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1章
7話,もう波乱の予感です
しおりを挟む「あのー・・・どちら様ですか?」
マジで誰? この人、明らかに服装が変。不審者かな?
《だから、俺は君のおじちゃんなの! 家族なの!》
「あーもう、分かりましたから。コスプレしてることは黙ってるので、大人しく衛兵に捕まってください」
近くのベルを手に取ろうとすると、
《だから、俺は神帝様なんだ!》
その手が止まった。神帝様って、確か・・・
僕は一瞬で神帝様の間合いに入ると、胸ぐらをつかんだ。
「お前のせいか! お前のせいで僕の自由がなくなったんだぞ!」
全ての元凶は、コイツだ。一発殴らんと気がすまない。
拳を振り上げようとした途端、体が動かなくなった。
「!!」
《こらこら。おじちゃんに暴力はだめだよ~。》
流石は神帝。見事に僕の動きを止めたのだ。まだ6歳の体とはいえ、中身は中学生。体力には自信があった。
「はあ・・・。で、その神帝様が何のようですか?」
僕が手を上げて降参すると、神帝様はニコっと笑っていった。
《俺ね~、可愛いかわいいカネラが危険な目に合わないように、おまじないかけに来たんだ~》
そう言うやいなや、神帝様は僕の額に指先を当てる。その指から、あたたかい光が僕の中に流れ込んでくる。
(なんだろう・・・。力が溢れてくる・・・・・!)
《よし、これでOK。おじちゃんがいつでも守ってあげるからね~》
それだけいうと、ヒュン!と部屋の中から消えてしまった。
「何だあの神帝。やれやれ・・・」
突然の神帝の退場に、僕は、あれが神帝でいいのだろうかと本気で思った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「アベリア祭?」
下へ降りた僕は、兄上からその話を聞いた。やはり兄上の執着心が激しいあの本を取られたことが、余程のダメージとなったようだ。おかげで、来週の2日間で行われるお祭りへ行けることになった。
「アベリア祭はね、聖女アベノマリア様を称える行事だよ」
アベノマリア? それって日本の総理大臣の名前じゃね? この世界は日本のものをパクってるのか?
「それに覚醒式もあるからね、丁度いい」
聞いたことのない名称ばかりだ。兄上から聞いた話によると、この世界に住むものは皆、「ステイタス」と「スキル」を持ち合わせている。
ステイタスは、俊敏力、魔力、力、スキル、称号など自分の持つ力だ。その中のスキルは眠っている。なので、6歳以上は教会へ行って「覚醒式」を行うのだとか。
「ちなみに私は「剣聖」というスキルを持っているよ。母上は「大賢者」だね」
ほ~。母上たちは思った以上にすごい人達だったんだな~。
「ちなみに姉上は?」
「ああ、マリアナは「大魔術師(ウィザード)」だよ・・・敵に回すと怖い」
後半は姉上に聞かれぬようにボソッと言っていた。
「ああ、カネラちゃんはどんなスキルが眠っているのかしら~? やっぱり私に似ているから「大賢者」かしら?」
「いえいえ母上。俺の弟なのだから「剣聖」に決まっているでしょう? それとさりげなくカネラに近づかないでください」
あーあ。なんか変な敵対心が・・・。
「兄上、母上。アベリア祭、楽しみですね!」
そう笑いかけると、二人は僕に抱きついてきた。
「ああ、俺の可愛いカネラ・・・! カネラは天使だ!」
「お母様にもっと甘えてね」
僕は思う。偉大なる大賢者や剣聖、はたまた大魔術師が、こんなにデレデレしてもいいのだろうかと。
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