魔法騎士団をクビにされたので犯罪者集団に所属して無双しまぁす

一章

プロローグ

　
「や、やめろ……！！　く、くるな……！！」
「黒い煌きブラック・ブリンク！！」

　バチバチっと剣身が黒く輝き、花火が飛び散る。

　一瞬の黒い煌めきが二人を貫いた。

「うああああ！！」

　切り伏せられた二人は、力なく倒れ込んだ。斬撃の余波が広がって、窓ガラスが激しく粉砕されてゆく。周辺へ飛び散ったガラスは黒い火花とともにその場を輝かせた。

　それはまるでジンの力の解放を、祝福しているかのようだった。

　ゆっくりと立ち上がったジンは、振り返って二人を見下ろした。彼らはこんなはずじゃない、とでも言いたげな目でこちらを見上げている。

　この男達に、クズだ。死神だ。俺はそう罵られて、笑われた来た。

　でもそれは、俺に魔力が無いからだった。

　でも、今は違う。

　剣を鞘に戻し、ジンはフッと鼻で笑ってやった。

「見たか、これが俺の本当の実力だ」