ワガママで意地悪で、どうしようもなく純愛。

亜衣藍

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ワガママで意地悪で、どうしようもなく純愛。

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 ベッドに横たえた達実の身体は、どこもかしこも輝くように美しかった。

 滑らかな肌は白磁のように硬質だが暖かく、程よい弾力がある。

 若鹿のように引き締まった脚に、しなやかな二の腕は一級のアスリートのようだ。

 しかし確かに、本人が言う通りにその身体には、オメガのような肉感は乏しい。胸も尻も厚みはなく、揉みしだくような柔らかい肉や脂肪などは無い。

……なにより、その後孔は硬く閉じていて、発情してもオメガのように柔らかく蕩けて濡れる事などもない。

 この未成熟な身体を抱くには、相当な努力と忍耐が必要だ。

 無理にコトに及ぼうものなら、抱かれる側にはかなりの苦痛が発生するだろう。そんな可哀想な真似など絶対できないし、許されない。

 采は、それとなくベッドルームに揃えられていた、高級オイルや弛緩用ジェルに視線を投げ、抱く側の度量と覚悟を試されるような気分になる。

 前回、アレンの元から達実を救出した際は、そのアレンの『努力と忍耐』が功を奏したらしく、オメガ並みに達実の身体は柔らかく解けていた。

(あの時は怒りの方が勝っていたから気付かなかったが、ヤツはそうとう頑張って達実の身体を拓こうと努力していたんだな)

 今なら、それが分かる。

 達実の身体を洗った時に感じ取ったソコ・・の触感を思い出し、采は今更ながら感心してしまう。

 アレンは、かなり我慢したに違いない。

 こんな美味そうなご馳走を前にして、暴走しないよう、どうにか自制するなんて大したものだと妙に感心する。

 と、そんな事を考えていたら、達実が不満げに身じろぎをした。

「おい、何か――どっか僕の身体はおかしいのか? やっぱりオメガじゃないから変か? 」

 ジッと達実の裸体を見下ろしていたところ、何か己の身体に欠陥でも感じ取ったのだろうかと思ったようだ。

 達実は、綺麗な翠玉の瞳に不安そうな色を滲ませて、上目遣いで采を見上げる。

「それともやっぱり……アルファの男は抱けない……か? 」

 その可愛らしい眼差しに、采の雄芯はダイレクトに反応する。

「あ……」

 それに気付き、達実は顔をパッと両手で覆った。

 ギンギンに育って勃ち上がっている雄芯を目の当たりにして、自分の質問が的外れだったと気付いたようだ。

 采は直ぐにでも暴発しそうな己を、全神経を集中してなんとか堪えながら、最大限の努力でもって無理やり余裕の表情を作る。

「オレのこれを見て、まだそんな事を言っているのか? 」

「だ、だって……」

「おい、手をどけろ」

「やだ! 」

「――オレに、お前の可愛い顔を見せてくれ」

「……やだ」

 ああ、なんて一々新鮮で可愛い反応を返すんだ、コイツは!

 采はそう思うと、無防備になっていた達実の両足に手を掛けた。

 そして、ひょいと一気に左右へ開く。

「ちょ、ちょっと! なに――」

 さすがに驚いて、達実は顔を覆う手を放して身を起こそうとする。

 だが、先手を仕掛けた采の方が有利だ。

 まだ柔らかい、達実の、プルプルと震える可愛らしい桃色の雄芯をパクリと咥える。

「っ! 」

 ビクリと、達実の身体を電流が走ったような衝撃が襲う。

(な、なな……采が、ぼ、僕のペニスを口に!? )

 驚き過ぎて、声も出ない。

 だが、巧みな舌使いで先端をぐりぐりとされると、たまらず声がもれた。

「あ、はぁん! 」

(!!っ )

 自分の甘い声に驚き、達実は両手で口を覆う。

(なんだ!! 今の声は!? )
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