32 / 128
6
6-8
しおりを挟む
物凄く恥ずかしかったが――とにかく、ユウは、自分で出来る準備だけは完璧にやっておこうと、彼なりに頑張ったのである。
こんないじらしい恋人が腕の中にあって、喜びを感じない男など皆無だろう。
零の顔は感動で紅潮し、幸せで胸が一杯になる。
愛しくて愛しくて、もう一分一秒も待っていられない。
「ユウさん! 」
ベッドへと、恋人と一緒に一気に倒れ込む。
そして、小鳥のようなキスを一度だけ交わして、もどかしげに、零は自分の服を脱ぎ始める。
ユウも、顔を真っ赤にさせたまま、自分の服を脱いでいく。
しかし、緊張と期待で、その指が思うように動かない。
「あ、あれっ……クソっ! 」
格好よく決めようと思っていたのに、さっきから失敗続きだ。
ユウは焦って、履いているスキニージーンズのジッパーを下そうとするが、ジッパーが布を噛んでしまって下ろす事が出来ない。
こんな場合を想定して、もっとラフな服を着ておけば良かったと今更ながら後悔する。
何だかもう、情けなくて泣きたくなる。
「ああ、もう! 」
「――――ユウさん」
零は微笑みながら、ユウのジッパーへと手を掛ける。
そして、丁寧に紳士の手付きで……だが興奮を滲ませながら、ユウのジーンズを脱がせていく。
「ありがとう……オレ、もっとちゃんとするつもりだったんだけど……ダメだな……」
「ふふ……そんな貴方だから、オレは好きになったんですよ」
下着一枚だけになったところで、お互いの裸身に、それぞれ熱い眼差しになって視線を這わせる。
零は、普段からジムに通い、モデルに相応しい体形を維持するように調整しているので、ギリシャの彫刻のようにバランスの取れた、堂々とした美丈夫な身体だ。
ユウも、時々聖や真壁に連れられ、ジムに行ったりもするが――元々筋肉が付きにくいのか、その身体は細くて華奢だ。胸板も薄く、肩もほっそりとしている。
こうやって比べると、とても同じ男とは思えない。
「…………オレって、貧相な身体だよな……」
「? 」
「本当は、オレもお前みたいに見目のいい身体になりたかった……」
これに、零はクスリと笑う。
ユウの身体は、顔同様に可憐で華奢で可愛い。
乳白色の肌は蕩けるように柔らかくて、しっとりと手に吸い付いてくる。可愛いピンク色の胸の突起はたまらなく愛らしく、無意識に、撫でたくなって手が伸びる。
「っ! 」
「……可愛いです、ここ……」
「や、やめろよ……」
頬を染めて背ける顔が、耳まで真っ赤になっていて本当に可愛い。
零は思わず、またギュッと抱き付いてしまう。
この人は、オレだけの恋人だ。オレだけの宝物だと大声で宣言したくなる。
「大好きです、愛しています、心の底から惚れています」
「もう――そんなの、知ってるよ」
ユウは笑いながら、抱き付いてくる零の胸へと頬を寄せ、すりっと頬を擦る。
くすぐったくて、零はユウの額へチュッとキスのお返しをする。
――――そして、また互いの目線が絡んだ。
その目線だけで、互いの心臓が爆発しそうに熱く鼓動を打つ。
「もっと、キス――――して、いいですか? 」
「…………いちいち訊くな」
ユウはそう言うと、自分の方から零の肩へ腕を回し、キスをした。
すると、すぐに厚い舌がユウの口内へ侵入し、ユウの舌を絡め取って、深く深く口内を侵す。
「う……ん……」
「あぁ……」
互いの、飲み込めない唾液が顎を伝い、首から胸から濡らしていく。
どうして、こんなに甘いんだろう?
二人は夢中になって、深い深い口づけを交わす。
こんないじらしい恋人が腕の中にあって、喜びを感じない男など皆無だろう。
零の顔は感動で紅潮し、幸せで胸が一杯になる。
愛しくて愛しくて、もう一分一秒も待っていられない。
「ユウさん! 」
ベッドへと、恋人と一緒に一気に倒れ込む。
そして、小鳥のようなキスを一度だけ交わして、もどかしげに、零は自分の服を脱ぎ始める。
ユウも、顔を真っ赤にさせたまま、自分の服を脱いでいく。
しかし、緊張と期待で、その指が思うように動かない。
「あ、あれっ……クソっ! 」
格好よく決めようと思っていたのに、さっきから失敗続きだ。
ユウは焦って、履いているスキニージーンズのジッパーを下そうとするが、ジッパーが布を噛んでしまって下ろす事が出来ない。
こんな場合を想定して、もっとラフな服を着ておけば良かったと今更ながら後悔する。
何だかもう、情けなくて泣きたくなる。
「ああ、もう! 」
「――――ユウさん」
零は微笑みながら、ユウのジッパーへと手を掛ける。
そして、丁寧に紳士の手付きで……だが興奮を滲ませながら、ユウのジーンズを脱がせていく。
「ありがとう……オレ、もっとちゃんとするつもりだったんだけど……ダメだな……」
「ふふ……そんな貴方だから、オレは好きになったんですよ」
下着一枚だけになったところで、お互いの裸身に、それぞれ熱い眼差しになって視線を這わせる。
零は、普段からジムに通い、モデルに相応しい体形を維持するように調整しているので、ギリシャの彫刻のようにバランスの取れた、堂々とした美丈夫な身体だ。
ユウも、時々聖や真壁に連れられ、ジムに行ったりもするが――元々筋肉が付きにくいのか、その身体は細くて華奢だ。胸板も薄く、肩もほっそりとしている。
こうやって比べると、とても同じ男とは思えない。
「…………オレって、貧相な身体だよな……」
「? 」
「本当は、オレもお前みたいに見目のいい身体になりたかった……」
これに、零はクスリと笑う。
ユウの身体は、顔同様に可憐で華奢で可愛い。
乳白色の肌は蕩けるように柔らかくて、しっとりと手に吸い付いてくる。可愛いピンク色の胸の突起はたまらなく愛らしく、無意識に、撫でたくなって手が伸びる。
「っ! 」
「……可愛いです、ここ……」
「や、やめろよ……」
頬を染めて背ける顔が、耳まで真っ赤になっていて本当に可愛い。
零は思わず、またギュッと抱き付いてしまう。
この人は、オレだけの恋人だ。オレだけの宝物だと大声で宣言したくなる。
「大好きです、愛しています、心の底から惚れています」
「もう――そんなの、知ってるよ」
ユウは笑いながら、抱き付いてくる零の胸へと頬を寄せ、すりっと頬を擦る。
くすぐったくて、零はユウの額へチュッとキスのお返しをする。
――――そして、また互いの目線が絡んだ。
その目線だけで、互いの心臓が爆発しそうに熱く鼓動を打つ。
「もっと、キス――――して、いいですか? 」
「…………いちいち訊くな」
ユウはそう言うと、自分の方から零の肩へ腕を回し、キスをした。
すると、すぐに厚い舌がユウの口内へ侵入し、ユウの舌を絡め取って、深く深く口内を侵す。
「う……ん……」
「あぁ……」
互いの、飲み込めない唾液が顎を伝い、首から胸から濡らしていく。
どうして、こんなに甘いんだろう?
二人は夢中になって、深い深い口づけを交わす。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
28
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる