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二章 宝物捜索 編
05
しおりを挟む「 見て!新しい武器が売ってる! 」
「 かっけー!!こういうの使いたいな! 」
俺には兄弟がいなかった、一緒に買い物に行くことも、なにかを見たり、
争ったり喧嘩したり、だから二人で見ながら笑い合う様子は何処か羨ましくて過去を思い出してしまい、彼等から目を逸らしてしまう
「 ……テール、少し見て回ってもいいか? 」
「 えっ?全然いいけど…… 」
「 さっきの様に召喚してくれりゃ、何処でも直ぐに現れる 」
影から現れ姿を見せたソレイユの言葉に驚いた、自分からウロウロしないような彼だからこそ
その言葉を聞いていれば、テールが頷いた後シエルもまた笑った
「 じゃ、ルーナも見て来いよ。この街、結構栄えてるからさ! 」
『 いいのか? 』
「 うん! 」
足元へと視線を落としたシエルに、同じく現れた俺は顔を見上げてからその言葉に無意識に尻尾は揺れる
「 ほら、ルーナ行くぞ 」
『 あ、おう!シエル、ちゃんと何かあったら呼べよな!! 』
「 分かってる~! 」
先に走り出したソレイユを追い掛けるも、
途中で振り返り手を振ったシエルとテールを見てから
後ろ髪が引かれる感覚を感じつつ彼を追い掛ける
本当にあんな幼い子を放置しては良いのだろうかと思う俺は、路地へと入ったソレイユに問う
『 待ってくれ!離れていいのか? 』
「 向こうが許可したからな、ほら、人型になれ 」
『 えっ、なんで? 』
「 いいか、なれ 」
直ぐに人型へと変わったソレイユを見上げ、彼の言動に理解できず、取り敢えず言われた通りに人型へと変わる
ライフに貰った身体より、縮んだ容姿と変わらない服装へと視線を落とせば、彼は頬へと触れる
『 ん…… 』
頬から輪郭へと長く男らしい手はなぞるように触れ、此方を見る彼に疑問を感じ
イチャイチャする為に離れたようには見えず、撫でる手に翻弄されていれば、一歩近寄り髪へと口付けが降り注ぐ
「 どうした?彼奴等を見て、元気無いように見えたが……同じ魂じゃねぇのが嫌か? 」
『 いや、そうじゃなくて……ちょっと昔を思い出して…… 』
嗚呼、やっぱり気になったのか
俺は隠すのが下手だなと思い、ソレイユの服を掴み耳を下げたまま答えれば彼は気になるようで問う
「 何を思い出したんだ? 」
言わなければいつまでも待ってそうな雰囲気に、唇を軽く咬み、視線を動かし言うのを戸惑い考える
言ったところでまた前世なんだから、と言われそうだが……
此れから先、兄弟と関わっていく上でいつも落ち込んでたら心配するだろう
やっぱり言わなきゃ駄目か、と結論が出れば
出来るだけ誤魔化すように態とらしく溜め息を吐き顔を背ける
『 はぁー。只、羨ましかったんだよ。俺は兄弟いないし、あんな風にお店とか見て回った事がないから……いいなーって 』
言ってる最中でも、囚われた過去の思いに悲しくなり
鼻先が痛くなるような感覚を感じていれば、ソレイユは曲げていた背を伸ばし街の方へと視線を向ける
「 俺にも兄弟が居なかったが……彼奴等を見て何か思うことはねぇが、御前の言いたいことはよく分かった 」
『 なにが? 』
よく分かったって、一体何を理解したんだと見上げた俺に、彼は視線だけ下げるなり口角を上げた
「 町を見てまわりゃいいだろ?ほら、色々見よう 」
『 えっ、ちょっ……そうことじゃ…… 』
手を掴まれ、引くように歩き出したソレイユの行動力に驚きは隠せない
暗い影から出た、外の光はまるで別世界ように感じるほど眩しい
握られた手の平に感じる温もりと、力強さにもう少し手加減しろと言いたいが、
主と離れたのは彼なりの気遣いだと知り笑みは溢れる
『( いや、待てよ……この身長差。普通に兄弟に見えねぇ!? )』
「 ほぅ、装飾品も売ってるぞ! 」
『( 単純に、ソレイユが見たかっただけに思えて仕方ないんだが )』
キラキラと辺りを見る彼の様子に
俺を言い訳に連れ回そうとしてるんじゃ無いかと思った
まぁ、それもいいんだがと一人納得し握り返せば一番最初に目についた、他国から入荷した装飾品やこの街の名産でもある、飾りへと見る
「 ルーナ、この枷、御前に似合いそうじゃねぇか 」
『 どんなSMプレイだよ、却下だわ 』
「 ぷれい?何を言う、御揃いだぜ? 」
『 却下 』
それも枷なのに宝石とか着いてるの可笑しいだろ
あれか、踊り子とかが使うものってやつか
そんなの俺が着けたら尚更可笑しいだろって断固して拒否すれば、彼の態度は明らかに落ち込んだ
「 そう、否定しなくとも…… 」
『 枷以外な!他にもあるし見てみようぜ 』
「 あぁ!そうだな 」
これは兄弟で見て回るって言うよりデートってやつじゃないか?
『( デートの認識は無いようだけど…… )』
チラッと見上げた先にある、表情は
何を見るにも興味を示す少年のようで
デートしてるような男性の横顔ではなかった
だが、こういった笑顔を見せるソレイユも珍しいから新鮮さがあり、俺もまた楽しくなってきた
「 金の鎖! 」
『 SM用品から離れろ、変態 』
「 変態!?なんでだ? 」
そうか、本人は着けてるからSMだとは思わないんだよな
寧ろSMって単語を知らない様子に、改めて時代の差を感じた
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