152 / 276
二章 宝物捜索 編
11
しおりを挟む『 其だけだよ……結婚して、子供いて、仲良く子育てして……シロとの子を望んだのだってそうだ…… 』
鼻先が痛くなる感覚に眉を寄せ、自分で言っても馬鹿げてるような在り来たりであるものの、雄同士が望むには余りにも夢がないように見える
ライフから貰った、聖獣を生み出す魂を取られて落ち込んでるのに
尚更、其だけって言われると他に何を望んでどんな夢を見れば良いのかも分からなくなる
『 俺は、雄だけど……シロと……っ! 』
「 本当、其だけでいいんだな…… 」
顔を上げようとした瞬間に、身体は抱き締められていた
普段のように大人の姿で身長差すら有るのに、包み込むように抱き締めた彼の胸板へと顔が埋れば目を見開く
『 それ、だけって…… 』
「 子はいないが。契りを交わし結婚はしてる。寝床だって綺麗で良いものがある。出来るだけ一緒に居られるじゃねぇか……御前の夢は半分叶ってんだよ 」
『 !! 』
右手にあるチェーンが手首まで繋がった、その薬指には金のリングが付いている
その意味が分からない訳じゃない、きっとそうだと言う認識があったから嬉しくて喜んでいた
改めて言われた言葉に、自分の夢が叶ってる事に気付かされ溜まった涙は頬へと流れ落ちる
「 羨ましがる事はねぇよ……御前には、俺がいんだろ 」
『 ん……そうだな……シロがいる 』
ゆっくりと背中へと腕を回せば、広い彼の背中は暖かく心地好くて服を掴み抱き締めれば髪へと口付けが降り注ぎ、頬を擦り寄せた感覚がある
「 奪い返すんだろ。そしたらまた一緒に魔力溜めて、生まれるまで待って、生まれたら一緒に育てよう。俺は子育て好きだから、放置はしねぇよ…… 」
『 そうだな、シロは……しないや 』
「 嗚呼、御前と俺の子だ、するわけねぇ 」
自称 子育て好きの巨狼
彼が俺の両親のように放置するわけないと見て分かるのに、それが夢だと語って馬鹿みたいだ
『 ん……ありがとう、シロ…… 』
「 嗚呼……御前の夢を聞いて安心した。俺にも叶えられる範囲だったからな 」
ゆっくりと頭を撫でられ、そっとどちらとも無く身体を離せばシロは膝を曲げしゃがむようにし目元へと口付けを落とし涙にそって舌先で舐める
慣れた行動に目を閉じて受け入れれば、僅かに感じた風の流れる感覚に視線をやれば、其処には夕方に見た幼くなった少年の姿である彼が立っていた
「 キスがし辛い……この姿で我慢しろよ…… 」
『 ふっ、気にしない……シロ、好きだ 』
「 俺はもっと好きだ…… 」
負けず嫌いなところに笑えて、重なり合った唇の感触に目を閉じ
彼の首へと腕を回せば、片手で後頭部を支え
幾度となく浅くリップ音を立てながら口付けは降り注ぐ
夜空へと昇る三日月はまるで笑ってるように淡く照らし、肌に感じる冷たさはまるで秋風であり木の葉が落ちる音が聞こえる
秋を告げる虫の声、静かな木々の揺れる音、静まり返った街の音、高鳴る心音はどちらのものか分からないほどに、二人だけのような空間に身体の芯から熱くなる
『 はぁ、ン…… 』
重ねた唇は徐々に深くなり、柔らかな唇の感触を感じ、密かに開いた歯並びから入る舌先へと自ら差し出すように絡ませる
『 っ、んっ…… 』
僅かに視線を向ければ、同じ様に瞼を開くシロの金色の目と合えば彼は口角を上げ、深く口付けをする
『 フッ……んぅ、ッ…… 』
受け入れて、唾液が混じり舌先を擦る度に聞こえてくる水音が自棄に響くように聞こえ
甘く舌先へと咬まれ、咥内へとなぞる感覚に腰は痺れるように震え
近い身長の為に布の上から互いの下半身は当たり擦れ合い、共に主張し始めたのに気付けば
舌先を程き肩口へと顔を埋める
『 はぁ……シロっ…… 』
「 分かってる、俺もすげ……興奮してる 」
荒くなった呼吸を整えていれば、背中を撫でる手は緩く腰を触れ尻へと落ち、尻尾の付け根へと触れ爪を立てように擦れば、僅かに腰は浮く
『 ぁ、っ……尻尾は、だめって…… 』
「 でも気持ちいいだろ?良く尻尾を振る御前はこってそうだからな 」
腰百会と言うツボは触られると心地いいものがある
でも今は、興奮してる状態だからこそ別の感覚として拾いそうだと眉を寄せれば、彼は頬へと口付けを落とし口角を上げる
「 ほら……可愛く、尻尾を振ってくれ 」
『 っ……既に、いつも振ってる…… 』
触れる事も愛されることも全て感じては揺れる尻尾、言われなくても揺らすことに
シロは尻尾から手を離し、僅かに顔を下げ喉元へと舐めて来た
「 そうだな、服を脱げ……交尾しよ 」
『( ストレートな奴だな!! )』
もっとオブラートに包めないのか、と文句を言いたいがその気になってた為に言えるわけもなく
視線を外し服を消せば、彼は鼻で笑ってから自らの服を消した
冷たいバルコニーの石の上、流石に嫌だと思ったのだが彼は普段使ってるマントを背中に敷き
俺を横にさせては行為を続けた
『 はぁっ、ぁ、あっ! 』
身体を愛撫するより先に、尻尾で隠していた幼い陰茎を咥えられ、舐められれば甘い声は漏れる
股間へと顔を埋めたその髪に、片手で掴みながら腰を震わせる
甘ったるい行為に、思考はどろどろに溶けていく
2
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまいネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
表紙や動画はAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。
名前が * ゆるゆ になりました。
これからもどうぞよろしくお願い致します!
表紙にはAIを使用していますが、文章にはAIを一切使用しておりません。
校正も自力です(笑)
【柳原学園】いやいや、俺は『俺様生徒会長』だから
西園 斎
BL
家の都合で『俺様』を演じてる生徒会長が、生徒会やら風紀やら教師やらから好かれるお話。
演技俺様会長総受け(愛され)/後固定CP
*10年以上前の作品を、やや加筆修正していきます
転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。
星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。
前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。
だが図書室の記録が冤罪を覆す。
そしてレイは知る。
聖女ディーンの本当の名はアキラ。
同じ日本から来た存在だった。
帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。
秘密を共有した二人は、友達になる。
人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる