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1章
5話,神様からの謝罪と報告
しおりを挟むあの修羅場から抜け出し、自室へと戻る。部屋はとても広く、前世住んでいたタワマンの最上階とはクオリティが違う。
キングサイズベッドにごろんと仰向けになって、考える。
(僕、あの時普通の生活を送りたいって言ったよね? なのになんで?)
まあまだ、変なことになってないからいいけど。やっぱりこればっかりは・・・な?
《鶴来くん、分かるかい?》
突然頭の中で、あの人の声が聞こえた。この声は・・・。
《カトルさん?! どうしたんですか!?》
あれ以来音沙汰なかったから、もう会うことはないと思っていたけど・・・。
《えっとね。とりあえず謝りたいことがあるんだ・・・。よいしょっと》
突然、僕の目の前にカトルさんが現れた。
「え、えっ! カトルさん?」
《テレポートしてきたんだ。あまり長くはいれないけどね》
「へー・・・。って、そんなことより、急にどうしたんですか?」
《あっ、そうだ・・・。鶴来くん、この度は申し訳なかった!!!》
と、それはそれは見事な土下座を床の上で行ったのだ。
「ちょっ。カトルさん、やめてください! カトルさんは神様なんですから」
やめるように言うも、カトルさんは断固拒否し、土下座のまま続けた。
《君の要望に答えられずに、こうして待遇の良い家族のもとに転生させてしまった・・・。こちらの不注意でこうなってしまった。もう面目が立たん! それもこれもあいつが・・・・》
「あ、あの! 話がぜんぜん入ってこないんですけど、どういうことか説明してもらえませんか?」
というと、カトルさんは渋々頭を上げた。
《あー・・・。とりあえず1から話そう。君は、クリアネのせいで、星にぶつかってしまった。当然、死んでしまったものは天界へ送るのだが・・・。この度はこちらの不注意ということで、生き返らせることにしたんだ》
「はい、生き返るのは死んでもゴメンです」
《まあまあ。それでな、君が死ぬちょっと前、神帝様が俺のもとに来たんだよ》
「神帝様・・・? 確か、前にも似たようなこと言ってましたよね?」
《ああ。神帝様は俺たちを束ねる王みたいな人だ。命令は絶対。宇宙のすべてを従えることができる》
「す、すごいですね・・・。」
もう完全に次元が違うな・・・。でもこれが異世界というやつか。僕は無理やり納得した。
《でも、その神帝が原因なんだよな・・・》
「え? 神帝様が原因? 一体どういう・・・」
僕が尋ねると、彼の目は真剣になった。
《今から言うことをしっかりと聞いてほしい》
「は、はい!」
僕は正座した。ベッドの上で。
《君は・・・・》
「(ゴクリ)」
《・・・神帝様の愛子だ》
「・・・・・・・はい?」
え、どういうこと? 全然結びつかないんだけど。
《君は、いわば神帝様に気に入られて、この世界に転生させられたんだよ。まさか、本当にやるなんてな・・・》
そこから僕は、カトルさんに詳しい話を聞いた。
「・・・まじですか・・・・・・。」
《ああ。それにしても、とんでもないことになっちまったな・・・》
「? それはどういう・・・」
《それは―――ブチッ!》
突然カトルさんの姿が消えた。
「か、カトルさん!?」
慌てかけたところで、ハッとした。
(そうか、もう時間切れなのか・・・。しょうがない、気になるけど)
ーーーーーーーーーーーーーーーー
《ヤバい。大事なこと言い忘れた・・・まあ、もうすぐ分かるからいいか》
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