95 / 116
ワガママで意地悪で、どうしようもなく純愛。
4
しおりを挟む
それこそ、達実の雄芯から零れるカウパーを潤滑油に活用しながら。
二点を同時に刺激され、達実はもう声が出ない。
そして采もまた、口と両手を駆使して達実へと淫伎を施しているので、何かを喋る余裕はない。
「――っ! 」
ガクンと大きく仰け反ると、達実はとうとう耐え切れずに、采の口内へと白蜜を迸らせた。
采はそれをゴクンと飲み下し、弛緩した体を優しく丁寧に……だが、確固たる意思を以って愛し合う場所を拡げていく。
蕩ける程の愛撫を全身に注ぎながら、ゆっくりと時間を掛けて。
――――やがて、一本だけの指をようやく呑み込んでいたそこは、いつの間にか三本もの指を受け入れるまで解れていた。
「あ……采……僕、もう……」
発情した熱い息を吐きながら、達実はエロスの神のように、情欲を滴らせた瞳で采を見つめる。
「――来て」
「ああ! 」
機は熟した。
采は、達実を傷付けないように細心の注意を払いながら、ゆっくりと押し入る。
本音を言えば、一気に貫いて遮二無二ここを突き上げたい。
グジュグジュになった後孔から、注ぎ入れた汁が零れ出し、そこら中をドロドロに濡らすまで犯したい。
――――考えてみなくても、采は今までそうやってオメガを抱いてきた。
オメガ特有の発情に自我を蝕まれた彼らは、嬌声を上げながら、躰をグズグズに溶かし歓喜して采のオスを受け入れ味わっていた。
だが、達実は彼らとは違う。
この無垢な躰は、無理を強いたら必ず傷がつく。
心にも、身体にも。
――――そんなのはゴメンだ!
愛し合う行為とは、本当に素晴らしいものなのだということを教えてやりたい。
だから采は……獣性を剥き出しにして、暴れようとするアルファの本能を押さえ込みながら、只々、愛しい達実の為だけに緩やかに腰を進めた。
「あ、あ、あぁ――」
「うっ……さすがに、キツキツだな……」
だが、やはりこの身体は極上だ。
きついのに、逆に吸い込むような動きもみせて、采の男を締め上げる。
(おいおい……これは、オレの方が先に負けそうだぞ)
我慢するのも限界だ。
采は全身から汗を滴らせながら、それでも何とか暴発するのだけは耐えようとする。
だが、互いの腹の間に挟まれて、揉まれていた達実の雄芯がヒクリと震え、達実が『い、くぅ……』と媚態を見せた事で、その我慢も限界に達した。
「くっ! 」
「あうっ!! 」
熱い奔流が達実の後孔内を逆流し、その刺激に彼もまた白濁を迸らせた。
采はゆっくりと身体を引いて、蠕動を繰り返す蕾から自身を抜こうとするが――。
「まだ……出ちゃあダメだ」
そう、荒い呼吸の間から達実が言う。
「ア、アルファは……」
――ハァハァ……。
「アルファは、並大抵の性欲じゃないんだろう? 」
「? 」
「だったら、このまま抜かないで第二ラウンドと行こうじゃないか」
綺麗な顔を、生意気な小悪魔のような淫蕩の色に染めて、達実は微笑む。
「それとも、やっぱりオジサンは体力0になったかな? 」
「――ぬかせっ! 」
達実の挑発に、采は意識して乗った。
こんな、可愛くて小憎らしい扇動に乗ってやらないようでは、男じゃない。
采は不敵に笑い、達実の細腰を両手でしっかりとキープする。
「お前のタンクが空になるまで、何ラウンドだろうと付き合ってやる」
「あはっ……そんなこと言って、先にダウンしたら格好悪いよ? 」
「いや、まだまだ。若造には負けんさ」
二人は間近で互いに挑発を繰り返すと、次に幸福そうに微笑んだのだった。
二点を同時に刺激され、達実はもう声が出ない。
そして采もまた、口と両手を駆使して達実へと淫伎を施しているので、何かを喋る余裕はない。
「――っ! 」
ガクンと大きく仰け反ると、達実はとうとう耐え切れずに、采の口内へと白蜜を迸らせた。
采はそれをゴクンと飲み下し、弛緩した体を優しく丁寧に……だが、確固たる意思を以って愛し合う場所を拡げていく。
蕩ける程の愛撫を全身に注ぎながら、ゆっくりと時間を掛けて。
――――やがて、一本だけの指をようやく呑み込んでいたそこは、いつの間にか三本もの指を受け入れるまで解れていた。
「あ……采……僕、もう……」
発情した熱い息を吐きながら、達実はエロスの神のように、情欲を滴らせた瞳で采を見つめる。
「――来て」
「ああ! 」
機は熟した。
采は、達実を傷付けないように細心の注意を払いながら、ゆっくりと押し入る。
本音を言えば、一気に貫いて遮二無二ここを突き上げたい。
グジュグジュになった後孔から、注ぎ入れた汁が零れ出し、そこら中をドロドロに濡らすまで犯したい。
――――考えてみなくても、采は今までそうやってオメガを抱いてきた。
オメガ特有の発情に自我を蝕まれた彼らは、嬌声を上げながら、躰をグズグズに溶かし歓喜して采のオスを受け入れ味わっていた。
だが、達実は彼らとは違う。
この無垢な躰は、無理を強いたら必ず傷がつく。
心にも、身体にも。
――――そんなのはゴメンだ!
愛し合う行為とは、本当に素晴らしいものなのだということを教えてやりたい。
だから采は……獣性を剥き出しにして、暴れようとするアルファの本能を押さえ込みながら、只々、愛しい達実の為だけに緩やかに腰を進めた。
「あ、あ、あぁ――」
「うっ……さすがに、キツキツだな……」
だが、やはりこの身体は極上だ。
きついのに、逆に吸い込むような動きもみせて、采の男を締め上げる。
(おいおい……これは、オレの方が先に負けそうだぞ)
我慢するのも限界だ。
采は全身から汗を滴らせながら、それでも何とか暴発するのだけは耐えようとする。
だが、互いの腹の間に挟まれて、揉まれていた達実の雄芯がヒクリと震え、達実が『い、くぅ……』と媚態を見せた事で、その我慢も限界に達した。
「くっ! 」
「あうっ!! 」
熱い奔流が達実の後孔内を逆流し、その刺激に彼もまた白濁を迸らせた。
采はゆっくりと身体を引いて、蠕動を繰り返す蕾から自身を抜こうとするが――。
「まだ……出ちゃあダメだ」
そう、荒い呼吸の間から達実が言う。
「ア、アルファは……」
――ハァハァ……。
「アルファは、並大抵の性欲じゃないんだろう? 」
「? 」
「だったら、このまま抜かないで第二ラウンドと行こうじゃないか」
綺麗な顔を、生意気な小悪魔のような淫蕩の色に染めて、達実は微笑む。
「それとも、やっぱりオジサンは体力0になったかな? 」
「――ぬかせっ! 」
達実の挑発に、采は意識して乗った。
こんな、可愛くて小憎らしい扇動に乗ってやらないようでは、男じゃない。
采は不敵に笑い、達実の細腰を両手でしっかりとキープする。
「お前のタンクが空になるまで、何ラウンドだろうと付き合ってやる」
「あはっ……そんなこと言って、先にダウンしたら格好悪いよ? 」
「いや、まだまだ。若造には負けんさ」
二人は間近で互いに挑発を繰り返すと、次に幸福そうに微笑んだのだった。
0
あなたにおすすめの小説
バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?
cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき)
ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。
「そうだ、バイトをしよう!」
一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。
教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった!
なんで元カレがここにいるんだよ!
俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。
「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」
「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」
なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ!
もう一度期待したら、また傷つく?
あの時、俺たちが別れた本当の理由は──?
「そろそろ我慢の限界かも」
かわいい美形の後輩が、俺にだけメロい
日向汐
BL
過保護なかわいい系美形の後輩。
たまに見せる甘い言動が受けの心を揺する♡
そんなお話。
【攻め】
雨宮千冬(あめみや・ちふゆ)
大学1年。法学部。
淡いピンク髪、甘い顔立ちの砂糖系イケメン。
甘く切ないラブソングが人気の、歌い手「フユ」として匿名活動中。
【受け】
睦月伊織(むつき・いおり)
大学2年。工学部。
黒髪黒目の平凡大学生。ぶっきらぼうな口調と態度で、ちょっとずぼら。恋愛は初心。
ずっと好きだった幼馴染の結婚式に出席する話
子犬一 はぁて
BL
幼馴染の君は、7歳のとき
「大人になったら結婚してね」と僕に言って笑った。
そして──今日、君は僕じゃない別の人と結婚する。
背の低い、寝る時は親指しゃぶりが癖だった君は、いつの間にか皆に好かれて、彼女もできた。
結婚式で花束を渡す時に胸が痛いんだ。
「こいつ、幼馴染なんだ。センスいいだろ?」
誇らしげに笑う君と、その隣で微笑む綺麗な奥さん。
叶わない恋だってわかってる。
それでも、氷砂糖みたいに君との甘い思い出を、僕だけの宝箱にしまって生きていく。
君の幸せを願うことだけが、僕にできる最後の恋だから。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
消えない思い
樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。
高校3年生 矢野浩二 α
高校3年生 佐々木裕也 α
高校1年生 赤城要 Ω
赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。
自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。
そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。
でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。
彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。
そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。
僕の恋人は、超イケメン!!
刃
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?
【完結】アイドルは親友への片思いを卒業し、イケメン俳優に溺愛され本当の笑顔になる <TOMARIGIシリーズ>
はなたろう
BL
TOMARIGIシリーズ②
人気アイドル、片倉理久は、同じグループの伊勢に片思いしている。高校生の頃に事務所に入所してからずっと、2人で切磋琢磨し念願のデビュー。苦楽を共にしたが、いつしか友情以上になっていった。
そんな伊勢は、マネージャーの湊とラブラブで、幸せを喜んであげたいが複雑で苦しい毎日。
そんなとき、俳優の桐生が現れる。飄々とした桐生の存在に戸惑いながらも、片倉は次第に彼の魅力に引き寄せられていく。
友情と恋心の狭間で揺れる心――片倉は新しい関係に踏み出せるのか。
人気アイドル<TOMARIGI>シリーズ新章、開幕!
運命の息吹
梅川 ノン
BL
ルシアは、国王とオメガの番の間に生まれるが、オメガのため王子とは認められず、密やかに育つ。
美しく育ったルシアは、父王亡きあと国王になった兄王の番になる。
兄王に溺愛されたルシアは、兄王の庇護のもと穏やかに暮らしていたが、運命のアルファと出会う。
ルシアの運命のアルファとは……。
西洋の中世を想定とした、オメガバースですが、かなりの独自視点、想定が入ります。あくまでも私独自の創作オメガバースと思ってください。楽しんでいただければ幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
