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皆の居場所
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体育館での件で父さんの弱った姿を初めて見て、今日また父さんの弱った姿を見ている。
全部ウチの事で、ウチのせいだ。
父さんはいつも凛々しくて迷いがなくて、桜組のトップとしてだけじゃなく、人としてもそこにいるだけで存在感があった。
心の強さと力の強さ、困ってる人に迷いなく手を差し伸べられる優しさと厳しい言葉の中にある優しさ。父さんの全てを尊敬してる。
ウチだけじゃない。翠も蓮も遥人、彰人、組員達もそんな父さんだからこそ皆ついてきている。そして皆父さんみたいに凛々しくて強くて優しい人ばかりだ。
「……な」
「…どうした?」
「やっぱりウチ、皆の事大好きだなぁって」
「…何言ってるんだ」
「ねぇ知ってた?皆父さんに似てるんだよ」
「………」
「組員達、文句も悪口も言わずにずっと何年もウチの八つ当たりに耐えて、待っててくれた。会う度に笑顔で挨拶してくれるし、ちゃんと目を見て話してくれる。ウチは一度もまともに目を見た事なかったし、会話をしたくないって思ってた事も皆知ってた。そういう態度をとってたから。でも、そんなウチに嫌な顔をしたり、悲しい顔をしたり、困った顔をする事は一度もなかったし、態度でも雰囲気でもそう感じた事はなかったんだ」
「………」
父さんはウチを抱きしめたまま、何も言わずに聞いてくれている。
「………」
「ずっと何でだろうって思ってた。何で組員達はこんなに毎日毎日ウチに笑顔を向けられるんだろうって。でもやっと納得した。父さんがそうなんだ。皆父さんみたいになってきてるんだって。暮爺が前に言ってた。人って、憧れた人を真似するようになるんだって。その真似が習慣になって、いつの間にかその人の一部になって、気づかないうちにその人みたいになってるんだって。不思議だよね」
「………」
「きっと組員達、ずっと父さんの事見てきたんだね。毎日父さんの事見てついてきてくれて、ウチが気づかないうちにこんなにあったかくなってたんだね」
父さんを抱きしめる力が自然と強くなる。
「………」
「父さん、あったかいよ。父さんのいるこの桜組は本当にあったかい。今の桜組は父さんで出来てる。だからこんなに居心地がいいんだね。父さん、ウチの居場所はここだけだよ。ここが大好きなんだ。父さんが大好きなんだ」
「………」
「でもだからって一人で背負わないでね。たまには悲しい顔とか辛い顔していいんだよ。その時はウチも翠も蓮も遥人も彰人もそばにいるから。叶真も泰明も優も真白もさっちもいる。今までずっと見せないようにしてきた分、全部さらけ出してもらうからね。16年間一緒に暮らしてて悲しい顔とか辛い顔見た事ないなんて普通ありえないから。これからは我慢しないでちゃんと見せてね。父さんが作ってくれた居場所も父さんも皆で一緒に守らせて」
「………っ」
父さんの肩が少しだけ震えている。
「父さん、大丈夫だよ。皆いるでしょ。ウチがいるでしょ。思いっきり泣いていいよ」
「…花子……っ」
初めての父さんの泣き声はとても静かで、その表情には今までの分の悲しみや苦しみだけでなく、喜びも入り交じっているように聞こえた。
ずっと見せないように我慢してくれてたんだね。
「いい子」
「……俺は父親だ」
「ははっ、何か父さんが可愛くて。初めて心を許してくれた子供みたいに見えて嬉しくて。これからもこんな父さんをたくさん見せてね」
「…そんなたくさん泣いてたまるか」
「えー。ウチはどんな顔の父さんも大好きだよ」
「………」
「でも、父さんが作ってくれたこの場所は、桜組は笑顔が耐えないようにこれからは皆で守っていこう」
ウチの一番大切で、唯一無二の場所。
全部ウチの事で、ウチのせいだ。
父さんはいつも凛々しくて迷いがなくて、桜組のトップとしてだけじゃなく、人としてもそこにいるだけで存在感があった。
心の強さと力の強さ、困ってる人に迷いなく手を差し伸べられる優しさと厳しい言葉の中にある優しさ。父さんの全てを尊敬してる。
ウチだけじゃない。翠も蓮も遥人、彰人、組員達もそんな父さんだからこそ皆ついてきている。そして皆父さんみたいに凛々しくて強くて優しい人ばかりだ。
「……な」
「…どうした?」
「やっぱりウチ、皆の事大好きだなぁって」
「…何言ってるんだ」
「ねぇ知ってた?皆父さんに似てるんだよ」
「………」
「組員達、文句も悪口も言わずにずっと何年もウチの八つ当たりに耐えて、待っててくれた。会う度に笑顔で挨拶してくれるし、ちゃんと目を見て話してくれる。ウチは一度もまともに目を見た事なかったし、会話をしたくないって思ってた事も皆知ってた。そういう態度をとってたから。でも、そんなウチに嫌な顔をしたり、悲しい顔をしたり、困った顔をする事は一度もなかったし、態度でも雰囲気でもそう感じた事はなかったんだ」
「………」
父さんはウチを抱きしめたまま、何も言わずに聞いてくれている。
「………」
「ずっと何でだろうって思ってた。何で組員達はこんなに毎日毎日ウチに笑顔を向けられるんだろうって。でもやっと納得した。父さんがそうなんだ。皆父さんみたいになってきてるんだって。暮爺が前に言ってた。人って、憧れた人を真似するようになるんだって。その真似が習慣になって、いつの間にかその人の一部になって、気づかないうちにその人みたいになってるんだって。不思議だよね」
「………」
「きっと組員達、ずっと父さんの事見てきたんだね。毎日父さんの事見てついてきてくれて、ウチが気づかないうちにこんなにあったかくなってたんだね」
父さんを抱きしめる力が自然と強くなる。
「………」
「父さん、あったかいよ。父さんのいるこの桜組は本当にあったかい。今の桜組は父さんで出来てる。だからこんなに居心地がいいんだね。父さん、ウチの居場所はここだけだよ。ここが大好きなんだ。父さんが大好きなんだ」
「………」
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「………っ」
父さんの肩が少しだけ震えている。
「父さん、大丈夫だよ。皆いるでしょ。ウチがいるでしょ。思いっきり泣いていいよ」
「…花子……っ」
初めての父さんの泣き声はとても静かで、その表情には今までの分の悲しみや苦しみだけでなく、喜びも入り交じっているように聞こえた。
ずっと見せないように我慢してくれてたんだね。
「いい子」
「……俺は父親だ」
「ははっ、何か父さんが可愛くて。初めて心を許してくれた子供みたいに見えて嬉しくて。これからもこんな父さんをたくさん見せてね」
「…そんなたくさん泣いてたまるか」
「えー。ウチはどんな顔の父さんも大好きだよ」
「………」
「でも、父さんが作ってくれたこの場所は、桜組は笑顔が耐えないようにこれからは皆で守っていこう」
ウチの一番大切で、唯一無二の場所。
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