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1章
9話,僕の家族は、意外とすごいファミリーでした。
しおりを挟むそれにしても、なんでおばちゃん、あんな慌ててたんだろう? 別にお釣りもらっといて損はしないと思うんだけど・・・・。
「お、坊っちゃん。・・・なんでそんなフィレッテ抱えてるんだ?」
きっとアルノさんから見れば、僕の顔なんか見えないだろうなー。まあいい。
「いっただきま~す!!」
最初に一口かじる。
「・・・・! うっまぁ~い!」
そうだよ、これだよこれ! 揚げたてで熱いけど、3:5ぐらいでうま味が勝ってる。フィレッテに魅了されたカネラは、ものすごい勢いで食べていった。
―――――――数十分後。
「ごちそうさまでした!」
ちゃんと手を合わせるのを忘れない。ああ、神様、仏様、カトル様! 僕をここに転生させてくださりありがとうございます! 心のなかで祈りを捧げる。
「それにしても坊っちゃん、すっごい食べっぷりだな。オレだったら、絶対に腹下すところだ、ガハハハ!」
お腹を擦ってやばいよアピールをしている。その姿がアルノさんには似合わなくて、僕は大笑いしていた。
「・・・なあ、そこのお坊ちゃん。ちょっと寄ってくれないかい?」
ふと、一つの出店から声をかけられた。中にいるのは、丁度40歳ぐらいのおじさんだった。
「?」
僕はアルノさんをそこに待たせて、のぞいてみることにした。
「・・・ん~。・・・・・・・」
そこは雑貨屋だった。ペンダントなどのアクセサリー系が売られているのだが・・・。
のぞいては見たものの、ちょっと・・・ねぇ・・・? 何も心躍るものなんてない。特にネックレス。チェーンの部分が錆びついていてボロボロ。真ん中の飾りは紐を☆の形に作っただけのものだ。
「お坊ちゃんはお目が高いねぇ。それは、アベマリア様が身につけていたという首飾り、【聖母の加護】っていう一級品だよぉ。今なら金貨2枚で売っちゃうよぉ」
―――――――――――嘘だな。インチキだ。
このおじさん、明らかに僕が子供だと思ってホラ吹いてるんだ。
「さぁさぁ、お坊ちゃん。金貨2枚だよぉ?」
「や・・やめておきます・・。では」
回れ右して離れようとすると、
「待ちな、坊主。さっさと金貨おいてけ。じゃねぇと・・・殺すぞ」
僕の首にナイフを当ててきた。助けを求めようにも、幕が外と中を区切っているため、誰にも見えない。
「さあ、早く金貨をお―――げふっ!?」
後半は脅し文句じゃない。“何か見えないものに”ふっ飛ばされたのだ。
おかげで出店は崩壊。外に放り出されたのだ。
「――――――おい貴様。私のカネラに何をしたんだ?」
「お兄様と考えがかぶるなんて・・・。でも、今回ばかりは、そうはい言ってられませんわね」
僕の背後から、聞き覚えのある声が聞こえた。
「大丈夫かい、カネラ」
「あ、兄上! 姉上!」
僕のブラザーたちのかっこいい登場だった。
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