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第4話 果てしなく青く澄み切った寒期の近い時期の空
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確かに、その捕虜は役に立った。
*
「元気ないじゃない」
彼はその捕虜に陽気な声をかけた。黒い長い髪の捕虜は、やや眉間にしわを寄せた顔で、彼をゆっくりと見上げた。ああまたそんな顔をして。キムは軽く肩をすくめた。
目覚めてからずっと、この捕虜――― Gと言った――― は、こんな表情ばかりをしている。
「……別に」
彼の首領とはまた別のタイプの低い声が、素っ気なく耳に飛び込む。
「つれないなあ」
「別に馴れ合わなくちゃならない理由はないよ」
ふうん、とキムはうなづく。確かにこの捕虜は馴れ合おうとはしていない。自分の所属していた軍を、あれほど手ひどい方法で裏切っていながら、だ。
キムはそんな彼を見ながら不思議に思う。そんなに悩むくらいなら選ばなければよかったのに。
Gの座っている階段の、隣に腰を下ろすとキムは両手で頬杖をついて、素直な疑問を口にする。
「人間ってのは、やっぱりお前のように、いちいちいろんなことで悩むのかなあ」
「別に人間って訳じゃないさ」
何となくその言葉に彼は驚く。こいつからもそんな台詞が出るとは。
だが表情には出さない。そしてそれまでの口調を続行する。なかなかそれは、この何やら複雑な精神回路をしているらしい捕虜には有効そうに、彼の頭は計算していたから。
「でもGは人間に見えるじゃない?」
そして質問には微妙に真実を含めて。Gはその質問とも言えないような質問には曖昧に笑いを見せると、話題を別の方向へと移そうとした。
「お前はいいのか? キム」
「何が?」
「忙しいんじゃないのか? 出発の」
ああそのことか、とキムはうなづく。確かに出発の準備は忙しかった。
この捕虜がやってきてから、戦局は完全にレプリカント側に有利になった。何せ敵方の佐官級が、こちらについたのだから。
*
捕虜の眠るベッドのそばで、首領はキムに「使い道」を説明した。
「情報源」
キムは復唱した。
「そう。情報源だよ。ほら階級は少佐。しかもこんなに若い。まああの連中に外見年齢はそう関係ないけどね。でも彼は、この少佐は本当に若いと言っていたから」
首領は眠る捕虜の階級章から、首筋に手をはわせる。
そんなことをしたら目を覚ますのじゃないか、とキムは思ったが、どうやらその気配はなかった。捕虜はぐっすりと眠り込んでいた。
「よっぽどお前は上手く急所をついたんだね」
ハルはくすくす、と笑い声を立てる。キムは何となく自分の中に苛立つものがあるのを感じていた。
時々、そんな苛立ちが自分の中に起きることがある。
だがその正体がさっぱり彼には判らない。それはあの首領に時々感じる不安と同じだった。確かにそこにその感覚はあるのに、それがどんな感情であるのか、上手く言い表すことができない。自分に対してすら。
だが「彼」と首領が、誰のことを指すのか、キムにはさっぱり想像ができなかった。とは言え、特に訊ねるだけの必要も感じなかったので、この時は訊ねなかった。
そして目覚めた捕虜は、何やら自分には理解しにくい会話を首領と交わすと、ひどく疲れたような笑いを浮かべて、自分の知っている限りの情報を彼等にもたらしたのだ。
その情報は実に有効だった。
*
ヴィクトール市のレプリカ工場は、レプリカ達の手に渡り、彼等はその真ん中で話し込んでいた。
ひどく天気が良かった。
寒期の近い時期の空は果てしなく青く澄み切って、多めの水で溶いた絵の具でさっと流したような雲がその中に走っている。
Gはそんな空を時々眺めながら、口調だけは明るいキムの話をぼんやりと聞き、そして面倒くさそうにあいづちを打つ。
「忙しいのは忙しいんだけどさ」
キムはGの疑問に答えてやる。
「だけど、とりあえず俺のできることはやったから。あとのことは俺がやっても大した手助けにはならないし」
「お前って変なところで合理的なんだな」
「だってそれ以外何ができるって言うの?」
本当に、そうだった。キムにしてみればこの捕虜の迷いが判らないのだ。
「確かにそうだけどさ……」
Gは言いごもる。そんな姿を見るたびに彼は疑問に思う。一体こいつは何のためにこれまで戦ってきたというんだろう?
少なくとも自分自身のためではないだろうことは容易に想像がついた。
自分自身が一番大切な奴だったら、条件の悪すぎる作戦からは何とかして逃げるだろう。自軍が大切だったら、捕虜となってからこんなにあっさりと彼等の首領の言うことは聞くはずがない。
だったら何故なんだろう。
キムは思う。
予想はつく。合理的に考えれば、答えを出すのはたやすい。
おそらくGは、彼等の首領の知っている「誰か」を知っているのだ。そしてその「誰か」の命令が、そこに含まれているから、彼はそれに逆らえない。いや、逆らいたくないのだ。
ただその理由が、キムにはさっぱり判らない。
自分がハルに味方している理由は、簡単だった。助けてもらったから。自由をもらったから。そして自分と同じようなレプリカを助けてあげているから。
単純で、簡単で、そして実に真っ当な理由だ、と彼は思っている。それ以外のものはない、と信じている。その他の理由が彼にはとりあえず考えつかなかった。
「それだけで割り切れたら、簡単だろうね」
「割り切ろうとしなければ、割り切れる訳ないじゃない」
「確かにそうだね」
だけどその口調には、力は無い。
不意に通り過ぎる風に、Gはぶる、と身体を震わせた。
どうしたの、とキムはそれを見て訊ねる。
「ああ、寒かったんだ、ちょっと」
「……寒い? ああ、気温がだんだん下がってるからね。もう一枚借りてこようか?」
「いや、そういうことじゃないんだ」
立ち上がって、「もう一枚」を素直に取りに行こうとするキムの手を苦笑しながらGは止めた。
「何だよ、外気が冷たいんなら、お前は人間なんだから、我慢するこたないんだよ」
いや、とGは首を横に振った。
「確かに外気が冷たいってのもあるんだけどさ……」
「何だよ」
「そうじゃなくて、俺は、寒いんだ」
「だから……」
キムは同じ答えを返そうとした。一体こいつは何を言いたいんだ?だが相手は何も言わず、哀しげに笑うと、手を離した。
「ありがと。貸してくれるんなら嬉しい。確かに今の季節は」
「……うん」
長い髪を揺らせて、キムは階段を昇って、建物の中に入っていく。「もう一枚」を調達することは難しいことではない。捕虜だからって、彼が見ていなくたって、Gはこの場で危険なことは何もない。
だがキムは一瞬何を思ったか、階上からGをふと見下ろした。Gは先刻彼が見つけた時よりも、もっと身体を丸めているように見えた。
何だっていうんだろう。
彼の中の疑問は強まる。
そんなに外気の冷え込みは厳しいんだろうか?
だけどそういう意味で寒いのだったら、階段の鉄柵になど顔をつけるべきじゃあないのに。矛盾した行動は、「覚め」てから時間さほど経っていないレプリカントを戸惑わせていた。
首をひねりながら、それでも彼は建物の中の、衣類を保管してある部屋へと向かった。
奪取したこの「町」は広く、そして物資も豊かにあった。それを必要とするかどうかは別として。レプリカント達は全く防寒具が不要という訳ではなかったが、それでも生身の人間よりは格段の差があった。
何処だったかな、と彼は長い廊下に面した扉を一つ一つ開けていく。「町」の中心部にあるこの建物は、模した赤煉瓦づくりの、どちらかというと縦よりは横に長いものだった。
どうやらそこは、この工場で働く地元の若年作業員のための夜間の学校に使われていたらしい。こういった「工場」では、「社員」は大した人数ではない。コストの関係で、単純労働で済む分は現地で調達することが多いのだ。
たどっていくその部屋は、一つ一つが奇妙に大きく、廊下に面してすりガラスの窓が貼られている。
だがそれはキムにはさほど興味のないことだった。歩けば音がするような廊下を小走りに歩き、一つ一つの部屋の正体を自分自身に明らかにしていく。
と、一つの部屋の前で彼は足を止めた。
聞き覚えのある声が耳に飛び込んできた。あの乾いた低い声と、何処かそれに似た、アルトの声。
それが首領とトロアであることに気付くのは簡単なことだった。そうだこの二人のどらかなら知っているだろう。そう思い、彼は扉に手をかけようとした。
だが。
「……そうだよ」
キムはドアノブに当てようとした手をはっとして引っ込めた。
「俺は勝手だ」
そんなつぶやきがキムの耳には届いた。首領の声だった。
*
「元気ないじゃない」
彼はその捕虜に陽気な声をかけた。黒い長い髪の捕虜は、やや眉間にしわを寄せた顔で、彼をゆっくりと見上げた。ああまたそんな顔をして。キムは軽く肩をすくめた。
目覚めてからずっと、この捕虜――― Gと言った――― は、こんな表情ばかりをしている。
「……別に」
彼の首領とはまた別のタイプの低い声が、素っ気なく耳に飛び込む。
「つれないなあ」
「別に馴れ合わなくちゃならない理由はないよ」
ふうん、とキムはうなづく。確かにこの捕虜は馴れ合おうとはしていない。自分の所属していた軍を、あれほど手ひどい方法で裏切っていながら、だ。
キムはそんな彼を見ながら不思議に思う。そんなに悩むくらいなら選ばなければよかったのに。
Gの座っている階段の、隣に腰を下ろすとキムは両手で頬杖をついて、素直な疑問を口にする。
「人間ってのは、やっぱりお前のように、いちいちいろんなことで悩むのかなあ」
「別に人間って訳じゃないさ」
何となくその言葉に彼は驚く。こいつからもそんな台詞が出るとは。
だが表情には出さない。そしてそれまでの口調を続行する。なかなかそれは、この何やら複雑な精神回路をしているらしい捕虜には有効そうに、彼の頭は計算していたから。
「でもGは人間に見えるじゃない?」
そして質問には微妙に真実を含めて。Gはその質問とも言えないような質問には曖昧に笑いを見せると、話題を別の方向へと移そうとした。
「お前はいいのか? キム」
「何が?」
「忙しいんじゃないのか? 出発の」
ああそのことか、とキムはうなづく。確かに出発の準備は忙しかった。
この捕虜がやってきてから、戦局は完全にレプリカント側に有利になった。何せ敵方の佐官級が、こちらについたのだから。
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捕虜の眠るベッドのそばで、首領はキムに「使い道」を説明した。
「情報源」
キムは復唱した。
「そう。情報源だよ。ほら階級は少佐。しかもこんなに若い。まああの連中に外見年齢はそう関係ないけどね。でも彼は、この少佐は本当に若いと言っていたから」
首領は眠る捕虜の階級章から、首筋に手をはわせる。
そんなことをしたら目を覚ますのじゃないか、とキムは思ったが、どうやらその気配はなかった。捕虜はぐっすりと眠り込んでいた。
「よっぽどお前は上手く急所をついたんだね」
ハルはくすくす、と笑い声を立てる。キムは何となく自分の中に苛立つものがあるのを感じていた。
時々、そんな苛立ちが自分の中に起きることがある。
だがその正体がさっぱり彼には判らない。それはあの首領に時々感じる不安と同じだった。確かにそこにその感覚はあるのに、それがどんな感情であるのか、上手く言い表すことができない。自分に対してすら。
だが「彼」と首領が、誰のことを指すのか、キムにはさっぱり想像ができなかった。とは言え、特に訊ねるだけの必要も感じなかったので、この時は訊ねなかった。
そして目覚めた捕虜は、何やら自分には理解しにくい会話を首領と交わすと、ひどく疲れたような笑いを浮かべて、自分の知っている限りの情報を彼等にもたらしたのだ。
その情報は実に有効だった。
*
ヴィクトール市のレプリカ工場は、レプリカ達の手に渡り、彼等はその真ん中で話し込んでいた。
ひどく天気が良かった。
寒期の近い時期の空は果てしなく青く澄み切って、多めの水で溶いた絵の具でさっと流したような雲がその中に走っている。
Gはそんな空を時々眺めながら、口調だけは明るいキムの話をぼんやりと聞き、そして面倒くさそうにあいづちを打つ。
「忙しいのは忙しいんだけどさ」
キムはGの疑問に答えてやる。
「だけど、とりあえず俺のできることはやったから。あとのことは俺がやっても大した手助けにはならないし」
「お前って変なところで合理的なんだな」
「だってそれ以外何ができるって言うの?」
本当に、そうだった。キムにしてみればこの捕虜の迷いが判らないのだ。
「確かにそうだけどさ……」
Gは言いごもる。そんな姿を見るたびに彼は疑問に思う。一体こいつは何のためにこれまで戦ってきたというんだろう?
少なくとも自分自身のためではないだろうことは容易に想像がついた。
自分自身が一番大切な奴だったら、条件の悪すぎる作戦からは何とかして逃げるだろう。自軍が大切だったら、捕虜となってからこんなにあっさりと彼等の首領の言うことは聞くはずがない。
だったら何故なんだろう。
キムは思う。
予想はつく。合理的に考えれば、答えを出すのはたやすい。
おそらくGは、彼等の首領の知っている「誰か」を知っているのだ。そしてその「誰か」の命令が、そこに含まれているから、彼はそれに逆らえない。いや、逆らいたくないのだ。
ただその理由が、キムにはさっぱり判らない。
自分がハルに味方している理由は、簡単だった。助けてもらったから。自由をもらったから。そして自分と同じようなレプリカを助けてあげているから。
単純で、簡単で、そして実に真っ当な理由だ、と彼は思っている。それ以外のものはない、と信じている。その他の理由が彼にはとりあえず考えつかなかった。
「それだけで割り切れたら、簡単だろうね」
「割り切ろうとしなければ、割り切れる訳ないじゃない」
「確かにそうだね」
だけどその口調には、力は無い。
不意に通り過ぎる風に、Gはぶる、と身体を震わせた。
どうしたの、とキムはそれを見て訊ねる。
「ああ、寒かったんだ、ちょっと」
「……寒い? ああ、気温がだんだん下がってるからね。もう一枚借りてこようか?」
「いや、そういうことじゃないんだ」
立ち上がって、「もう一枚」を素直に取りに行こうとするキムの手を苦笑しながらGは止めた。
「何だよ、外気が冷たいんなら、お前は人間なんだから、我慢するこたないんだよ」
いや、とGは首を横に振った。
「確かに外気が冷たいってのもあるんだけどさ……」
「何だよ」
「そうじゃなくて、俺は、寒いんだ」
「だから……」
キムは同じ答えを返そうとした。一体こいつは何を言いたいんだ?だが相手は何も言わず、哀しげに笑うと、手を離した。
「ありがと。貸してくれるんなら嬉しい。確かに今の季節は」
「……うん」
長い髪を揺らせて、キムは階段を昇って、建物の中に入っていく。「もう一枚」を調達することは難しいことではない。捕虜だからって、彼が見ていなくたって、Gはこの場で危険なことは何もない。
だがキムは一瞬何を思ったか、階上からGをふと見下ろした。Gは先刻彼が見つけた時よりも、もっと身体を丸めているように見えた。
何だっていうんだろう。
彼の中の疑問は強まる。
そんなに外気の冷え込みは厳しいんだろうか?
だけどそういう意味で寒いのだったら、階段の鉄柵になど顔をつけるべきじゃあないのに。矛盾した行動は、「覚め」てから時間さほど経っていないレプリカントを戸惑わせていた。
首をひねりながら、それでも彼は建物の中の、衣類を保管してある部屋へと向かった。
奪取したこの「町」は広く、そして物資も豊かにあった。それを必要とするかどうかは別として。レプリカント達は全く防寒具が不要という訳ではなかったが、それでも生身の人間よりは格段の差があった。
何処だったかな、と彼は長い廊下に面した扉を一つ一つ開けていく。「町」の中心部にあるこの建物は、模した赤煉瓦づくりの、どちらかというと縦よりは横に長いものだった。
どうやらそこは、この工場で働く地元の若年作業員のための夜間の学校に使われていたらしい。こういった「工場」では、「社員」は大した人数ではない。コストの関係で、単純労働で済む分は現地で調達することが多いのだ。
たどっていくその部屋は、一つ一つが奇妙に大きく、廊下に面してすりガラスの窓が貼られている。
だがそれはキムにはさほど興味のないことだった。歩けば音がするような廊下を小走りに歩き、一つ一つの部屋の正体を自分自身に明らかにしていく。
と、一つの部屋の前で彼は足を止めた。
聞き覚えのある声が耳に飛び込んできた。あの乾いた低い声と、何処かそれに似た、アルトの声。
それが首領とトロアであることに気付くのは簡単なことだった。そうだこの二人のどらかなら知っているだろう。そう思い、彼は扉に手をかけようとした。
だが。
「……そうだよ」
キムはドアノブに当てようとした手をはっとして引っ込めた。
「俺は勝手だ」
そんなつぶやきがキムの耳には届いた。首領の声だった。
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