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焦り(一条 飛春視点)
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「ふぅ…」
花子が眠ったのを確認して部下達と自分の部屋に戻る。
「七代目、少し焦り過ぎたのでは?」
「…そうだな」
確かにさっきは少しやり過ぎてしまったかもしれない。しかし娘が規則を破った事なんて一度も無かった上に怪我までして帰ってきて頭に血が上っていた。
「七代目…私達が口出しする事ではありませんが、罰の件は少し考え直した方が宜しいのでは?今の花子お嬢様にはまだ難しいように思いますが」
「…だが、これ以上"あの状態"が続くと取り返しのつかない事になる。花子には早く自分や周りと向き合って欲しい」
「ですが…」
「分かっている。下手をすれば花子は壊れてしまうかもしれねぇ。俺も正直どうすればいいのか結論が出せねぇ」
「七代目…」
七代目として弱音吐くなんて情けない事は絶対に出来ない。でも、花子の事は別だ。仕事とは違う。昔から"あいつ"に助けられてばかりで甘えていたのかもしれない。花子も我儘なんて一度も言った事がなかった。
「情けねぇな。花子の事では何一つ上手く出来ねぇ」
「それが親子というものですよ。私も妹のように思っているからこそどう接するべきかいつも考えています」
「…俺は違うな。俺は、妹と思っているからこそありのままの自分で接する事が出来ていると思う。別に偽る必要も考える必要もないと思う」
蓮が言う。
「家族だからこそ気を遣われたり、考えて接されると嫌だろ。俺は絶対嫌だし、ここにいる全員が俺に対してそういう風に接してこなかったから心を開けたと思う」
蓮は少し暗い顔で言う。
「蓮、貴方が自分の意見を言うなんて珍しいですね」
最初は敵意剥き出しで俺以外とは口も聞かなかったのに。いつの間にか大人の顔になってやがる。
「そうだな。蓮、ありがとう」
少し気が楽になった。俺は今もまだ助けられてばかりだ。
「七代目の暗い顔は見たくない。ここにいる全員、そう思ってる」
「そうですな」
「私もそうですの」
「そうですよ」
「ああ。ありがとう。心強い事だ」
思わず笑みが出る。
「お前達の気持ちは分かった。だがやはり花子には向き合う機会が必要だ。罰は撤回しない。俺自身、花子の事にいつまでも目を背けて後悔したくねぇ。お前達は絶対手助けするな」
「…はい」
「翠、花子が目を覚ましたら俺の部屋に来るよう伝えてくれ」
「かしこまりました」
「以上だ。他に何か報告がある者は?」
「七代目、少し気になることがあるんですな」
遥人が言う。
「どうした?」
「最近首元にクロユリの刺青をした男を見たという情報があるんですの」
「何?」
「まさか、奴らが復活したという事ですか?」
「まだ詳しい事は分からないんですな」
「今はまだ調べてる途中なんですの」
「そうか。翠と蓮も少し気を配って見てくれ。もし復活していたら厄介だ。花子と会わせるわけにはいかねぇし、この件は念を入れて調べてくれ」
「かしこまりました」
「了解だ」
「分かりましたな」
「分かりましたの」
「では以上だ。解散」
不安と焦りが募ったまま、花子の回復を待つ事しか出来ない。
それでも前に進む以外の道は無い。"あいつ"とも約束したからな。
花子が眠ったのを確認して部下達と自分の部屋に戻る。
「七代目、少し焦り過ぎたのでは?」
「…そうだな」
確かにさっきは少しやり過ぎてしまったかもしれない。しかし娘が規則を破った事なんて一度も無かった上に怪我までして帰ってきて頭に血が上っていた。
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蓮が言う。
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蓮は少し暗い顔で言う。
「蓮、貴方が自分の意見を言うなんて珍しいですね」
最初は敵意剥き出しで俺以外とは口も聞かなかったのに。いつの間にか大人の顔になってやがる。
「そうだな。蓮、ありがとう」
少し気が楽になった。俺は今もまだ助けられてばかりだ。
「七代目の暗い顔は見たくない。ここにいる全員、そう思ってる」
「そうですな」
「私もそうですの」
「そうですよ」
「ああ。ありがとう。心強い事だ」
思わず笑みが出る。
「お前達の気持ちは分かった。だがやはり花子には向き合う機会が必要だ。罰は撤回しない。俺自身、花子の事にいつまでも目を背けて後悔したくねぇ。お前達は絶対手助けするな」
「…はい」
「翠、花子が目を覚ましたら俺の部屋に来るよう伝えてくれ」
「かしこまりました」
「以上だ。他に何か報告がある者は?」
「七代目、少し気になることがあるんですな」
遥人が言う。
「どうした?」
「最近首元にクロユリの刺青をした男を見たという情報があるんですの」
「何?」
「まさか、奴らが復活したという事ですか?」
「まだ詳しい事は分からないんですな」
「今はまだ調べてる途中なんですの」
「そうか。翠と蓮も少し気を配って見てくれ。もし復活していたら厄介だ。花子と会わせるわけにはいかねぇし、この件は念を入れて調べてくれ」
「かしこまりました」
「了解だ」
「分かりましたな」
「分かりましたの」
「では以上だ。解散」
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それでも前に進む以外の道は無い。"あいつ"とも約束したからな。
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