パパとナイショの関係

獅月 クロ

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~ 颯  視点 ~


この国には、生き物と人間をかけ合わせ
″見た目だけ″の愛玩用を創り出す技術が開発されたニュースは長く取り上げられていた

ヲタクだった科学者が考えそうな馬鹿げた実験だと思っていたが
まさか、あの日に俺の前にその″愛玩用″が現れるとは思わなかった

傷だらけでボロボロで、生きる気力さえ失った、汚れて灰色かかった獣の耳と尻尾を持つ幼い少女

虐待されていたように手を差し出すだけで怯えて怖がる様子に、連れて帰ろうと思ったのは子猫を拾うような感覚だった

両親はとても驚いていた
 
どこの金持ちから貰ったんだとか、本当に捨てられていたのかと疑われたが
少女が帰る場所が無いと言ったことで、我が家の″愛玩用″へとなった

金持ちが飼う娯楽の為に、人の扱いを受けない獣

一匹数千万の値がつくらしいが、そんなのは俺達には関係が無かった
曖昧だった言葉も徐々に覚えていき、笑顔も増えて耳と尻尾を消す方法も知るようになった

完全な猫の姿にはなれず、聴覚のある獣の耳と、人類が失ったはずの尾てい骨から伸びる尾だけが存在する改良された新種

獣人じゅうじん

主に猫、犬、鳥といった大人しい家畜から、人工受精と科学の力で作り出した獣
彼等には繁殖能力は備わってなく、雌は孕むことは無く、雄も孕ませることは無い

あくまでも愛玩用の為に、ペットとして愛されることを目的として作られている為に大人しい性格の子が主だという

瑠菜また、怒ることも少なく感情的にはなり辛い大人しい性格をしていた
只、愛玩用は愛でる為ではなくそういった相手をする為のものでもあるために 
性欲に関しては強いのが難点だ

瑠菜は、自身で猫だと知ってるがそういった為だけに作り出されたとは知らない 

太腿の内側にある商品名とばかりに付けられている五桁の数字を消す事は、出来ない

正確には出来るんだが、入墨を彫らせたり、焼くなんてことを進めることは俺には無理だったんだ
そんな傷を付けるぐらいなら、言わないほうがいいと思っていた 

「 パパ…キスしよ。と言うか、交尾したい 」

「 今から仕事なんだ。夜も沢山しただろ?少しは我慢して欲しい 」

「 ん……やだ 」

「 はぁ、なら……30分だけな…… 」

「 ん、やった! 」

子供して可愛がった瑠菜の自慰を見てから、俺はセフレとの関係を止めてもらう変わりに、抱くことを約束した
その結果、愛玩用としての本領発揮をしったように朝、昼、晩を問わず誘われる

可愛い瑠菜に誘われて嫌な気はしないが、
問題が一つあるとするなら、ちゃんと挿入しないといつまでも止めることを許してはくれないと言うことだ

俺も男だ、挿入出来て嬉しいはずなんだが、毎日のように誘われてると流石に体力の限界を感じ始める

腰を止めれば、自ら求めるように動くのを知ってるから良いのだが 
どうしても動いてやりたい為に、騎乗位はした事は無かった
大半は正常位か、バック、又は座ったままの体勢だからこそ、そろそろ腰が痛い

歳か…?と考えてしまうほどに、若い瑠菜の相手をするには骨が折れると思う

「 はぁ……パパ……? 」

頬をほんのりと色付かせて、抱かれる度に色気を増す雌の瞳を向けられるが、深く息を吐いたまま身体を動かすことが出来なかった

ヤバイ、何かが吊った……

「 すまない、少し待ってくれ……体力がな…… 」

マムシ酒でも飲むか、レバーや生卵でも食うか、それこそそう言う薬が必要じゃないかと思う程に、体力の為に不味いと思った

彼女がセフレを何人も作る意味を知った時には、許してやっても良いんじゃないかと少なからず思ったんだ
まぁ、それは妬くから言わないのだがな……

「 ん、分かった。じゃ…私が動くからパパは寝てていいよ 」

「 なっ、いや。そんな必要は……っ!! 」

勇者モードのように落ち着かせていれば、油断していた身体は簡単にベッドと倒されていた

繋がったまま体位が変わり、上に座った瑠菜の身体を見て、萎えかけていた身体に熱は高鳴る
俺と行為を始めてから、もっと胸はデカくなったな……
それに肌艶もよく綺麗になったと思う

愛する分だけ答える愛玩用の獣人に、
俺はきっと出会った日から虜になったのだろう

「 んぁ。深い……動くね…… 」

「 あぁ…… 」

愛しい瑠菜、御前が何処の馬の骨かも分からないような雄を連れてこないよう
もう少し頑張っても良いかも知れないな…

そして、騎乗位がクセになりそうなのは言うまでもない

「 社長…ゆで卵ばかり食べてどうしたんですか? 」

「 可愛い猫を構うために、体力が必要でな。俺もまだまだ若く居たいからさ 」

「 ん?? 」

まだ愛玩用程度の研究だが、いつか俺みたいな馬鹿な思考を持つ科学者が、現れたならきっと、更に獣人は進化するだろう

繁殖が出来る機能を備えた獣人が近い将来に現れても、おかしくは無いと思う

「 パパ…お腹がふっくらしてきた 」

「 へ……? 」

それはもう遠くない未来だ

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