転生したら召喚獣になったらしい

獅月@体調不良

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二章 宝物捜索 編

06

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この街は、テールが言ったように活気に溢れていた
他の国との貿易が盛んなのか、今まで見て来た国の中では一番、珍しいものやら品さえ揃えて売ってある
聖獣であり、この世界での金銭は全く無いし、値段の表示なんてされてはない
欲しいものがあれば値段を聞くような売り方のために、商人と国民との売り買いの会話があちこちから飛び交う
沢山の人の匂い、街中で焼かれて売られてる料理の匂い、確かに興味がそそられると見て待っていけば目に付いた飲み物を発見する

『 これは、まさか!? 』

「 ん?なんだ? 」

『 ソレイユ!!これって!! 』

他の物を見る為に、余所見をしていたソレイユの腕辺りの服を掴み飲み物が売ってある方へと、連れていけば彼はその飲み物を見て眉間を寄せた

「 なんだこれ…… 」

『 タピオカみたい!! 』

「 たぴ、おか? 」

お店の前に並んでるのは、前世でも若者の間で一時的にブームになったタピオカ

タピオカとはトウダイグサ科のキャッサバの根茎から製造したデンプンを固めて乾燥させたのを、一旦熱湯で元に戻して飲み物等で味をつけたもので、それは殆ど炭水化物となる、デンプンだからな
だが、その食感が好評なのか人気だと女子達は呑んでいた
俺は勿論、そんなブームにのるような人間では無かったから興味がないフリをしてて
実はこっそりコンビニとかで買ってるような地味な男だったから、こうやって異世界でも見付けたことが嬉しくて仕方無い

『 タピりたい!タピろ! 』

「 たぴ?御前……知能が三割り位落ちたか? 」

『 そんな事はない!これは知ってる!! 』

「 おや、お兄さん達いらっしゃい。呑んでいく?若い子に" 希に "人気だよー 」

酷いな、三割どころか半分ぐらい幼い体格になってるから今更、幼稚に思えるだろうが
これは呑んでみたいと思う好奇心に、ソレイユを見上げていれば、バンダナを着けたスタイルのいい女性の言葉に視線を向ける

『 あ、でも……お金持ってないから 』

「 そんなに買ってでも呑みたいのか? 」

味覚が無いのに、と相手に聞こえない程度に呟いた彼の言葉に何度か頷いていれば
仕方無いとばかりに溜め息を吐き、ポケットを探り何かを取り出した

「 金は持ってないが、金目のものはある。これで買えないか? 」

「 へぇ、ダイヤモンドだねぇ、それも本物……。でも、これは受け取れないね 」

「 何故だ? 」

「 知らないのかい?この国で生産した物は無償なのさ。その代わり、入荷したものは凄く高いけどね 」

あれか、国民とかには低価格だが入荷した品が高価で売買される事は、俺がいた元の世界でも似たような国はあった
そんな国は住みたい国のランキングとかに入ってるほど
なるほどと納得していれば、ソレイユは宝石をズボンのポケットに直し片手を向けた

「 ほぅ、なら一つくれ 」

「 はいよ!この国の珍味を味わってな! 」

『 あ、ありがとうございます! 』

透明な容器に入り、太めのストローが刺さり
茶色の飲み物と其処には黒の丸い固まりがコロコロ入った飲み物を受けとった彼は、移動と共に俺の手元へと渡して来た

嬉しくて尻尾を振る俺に、ソレイユは其処から離れた路地辺りで立ち止まる

『 ソレイユ、ありがとうな!でも、こんなのに宝石ってダメだと思う 』 

「 いや、構わないが。宝石は俺の装飾品の一つだ 」

『 えっ? 』

「 巨狼フェンリルになったときに幾つか外れてる装飾品があってな、たまに町に来たときに金にするときはある 」

他にもあると見せてきたソレイユは、ポケットから出るわ出るわ、まるで四次元ポケットが有るように、宝石が散りばめられたブレスレットやら、ネックレスを見せる

『 えっ、そんなにあったの? 』

「 嗚呼、聖獣ってだけで永く生きてりゃ崇められて着飾られるからな。" 与えられたもの "って神の庭に持って帰れるから、幾つも残ってる 」

『 俺のマントが消えないのもの、与えられたからだ…… 』

やっとなんでこのマントが消えずに、神の庭まで持って帰れてずっと着けていられるのか分かった
プレゼントは持ち帰れるのなら嬉しいと、首元の布を掴みマントを嗅げば、装飾品を直した彼は告げた

「 そのローブ、似合ってると言いたかった。元主は魔法使いか? 」

『 そう!魔法使いだった…… 』

「 だから御前は、今まで以上に永く人間界に居たんだな 」

『 へっ?俺はそんなに居なかったけど…… 』 

フリーレンと出逢ってから、魔女集会までそこまで時間は経過してなかったように思える
永く居ても二ヶ月ぐらいじゃないかと思った俺はきょとんとしていれば、何かを察したのか彼は眉を下げ、街の方へと視線をやる

それに合わせるよう俺もまた、目を向ければ答えた

「 よく見ろ、" 文明 "が変わってんじゃねぇか 」 

『 えっ……!? 』

ソレイユが自棄に、街の物が気になったのはそう言うことなのか!?

文明すら変わるほどに俺はフリーレンの傍にいたなんて……

そんなの気付かなかった……
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