124 / 276
一章 聖獣への道のり編
09
しおりを挟む
~ フリーレン 視点 ~
あの日も、何時ものように町へと薬を売りに出掛けていた
「 バトラー、行ってくるから留守を頼むよ 」
「( はい、お気をつけて )」
言葉は聞こえなくとも、頷く動作を見れば承知したのだと分かる
彼は俺がこの家を見つける前からずっと住んでる元は屋敷僕のドビーだった
大切な物を守るよう告げられた彼は古びた服を一枚着てる程度の少年で、ずっと主人の帰りを待っていたそう
けれどその古びた家の外見やら、町の噂で聞いたこの家の主人は旅先で亡くなってるのを知っていた俺は、何度か家へと通い
ドビーに服を与え、屋敷僕としての呪縛を解いた
「 ドビー。俺も一人なんだ。だから一緒に暮らさないか? 」
「 このドビーで宜しいのですか?醜く、頭もよく有りません…… 」
「 何を言う。御前程、賢く心優しい妖精は見たことない 」
まだ幼い少年へと、魔法を使い屋敷相応しい燕尾服を与えれば彼は驚きながらも嬉しそうに笑った
「 わっ、ありがとうございます 」
「 今日から御前は" シルキー "だ。宜しくな、美しい少年であるシルキーよ 」
「( はいっ! )」
ドビーの時は人と話せる妖精である為に、言葉は通じ、話も出来たのだがシルキーへと姿が変わってからはその声は聞こえなくなった
元々姿の見えない妖精の為に、彼のように人間らしく見えるのは珍しい
俺へと向ける声を失ったかわりに誰よりも傍にいて、身の回りの家事やら世話を焼いてくれていた
人として生きる" 時間 "が氷ってる俺には、妖精であるバトラーが成人男性のような見た目になるのは早く感じた
何処か親孝行をよくしてくれる息子のように見えたバトラーの成長を嬉しく思い、平和な時間はいつまでも続くと思っていた
「 子が熱を出してるのです……どうかお助けください 」
「 熱なら直ぐに直せるだろう。見せて貰ってもいいかな? 」
「 はい! 」
だから、世界の歪みに気にする事もなく
いつものように町へと来て困ってる人に薬を売り熱や火傷程度のものは、冷たい氷の手で治していた
「 発熱だな……直ぐに治る 」
「 ありがとうございます!! 」
人は些細な事で直ぐに熱を出す
額へと触れ冷却と身体の熱を取っていれば外から聞こえた、透明馬の足音はこの小さな町で聞くことのない音
何事かと騒ぐ人々の声とは別に、兵士らしい男の声が聞こえてきた
「 この町に怪しい力を持つ者がいると聞いた!殺されたくなければそいつを出せ! 」
「 探せ!能力を持った若い男だ!! 」
何処からやって来て、何を聞いたのかは知らないが、民家へと入ってきた兵士は俺を見るなり人でないような者を見るような目を向けてきた
「 居たぞ!!アイツがそうだろ!! 」
「 意味が分からん…… 」
町の者に怪我をさせた事はない、寧ろ慕われていた俺がどうして追われる必要が有るのか理解できず
その時は民家の裏口から外へと出て走って逃げた
「「 追え!! 」」
透明馬に乗り追い掛けてくる兵士は、赤い騎士の服をし、黒いマントを肩に掛け靡かせていた
何処の国の者かは、他の国を知らない俺は途中途中、足場を氷らせ透明馬が苦戦する道を作り家のある方へと逃げた
「 はぁっ、バトラー! 」
「( どうしましたか?そんなに焦って )」
何とか巻き、家へと辿り着いた俺は目の前に現れたバトラーの姿と、彼の背後にある家を見て思った
「( あぁ、此所は守ってやらないとな…… )」
何時か俺の帰ってくる場所であり、バトラーが住む屋敷でもある
そんな所を見つかって荒らされることが嫌だと気付いた俺は魔法を唱えた
「 バトラー、少しの間。この場所を隠し、そして時間を止めておく。御前が寂しくないよう 」
「( フリーレン様?どういうことですか? )」
「 俺が戻ってきた時に、また時間を進めるよ 」
困り動揺してるように、首を傾げた彼に俺は一時の御別れを告げた
バトラーと家の外見の時間を氷らせ、そして敷地内を見えなくする魔法をかければその場で立ち止まり兵士達が背後から来るのを聞いていた
「 逃げられないと観念したか、この錬金術師が! 」
「 誰と間違えてるか分からないが、俺は魔法使いだ 」
「 どっちも同じものだろ捕らえろ!! 」
家が壊され荒らされるのも、バトラーが悲しむのさえ見たくなかった為に
人間違えを気付いたままこの身を拘束されるのを受け入れた
平和な時間は、何処かの国で暴れ回る" 錬金術師 "によって壊された
元々殺すつもりか、其とも原因を吐かせる気だったのだろう
頑丈な枷に繋がれた俺は、地面へと突き刺さった木へとくくりつけられ、意味もない拷問にかけられた
「 キマイラを何処へ隠した!? 」
「 っ、知らないな…… 」
「 錬金術師が造ってるのだろ!!神に背き罪人風情が!! 」
横を見れば、拷問中に息が絶えたような魔女の亡骸が見える
俺もあぁなるのかと実感したまま
火に炙られ、矢で貫かれ、左右に繋がった馬を歩かせ、股は引き裂かれ、身は幾度となく傷付いた
それでも死ぬことがなかったのは俺が" 氷 "の魔法使いだからだ
あの日も、何時ものように町へと薬を売りに出掛けていた
「 バトラー、行ってくるから留守を頼むよ 」
「( はい、お気をつけて )」
言葉は聞こえなくとも、頷く動作を見れば承知したのだと分かる
彼は俺がこの家を見つける前からずっと住んでる元は屋敷僕のドビーだった
大切な物を守るよう告げられた彼は古びた服を一枚着てる程度の少年で、ずっと主人の帰りを待っていたそう
けれどその古びた家の外見やら、町の噂で聞いたこの家の主人は旅先で亡くなってるのを知っていた俺は、何度か家へと通い
ドビーに服を与え、屋敷僕としての呪縛を解いた
「 ドビー。俺も一人なんだ。だから一緒に暮らさないか? 」
「 このドビーで宜しいのですか?醜く、頭もよく有りません…… 」
「 何を言う。御前程、賢く心優しい妖精は見たことない 」
まだ幼い少年へと、魔法を使い屋敷相応しい燕尾服を与えれば彼は驚きながらも嬉しそうに笑った
「 わっ、ありがとうございます 」
「 今日から御前は" シルキー "だ。宜しくな、美しい少年であるシルキーよ 」
「( はいっ! )」
ドビーの時は人と話せる妖精である為に、言葉は通じ、話も出来たのだがシルキーへと姿が変わってからはその声は聞こえなくなった
元々姿の見えない妖精の為に、彼のように人間らしく見えるのは珍しい
俺へと向ける声を失ったかわりに誰よりも傍にいて、身の回りの家事やら世話を焼いてくれていた
人として生きる" 時間 "が氷ってる俺には、妖精であるバトラーが成人男性のような見た目になるのは早く感じた
何処か親孝行をよくしてくれる息子のように見えたバトラーの成長を嬉しく思い、平和な時間はいつまでも続くと思っていた
「 子が熱を出してるのです……どうかお助けください 」
「 熱なら直ぐに直せるだろう。見せて貰ってもいいかな? 」
「 はい! 」
だから、世界の歪みに気にする事もなく
いつものように町へと来て困ってる人に薬を売り熱や火傷程度のものは、冷たい氷の手で治していた
「 発熱だな……直ぐに治る 」
「 ありがとうございます!! 」
人は些細な事で直ぐに熱を出す
額へと触れ冷却と身体の熱を取っていれば外から聞こえた、透明馬の足音はこの小さな町で聞くことのない音
何事かと騒ぐ人々の声とは別に、兵士らしい男の声が聞こえてきた
「 この町に怪しい力を持つ者がいると聞いた!殺されたくなければそいつを出せ! 」
「 探せ!能力を持った若い男だ!! 」
何処からやって来て、何を聞いたのかは知らないが、民家へと入ってきた兵士は俺を見るなり人でないような者を見るような目を向けてきた
「 居たぞ!!アイツがそうだろ!! 」
「 意味が分からん…… 」
町の者に怪我をさせた事はない、寧ろ慕われていた俺がどうして追われる必要が有るのか理解できず
その時は民家の裏口から外へと出て走って逃げた
「「 追え!! 」」
透明馬に乗り追い掛けてくる兵士は、赤い騎士の服をし、黒いマントを肩に掛け靡かせていた
何処の国の者かは、他の国を知らない俺は途中途中、足場を氷らせ透明馬が苦戦する道を作り家のある方へと逃げた
「 はぁっ、バトラー! 」
「( どうしましたか?そんなに焦って )」
何とか巻き、家へと辿り着いた俺は目の前に現れたバトラーの姿と、彼の背後にある家を見て思った
「( あぁ、此所は守ってやらないとな…… )」
何時か俺の帰ってくる場所であり、バトラーが住む屋敷でもある
そんな所を見つかって荒らされることが嫌だと気付いた俺は魔法を唱えた
「 バトラー、少しの間。この場所を隠し、そして時間を止めておく。御前が寂しくないよう 」
「( フリーレン様?どういうことですか? )」
「 俺が戻ってきた時に、また時間を進めるよ 」
困り動揺してるように、首を傾げた彼に俺は一時の御別れを告げた
バトラーと家の外見の時間を氷らせ、そして敷地内を見えなくする魔法をかければその場で立ち止まり兵士達が背後から来るのを聞いていた
「 逃げられないと観念したか、この錬金術師が! 」
「 誰と間違えてるか分からないが、俺は魔法使いだ 」
「 どっちも同じものだろ捕らえろ!! 」
家が壊され荒らされるのも、バトラーが悲しむのさえ見たくなかった為に
人間違えを気付いたままこの身を拘束されるのを受け入れた
平和な時間は、何処かの国で暴れ回る" 錬金術師 "によって壊された
元々殺すつもりか、其とも原因を吐かせる気だったのだろう
頑丈な枷に繋がれた俺は、地面へと突き刺さった木へとくくりつけられ、意味もない拷問にかけられた
「 キマイラを何処へ隠した!? 」
「 っ、知らないな…… 」
「 錬金術師が造ってるのだろ!!神に背き罪人風情が!! 」
横を見れば、拷問中に息が絶えたような魔女の亡骸が見える
俺もあぁなるのかと実感したまま
火に炙られ、矢で貫かれ、左右に繋がった馬を歩かせ、股は引き裂かれ、身は幾度となく傷付いた
それでも死ぬことがなかったのは俺が" 氷 "の魔法使いだからだ
7
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまいネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
表紙や動画はAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。
名前が * ゆるゆ になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します!
表紙にはAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。
校正も自力です(笑)
【柳原学園】いやいや、俺は『俺様生徒会長』だから
西園 斎
BL
家の都合で『俺様』を演じてる生徒会長が、生徒会やら風紀やら教師やらから好かれるお話。
演技俺様会長総受け(愛され)/後固定CP
*10年以上前の作品を、やや加筆修正していきます
転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。
星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。
前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。
だが図書室の記録が冤罪を覆す。
そしてレイは知る。
聖女ディーンの本当の名はアキラ。
同じ日本から来た存在だった。
帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。
秘密を共有した二人は、友達になる。
人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる