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本とかの感想

とんでもスキルで~が何だかんだ言って面白いと思う理由

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・もしスキル「ネットスーパー」が若者三人の誰かにあった場合
 「三人の勇者」は当初このスキルを笑っていたが、何だかんだ言って使い様。何だかんだ言って小説10巻現在ムコーダは従魔たちのおかげで滅茶苦茶もうかってしまってでかい家買って奴隷家族二世帯とガードマン的奴隷を数人買ってのびのび生活してる状態。神様ズの加護のおかげで病気もしないし長命にまでなってしまったし。
 ただこのスキルは既に「27歳の独身サラリーマン・料理とネット小説やゲームが好き」な彼だからこそ使えたんだよな。ネットスーパーというか、つまりは生活のための買い物や料理のスキル、それに所謂「異世界」、中世的世界における香辛料等がどれだけ貴重か、とかいう知識は果たして高校生達にはあったか? そしてまず最初に舞い上がらないだけの生活力があったか? という問いでもある。
 実際三人は勇者として、魔力とか体力とかはあったけど、それ以外の知識やら大人達の思惑とかにはなかなか気付けず、レイセヘル王国がやばいとこだということに気付くまで時間がかかってる。それも仲間が隷属の腕輪つけられてようやく。その辺りはやっぱり子供なのだと。
 で、彼等より十歳上のムコーダは何だかんだで数年でも社会経験、スーツにネクタイ的サラリーマン、おそらくは多少ブラックな企業経験があるからこそ、ぱっと見渡して「ここはやばい」と出ることができた訳だ。
 そして料理。ここで幾つかぱらぱらと彼のバイト歴が出てくるが、ラーメン屋だったり喫茶店だったり。後は普段の食事を楽しくしようとするタイプであったのはでかい。実家でもやっていただろう。だが高校生の彼等にはこれは無理だったろう。
 まあ結果として「孤独の料理人」という称号がついてしまう訳だが!
 
・ムコーダには女の影がちらつかない
 当人は可愛い女子との出会いを願っているようなんだが(笑)。奴隷を買う時に可愛い女性が居たらという希望も一応出してるが(笑)奴隷というもの自体が一種の雇用契約になっている世界でそれはかなわず(笑)。
 というか、彼自体受け身過ぎる(笑)んだよ! 男性の欲求があるのか、というくらいひょうひょうとしているし、そもそも毎日の料理の忙しさで(笑/楽しんでもいるだろうが)それどころではないんじゃ(笑)。つか既に普通の人間で無くなってるし(笑)。
 風俗に行けば、と言われても従魔ズがついてくるだろうと思えば行けないという。そこで「ちょっと用があるから狩りに行ってくればいいよ」と吸えば済む話なのに、それもしない辺りがな(笑)。もうその時点で彼は女子というものに従魔/家族以上の大切さは感じてないんだよな。
 まあおそらく彼は姉妹持ちの男にある「女の実態を知ってる」系だとは思うざんすよ。カップルにもげろとか爆発しろとは思っていても、じゃあ自分で誰かに恋するというだけの積極性が無いのは、実は女というものにさほどの期待はしていないとも思われる。
 個人的に、彼がその後くっつくかもしれない予想としては、「十何年後のロッテちゃん」か「ごはん大好きご長寿エルフフェオドラさん」しか今のとこは思いつかないな…… 
 ムコーダはこの先さして年取らないかもしれないから、「玉の輿」と親もほのぼの笑っているロッテちゃんがそのまま好きで居てくれたらありがたい事態になるかもしれない。ただし彼女がくっついた場合、神様の加護が必要になるな。長寿欲しい。
 フォオドラさんは孫が居る、とはあるけど番外で彼を狙っているようだったこと、長寿の種族の感覚は違うということかな……
 いずれにせよ、そう簡単に出会いはなさげだ。可愛い可愛いだったらスイで癒やされてるようだし。
 
・異世界だけどそれなりに異世界な理由が整ってる
 というか、この世界の場合はデミウルゴス様という創造神が作ったという設定があるのがでかい。それがまた地球の神様と知り合いということで、「何で恐竜が」の辺りで、神様がちょっと適当に置いてみたと。
 なのでエルフやドワーフや、というの自体、創造神がどっかから適当に情報を得ておいておいた、というだけかもしれないと思うと、まあそんなものかいな、と何か妙に「ま、いっか」となるという。
 まあ全体的にほのぼのとしている世界だからだろうがな。

 とりあえずおかげでからあげ食いたくなったじゃないか。
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