地球人のふり

はに

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第12章 独りで生きる

56話

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ヨルの家で暫く過ごした後、



キヨは引っ越す決意をした。







引っ越し先は
ここから遠く離れた田舎町、


空気が綺麗で人の少ない静かな所で過ごしたい、

そう思っての選択だった。





「えっ……!?田舎に引っ越すんですか!?」


「うん、もう暫くしたら出ていくから
今までありがとう」




ヨルに別れを告げたキヨ、

ヨルの表情は焦っている。






「俺もついていきます」




ヨルのその言葉に
キヨはついてこないでと答えた。


1人になりたかった、
ヨルにはもう迷惑をかけたくなかった。


しかしどれだけ来ないでと言っても
ヨルは引き下がる気配がない。





「来ないでって言ってるでしょ!
私は1人になりたいの!
1人で幸せになって、星に帰りたいの!」


「申し訳ありませんがそれは無理です!
星に帰りたいのはあなただけではありません、俺も帰らないといけないんです、
そのためにはお嬢様をサポートするという使命を全うしないといけないんです、
だからついて行かないという選択肢はありません、俺も一緒に行きます」




ヨルの勢いにキヨは負け、
ヨルがついてくることを許した、


でも同じ場所には住まないで、
それだけ約束して、
ヨルと一緒に引っ越す事を決めた。




















数週間後、


キヨはヨルと共に田舎へ引っ越した、


本当は
もっと人里離れた場所へ行きたかったが、

食材を手に入れる場所がない、
あまりにも人が少なすぎて逆に怖い、
朽ち果てそうな家しか無い、


等、キヨが暮らすのには少し厳しい事が多かったため、
仕方なく田舎の中でも少し栄えた場所を選んだ、


バスで数分行けば小さなショッピングモールもある、
コンビニもある、


山がある方に向かって少し歩けば
人里離れた森の様な場所へ行ける。





ちょうどいい中間の場所を選び、
キヨは引っ越してきた。






住むのは小さな木造アパート、

ヨルはそのアパートから徒歩10分ぐらいの場所にある同じく木造アパートに住むことにした。










「それしてもボロいアパートですね…
俺が住んだとこの方がましなんじゃないですか?交換すればよかったのに…」

「だって、ヨルのアパートちょっと住居人が多かったじゃない、
人の声とかうるさそう、
多少ボロくても私はやっぱりこっちがいいの」


「……ご両親が知ったらきっと怒りますよ」


「……いいの、教えないから」










キヨは両親に具体的な引っ越し先を伝えなかった、


住んでる県だけ伝え、

後は何も伝えなかった、



メッセージアプリやSNSも消し、
周りとの連絡手段は電話のみ、


友人とは縁を切った、






人との関わりを必要最低限に減らした、






彼氏はどんな人なのか
結婚はまだなのか、
結婚したらしたで子供はまだなのか、
結婚したから結婚式に来て欲しい
子供ができたから会いに来て欲しい
正月の集まり
盆の集まり
同窓会
飲み会




全てに疲れた



もう何も私に言わないで





もう放っておいて欲しい、



静かに暮らしたい。








この小さな田舎町で


1人で静かに過ごし、
1人で幸せを見つけて、
ヨルと一緒にひっそりと星へ帰ろう、






キヨはそう決めた。













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