか。どうして落としちゃったの?」
「ぶ、ぶつかって…落としちゃ…た…ううっ」
思い出してまた泣き出してしまう。
「こらこら、男の子でしょ。すぐに泣いたら女の子を守れないぞー」
「やっぱりてめぇがぶつかって来たんじゃねぇか!」
話を聞いていた父親がさっちを睨んで叫ぶ。
「まあまあ、待ってよ。お父さん」
「あ?てめぇは関係ねぇだろうが!」
「関係あるよ!ウチ、さっちと友達だもん!」
「何が友達だ。どうせろくでもねぇガキの集まりだろうが」
「お父さん、自分の子供の前でガキなんて言うもんじゃないよ。口悪過ぎ。子供が真似しちゃうじゃん」
「チ…」
舌打ちしながらも少し落ち着いたようだ。
ウチはもう一度男の子と目を合わせる。
「誰とぶつかったか覚えてる?」
男の子は涙目でウチを見る。
「わかんな…で、でも、黒い服、着てた……」
「そっか。ありがとね」
ウチは笑顔で男の子の頭を撫でた。
「ほら、お父さん聞いた?黒い服だってよ」
「だから何だってんだ」
「ちゃんと見てよ!さっちは赤い服じゃん!全然違うよ!」
「………」
「ね、間違った事したらどうするか大人なら分かるよね?」
「……わ、悪かったよ」
顔を背けて言った。
「………」
さっちは黙ったままだ。
「じゃ、これで解決ね!はい、散った散った!見せもんじゃないよ!」
ウチは疑いの目をさっちに向けていた周りの人間に大声で言った。
そして人が散ってウチとさっちとあかり達だけが残った。
「いや、マジでお前さ、こっちがヒヤヒヤすんだけど」
最初に口を開いたのはバカ谷だった。
「いやぁ、だってさっちが囲まれてるんだもん!びっくりしたわ!」
「びっくりって…私もびっくりしたよ。だって、その人…クインテットの人…だよね?」
あかりがおどおどしながら言う。
「うん。そだよ。でもそんなの関係ある?」
「だって…」
あかりが言いたい事は分かる。でも、それをあかり達には言って欲しくない。
「ごめん。ちょっとさっちと話があるから、三人は先に花火見に行っていいよ。ウチは後から行くから」
「…うん」
「お、おう。んじゃ先行ってるぞ」
三人の姿が見えなくなると、
「さっち!ちょっとこっち!」
さっちの腕を引っ張って少し離れたベンチに座らせる。
「さっち何で誤解だって言わないのさ!あれじゃ悪者じゃんか!」
「………」
「言われたい放題言われて悔しくないの!確かめもせずに決めつけられてさ!」
「………」
「あんなのいじめみたいじゃん!周りの皆もさっちの事疑ってたよ!そういう目してたよ!」
「うっせぇんだよ!!」
ずっと下を向いていたさっちがウチを見て怒鳴る。
「てめぇに何がわかんだよ!関係ねぇだろうが!!」
「だから何回も関係あるって言ってるじゃん!」
「勝手な事言ってんじゃねぇよ!」
イラついた顔。でもやっぱり寂しそうに見える。
「勝手だよ!勝手だけどさ、あの時嫌だなって思ったんだよ!ウチが言われてるわけじゃないのに辛かったんだよ!しょうがないだろ!周りの奴らの反応も気に食わなかったんだ!何で誰も味方がいないんだって!さっちの事知ろうとしないんだって!」
「…んなのどうでもいいだろうが」
「どうでも良くないよ!何でそうやって我慢するんだ!…頼むよ…頼むから、ウチを頼ってよ。ウチにさっちの事教えてよ…もう、さっきみたいな寂しそうな顔、見たくないよ…笑った顔、見せてよ…」
泣き出しそうな顔を隠そうとさっちの肩に顔をうずめる。
さっちは動かない。嫌がったりもしなかった。
「…チ」
ただ小さく舌打ちするだけだった。
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