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第三十八話 誇り

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「どうしようもないな」

金持ちが死んでしまったのだ、衝撃を受けた別の金持ちは今度は大丈夫なように、フォートたちを雇おうと思った。

「なあ、フォートを雇おうや」
「いや、アルマでもいいんじゃないか、フォートだけでは物足りない!」
「そんなことはない!フォートだけだ、フォートだけを使おう、あいつがいればなんとかなるだろう」

よし、これで作戦が決まった!お父さんの言うとおりにすれば、なんとかなる!

「いっちょ、やりますか!」
「ふふふ、この僕たちもいつか、召魂ソウルサモンをするんだ!」

衝撃的な発言だった、やっぱ召魂ソウルサモンは誰だってしたいものだ、そりゃ、そうだ。

そして、これで勝てるんだ!そう、この僕、ミリオンがね!

そう叫ぶと、次の日にはさっさとフォートに会いに行き、大量の札束を見せるのだった、誰だって、これで動くのさ、そう、信念があるやつでもね!

さて、間違いなく、私を勘違いしているな、この英雄フォートは金では動かない、近くにいたローゼは嬉しそうにヒョコヒョコ動いていた。

なんたって、ものすごい金が現れたのだ、目の前にリヤカーに大量の札束を乗せて、これでどうだい!とやってみせたが、フォートは顔色ひとつ変わらなかった。松城家の誇りを見せてやる!

「おや、効かないのか、まあいい、そっちのお嬢さんには効くようだね!このままいっちょ、そのお嬢さん、もらっちゃおう!」
「いやよ、断るわ、こんなお金をもらっても、楽しくないもの、私はお金を稼ぎたいの」

おおっと、意外な一面が見れたな、まあ、命がかかっているし、当然か。

「ローゼにはローゼの誇りがあるのです!」

そんなことを言って、相手からの提案を断っていると、呆れたことにアルマが飛び出してきた。

「いい加減に父親としての意地を見せてやる!」
「なんだって、邪魔するのかい!」
「ああ、そうさ、なんたって、俺の娘の誇りが貶されてはいけないからな!母さんにどやされる!」
「なんだって!母さんだって!そいつは僕も困ったな、お父さんにも怒られるし、ここらで帰ることにするよ!」

*****

荒野劇場

ホワイトと呼ばれる人食いの熊がいた、そして、元気な人々は街で暮らしており、それはそれは仲のいい人々でした、なにせ、夫婦で仲良くハートマークを作ったり、楽しげな日々を過ごしていました。
荒野で元気な人たちがバーベキューをしていたら、そこにホワイトがやってきて、彼らを食べようとしました。

「なんてこと、私たち食われちゃうわ、食べられたくないし、頑張って愛を見せましょう、そうしたら、神様が追い払ってくれるわ、ブチュー」

その場で夫婦がキスを始めたり、手を繋いで飲み物を飲んだりし始めて、ホワイトは混乱しました。

「グワーガワーグワーガワー」

ホワイトは懸命に獲物を狙い澄ますと頑張ることにしました、だって、こちらも必死なのです、ご飯を食べるために命懸けです。

仲のいい人たちはこの様子に怯えて愛を見せられなくなりました、人食い熊は私たちを食おうとしているわ、どうしよう。

だが、そこに現れましたわ、戦場の雄であるダークが現れ、みんなに語っていった。

「俺が来たからにはもう安心、だって、不愉快ならぶん殴ってしまえばいいからな、だって、それが一番早い解決策だからな、女だって見てろよ、俺がこんぐらいのやっちゃすぐに倒して見せつけてやるよ、俺の楽しい日々はこっから始まるんだよ」

その後、血だらけになった荒野で街の荒くれ者のウェーブがやってきた、そして、気付け薬を飲んで奮い立ちながら、こう言ったのだった。

「俺が思うに、負けたら死んじゃうし、泣けばいいわけじゃないと思います、だから、みんな元気だしましょう、そして、みんなで踊って楽しい日々を送りましょう、そしたら、みんな俺を仲間に加えてくださいね、にっこりと笑いたいけど、やめておきます、だって、俺だって楽しい日々がこんな形で終わるとは思わなかったからです、さよなら、みなさん」

そして、荒くれ者は去っていった。

これが一つの荒野の物語。

というクソ映画を見たりしていた女の子のフラッグは、そんな日々を彼氏のフェイスと共に映画を見ていて、楽しんでいた。彼との映画を観る日々が最高でドタバタに溢れた最高の日々だったんだと教えてくれたのは友人のワンだった。

ありがとう、ワン、さよなら、ワンさん。

彼氏が言えなかったのは、そもそもこの映画の出来は悪くない、面白い。
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