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プリンアラモード
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編集長が洋風家具事件の記事が好評な事に大喜びし、そばかす顔の記者、詩軸矢太郎を連れモガ(モダンガール)の行きつけの様なハイカラな喫茶店に行った。仄かに苦い香りの漂う不思議な空間だ編集長は、矢太郎にプリンアラモードと言う店で一番高い物を奢り、自分はモカコーヒーとやらを頼んでいた。矢太郎はモカコーヒーが店に充満する香りの正体だと考え付いた、プリンアラモードを絵で見た時はこの見た目はどう作られているのか少しばかり興味が出たが心にしまって来るのを待った。
出されたプリンアラモードという甘味は、薄い黄色の水羊羹のようで不思議な味だった、茶色のソースがかかっていたり果物が飾られていてまるで宝石の様に輝いていた。
矢太郎は嫌みっぽく、「このプリンアラモードとやらは、記者その物のように見える。旨いネタがあればそれに様々な飾りを付け大きくして読者を魅了する。」
編集長は一瞬考え、笑みを溢した。まるでそんなことをかんがえた事が無いかのように。
甘味の味はとても甘く滑らかな口当たりで酸味のある果物がよくあっていた。
その後、喫茶店で編集長と別れ帰路に着く途中で黒い金魚を見つけた、矢太郎は最近めっきり朱色の金魚しか見なかったため、興味を引かれた。導かれる様に付いていくと、そこには荷車が少し大きな水路に落ちて動けなくなっていた。そこに傍観する人が足を止めてざわめきを造っていた。誰も助けようとしない、その光景に呆れ矢太郎が荷車を戻そうと水路に降りると、先程まで傍観していた者達が次々に水路に降りてきた。そこに、何処からか記者が現れ助けもせず写真を撮っていた。
後日、荷車のことが載っていた、しかし矢太郎の予想がこれでもかと外れていた。水路に荷車を落とし大人数で騒いだと意味のわからない事が載っていたのである。矢太郎は悟った、この記者という仕事は嘘をついてでも記事を売らなければ食っていけないと言うことに、そこに事実と正反対なことを書かれていても。
矢太郎は記者という生き物が心底嫌になったがそれは自分も同じと言うことに嫌気がさした。
しかしこの仕事を辞める選択肢など矢太郎には持ち合わせていない、世の常なのか職業を失えば大海原で遭難するようなものだからだ。
記者とはどれだけ綺麗に盛れるかといったところが重要かと思ってしまった、
その見栄え味という名の内容すべてが嘘でも旨ければ客が寄る。
プリンアラモードの様に記者とは出来ているらしい。
出されたプリンアラモードという甘味は、薄い黄色の水羊羹のようで不思議な味だった、茶色のソースがかかっていたり果物が飾られていてまるで宝石の様に輝いていた。
矢太郎は嫌みっぽく、「このプリンアラモードとやらは、記者その物のように見える。旨いネタがあればそれに様々な飾りを付け大きくして読者を魅了する。」
編集長は一瞬考え、笑みを溢した。まるでそんなことをかんがえた事が無いかのように。
甘味の味はとても甘く滑らかな口当たりで酸味のある果物がよくあっていた。
その後、喫茶店で編集長と別れ帰路に着く途中で黒い金魚を見つけた、矢太郎は最近めっきり朱色の金魚しか見なかったため、興味を引かれた。導かれる様に付いていくと、そこには荷車が少し大きな水路に落ちて動けなくなっていた。そこに傍観する人が足を止めてざわめきを造っていた。誰も助けようとしない、その光景に呆れ矢太郎が荷車を戻そうと水路に降りると、先程まで傍観していた者達が次々に水路に降りてきた。そこに、何処からか記者が現れ助けもせず写真を撮っていた。
後日、荷車のことが載っていた、しかし矢太郎の予想がこれでもかと外れていた。水路に荷車を落とし大人数で騒いだと意味のわからない事が載っていたのである。矢太郎は悟った、この記者という仕事は嘘をついてでも記事を売らなければ食っていけないと言うことに、そこに事実と正反対なことを書かれていても。
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しかしこの仕事を辞める選択肢など矢太郎には持ち合わせていない、世の常なのか職業を失えば大海原で遭難するようなものだからだ。
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その見栄え味という名の内容すべてが嘘でも旨ければ客が寄る。
プリンアラモードの様に記者とは出来ているらしい。
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