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寂しがり屋の本音
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「おい、いつまでくっついてんだ」
「えーもうちょっとー」
「ざっけんな」
さっちに肩を捕まれ引き離される。
「男ならどんと肩くらい貸してよー」
「十分貸しただろうが」
ウチはさっちの隣に座る。
「で、何でそんなに我慢してんの?特にさっちは言い返しそうな感じなのに」
「あ?」
「いやそういうとこだよ」
「…別に言い返したって意味ねぇよ。どうせ“これだから親がいない子供は躾されてなくて困る“ とか言われんだからよ」
「…さっち親いないの?」
「…ああ。俺だけじゃねぇよ。真白も優も泰明も叶真も全員施設で会ったんだ。親なんかいねぇよ」
「他の皆も!?…皆、施設にいるの?」
「そうだ。でも18になったら俺ら5人共施設を出るんだ」
「施設出たらどうすんの?」
「まだ分かんねぇ。でも働いて稼いで一人で暮らしてかなきゃならねぇ」
「やりたい事は?」
「やりたい事…ね。そんなもんねぇよ」
「何で?」
「お前も見ただろ。目立たねぇようにしてたってさっきみたいに悪目立ちしちまう。やりたい事なんて考えた事もねぇ」
「…そっか。じゃあ、これからやりたい事考えよう!ウチが一緒に探すからさ!」
「何言ってんだお前」
「お前じゃない!花子だ!」
「っぷ」
「何笑ってんだ!」
「いや、お前どう見たって花子って感じじゃないだろ」
「うるさい!次言ったら蹴飛ばすからな!」
「へっ!そんな細っこい足で何が出来んだよ」
「うるさい!」
「はっはははは」
バカにされたのは気に食わないが、笑顔を見られたから良しとしよう。
「とにかく!さっちのやりたい事はウチが一緒に探すからな!さっちに拒否権は無いからな!」
「ねぇのかよ」
「当たり前だ!覚悟しとけよ!」
「ふっ、訳わかんねぇ」
笑うと雰囲気が柔らかくなってヤンキーっぽさが無くなる。
「いつもそういう顔したらいいのに」
「あ?」
「何でもなーい」
「んだよ」
「それよりさ、さっち今日一人?」
「いや、あいつらもいる」
「じゃあ何で今は一人なの?」
「ああ、今日はちょっとな…」
「ウチに言えない事?」
「………」
さっちは気まずそうに目を逸らす。
「分かった。詮索はしない」
「ああ…」
「でも、何かあったら、もし、何か危ない目にあったりしたらウチに助けを求めてよ。頼ってよ。それくらいならいいよね?」
「約束は出来ない」
「そんなに…嫌なんだ」
「俺がしている事は安全な事とは言えない。もしお前を巻き込んで何かあっても責任は取れない」
「ウチが言ったんだから自分の事は自分で責任取るよ!」
「それでもだめだ。女のお前に出来る事はねぇよ」
「………」
まだ距離がある。そりゃ簡単に近づけるなんて思ってないけどさ。
「アホみたいな面してんじゃねぇよ」
「何か役立たずって言われてるみたいで腹立つ」
「何でだよ!言ってねぇだろ!」
「そう言われた気になった!」
「それはお前が勝手にそう思っただけだろ!」
「そうだよ!悪いか!」
「逆ギレかよ…」
「そうだ!ウチを怒らせたらめんどくさいぞ!今のうちに機嫌取り戻さないとめんどくさいぞ!」
「既にめんどくせぇよ」
「分かった。もういい。勝手に関わってやるからな!」
「…はぁ…ま、何かあったら誰かに頼るかもな。お前とは限らねぇけど」
「ドンと来い!」
胸をどんと叩きドヤ顔でさっちを見ると、さっちは呆れたように笑った。
「えーもうちょっとー」
「ざっけんな」
さっちに肩を捕まれ引き離される。
「男ならどんと肩くらい貸してよー」
「十分貸しただろうが」
ウチはさっちの隣に座る。
「で、何でそんなに我慢してんの?特にさっちは言い返しそうな感じなのに」
「あ?」
「いやそういうとこだよ」
「…別に言い返したって意味ねぇよ。どうせ“これだから親がいない子供は躾されてなくて困る“ とか言われんだからよ」
「…さっち親いないの?」
「…ああ。俺だけじゃねぇよ。真白も優も泰明も叶真も全員施設で会ったんだ。親なんかいねぇよ」
「他の皆も!?…皆、施設にいるの?」
「そうだ。でも18になったら俺ら5人共施設を出るんだ」
「施設出たらどうすんの?」
「まだ分かんねぇ。でも働いて稼いで一人で暮らしてかなきゃならねぇ」
「やりたい事は?」
「やりたい事…ね。そんなもんねぇよ」
「何で?」
「お前も見ただろ。目立たねぇようにしてたってさっきみたいに悪目立ちしちまう。やりたい事なんて考えた事もねぇ」
「…そっか。じゃあ、これからやりたい事考えよう!ウチが一緒に探すからさ!」
「何言ってんだお前」
「お前じゃない!花子だ!」
「っぷ」
「何笑ってんだ!」
「いや、お前どう見たって花子って感じじゃないだろ」
「うるさい!次言ったら蹴飛ばすからな!」
「へっ!そんな細っこい足で何が出来んだよ」
「うるさい!」
「はっはははは」
バカにされたのは気に食わないが、笑顔を見られたから良しとしよう。
「とにかく!さっちのやりたい事はウチが一緒に探すからな!さっちに拒否権は無いからな!」
「ねぇのかよ」
「当たり前だ!覚悟しとけよ!」
「ふっ、訳わかんねぇ」
笑うと雰囲気が柔らかくなってヤンキーっぽさが無くなる。
「いつもそういう顔したらいいのに」
「あ?」
「何でもなーい」
「んだよ」
「それよりさ、さっち今日一人?」
「いや、あいつらもいる」
「じゃあ何で今は一人なの?」
「ああ、今日はちょっとな…」
「ウチに言えない事?」
「………」
さっちは気まずそうに目を逸らす。
「分かった。詮索はしない」
「ああ…」
「でも、何かあったら、もし、何か危ない目にあったりしたらウチに助けを求めてよ。頼ってよ。それくらいならいいよね?」
「約束は出来ない」
「そんなに…嫌なんだ」
「俺がしている事は安全な事とは言えない。もしお前を巻き込んで何かあっても責任は取れない」
「ウチが言ったんだから自分の事は自分で責任取るよ!」
「それでもだめだ。女のお前に出来る事はねぇよ」
「………」
まだ距離がある。そりゃ簡単に近づけるなんて思ってないけどさ。
「アホみたいな面してんじゃねぇよ」
「何か役立たずって言われてるみたいで腹立つ」
「何でだよ!言ってねぇだろ!」
「そう言われた気になった!」
「それはお前が勝手にそう思っただけだろ!」
「そうだよ!悪いか!」
「逆ギレかよ…」
「そうだ!ウチを怒らせたらめんどくさいぞ!今のうちに機嫌取り戻さないとめんどくさいぞ!」
「既にめんどくせぇよ」
「分かった。もういい。勝手に関わってやるからな!」
「…はぁ…ま、何かあったら誰かに頼るかもな。お前とは限らねぇけど」
「ドンと来い!」
胸をどんと叩きドヤ顔でさっちを見ると、さっちは呆れたように笑った。
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