地球人のふり

はに

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第7章 高校デビュー

31話

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キヨは高校生になった。




クラス分けの用紙を貰った瞬間
キヨは一気に青ざめた。




咲がいないのだ、





咲とクラスが離れるのは小学生以来初めてだった、


しかも小学生の時は
咲とクラスが離れても
幼なじみグループの誰かが必ずクラスにいた、

そのため一人ぼっちになって目立つことも無く過ごせていたが、

今回はもう幼なじみは他にはいない、



春は同じクラスだが、

おそらく彼は男の子のグループで過ごすだろう、

キヨが一緒にいるのは難しそうだった。




キヨは一気に落ち込んだ、


しかし落ち込んでいられない、



高校生からはやり直すんだと決め
中学でいじめられても耐えて学んだ、

今まで経験してきたことを生かすんだ。





咲に頼らなくてもいいように、



自分の力で頑張るんだ。






今この教室にいる春以外の人達は

キヨの事など何も知らない

キヨがずっとクラスで浮いていた事も何も知らない、
先入観が何も無い、


このチャンスを逃すわけにはいかない。




キヨは必死に頑張った、



イントネーションは咲の真似をした、

何が面白いのか分からなくても
相手が笑えば笑った、

自分ばかり話さず相手に話させ
キヨは必死に笑顔で聞いた、

気を抜けば話がすぐに頭から抜けそうになる、
必死に集中して聞いた、

いつもは1つか2つしか使わない相槌も
増やした


"えー"
"すごーい"
"まじ!?"
"なんでー!?"
"うんうん"
"やばーい!"
"そうなんだー"
"うそー!"
"へー!"
"やだー"
"信じられなーい!"
"初めて聞いたー!"




知っている相槌を
懸命に使いながら話を聞いた。



自分が話す時は

自分がこの事話したい、と思っても
今までの経験上反応が悪かったり、ドン引きされたような話は絶対しなかった。




誰からどの話を聞いたか忘れないように
話し終わったら急いでメモを取った、


翌日その人と会う前に必ずメモを見返して
予習をした、




おそらく学業より、頑張った、


必死に必死に努力した、





その結果

友達はできた、




授業で2人組を作れとなっても
迷うこと無く誘ってくれる友達ができた、

お弁当は咲と食べることが多かったが、
たまに一緒に食べる友達ができた、




今日はクラスの子と食べたい、
咲にそう言うと

よかった!ちゃんと友達できたんだね!
ととても喜んでくれた。




連絡先を交換し、
学校の外でも話す友達ができた。





キヨが喋っても
誰も笑わない
何も罵声を浴びせられない
○ねと言われない
怯えること無く廊下を歩ける
物を隠されない、壊されない
予備の靴や文房具を持ってくる必要もない、


これだけでもキヨはもう充分だった、



それに加えて友達もできた、




これはもう

完全に成功したと言えるだろう、





周りの子達はキヨの事を面白いと言っていた、

"面白い"

そう言われるということは
何かちょっと
周りの人達と違う、ということは
バレているのかもしれないが


気持ち悪い、怖い
等と言われないのはとても平和だった。






これなら

キヨが自分の事を思い出すために努力する時間も作れるだろう、


気持ちにもとても余裕がある、


きっと記憶も取り戻せる、


高校入学を期に
きっとキヨの人生は良い方向へ進んでいくはず、




キヨにはそういう自信があった。














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