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二章 宝物捜索 編
03
しおりを挟む複合魔法とは、通常一つの魔法、一つの系統しか使えないものを、同時に発動させ別の物へと組み合わせて発動させるものである
例えば、自身が鎧を纏う事の出来る魔法を、具現化させた幻獣の身体へとつけ、そいつに別の魔法の指示を出すこと
ソレイユがやったのは" 三重魔方陣 "はそれ等を含めて
計三つの魔法を組み合わせたものになる
魔方陣の数も、最初の一つから複雑な三つへとなるために能力のコントロールが必須だ
どれか怠れば、魔法は発動しないか暴走する
それを完璧にこなせるようになるには、果たしてどのぐらいの歳月がかかるだろうか
俺が出来るのは、一つの魔法の形を変えるだけだ
そこに他の魔法を組み合わせる事はまだ出来ない
勇者やら、魔法使いが数人で行うバカデカイ魔法を彼等は一人で、それも遊び感覚で発動してるって事になる
流石" 最高クラス "は勇者が数十人分の魔力を持つだけある
「 んー……久々に騒ぐとスッキリするよなぁ~ 」
「 嗚呼、清々しい気分だ 」
『 ハァー……そうかよ…… 』
やっと手合わせが落ち着き、二人とも溜めに溜まっていた魔力を使えたらしく、清々しいような良い表情して背伸びとかしてるけどな
俺は、新しい場所に移動してから動けなかった!
「 ルーナちゃん、どうした?そんな疲れきって 」
「 そうだぞ、御前は見てただけだろ? 」
恰も、どうした?みたいに疑問になるお二方に俺はうつ伏せになったまま文句を言う
『 御前等の攻撃を防御してたら魔力消費したんだよ!!悪かったな、低レベルだから防御に回すだけで疲れるんだよ!! 』
「「 えっ 」」
『 その嘘だろって顔止めて!!本気で傷付く!! 』
は?みたいな、なんで?みたいな頭の疑問符が見える程に二人揃って同じ間抜けた顔を向けてきた
座り直し、人型のままに男性が座れないとか言うあの格好で脚をぺたりと地面に付け、半泣きで答えればソレイユは本気で考える素振りを見せる
「 防御を造る壁に無駄な魔力を…… 」
『 使ってねぇよ!! 』
「 じゃ、近すぎたとかじゃねぇ? 」
『 近くねぇよ!!1㎞は離れてたからな!! 』
御前等の口調のせいで俺まで悪くなった気がするじゃないか
あの場面でどう低ランクの聖獣が命を守ればいいんだ!
寧ろそれを教えて欲しいぐらいに、俺の存在を忘れたかのように、デカイ魔法ばっか撃ち合う二人から、飛んでくる岩やらを防御してるだけで疲れきった
「 すまん……。当たらないと思ってた 」
『 うん、攻撃は当たってないよ?問題は飛んできた岩とか、岩とか、岩とかなっ!! 』
あの距離感で当たらないと信じてたのは俺もだよ
でもな、地面が割れたり魔法で浮いた岩とかを、また砕いたお隣のお兄さんによって飛んできたり
避けたと思ったら魔法の流れ弾みたいなのも来たりと、命の危険を感じてたんだ
「 まぁ、いいんじゃね?当たっても聖獣なら死なねぇし 」
『 そういう問題じゃない!! 』
例え、岩が飛んできて身体が粉砕しても死なないからって問題じゃない
俺のガラスのメンタルが砕けそうになったぐらい怖かったんだからな!
「 ルーナ、謝ってんだ。許してくれ 」
『 うぅ……許さん!! 』
「 どうやったら許してくれるんだ? 」
「 ビビらせちまったし、"何でもする"ぜ? 」
ソレイユの申し訳無いって顔に許そうとしたが、此所は意地を張って首を縦には振らなかった
そしたら、ファルの言葉に耳はピクリと動き表情は一気に明るくなったのを察して、ソレイユは眉を寄せた
「 おい、何でもするって…… 」
「 いいじゃん、可愛いルーナちゃんの願いなら聞くし 」
『 何でもするって言ったな!よし、なら……うーん…… 』
何でもする、と言っても魔法を教えて、は結構普通に教えてくれるしそれは大半が実力とセンスになってくる
そして、他の事を御願いしようとしても叶えてくれそうだし……
「 本気で考え初めたじゃねぇか 」
「 ひひっ、どんな願いかな~ 」
二人を交互に見ながら、頭を捻らせた考えていれば、自分の身体を見た後に閃きぽんっと手を叩き思い付いた
『 わかった、決まった!! 』
「「 ん?? 」」
二人揃って顔を向けた事に、思い付いたことを言う為に立ち上がっては傾げてる其々に指をさす
『 俺と同じくらいになってくれ!俺だけ少年なの、嫌だからさ! 』
「 そんな程度でいいのか? 」
「 同じぐらいの少年かぁ、りょーかい 」
そう、二人は現在大人の姿
一人だけ息子とか、弟みたいに見られるのは前のデートで知ったこと
改めてソレイユの子供姿もみたいと思ったからこそ、その願いにすれば先にソレイユは慣れたように少年の姿へと変わった
「 これか…… 」
『 そうそう! 』
目付きは悪い無造作に伸びた金髪の十五歳前後の少年は、萌え袖のように袖の上から枷と鎖の付いた手を口元の襟に当て、密かに口を隠すように下目線をし
頭の上にある耳とピアス、それに長い狼の尻尾は、骨盤迄下げたズボンのベルト上から垂れ下がっている
可愛いと、内心思っていれば横では黒い煙に覆われたファルはゆっくりと少年へと変わっていく
「 こんなもんじゃねぇ? 」
『 おぉ!! 』
ファルもまた同じぐらいの十五歳前後の少年へと変化し、軽装の黒い軍服に腰パンになっているズボンの後ろから、大人の姿じゃ見えなかったロン毛の犬の尻尾が生え
垂れ下がった丸みの帯びた耳は、ゴールデンレトリバーのように見える
どうやら犬の姿は黒い毛並みをしたは大型犬みたいなあれだろうなって思えば目を輝かせ問う
『 ファルさん、犬の姿も見たい!! 』
「 ……いいぜ 」
何となく嫌そうだが、変化してくれれば
目の前に立つスパイクカラーのした犬は、俺もよく知っていた
真っ黒かと思ったら、白が額に綺麗に入っている
スパイクカラーよりきっと革の首輪が似合いそうな有名なあれだった
『 ボーダーコリー!! 』
「 いや、雑種だ 」
『 なんだって!!? 』
まぁそうか、態々ライフが犬の犬種に合わせて造るわけ無いもんな
十分だろってばかりに少年へと戻ったファルだが、ちょっとだけモフりたかった
「 案外、小さいな? 」
「 フェンリルじゃねぇからな! 」
『( あ、だから通常の犬サイズなんだ )』
大きさもそこまでないことに納得出来た
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