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気づいた事
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「お嬢…俺らの事、嫌いなわけじゃないんですよね?」
何も言葉が出て来ない。
「………」
「良いんですよ。俺ら全員分かってますから」
「………」
「お嬢の事、皆好きなんですよ。何されても気にならないくらい」
「………」
「だから時間がいくら過ぎようと待ってられるんです」
「………」
「お嬢、俺ら待ってますよ。前みたいにお嬢が笑ってくれるの。ずっと」
「………」
「もう俺ら全員の夢みたいなもんなんですよ。お嬢とどうでもいい話したり、思いっきり遊んだりするの」
ポロポロポロポロ…。
「……っ」
自然と涙が溢れてくる。
「お嬢…」
「気にしないで下さい。今日はクリスマスですから、いつもより感情に流されやすくなっているだけです」
「そうですね。イベント事は気持ちが高ぶっちゃいますから」
「…はい」
「それにしても、今日は寒いですね」
「はい」
「鈴音さんのケーキめっちゃ美味しかったですね」
「はい」
「甘い物好きなんですか?」
「はい」
「俺も甘い物好きで、家じゃ毎日チョコとかアイスとか食ってますよ」
「そうですか」
「辛い物はどうですか?」
「好きです」
「そうなんですか!?俺苦手なんですよね!」
「そうですか」
「食べれない物あるんですか?」
「特には」
「そうなんですか。凄いですね」
「普通です」
「そんな事ないですよ。俺食べれない物多くて。ははっ、大人なのに駄目ですね」
「………」
「うちの娘も好き嫌いが多くて困ってるんですよ」
「そうですか」
「どうしたら嫌いな物食べてくれるんですかね」
「………」
「女の子って繊細だから父親の俺からしてみればどう接していいのか分かんないんですよ」
「そうですか」
「最近悩みもあるみたいで」
「そうですか」
「女の子の悩みって男にアドバイスされたくないもんですかね」
「どうでしょう」
「娘ももう反抗期というやつでして、俺の手には負えませんよ」
「そうですか」
「仕事こなすより大変です。なかなか本音で話してくれないんですよ。そういうの恥ずかしいんですかね」
「…久遠さん」
「はい」
「久遠さんは何故私にそんな話をするんですか?」
「うーん…そうですね。悩みって言うのは解決しなくても聞いて貰えるだけでいいんですよ。結局は自分の中で答えを出すわけですから」
「そうではなくて、何故その相手が私なのか聞いているんです」
「丁度今一緒にいて、丁度今悩みを思い出したからです」
「………」
「解決する為に悩みを話すわけじゃありません。自分を知ってもらう為の一つの手段として話してるんです」
「知ってもらう為、ですか」
「はい。俺、相手を知りたい時は自分の恥ずかしい部分とか弱い部分をさらけ出すべきだと思うんです。相手だけ知ろうとしてもそれは無理だと思うんですよ」
「…そうですか」
「俺はお嬢の事少しだけ知ってますけど、お嬢は俺の事知らないでしょう?だから今度は少しだけ俺の事知ってもらおうと思って」
「…そう、ですか」
「本音言えばお嬢に少しだけ距離を近づけようとして画策したりしてました」
「…そうですか」
何だかクインテットに近づこうとしていた自分を思い出す。
違いがあるとすれば、ウチはクインテットの事を知ろうとはしていたが、自分の事を一度も話そうとはしなかった。
さっち、施設の事を話してくれたな。親がいない事も、やりたい事がないって事も。本当はそんな事言いたくないよね。
ウチも変わらなきゃいけないんだ。皆に自分の事を少しずつ、話せる事から知ってもらおう。
あかりやバカ谷や秀司にも気づかないうちに距離を置いていたのかもしれない。それがきっとあかりに嫌われていると勘違いさせてしまった。
「…久遠さん、ありがとうございます。お礼に一つだけ私の事を話します」
「え!?何ですか!?」
強面の男が子供みたいにワクワクした顔でウチを見る。
「私、花子団子にハマってるんです」
「そうなんですか!俺も好きですよ!甘くて美味しいですよね!」
久遠さんは喜んでくれたが、本当はそんな事知っていたかもしれない。昔から変わらないずっと好きな食べ物だから。
何も言葉が出て来ない。
「………」
「良いんですよ。俺ら全員分かってますから」
「………」
「お嬢の事、皆好きなんですよ。何されても気にならないくらい」
「………」
「だから時間がいくら過ぎようと待ってられるんです」
「………」
「お嬢、俺ら待ってますよ。前みたいにお嬢が笑ってくれるの。ずっと」
「………」
「もう俺ら全員の夢みたいなもんなんですよ。お嬢とどうでもいい話したり、思いっきり遊んだりするの」
ポロポロポロポロ…。
「……っ」
自然と涙が溢れてくる。
「お嬢…」
「気にしないで下さい。今日はクリスマスですから、いつもより感情に流されやすくなっているだけです」
「そうですね。イベント事は気持ちが高ぶっちゃいますから」
「…はい」
「それにしても、今日は寒いですね」
「はい」
「鈴音さんのケーキめっちゃ美味しかったですね」
「はい」
「甘い物好きなんですか?」
「はい」
「俺も甘い物好きで、家じゃ毎日チョコとかアイスとか食ってますよ」
「そうですか」
「辛い物はどうですか?」
「好きです」
「そうなんですか!?俺苦手なんですよね!」
「そうですか」
「食べれない物あるんですか?」
「特には」
「そうなんですか。凄いですね」
「普通です」
「そんな事ないですよ。俺食べれない物多くて。ははっ、大人なのに駄目ですね」
「………」
「うちの娘も好き嫌いが多くて困ってるんですよ」
「そうですか」
「どうしたら嫌いな物食べてくれるんですかね」
「………」
「女の子って繊細だから父親の俺からしてみればどう接していいのか分かんないんですよ」
「そうですか」
「最近悩みもあるみたいで」
「そうですか」
「女の子の悩みって男にアドバイスされたくないもんですかね」
「どうでしょう」
「娘ももう反抗期というやつでして、俺の手には負えませんよ」
「そうですか」
「仕事こなすより大変です。なかなか本音で話してくれないんですよ。そういうの恥ずかしいんですかね」
「…久遠さん」
「はい」
「久遠さんは何故私にそんな話をするんですか?」
「うーん…そうですね。悩みって言うのは解決しなくても聞いて貰えるだけでいいんですよ。結局は自分の中で答えを出すわけですから」
「そうではなくて、何故その相手が私なのか聞いているんです」
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「………」
「解決する為に悩みを話すわけじゃありません。自分を知ってもらう為の一つの手段として話してるんです」
「知ってもらう為、ですか」
「はい。俺、相手を知りたい時は自分の恥ずかしい部分とか弱い部分をさらけ出すべきだと思うんです。相手だけ知ろうとしてもそれは無理だと思うんですよ」
「…そうですか」
「俺はお嬢の事少しだけ知ってますけど、お嬢は俺の事知らないでしょう?だから今度は少しだけ俺の事知ってもらおうと思って」
「…そう、ですか」
「本音言えばお嬢に少しだけ距離を近づけようとして画策したりしてました」
「…そうですか」
何だかクインテットに近づこうとしていた自分を思い出す。
違いがあるとすれば、ウチはクインテットの事を知ろうとはしていたが、自分の事を一度も話そうとはしなかった。
さっち、施設の事を話してくれたな。親がいない事も、やりたい事がないって事も。本当はそんな事言いたくないよね。
ウチも変わらなきゃいけないんだ。皆に自分の事を少しずつ、話せる事から知ってもらおう。
あかりやバカ谷や秀司にも気づかないうちに距離を置いていたのかもしれない。それがきっとあかりに嫌われていると勘違いさせてしまった。
「…久遠さん、ありがとうございます。お礼に一つだけ私の事を話します」
「え!?何ですか!?」
強面の男が子供みたいにワクワクした顔でウチを見る。
「私、花子団子にハマってるんです」
「そうなんですか!俺も好きですよ!甘くて美味しいですよね!」
久遠さんは喜んでくれたが、本当はそんな事知っていたかもしれない。昔から変わらないずっと好きな食べ物だから。
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