《完結》転生したら女から男になっていました♥

ぜらちん黒糖

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第一章

①真里、男の体を身を持って知る

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 私は子供の頃から可愛くて、自分で言うのもなんだけど、男の子からモテた。

 小学校、中学校、高校、大学といずれも男子にはチヤホヤされ続けた。

 就職してもそうだった。

 でもあとで気づいたのだけど、花の命は短いものなのね。

 男性を選り好みしていた私は、気がつくと30歳を越えて40歳、50歳となり、お局様となっていた。

 同期入社の女性社員は、誰一人いなくなり、私一人になった。

 そして60歳で定年がやって来て、65歳まで嘱託社員として働き、その後は年金生活の一人暮らし。

 これが男性だったなら、一つの会社で勤め上げて、ご立派となるのでしょうが・・・私は女です。

 しかも独身。

 この私の生き方は、完全に男の生き方でございます。

 私は75歳で老人ホームに入り、89歳で風邪をこじらせなくなりました。

 死ぬ何日も前から私は、呪文のように唱えておりました。

 今度生まれ変わったら、出来るだけ早く合体してやると。

 私は死ぬ1週間ほど前に、風邪をひき、老人ホームで死なれては困ると思われたのか、すぐに入院させられて、その後、病院で亡くなりました。

 そんな私にも親族はおりまして、年の離れた弟が、側に付き添ってくれました。

 私が呪文のように、来生は絶対に合体すると繰り返し念じていたとき、医師が尋ねてきました。

 最後に言い残す言葉はありますかと。

 私は念じている最中でしたので、こう言いました。

「来生は絶対に合体する」と答えました。

 医師はすぐに意味を理解し、無言になりました。

 病室がしーーーーーーんとなったことに気づいておりましたが、私はそのまま眠りにつきました。

 そして目が覚めると私は、すっと体を起こす事が出来て、とっても体が軽くなっておりました。

「ん?」

 股間になにやら異変を感じて、ズボンを下げてみましたところ、私は両手で口を抑えて叫んでおりました。

「NOーーーーーーーーーーー!」

 いやあん。なにこれ。いやだー。
 触れないわーーー。どうしよう。

 そして洗面所の鏡に映る自分の姿を見て再び叫ぶ私。

「YESーーーーーーーーーー!」

 素敵。

 これが私?超美形じゃなあい。

 そして下を見た。

 少し慣れてきたせいか、今度は見ることが出来た。

 いやだあ。

 真里は考えた。

 私はどうやら転生したらしいが、女ではなく男になってしまったのだと。

 そして、もしも私が前世で結婚をしていたら、このぞうさんと合体していたのかと。

 私はこれからどうなってしまうのか。

 これではまた私は、結婚出来ないではないか・・・。

 私の心は女のままなのに、体は男。

 だからといって、体に合わせて女を愛するなんてことは出来ない。

 その時、真里は立ち眩みをしてふらつき、壁に頭をぶつけてしまった。

 ゴン

「痛~い」

 〘ん?〙

 真里の頭の中に、この体の持ち主の記憶が、雪崩のように落ちてきた。

 真里はこの体の持ち主の記憶と、完全に同化した。

 マリオ・スミスもまた、男が好きであったのだ。

 今日から私は真里ではない。

 マリオでございます。

 マリオはスミス公爵家嫡男であり、次期当主である。

 王立男子魔法学院に通う17歳の少年である。

 そしてマリオには心からお慕いする、メース・ファン・ダイク侯爵令息がいた。




 いつもの朝「はあはあ」と荒い呼吸をしながらマリオはメースに飛びついた。

「メース!おはよう!」

 あ~いい匂いがする~。

 これが本物の男の匂いかあああああ。

「おい!離れろ!嬉しくない!」

「あ、ご、ごめん。つい、嬉しくて。抱きついちゃった」

「マリオ、お前はいつも同じ事を言っているな」

「そう?」

「ああ」

 マリオが知らなかっただけで、メースは毎日、自分を触りに来るマリオに、心の奥底で喜びに震えていたのだった。





     
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