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第3部3章 フォール・イントゥ……
131 サーチアンドデストロイ1:ケンタウロス
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第2層でタダミたちが破壊した培養装置のようなものが第3層でも見つかり、こちらも無事に破壊された。
今回破壊された培養装置の中には街を襲った巨大おたまじゃくしと同じ姿のものを培養しているものもあった。
全ての培養装置を破壊しおえたかどうかはわからないが、今後の街の危険は少し減ったことになる。
多数の口と触手をもつ黒い獣の培養装置はまだ見つかっていない。
「で、毎回、俺たちが真っ先に投入されるのはなぜだよ。俺たちはそんなに歌がうまいカナリアちゃんなの?」
螺旋階段を下りながら愚痴る俺にタダミが笑う。
「歌のうまさなら俺だろ」
全員がタダミをにらむ。タダミは気にせず、あるいは気づかずに続ける。
「お前らは生存能力が異様に高いんだよ。知ってるか? 熟練組で結成当初から面子が誰も欠けていないパーティーってお前らだけらしいぜ」
命を大事にというのがうちのパーティーの方針だが、どこだって似たようなものだろう。
それでも長くやっていれば、不慮の事故は起こる。
やはり俺は運が良いらしい。
今回から初見の場所の偵察については、熟練隊同士で組ませることになった。
ここで出会う危険は熟練だろうと経験が浅かろうと初見のものばかりである。それでも、熟練隊のほうが動きもよく、被害も少なかった。
敵を知り、己を知ればとかいう故事成語があったはずだけど、熟練者は少なくとも経験の浅い隊よりも己を知っているから対処できるものが多いのかもしれない。
踊り場と扉が見えてくる。
剣と魔法の世界には不似合いな金属の扉にももう慣れた。
第4層にたどり着いたようだ。
扉の前で全員が待機する。
タダミがジェスチャーで開けろと告げる。
俺は慎重に扉を開ける。他の者たちは扉の先から死角になるように隠れている。
仄暗い赤い灯りの下、奥でゆらゆらとゆれる4つの影が見える。
「ケンタウロス。先制攻撃をしかけましょう」
タダミ隊の長弓使いハナコさんが小声で提案する。
タダミは無言でうなずく。やつが手をあげると、それにあわせて皆、飛び道具を準備する。ミカ、チュウジ、俺、それに合図を出したタダミは相手が突進してきた時に対処する役目だ。前衛で武器を構えて待つ。
ケンタウロス、神話でおなじみの想像上の生き物の名を向こうでかすかにゆれるあいつらにつけたのは探索家の1人だ。
3層で発見されたこいつは、シルエットだけみると半人半馬の生物に見える。
ただし、目を凝らしてみると、2層で会った「黒目」にも負けないくらいにおぞましい代物である。
この怪物は2体の人間の体をばらばらにし、それをパーツとして組み合わせるようにしてできている。
仰向けになった人間の体の肩と太ももの部分からはそれぞれ人間の足が2対、つまり四足獣のごとく4本生えている。
胴体の先端から生えるもう1体の胴体がこちらを向く。
その胴体の両肩と脇腹からは武器や盾を構えた4本の腕が生えている。
肩の上に乗った2つの頭は金属で補強されている。兜のように見えるが、これは直接肌に埋め込まれるようにして装着されている。
金属で覆った顔がゆっくりとこちらを向く。
顔を覆う金属片をこするような金切り声で8つの頭が次々と叫びだす。
「射てっ!」
金切り声を打ち消すようなタダミの号令。
号令とともに放たれる無数の矢をあるものは盾で受け、武器で払い、かいくぐり、当たってもひるむことなく、こちらに突進してくる。
人間および大抵の生物は怯むタダミの雄叫びもこいつらには効果がない。
人間の足を4本つけたって走るのは速くなったりしない。
それなのにケンタウロスが4つ足なのは、バランスをとるため、そして、相手に嫌悪感と恐怖を与えるためなのだろう。
チェーンソーで人間を斬り殺して加工する殺人鬼が泣いて喜びそうな悪夢の産物と正面から1対1で戦うのは愚策だ。
4本の腕がこちらの攻撃はいなされ、受け止められる。
4本の腕がこちらの防御を崩し、斬りつけてくる。
俺は右に飛ぶ。
弓から近接武器に持ち替えた者が後ろからカバーに入る。
4本の手をつけ、それぞれに武器や盾をもたせた代償として、ケンタウロスはバランスが悪い。
それを支えるのがもう1つの胴体とそこについた4つの足だ。
俺は叫びながら、ケンタウロスの上をむいたヘソのあたりに金砕棒を叩き込む。
胴体がくの字、いやV字に曲がる。
ケンタウロスが振り返る前に俺はそのまま胴体に飛び乗り、短剣を抜く。
腕が4つあろうと、人間の腕はそんなに器用に後ろに動かせない。
ケンタウロスが手にした武器を孫の手でも使うように後ろにまわしてくるが、鎧に身を固めた俺にそんな攻撃は無意味だ。
かつかつと頭や肩に当たるケンタウロスのナタを無視して、短剣を首や腕の付け根に差し込んでいく。
ケンタウロスの体から力が抜けていく。
見ると、他のケンタウロスも沈黙していた。
「やっぱ、お前ら強いなぁ」
俺は素直にタダミを褒める。
彼らと一緒に戦っていると不安を感じることがない。
でも、うるさい。
タダミが口を開く前にいつものように「蚊の鳴くような声でな」と念押しする。
あいつの出身地の蚊はさぞかしうるさいのだろう。俺はやつを褒めたことを後悔しはじめる。
「ケンタウロスの盾、欲しいやついるか?」
そんな声が聞こえてくる。
彼らの武器は粗悪なものだが、どういうわけか盾だけは変わった良いものを装備している。
機動隊が持っていそうな透明の大きな盾は丈夫だし、とても軽い。
当然、これも貴重な遺物だが、逆さ塔の探索で必要な場合は持ち帰った者が独占的に使用できるように制度が変わった。
今ではケンタウロスと戦って生き残ったパーティーはたいていこちらの盾を装備している。
うちでもミカとサチさん、たまにサゴさんがこの盾を使っている。
軽量なのでこれまで盾を持っていなかったサチさんも重宝しているようだ。
残った盾は前線基地で納めて謝金をもらう。
ケンタウロスは気味が悪いし、戦いやすい相手でもないが勝った後の実入りは悪くない。
第4層は大きな広間がいくつか続いていた。
広間と広間をつなぐ通路では誰にも遭遇しなかったが、広間毎に数体のケンタウロスに遭遇した。
負傷者は出たものの、治せないレベルの怪我を負うところまでいかず順調に進んだ。
6つ目の、おそらく再び大広間に続く扉を開ける。
大広間の向こうにいる怪物はケンタウロスをさらにおぞましくした代物であった。
最初から素早く移動することを想定していないであろうそれは無数の手足と頭をでたらめにつけたような肉塊であった。
肉塊が無数についた手足をぐちゃぐちゃと動かしながらじりじりと這い寄ってくる。
あまりのおぞましさに動けない。
そんな状況下で能天気な大声が響き渡る。
「知識獲得してやることが命への冒涜!
誰得の悪徳、隠匿しとけ、てめぇの記憶の中に!
解き放つのが功徳、斬り刻むさナマスのごとく!」
タダミが気分良さそうにまた下手くそなラップをやっている。
「さぁ、いつも通りだ。何ビビってんだ? 射て、切れ、潰せ!」
タダミの掛け声で俺たちの体は動くようになる。
俺は前方に立って構えると、叫ぶ。
「よっしゃ! タダミや俺のケツに当てさえしなけりゃ、どこ射っても当たるぞ! ボーナスタイムだ!」
「クソラッパー射ってもボーナス出ないのかよ?」
誰かが笑う。
「俺に当てたら、寝てる時に耳元で子守唄歌ってやるからな!」
うごめく肉塊に向かって矢がひゅうひゅうと飛んでいく。
今回破壊された培養装置の中には街を襲った巨大おたまじゃくしと同じ姿のものを培養しているものもあった。
全ての培養装置を破壊しおえたかどうかはわからないが、今後の街の危険は少し減ったことになる。
多数の口と触手をもつ黒い獣の培養装置はまだ見つかっていない。
「で、毎回、俺たちが真っ先に投入されるのはなぜだよ。俺たちはそんなに歌がうまいカナリアちゃんなの?」
螺旋階段を下りながら愚痴る俺にタダミが笑う。
「歌のうまさなら俺だろ」
全員がタダミをにらむ。タダミは気にせず、あるいは気づかずに続ける。
「お前らは生存能力が異様に高いんだよ。知ってるか? 熟練組で結成当初から面子が誰も欠けていないパーティーってお前らだけらしいぜ」
命を大事にというのがうちのパーティーの方針だが、どこだって似たようなものだろう。
それでも長くやっていれば、不慮の事故は起こる。
やはり俺は運が良いらしい。
今回から初見の場所の偵察については、熟練隊同士で組ませることになった。
ここで出会う危険は熟練だろうと経験が浅かろうと初見のものばかりである。それでも、熟練隊のほうが動きもよく、被害も少なかった。
敵を知り、己を知ればとかいう故事成語があったはずだけど、熟練者は少なくとも経験の浅い隊よりも己を知っているから対処できるものが多いのかもしれない。
踊り場と扉が見えてくる。
剣と魔法の世界には不似合いな金属の扉にももう慣れた。
第4層にたどり着いたようだ。
扉の前で全員が待機する。
タダミがジェスチャーで開けろと告げる。
俺は慎重に扉を開ける。他の者たちは扉の先から死角になるように隠れている。
仄暗い赤い灯りの下、奥でゆらゆらとゆれる4つの影が見える。
「ケンタウロス。先制攻撃をしかけましょう」
タダミ隊の長弓使いハナコさんが小声で提案する。
タダミは無言でうなずく。やつが手をあげると、それにあわせて皆、飛び道具を準備する。ミカ、チュウジ、俺、それに合図を出したタダミは相手が突進してきた時に対処する役目だ。前衛で武器を構えて待つ。
ケンタウロス、神話でおなじみの想像上の生き物の名を向こうでかすかにゆれるあいつらにつけたのは探索家の1人だ。
3層で発見されたこいつは、シルエットだけみると半人半馬の生物に見える。
ただし、目を凝らしてみると、2層で会った「黒目」にも負けないくらいにおぞましい代物である。
この怪物は2体の人間の体をばらばらにし、それをパーツとして組み合わせるようにしてできている。
仰向けになった人間の体の肩と太ももの部分からはそれぞれ人間の足が2対、つまり四足獣のごとく4本生えている。
胴体の先端から生えるもう1体の胴体がこちらを向く。
その胴体の両肩と脇腹からは武器や盾を構えた4本の腕が生えている。
肩の上に乗った2つの頭は金属で補強されている。兜のように見えるが、これは直接肌に埋め込まれるようにして装着されている。
金属で覆った顔がゆっくりとこちらを向く。
顔を覆う金属片をこするような金切り声で8つの頭が次々と叫びだす。
「射てっ!」
金切り声を打ち消すようなタダミの号令。
号令とともに放たれる無数の矢をあるものは盾で受け、武器で払い、かいくぐり、当たってもひるむことなく、こちらに突進してくる。
人間および大抵の生物は怯むタダミの雄叫びもこいつらには効果がない。
人間の足を4本つけたって走るのは速くなったりしない。
それなのにケンタウロスが4つ足なのは、バランスをとるため、そして、相手に嫌悪感と恐怖を与えるためなのだろう。
チェーンソーで人間を斬り殺して加工する殺人鬼が泣いて喜びそうな悪夢の産物と正面から1対1で戦うのは愚策だ。
4本の腕がこちらの攻撃はいなされ、受け止められる。
4本の腕がこちらの防御を崩し、斬りつけてくる。
俺は右に飛ぶ。
弓から近接武器に持ち替えた者が後ろからカバーに入る。
4本の手をつけ、それぞれに武器や盾をもたせた代償として、ケンタウロスはバランスが悪い。
それを支えるのがもう1つの胴体とそこについた4つの足だ。
俺は叫びながら、ケンタウロスの上をむいたヘソのあたりに金砕棒を叩き込む。
胴体がくの字、いやV字に曲がる。
ケンタウロスが振り返る前に俺はそのまま胴体に飛び乗り、短剣を抜く。
腕が4つあろうと、人間の腕はそんなに器用に後ろに動かせない。
ケンタウロスが手にした武器を孫の手でも使うように後ろにまわしてくるが、鎧に身を固めた俺にそんな攻撃は無意味だ。
かつかつと頭や肩に当たるケンタウロスのナタを無視して、短剣を首や腕の付け根に差し込んでいく。
ケンタウロスの体から力が抜けていく。
見ると、他のケンタウロスも沈黙していた。
「やっぱ、お前ら強いなぁ」
俺は素直にタダミを褒める。
彼らと一緒に戦っていると不安を感じることがない。
でも、うるさい。
タダミが口を開く前にいつものように「蚊の鳴くような声でな」と念押しする。
あいつの出身地の蚊はさぞかしうるさいのだろう。俺はやつを褒めたことを後悔しはじめる。
「ケンタウロスの盾、欲しいやついるか?」
そんな声が聞こえてくる。
彼らの武器は粗悪なものだが、どういうわけか盾だけは変わった良いものを装備している。
機動隊が持っていそうな透明の大きな盾は丈夫だし、とても軽い。
当然、これも貴重な遺物だが、逆さ塔の探索で必要な場合は持ち帰った者が独占的に使用できるように制度が変わった。
今ではケンタウロスと戦って生き残ったパーティーはたいていこちらの盾を装備している。
うちでもミカとサチさん、たまにサゴさんがこの盾を使っている。
軽量なのでこれまで盾を持っていなかったサチさんも重宝しているようだ。
残った盾は前線基地で納めて謝金をもらう。
ケンタウロスは気味が悪いし、戦いやすい相手でもないが勝った後の実入りは悪くない。
第4層は大きな広間がいくつか続いていた。
広間と広間をつなぐ通路では誰にも遭遇しなかったが、広間毎に数体のケンタウロスに遭遇した。
負傷者は出たものの、治せないレベルの怪我を負うところまでいかず順調に進んだ。
6つ目の、おそらく再び大広間に続く扉を開ける。
大広間の向こうにいる怪物はケンタウロスをさらにおぞましくした代物であった。
最初から素早く移動することを想定していないであろうそれは無数の手足と頭をでたらめにつけたような肉塊であった。
肉塊が無数についた手足をぐちゃぐちゃと動かしながらじりじりと這い寄ってくる。
あまりのおぞましさに動けない。
そんな状況下で能天気な大声が響き渡る。
「知識獲得してやることが命への冒涜!
誰得の悪徳、隠匿しとけ、てめぇの記憶の中に!
解き放つのが功徳、斬り刻むさナマスのごとく!」
タダミが気分良さそうにまた下手くそなラップをやっている。
「さぁ、いつも通りだ。何ビビってんだ? 射て、切れ、潰せ!」
タダミの掛け声で俺たちの体は動くようになる。
俺は前方に立って構えると、叫ぶ。
「よっしゃ! タダミや俺のケツに当てさえしなけりゃ、どこ射っても当たるぞ! ボーナスタイムだ!」
「クソラッパー射ってもボーナス出ないのかよ?」
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