《完結》悪役令嬢の侍女に転生しました。

ぜらちん黒糖

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④マーガレット、婚約解消

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「カタリン」

「なんだ?ソジャコッド」

「あの、マーガレット様のことなんだが」

「うん」

「なんだか最近変わったと思わないか?」

「確かに、変わった」

「まず、短気が治った」

「うん」

「そして暴力も振るわなくなった」

「うん」

「そして一番変わったのがバウナード様との仲だ」

それはカタリンも思っていた。前世のマンガ本ではマーガレットとバウナードは決して結ばれることはない。

バウナードの相手は、あの伯爵令嬢のマリカ・キシュだったのだから。

もうこれで処刑コースはないだろう。

どうして、変更されたのか。

それはマーガレットが、マリカ・キシュを叩かなかったから、それしかない。

〘まあ、私はマリカの代わりに平手打ちされたけどね〙

しかし、そんなに上手く物語が進む訳もなく、事件が起きた。


翌日、いつものように特別休憩室にカタリンがいると、ソジャコッドが慌てて入って来た。

「カタリン、大変だ」

「ソジャコッド、どうした?」

「マーガレット様とバウナード王太子との婚約が白紙になった!」

「え?それって婚約解消ってこと?」

「ああ、大変なことになった。マーガレット様がまた昔のように、バカ令嬢になってしまうぞ」

「お、お前もマーガレット様をバカ令嬢と思っていたのか・・・」

特別休憩室のドアが開いてマーガレットが入って来た。

「マーガレット様、ご、ご、ごきげんよう」

ソジャコッドが、どもりながら挨拶をする。カタリンが続いて挨拶をする。

「ごきげんよう、マーガレット様」

「ごきげんよう。ところであなた達、声が大きいですわよ」

カタリンとソジャコッドが、互いの目を見る。

「廊下まで聞こえて来ましたわ。バカ令嬢って」

固まるカタリンとソジャコッド。

「マリカのことでしょう?いいのよ、言っても。私も、そう思っていますから」

「あ、あのー、マーガレット様」

「ん?」

「婚約解消になったとお聞きしましたが」

「ええ、私の方から申し出ました」

「え?それはなぜですか?」

ソジャコッドが尋ねる。

「バウナード様が、マリカ・キシュと肉体関係を持っていたからですわ」

ソジャコッドが聞き返す。

「え?肉体・・関係?」

「マリカがバウナード王太子の側近に怪我をさせたらしくて、バウナード王太子が王族裁判所に訴えたらしいんだけど、呼びだされたマリカは、その時にバウナード王太子との肉体関係を話したらしいの。しかも再現魔法を使って」

「え?再現魔法?」

「合体行為の全てを裁判員の前で見せたらしいわ。」

「マリカも狂ってますね」

ソジャコッドが呟くと、マーガレットは

「それでバウナード王太子は廃嫡が決まったわ」

〘え?マジで?〙

「バウナード王太子の変態ぶりがすごかったらしくて。この変態が将来国の舵取りをするなんて、とんでもないってことになったらしいわよ」

ソジャコッドが単なる感想を述べる。
「一体、バウナード王太子様はどんな合体技をお使いになったんでしょうね」

マーガレットが顔を真っ赤にしてソジャコッドを見る。

カタリンが「あ」と小さな声を出して考え込む。

〘合体技かあ、つまり、体位のことか〙

カタリンは前世の時、兄の部屋からエッチなDVDやエロ本を黙って借りてよく見ていたので詳しかった。スマホで動画も見てたし・・・。

マーガレットが震える声で、カタリンに質問をする。

「あなた、合体技を知っているの?」

ソジャコッドも興味をみせる。

「カタリン、教えてよ、裁判官たちが変態と呼ぶ程の合体技がどんななのか」

カタリンはニャッと笑って

「覚悟はいいですか?」

二人は頷いた。

カタリンはじっくりと二人に説明した。

全てを聞いたマーガレットは、暫く放心状態になって、もう少しで発狂しそうな時に、ソジャコッドが言った。

「マーガレット様、危ない所でしたね、あと少しで魔物(バウナード王太子)と結婚するところでした」

「そうね、このまま行けば私は悪魔(バウナード王太子)の餌食になっていた事でしょう。」


この二人の発した言葉が後に王国中に広まり、バウナードの名前の前には

「魔物のバウナード」とか「悪魔のバウナード」と呼ばれるようになり、バウナードを恐れた国王はバウナードを僻地へと追いやってしまう。


僻地へ向かう馬車の中から、「父上ー!」と叫ぶバウナードの声が虚しく響いた。

しかし、その声を聞いた国民たちの耳には、バウナードが父である国王陛下を呪いながら旅立って行く恨みの叫びに聞こえていた。

のちに王立学校歴史教科書にはこう書かれることになる。

『罪を犯し王都を追われることになった元王太子バウナードは、父である国王陛下に呪いの言葉をなげかけながら僻地へと旅立って行った。』と・・・。
       

    
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