38 / 78
37.燃える教会
しおりを挟む
サイレンの音で目が覚めた。
けたたましいその音と共に、何台もの車が通りを走り抜けて行く。こんな狭苦しい街では、システマティックな市民サーヴィスなど存在しない。
安宿の窓を開けて見下ろすと、真っ赤な車が走り抜けて行く。
火事か。
彼は車の行き先を確かめる様に身を乗り出す。
「……まさか」
あの方角は。
彼は慌てて服を身につける。通りに飛び出し、見覚えのある建物の方向へと走りだした。
何だって一体。
途中で、乗り捨ててあったモト・サイクルを無断で借りると、彼は赤い三角屋根を探した。一度行けば、位置は記憶できる。
あった。
モト・サイクルを止めて、壊した鍵のまま転がしておく。きっと誰かが自分の様に持っていくだろう。
赤い三角屋根が、そこにはあった。しかしその赤は、あの時見た様な、静かで柔らかな赤ではなかった。めらめらと、まぶしい程の炎に包まれた赤だった。
門の外には赤い車が何台か止まって、消防士が水を出すホースをどうしたものか、と掴んだまま、立ちすくんでいる。庭に広がったたくさんの花壇のせいで、上手く車が中に入れないのだ。子供達が周囲に座って花々を楽しむその外枠が、今この場で車の出入りを拒んでいた。
その近くには、たくさんの子供と、あの時の様に、黒い服で頭から足まですっぽりと覆った女性が何人も居る。
同じ格好だったので、てっきり同じ女性かと思ったら、そうではなかった。おそらくこの「教会」で働く女性は皆そんな同じ格好をしているのだろう。
「大丈夫ですか?」
「あなたは?」
黒い服の女性の一人が、怪訝そうなまなざしで彼をにらんだ。こんな時に何なんだ、と言いたげな顔だった。
「先日、ここに子供を連れてきた者です。ユエメイという少女は、大丈夫ですか?」
「ああっ!」
急に女性は顔を両手で覆った。彼は血がすっと背から引くのを感じる。
「あの子がまだ中に居るんです!」
何だって。彼は燃える教会に視線を移す。
「友達になったトモエが、中にまだ居る、と聞いた途端、あの子は中に飛び込んで行ったんです!」
せっかく自分が助かったばかりだと言うのに。
「……前からこの教会は目をつけられていたのよ!」
別の黒服の、少し若い女性が苦々しげに叫んだ。
「向こうの街から逃げ出した子供を、断りもなくかくまっているって!」
「滅多なことを言ってはなりません! シスター・エレ」
「しかし!」
「……ああ、この間のひと! 何と言ったらいいか……」
Gは黙って周囲を見渡す。この女性達を責めてはいけない。
彼女達は、何はともあれ、ここに居る子供達は助けているのだ。ざっと見ただけで、二、三十は居る。それに対して「シスター」と呼ばれている黒服の女性達は、四、五人に過ぎない。
今も、ようやく助かった子供達は、寝間着のまま、何が何だか判らず、泣き叫んだり、きょろきょろと辺りを見渡したり、落ち着きが無い。
彼は何かを探していた。こういう場所には、あってもおかしくは無い……
あった。
花壇があるなら、水道もあるはずだ。
まだ生きているだろうか。彼はさっと門の中に入り、水が出るかどうかを確かめる。じゃっ、と水は勢い良く出る。大丈夫そうだった。
彼はそこにあったバケツに水を汲むと、思い切り頭からかぶった。それを二、三度繰り返す。
炎の勢いが増している。正直、生きている保証は無い。
だけど。
何が自分の背を押すのか判らなかった。彼はそのまま、あの時開けた扉の中に飛び込んだ。
*
「ユエメイ!」
空気がひどく熱くなっていた。
「居るなら返事して! ユエメイ!」
叫んだ拍子に、嫌な煙を吸い込み、彼は少し咳き込む。
「……サンドさん……」
聞き覚えのある声が、細く聞こえてくる。
「ユエメイ! 居るのか?」
彼は大声で叫ぶ。その間にも一度大きく、咳き込んだ。
「サンドさぁん!」
今度ぱ、大きな声だった。力の限り、張り上げた声だった。彼は声の方向を確かめる。右か、左か……
「上!」
ユエメイの声が響く。下の方がガスが溜まらない、というのは大人の考えである。とにかく炎を逃れ逃れて行ったら、上に足が向いてしまったのだろう。
上の小部屋の窓から、少女はもう一人誰かと抱きしめ合って、彼に向かって身体を乗り出している。外の炎が、ステンドグラスの色で歪む。
高さは……そう高くない。ここの居住区の二階半、という程度だ。少なくとも、彼にとっては。緩衝材を付けたブーツを履いている時など、あのくらいの高さは軽々飛び降りたものだ。
しかし子供だ。しかも緩衝材などという気の利いたものは無い。おまけに、カーテンを裂いてロープを作ろうにも、辺りの布という布に火がつきつつあった。時間が無い。
「……おいで!」
彼は手を広げた。
「怖い!」
ユエメイにしがみついているのは、少年だろうか。ぎゅっと少女にしがみつき、下を見ようともしない。
「そのまま死ぬのがいいならそうしてろ!」
少女ははっとして彼を見る。
「大丈夫、必ず受け止める」
はったりも半分入っていた。必ず、なんてことは無い。しかし何もしなかったら、本当に死ぬのだ。
そういう意味なのだ。ユエメイならその意味が通じる、と彼は感じていた。
少女はぎゅっ、とそのやせた腕で少年を抱きしめた。ぐっと口を閉じると、何やら少年につぶやく。大丈夫だ、とGの目には、そう読めた。
そして少女の肉の無い腕は、その時少年を抱え上げた様に、見えた。
そのまま、窓を乗り越える。
「サンドさぁん!」
彼は腕をさしのべる。二人同時はきつい。きついが!
ずん、と衝撃が一気に腕と胸に飛び込んできた。彼は咳き込む。勢い余ってその場に倒れ込む。
「……サンドさんサンドさん」
ユエメイは彼の名を呼ぶ。大丈夫、と彼は胸をさすりながら立ち上がり、二人をうながす。
「そのまま、走るんだ。何も考えるなよ。まっすぐ、息を止めて、ひたすら走るんだ」
うん、と少女はうなづいた。目を閉じて飛び降りた少年は、まだ足がすくんでいるようだったが、少女が手を引っ張る。
「行くぞ」
彼は二人をうながし、走った。
まっすぐ。そうまっすぐ……
扉が、見える。
火がもう回っている。煙がきつい。もう少しだ。
その時。
崩れ落ちる!
入り口の梁が、燃え落ちようとしていた。
彼は、二人の背を強く押した。
「……サンドさん?」
梁と共に、入り口が、崩れ落ちて行った。
けたたましいその音と共に、何台もの車が通りを走り抜けて行く。こんな狭苦しい街では、システマティックな市民サーヴィスなど存在しない。
安宿の窓を開けて見下ろすと、真っ赤な車が走り抜けて行く。
火事か。
彼は車の行き先を確かめる様に身を乗り出す。
「……まさか」
あの方角は。
彼は慌てて服を身につける。通りに飛び出し、見覚えのある建物の方向へと走りだした。
何だって一体。
途中で、乗り捨ててあったモト・サイクルを無断で借りると、彼は赤い三角屋根を探した。一度行けば、位置は記憶できる。
あった。
モト・サイクルを止めて、壊した鍵のまま転がしておく。きっと誰かが自分の様に持っていくだろう。
赤い三角屋根が、そこにはあった。しかしその赤は、あの時見た様な、静かで柔らかな赤ではなかった。めらめらと、まぶしい程の炎に包まれた赤だった。
門の外には赤い車が何台か止まって、消防士が水を出すホースをどうしたものか、と掴んだまま、立ちすくんでいる。庭に広がったたくさんの花壇のせいで、上手く車が中に入れないのだ。子供達が周囲に座って花々を楽しむその外枠が、今この場で車の出入りを拒んでいた。
その近くには、たくさんの子供と、あの時の様に、黒い服で頭から足まですっぽりと覆った女性が何人も居る。
同じ格好だったので、てっきり同じ女性かと思ったら、そうではなかった。おそらくこの「教会」で働く女性は皆そんな同じ格好をしているのだろう。
「大丈夫ですか?」
「あなたは?」
黒い服の女性の一人が、怪訝そうなまなざしで彼をにらんだ。こんな時に何なんだ、と言いたげな顔だった。
「先日、ここに子供を連れてきた者です。ユエメイという少女は、大丈夫ですか?」
「ああっ!」
急に女性は顔を両手で覆った。彼は血がすっと背から引くのを感じる。
「あの子がまだ中に居るんです!」
何だって。彼は燃える教会に視線を移す。
「友達になったトモエが、中にまだ居る、と聞いた途端、あの子は中に飛び込んで行ったんです!」
せっかく自分が助かったばかりだと言うのに。
「……前からこの教会は目をつけられていたのよ!」
別の黒服の、少し若い女性が苦々しげに叫んだ。
「向こうの街から逃げ出した子供を、断りもなくかくまっているって!」
「滅多なことを言ってはなりません! シスター・エレ」
「しかし!」
「……ああ、この間のひと! 何と言ったらいいか……」
Gは黙って周囲を見渡す。この女性達を責めてはいけない。
彼女達は、何はともあれ、ここに居る子供達は助けているのだ。ざっと見ただけで、二、三十は居る。それに対して「シスター」と呼ばれている黒服の女性達は、四、五人に過ぎない。
今も、ようやく助かった子供達は、寝間着のまま、何が何だか判らず、泣き叫んだり、きょろきょろと辺りを見渡したり、落ち着きが無い。
彼は何かを探していた。こういう場所には、あってもおかしくは無い……
あった。
花壇があるなら、水道もあるはずだ。
まだ生きているだろうか。彼はさっと門の中に入り、水が出るかどうかを確かめる。じゃっ、と水は勢い良く出る。大丈夫そうだった。
彼はそこにあったバケツに水を汲むと、思い切り頭からかぶった。それを二、三度繰り返す。
炎の勢いが増している。正直、生きている保証は無い。
だけど。
何が自分の背を押すのか判らなかった。彼はそのまま、あの時開けた扉の中に飛び込んだ。
*
「ユエメイ!」
空気がひどく熱くなっていた。
「居るなら返事して! ユエメイ!」
叫んだ拍子に、嫌な煙を吸い込み、彼は少し咳き込む。
「……サンドさん……」
聞き覚えのある声が、細く聞こえてくる。
「ユエメイ! 居るのか?」
彼は大声で叫ぶ。その間にも一度大きく、咳き込んだ。
「サンドさぁん!」
今度ぱ、大きな声だった。力の限り、張り上げた声だった。彼は声の方向を確かめる。右か、左か……
「上!」
ユエメイの声が響く。下の方がガスが溜まらない、というのは大人の考えである。とにかく炎を逃れ逃れて行ったら、上に足が向いてしまったのだろう。
上の小部屋の窓から、少女はもう一人誰かと抱きしめ合って、彼に向かって身体を乗り出している。外の炎が、ステンドグラスの色で歪む。
高さは……そう高くない。ここの居住区の二階半、という程度だ。少なくとも、彼にとっては。緩衝材を付けたブーツを履いている時など、あのくらいの高さは軽々飛び降りたものだ。
しかし子供だ。しかも緩衝材などという気の利いたものは無い。おまけに、カーテンを裂いてロープを作ろうにも、辺りの布という布に火がつきつつあった。時間が無い。
「……おいで!」
彼は手を広げた。
「怖い!」
ユエメイにしがみついているのは、少年だろうか。ぎゅっと少女にしがみつき、下を見ようともしない。
「そのまま死ぬのがいいならそうしてろ!」
少女ははっとして彼を見る。
「大丈夫、必ず受け止める」
はったりも半分入っていた。必ず、なんてことは無い。しかし何もしなかったら、本当に死ぬのだ。
そういう意味なのだ。ユエメイならその意味が通じる、と彼は感じていた。
少女はぎゅっ、とそのやせた腕で少年を抱きしめた。ぐっと口を閉じると、何やら少年につぶやく。大丈夫だ、とGの目には、そう読めた。
そして少女の肉の無い腕は、その時少年を抱え上げた様に、見えた。
そのまま、窓を乗り越える。
「サンドさぁん!」
彼は腕をさしのべる。二人同時はきつい。きついが!
ずん、と衝撃が一気に腕と胸に飛び込んできた。彼は咳き込む。勢い余ってその場に倒れ込む。
「……サンドさんサンドさん」
ユエメイは彼の名を呼ぶ。大丈夫、と彼は胸をさすりながら立ち上がり、二人をうながす。
「そのまま、走るんだ。何も考えるなよ。まっすぐ、息を止めて、ひたすら走るんだ」
うん、と少女はうなづいた。目を閉じて飛び降りた少年は、まだ足がすくんでいるようだったが、少女が手を引っ張る。
「行くぞ」
彼は二人をうながし、走った。
まっすぐ。そうまっすぐ……
扉が、見える。
火がもう回っている。煙がきつい。もう少しだ。
その時。
崩れ落ちる!
入り口の梁が、燃え落ちようとしていた。
彼は、二人の背を強く押した。
「……サンドさん?」
梁と共に、入り口が、崩れ落ちて行った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私たちの離婚幸福論
桔梗
ファンタジー
ヴェルディア帝国の皇后として、順風満帆な人生を歩んでいたルシェル。
しかし、彼女の平穏な日々は、ノアの突然の記憶喪失によって崩れ去る。
彼はルシェルとの記憶だけを失い、代わりに”愛する女性”としてイザベルを迎え入れたのだった。
信じていた愛が消え、冷たく突き放されるルシェル。
だがそこに、隣国アンダルシア王国の皇太子ゼノンが現れ、驚くべき提案を持ちかける。
それは救済か、あるいは——
真実を覆う闇の中、ルシェルの新たな運命が幕を開ける。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる