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第五章
㉚マーガレットの本性
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馬車の揺れが少しひどくなってきた。道が悪いのか……アレスはいつの間にか眠っていたが、その揺れで目が覚めてしまった。
「う…」
頭が少し重くて体がだるい。
(今頃……二日酔いか?)
車窓を覗くともう外は暗闇でよく見えなかった。
「あれ?こんなに外は暗いのに……まだ屋敷に着かないなんて……」
そして朝からまともな食事をしていなかったのでお腹が空いたアレスはまた籠の中のお菓子を口に入れた。
❖
「ーーーさま」
「ーース様」
「アレス様」
「あ?……あー、……」
アレスの目の前にマーガレットの顔があった。
「マーガレット…」
「お目覚めになられましたか?アレス様」
「えーと、ここは…どこだ?」
マーガレットが笑みを浮かべて答える。
「ここは連れ込み宿です。キッチンもついてるんですよ、この部屋」
「……」頭に何も思い浮かばないアレス。
「さ、まずは食事にしましょう、アレス様」
アレスが目の前のテーブルを見ると料理が並んでいた。どれもこれも美味しそうだったが、問題はそんなことではなかった。
アレスは自分が全裸になっていることに驚いた。そして手足を椅子に縛られていることに愕然とした。
「おい!なんだこれは!マーガレット!」
「申し訳ございません。アレス様の服は全てあちらに畳んで置いてあります、ご心配なく」
「服のことを聞いているんじゃない!どうして私は裸なんだ!」
「決まっているではありませんか、アレス様が逃げないようにするためです」
「……何を言っているんだ、君は…」
マーガレットは構わずアレスの口にスプーンでスープを口に入れた。
「う、……!」
「いかがですか?お味は」
「うまいが……とにかく手足を自由にしてくれ。これでは、せっかくの君との食事が台無しではないか…」
顔を引きつらせて何とか取り繕ったが、マーガレットには通じなかった。
❖
食事は無事終わり、と言ってもほぼ強制的にマーガレットに食べさせられたアレスだったが、少しだけ落ち着きを取り戻していた。
今、マーガレットは食器の後片付けをしている。そんなマーガレットの背中を横目に、アレスはこれからどうすればいいのかを思案していた。
(彼女の目的は、一体何なのだろう……。金か?それとも復讐?私が知らぬ間に彼女の恨みを買っていたのだろうか?)
(分からない。結婚を求めているわけではないだろう。こんなことをして結婚しても夫婦としては破綻しているしな)
後片付けが終わったマーガレットがこちらに戻ってきた。
紙とペンを持っている。ゆっくりとテーブルの上に置いた。アレスがその紙に釘付けになった。
『婚姻届け』
「え?」
(マーガレットは、私との結婚を望んでいる?そんなまさか……)
だが『妻』の欄にはマーガレット・スクーバルと書いてあった。
「マーガレット、私にこんな真似をして、私が婚姻届にサインをすると思うのか?」
「……」
「それに万が一、私がサインして君と結婚できたとしても、君と私の夫婦関係は初めから破綻しているぞ?それでいいのか?そんな結婚生活でいいのか?」
マーガレットの表情に戸惑いが垣間見えた。説得すればなんとかなるかもしれないと、希望を抱いたアレスが畳みかける。
「昨夜、私たちは『普通に』愛し合ったじゃないか!こんな真似は止めてくれないか、マーガレット」
マーガレットが目を瞑った。
「アレス様、私は『普通に』愛し合うだけでは、物足りないのです」
そして、ゆっくりと瞼を上げると、アレスの目の前には、狂気の表情のマーガレットがいた。
マーガレットがアレスに近づいてきた。
(な、なんという卑猥な表情をしているのだ!これは、まずい……あ、あーーやめろーマーガレット!)
全裸で椅子に括りつけられているアレスがマーガレットに襲われた。
「や、やめてくれーーー!あ…!」
「う…」
頭が少し重くて体がだるい。
(今頃……二日酔いか?)
車窓を覗くともう外は暗闇でよく見えなかった。
「あれ?こんなに外は暗いのに……まだ屋敷に着かないなんて……」
そして朝からまともな食事をしていなかったのでお腹が空いたアレスはまた籠の中のお菓子を口に入れた。
❖
「ーーーさま」
「ーース様」
「アレス様」
「あ?……あー、……」
アレスの目の前にマーガレットの顔があった。
「マーガレット…」
「お目覚めになられましたか?アレス様」
「えーと、ここは…どこだ?」
マーガレットが笑みを浮かべて答える。
「ここは連れ込み宿です。キッチンもついてるんですよ、この部屋」
「……」頭に何も思い浮かばないアレス。
「さ、まずは食事にしましょう、アレス様」
アレスが目の前のテーブルを見ると料理が並んでいた。どれもこれも美味しそうだったが、問題はそんなことではなかった。
アレスは自分が全裸になっていることに驚いた。そして手足を椅子に縛られていることに愕然とした。
「おい!なんだこれは!マーガレット!」
「申し訳ございません。アレス様の服は全てあちらに畳んで置いてあります、ご心配なく」
「服のことを聞いているんじゃない!どうして私は裸なんだ!」
「決まっているではありませんか、アレス様が逃げないようにするためです」
「……何を言っているんだ、君は…」
マーガレットは構わずアレスの口にスプーンでスープを口に入れた。
「う、……!」
「いかがですか?お味は」
「うまいが……とにかく手足を自由にしてくれ。これでは、せっかくの君との食事が台無しではないか…」
顔を引きつらせて何とか取り繕ったが、マーガレットには通じなかった。
❖
食事は無事終わり、と言ってもほぼ強制的にマーガレットに食べさせられたアレスだったが、少しだけ落ち着きを取り戻していた。
今、マーガレットは食器の後片付けをしている。そんなマーガレットの背中を横目に、アレスはこれからどうすればいいのかを思案していた。
(彼女の目的は、一体何なのだろう……。金か?それとも復讐?私が知らぬ間に彼女の恨みを買っていたのだろうか?)
(分からない。結婚を求めているわけではないだろう。こんなことをして結婚しても夫婦としては破綻しているしな)
後片付けが終わったマーガレットがこちらに戻ってきた。
紙とペンを持っている。ゆっくりとテーブルの上に置いた。アレスがその紙に釘付けになった。
『婚姻届け』
「え?」
(マーガレットは、私との結婚を望んでいる?そんなまさか……)
だが『妻』の欄にはマーガレット・スクーバルと書いてあった。
「マーガレット、私にこんな真似をして、私が婚姻届にサインをすると思うのか?」
「……」
「それに万が一、私がサインして君と結婚できたとしても、君と私の夫婦関係は初めから破綻しているぞ?それでいいのか?そんな結婚生活でいいのか?」
マーガレットの表情に戸惑いが垣間見えた。説得すればなんとかなるかもしれないと、希望を抱いたアレスが畳みかける。
「昨夜、私たちは『普通に』愛し合ったじゃないか!こんな真似は止めてくれないか、マーガレット」
マーガレットが目を瞑った。
「アレス様、私は『普通に』愛し合うだけでは、物足りないのです」
そして、ゆっくりと瞼を上げると、アレスの目の前には、狂気の表情のマーガレットがいた。
マーガレットがアレスに近づいてきた。
(な、なんという卑猥な表情をしているのだ!これは、まずい……あ、あーーやめろーマーガレット!)
全裸で椅子に括りつけられているアレスがマーガレットに襲われた。
「や、やめてくれーーー!あ…!」
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