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3巻
3-2
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「そんな声じゃ気づいてくれないわよ。ここは私に任せて……ドルトンさーん!」
俺の視線に気づいたニナは、口元に手を当てると、大声でドルトンの名前を呼んだ。
間近で聞いていた俺が、咄嗟に《無音》を使ってしまうぐらいの大きさだ。
「ん? おう。元気のある嬢ちゃんだな。悪いがちょっと待っててくれ。キリのいいところで終わらせるから」
ドルトンはそう言うと、再び槌を振り始めた。
そのあと、三十分程経ったところでドルトンは槌を置くと、俺たちのほうを向いた。
「待たせて悪かったな。それじゃ、自己紹介といこう。俺の名前はドルトン。ここの工房長だ」
作業着を着た、黒髪黒目のビア樽体形のドワーフ、ドルトンは腕を組むと、野太い声でそう言った。
「俺の名前はレイン。Aランク冒険者だ」
「私の名前はニナ。私もAランク冒険者よ」
それに倣うようにして、俺とニナも自己紹介をする。
「レインとニナか。ああ、よろしくな……ん? お前さんの肩に乗ってるちっこい狼は従魔か? 名前はなんていうんだ?」
すると、ドルトンは俺の両肩に乗っているシュガーとソルトに興味を示した。
「この子がシュガー、この子がソルトだ」
俺は二頭をそれぞれ撫でると、軽くドルトンに紹介する。
「ほう。シュガーにソルトか。いいな、可愛い。俺、こういう可愛い動物が好きなんだよな」
お、どうやらドルトンも、もふもふが好きなようだ。
気が合いそうな確率が、どんどん上昇していく~!
「よし。んじゃ、雑談はこれくらいにして、再度コインを見せてくれ。さっき見せたと思うが、ここでも確認しねぇといけねぇんだよ」
「わかった」
「ええ。ほら」
ドルトンの言葉に従い、俺たちは推薦コインを取り出して見せた。
「問題ねぇな。んじゃ、依頼を聞こうか」
それ本当に見ているのかって思う程、素早く確認を終えたドルトンが、早速本題に入った。
「ああ。えっと……どっちからにする?」
俺はニナを見ると、遠慮がちにそう問いかけた。
気持ちとしては真っ先に頼みたいのだが、ニナの意見を無視して先走るのは、ちょっと抵抗がある。
「私は別にどっちでもいいわ。レインの好きなようにしたら?」
「わかった」
ニナがそう言ってくれたので、ここはお言葉に甘えるとしよう。
「俺からの依頼は、この剣と銃の強度を上げることだ」
俺は鞘からダークを抜き、台の上に置いた。そのあと、《無限収納》から魔導銃を取り出して、ダークの隣に置く。
魔導銃は《付与》を使って、俺が作った最強の武器だ。
「む……とてつもない剣だ。どれどれ……」
ドルトンはダークを手に取ると、まじまじと見続ける。
「……アダマンタイトとオリハルコンの合金か。並の国宝よりも素晴らしい一振りだ。俺が手を加えるとすれば、《鍛冶》のスキルで素材そのものの強度を上げることぐらいだな。だが、これには強力な効果が複数付与されていて、手を加えたらそれらが全部消えちまう可能性が高い。弱い効果ならどうにかなるんだけどな……」
いい剣だとは思っていたが、まさか国宝級だとは思いもしなかった。
手を加えたら付与した効果が消える可能性が高いと言われたが、また付け直せばいいだけなので、問題はない。
「それに関しては大丈夫だ。その剣に効果を付与したのは俺だからな。また付け直せばいい」
「ん? お前さん付与師なのか? Aランクで?」
俺の言葉にドルトンは目を見開いて驚くと、そう言った。
非戦闘系の天職ではBランク冒険者になるのが精一杯で、Aランク冒険者になれるのはほんの一握りだとニナから聞いたことがある。なら、この驚きようも納得だ。
まあ、俺は付与師ではなくて錬金術師なのだが、同じ非戦闘系の天職であることに変わりはない。
「いや、俺は付与師ではない。《付与》はスキル水晶で手に入れただけで、実際は錬金術師だ」
「結局、非戦闘系じゃねぇかよ……まあ、いいか。問題ねぇってことはわかった。で、こっちはなんだ? 奇妙な魔道具だな」
ドルトンはダークを置くと、今度は魔導銃を手に取った。ニナも興味深そうに魔導銃を見ている。
「……これはお前さんの自作か?」
「ああ。そうだ。試行錯誤を繰り返して、ようやく作ることができたものなんだ」
「なるほどな。お前さんは随分と腕の立つ錬金術師なんだな……」
ドルトンはそう言うと、魔導銃を置いた。
そして腕を組み、「むむむ……」と何か考え始める。
ややあって、ドルトンは俺を見据えると、おもむろに口を開いた。
「よし。ちょっと取引しねぇか? お前さんの腕を借りてぇんだよ」
「俺の腕を借りたい?」
いきなり取引を持ち掛けられ、俺は思わず聞き返してしまった。
ドルトンが言葉を続ける。
「ああ。お前さんの《付与》と《錬金術》はどっちも世界トップクラスだ。だから、お前さんに俺の補佐をしてもらいたいってわけよ。とりあえず今日と明日やってくれたら、この依頼料はタダにしてやる」
「なるほど。結構いい取引だな……」
世界最高クラスの鍛冶師であるドルトンに依頼をすると、最低でも金貨三枚は必要になるとニナが言っていた。
それをタダにしてくれるというのなら、とてつもない好条件だろう。
俺がやることは、二日間ドルトンを補佐するだけだ。
美味しい取引には裏がある……なんてこともなさそうなので、ここは応じるとしよう。
「わかった。その取引に応じるよ」
俺がそう言うと、ドルトンはニヤリと笑った。
「よし! ありがとな。じゃあ、あとで手伝ってもらうぞ。さて、次は嬢ちゃんの依頼を聞くか」
ドルトンは上機嫌で礼を言うと、今度はニナに視線を向けた。
「私は短剣を二本作ってほしいわ。近接戦と魔物の素材採取に使うつもりよ」
「わかった。じゃあ、先に短剣の形だけ決めておくか。ちょっと失礼するぜ」
ドルトンはそう言うと、ニナの手を取った。
そして、「むむむ……」と何か考えるように唸り、少ししてから手を離した。
「よし。形はわかった。あとは、待っててくれ。四日程で完成するから」
なんと、ドルトンはただニナの手を握っただけで、短剣の形を決めたのだ。
ニナは知っていたのか、驚く素振りは見せなかったが、俺は普通に驚いた。
「手を握っただけで形を決められるって凄ぇな」
「まあな。昔はサンプルを何十本か出して、一番しっくりきたって言われたものをベースに作ってた。でも長いことやってると、自分の感覚で作ったほうが、いいものが作れるようになるんだよ。まあ、簡単に言えば慣れってことだ」
ドルトンはそう言うが、感覚というひどく曖昧なものを絶対的なものにするには、相当な特訓が必要なのだ。
そのことは、俺も身に染みてわかっている。
「慣れでどうこうできるもんでもないと思うんだけどな」
俺がぼそりと呟くと、聞こえていたのかドルトンが笑った。
「まあ、そう細かいことは気にするな。それじゃ、早速お前さんは手伝ってくれ。嬢ちゃんはもう帰っていいぞ。ここにいても構わんが、見てても退屈するだけだぞ」
そんなドルトンの言葉を聞いて、ニナはちらりと俺のほうを見てから、口を開いた。
「あ~……じゃあ、私は簡単な依頼でも受けて、終わったらのんびりするわ。それじゃ、レイン。頑張ってね」
ニナは軽く手を振ると、そのまま部屋を出て行った。
「シュガーとソルトはどうする? ここにいても暇だと思うから、好きなところに行ってていいぞ」
俺が作業する光景をずっと見せ続けさせるのは忍びないと思った俺は、シュガーとソルトにそう言った。
『わかった! じゃあ、王都を冒険してくる!』
ソルトは《念話》を使って元気よくそう言うと、俺の肩から飛び下り、そのまま駆け出して行った。初めましてのドルトンがいるから、空気を読んで《念話》を使うなんて、よくできた子だ。
魔物が急に喋ったらびっくりするからな。
『ちょっと! 慣れていない場所で遠くに行ったら迷子になりますよ!』
そしてシュガーは、はしゃぐソルトを追いかけて、部屋を出て行くのであった。
そういえばソルトって、はしゃぎすぎてディーノス大森林で迷子になったことが数回あるんだよね。
まだ俺の年齢が二桁だった頃だ。懐かしい。
「おう。みんな出てったか。それじゃ、まずお前さんの《錬金術》を間近で見せてくれ。そこの鉄鋼を自分の好きな形に変えてくれりゃあいい」
そう言うドルトンの視線の先にあるのは、台の隅に載っている小さな鉄鋼の塊だ。
「わかった。やってみるよ」
俺はこくりと頷くと、鉄鋼の塊を手に取った。
そして、《錬金術》を使ってゆっくりと短剣の刃に近づけていく。
昔はさっと形を作って、最後に整えていたが、今はこのようにゆっくりと引き延ばすようにしながら、徐々に完成系に近づける手法を取っている。
難易度は高いが、こうすると素材に魔力がよく浸透して、ちょっぴり丈夫になると王都の図書館で読んだ本に書いてあったのだ。
そして、形ができたら、最後にミクロ単位の調整を、《金属細工》を使って行う。
「……よし。こんなものかな」
三十分程かけて完成させた短剣の刃を台の上に置くと、俺はそう呟いた。
「ふむ……」
ドルトンは俺が作った短剣の刃を手に取り、「う~む……」と唸りながら凝視する。
「……錬金術師としてなら、ほぼ完璧な仕上がりだ。だが、鍛冶師として見ると、ちと粗いと言わざるを得ないな。まあ、大まかな形作りと合金の生成が、鍛冶における錬金術師の主な仕事だからな。あれだけ繊細な作業ができるってんなら、俺から言えることはなさそうだ」
ダメ出しをくらってしまったが、錬金術師としてやる分には問題ないようだ。
「それじゃ、お前さんにはさっきの嬢ちゃんの短剣に使う、ミスリル合金を生成してもらおうか。ミスリル、魔鉄鋼をベースに、タングステン、クロム、アダマンタイトを使ってくれ。比率は任せる。金属はそこの木箱の中に種類別で保管しているから、そこから取って使ってくれ。その間に、俺はお前さんの依頼をこなしてるからよ。あ、その前に《付与》を消しといてくれねぇか? そっちのほうがやりやすいからな」
「ああ。わかった」
俺は頷くと、魔導銃とダークに付与していた効果を全て消した。
消し際にダークが『どれほど強化されるか楽しみじゃのう。そうは思わんか?』と念話で聞いてきたので、『まあな』と答えておいた。
「さて。それじゃ、合金生成を頑張るか」
比率は任せると言われたが、これに関しては国立図書館で読んだ本に書かれていた、基本的な合金の比率を参考にするとしよう。
「ん~と……まずはミスリルと魔鉄鋼だな」
俺はまず、ベースとなる金属を近くにあった木箱から取り出すと、定石通り、ミスリルと魔鉄鋼を六対四の比率で混ぜた。偏りのないように、丁寧にゆっくりと混ぜる。
「……よし。次は……順番的にタングステンとクロムだな」
続いて、俺は木箱からタングステンとクロムを取り出すと、少しずつミスリル合金に混ぜていく。
ここら辺は《錬金術》の手応えや、《鑑定》の結果を頼りに、さっきよりも更にじっくり、丁寧に混ぜる。
「……そろそろアダマンタイトを混ぜるか」
頃合いを見て、俺はアダマンタイトを混ぜ始めた。
アダマンタイトはとても重く、入れすぎると、強度は高いが重くて使いづらいものになってしまう。そのため、絶妙な調整が求められるのだ。
俺が使う用だったら、そこはあまり気にしなくていいのだが、これはニナが使う短剣になるので、ニナがちゃんと片手で振れるくらいの重さにしなくてはならない。
そうして、やり続けること三時間――
「……完成でいいだろう」
ついに、ミスリル合金を完成させることができた。
「ドルトンさん。合金の生成が終わったぞ」
俺はドルトンのほうを向くと、そう報告した。
だが、ドルトンはさっきと同様に槌を振るのに夢中で、気づいてくれなかった。
「邪魔をするのは気が進まないが、作業が終わったことを報告しないのはマズいよなぁ……」
しかし、このまま待っているわけにもいかないので、話しかけるとしよう。
ドルトンはさっきのように大きな声で叫ぶようにして呼ばないと、気づいてくれない。
「すう~……ドルトンさーん! 終わったぞー!」
俺は大きく息を吸うと、腹の底から大きな声を出した。
こんな感じで誰かを呼んだのは、記憶にある限りでは前世含め、初めてだ。
「ん? 終わったか。じゃ、ちょいと見せてもらうか」
俺の声は無事ドルトンに届き、ドルトンは槌を台の上に置くと、俺が作業していたところに移動した。
「こんな感じにできたんだが……合格か?」
錬金術師の本を読んでから初の合金生成だったこともあり、少し不安になりながらも、俺はドルトンにそう問いかけた。
ドルトンは合金を手に持ち、じっと見つめると――口を開く。
「いいなぁ。基礎を堅実にやったのがよくわかる、実に模範的な《錬金術》だ。若いのに立派だなぁ……いや、お前さんは俺より年上だな。見た目がそれだとわかりづらいぜ」
褒められた……と思った矢先、何故か俺の秘密がバレた。
ん? ドルトンにそのことを言った記憶はないのだが……
「なんで俺が年上だと?」
「そりゃあなぁ。あれほどの魔力操作を見せられたら、嫌でもそう思っちまうよ。俺ぐらいにならないとわからんと思うが、あれは長年の経験によるものだろ? スキルとかじゃなくてさ」
「……まーな。これでも相当長く生きてきたからね。人間として暮らしている長命種ってことは内緒にしてくれ。面倒なことにはなりたくないんだ」
ドルトンは信用できそうだし、口も堅そうなので、これくらいならバレても問題ないだろう。
まあ、こういう言い方をすれば、大抵は正体がエルフであると勘違いする。
流石に半神であることは、バレたくないからな。
「うちの鍛冶技術の中には口外禁止のやつもある。それと同じく秘密にしておくぜ。今後もちょくちょく付き合う仲になりそうだからな」
そんな俺の内心などつゆ知らず、ドルトンはそう言って、がははと笑った。
真面目に頷かれるよりも、こんな感じで笑ってくれたほうが安心できる。
「じゃ、話を戻すか。とりあえず、こっちの銃は終わった。素材がアダマンタイト単体だったお陰ですぐに終わったのだが……お前さん。流石にこれは重すぎねぇか? これを軽々と片手で持っていたお前さんに、俺は心底驚いたぜ」
「まあ、これでもAランク冒険者だからね。これくらいなら片手でも持てる」
相当な重量のアダマンタイトも、俺であれば容易く持てる。でも、やっぱりこれって本当にファンタジーな重さしてるよね。
だって、魔導銃に使った分だけで百五十キログラムあるんだよ?
普通に密度がおかしいって。
「ほれ。仕上げに《付与》をしてくれ」
すると、ドルトンは魔導銃を両手で持って、俺に手渡してきた。
「わかった」
俺は魔導銃を受け取ると、それに手をかざす。
「《付与》。《耐久力上昇》《物理攻撃耐性上昇》《魔法攻撃耐性上昇》《物理攻撃反射》《魔法攻撃反射》」
俺は展開された魔法陣に魔力を流して、魔導銃に五つの効果を付与した。
今回はちょっとした工夫をして、魔導銃を魔力で包み込むことをイメージした。
こうしたほうがいいって本に書いてあったんだよね。
いや~こうしてみると、人類が試行錯誤し、世代を重ねることで生まれる知恵は最高だね。
権威ある国立図書館にあった本ということもあって、内容の信憑性もかなり高い。
実際に今日、こうやっていくつも本に書かれていたことを試したが、どれもちゃんと成果が出ている。
「ほーう。見事だな。お前さんのその魔力操作が羨ましい。なあ? 何かいい特訓法とかってねぇのか?」
ドルトンは感心するように、俺にそう問いかけてきた。
「特訓法ねぇ……」
俺の最大の武器の一つである魔力操作。
それの特訓法と言われても、正直な話、魔力操作を必要とする行動を何十年、何百年とやり続けたとしか言いようがない。
だが、あれだけ色んな特訓法を試していれば、どれが一番効率がいいかぐらいはわかる。
「発動寸前の魔法陣を長時間展開し続けることだな。最初は意識してやらないとできないと思うが、五十年ぐらいやってれば別のことをやりながらでもできるようになって、百年もすれば四六時中できるようになると思う。そこまで到達すれば、上出来だな」
発動寸前の魔法陣とはその名の通り、あとほんの少しでも魔力を込めれば発動する魔法陣のことだ。
ちなみに、この特訓法は魔法陣を使ってやるため、魔法が使えなくても、《錬金術》や《鍛冶》といった魔法陣を展開するスキルであれば、同様にやることができる。
何故これをすると上達しやすいのかについてなのだが、正直な話、俺にもよくわかっていない。まあ、考える必要はないな。上達したのならそれでいいんだ。
「言いてぇことはなんとなくわかる。てか、百年とはまた長いなぁ。まあ、俺はまだ百四十七歳だからな。死ぬ前にはそこに到達できそうだ」
「ドルトンさんって百四十七歳なのか。思ったよりもずっと若いな。工房長をやっているって言ってたから、てっきり二百歳は超えているのかと思ってた」
平均寿命三百歳のドワーフで百四十七歳は、大体初老を過ぎたおじさんのような感じかな。
……あれ? そう思うと途端に若く見えなくなってきた。不思議だ。
「がはははは! 若いってこの年で言われるとは思わなかったな。まあ、お前さんからしてみれば、ドワーフはみんな若造だな」
俺の言葉に、ドルトンは大笑いしながらそう言う。
「だがな。若造でも凄ぇやつはいるんだぜ。現に俺がそうだ。なんてったって、九十三歳で神級鍛冶師の称号を取得したんだからな」
「神級!? 神の名がつく称号を!?」
自慢げな顔で語るドルトンの言葉に、流石の俺も声を上げて驚いてしまった。
神の名がつく称号は、取るのに長い年月がかかる。
俺の場合、レベル上げの神を取得するのに約二百年、神級魔法師を取得するのに約三百年、剣神を取得するのに約五百年かかった。
毎日寝る時と食べる時以外はそれにのめり込んでいたというのに。
それから考えても、いかにドルトンが凄いのかがわかるだろう。
俺の視線に気づいたニナは、口元に手を当てると、大声でドルトンの名前を呼んだ。
間近で聞いていた俺が、咄嗟に《無音》を使ってしまうぐらいの大きさだ。
「ん? おう。元気のある嬢ちゃんだな。悪いがちょっと待っててくれ。キリのいいところで終わらせるから」
ドルトンはそう言うと、再び槌を振り始めた。
そのあと、三十分程経ったところでドルトンは槌を置くと、俺たちのほうを向いた。
「待たせて悪かったな。それじゃ、自己紹介といこう。俺の名前はドルトン。ここの工房長だ」
作業着を着た、黒髪黒目のビア樽体形のドワーフ、ドルトンは腕を組むと、野太い声でそう言った。
「俺の名前はレイン。Aランク冒険者だ」
「私の名前はニナ。私もAランク冒険者よ」
それに倣うようにして、俺とニナも自己紹介をする。
「レインとニナか。ああ、よろしくな……ん? お前さんの肩に乗ってるちっこい狼は従魔か? 名前はなんていうんだ?」
すると、ドルトンは俺の両肩に乗っているシュガーとソルトに興味を示した。
「この子がシュガー、この子がソルトだ」
俺は二頭をそれぞれ撫でると、軽くドルトンに紹介する。
「ほう。シュガーにソルトか。いいな、可愛い。俺、こういう可愛い動物が好きなんだよな」
お、どうやらドルトンも、もふもふが好きなようだ。
気が合いそうな確率が、どんどん上昇していく~!
「よし。んじゃ、雑談はこれくらいにして、再度コインを見せてくれ。さっき見せたと思うが、ここでも確認しねぇといけねぇんだよ」
「わかった」
「ええ。ほら」
ドルトンの言葉に従い、俺たちは推薦コインを取り出して見せた。
「問題ねぇな。んじゃ、依頼を聞こうか」
それ本当に見ているのかって思う程、素早く確認を終えたドルトンが、早速本題に入った。
「ああ。えっと……どっちからにする?」
俺はニナを見ると、遠慮がちにそう問いかけた。
気持ちとしては真っ先に頼みたいのだが、ニナの意見を無視して先走るのは、ちょっと抵抗がある。
「私は別にどっちでもいいわ。レインの好きなようにしたら?」
「わかった」
ニナがそう言ってくれたので、ここはお言葉に甘えるとしよう。
「俺からの依頼は、この剣と銃の強度を上げることだ」
俺は鞘からダークを抜き、台の上に置いた。そのあと、《無限収納》から魔導銃を取り出して、ダークの隣に置く。
魔導銃は《付与》を使って、俺が作った最強の武器だ。
「む……とてつもない剣だ。どれどれ……」
ドルトンはダークを手に取ると、まじまじと見続ける。
「……アダマンタイトとオリハルコンの合金か。並の国宝よりも素晴らしい一振りだ。俺が手を加えるとすれば、《鍛冶》のスキルで素材そのものの強度を上げることぐらいだな。だが、これには強力な効果が複数付与されていて、手を加えたらそれらが全部消えちまう可能性が高い。弱い効果ならどうにかなるんだけどな……」
いい剣だとは思っていたが、まさか国宝級だとは思いもしなかった。
手を加えたら付与した効果が消える可能性が高いと言われたが、また付け直せばいいだけなので、問題はない。
「それに関しては大丈夫だ。その剣に効果を付与したのは俺だからな。また付け直せばいい」
「ん? お前さん付与師なのか? Aランクで?」
俺の言葉にドルトンは目を見開いて驚くと、そう言った。
非戦闘系の天職ではBランク冒険者になるのが精一杯で、Aランク冒険者になれるのはほんの一握りだとニナから聞いたことがある。なら、この驚きようも納得だ。
まあ、俺は付与師ではなくて錬金術師なのだが、同じ非戦闘系の天職であることに変わりはない。
「いや、俺は付与師ではない。《付与》はスキル水晶で手に入れただけで、実際は錬金術師だ」
「結局、非戦闘系じゃねぇかよ……まあ、いいか。問題ねぇってことはわかった。で、こっちはなんだ? 奇妙な魔道具だな」
ドルトンはダークを置くと、今度は魔導銃を手に取った。ニナも興味深そうに魔導銃を見ている。
「……これはお前さんの自作か?」
「ああ。そうだ。試行錯誤を繰り返して、ようやく作ることができたものなんだ」
「なるほどな。お前さんは随分と腕の立つ錬金術師なんだな……」
ドルトンはそう言うと、魔導銃を置いた。
そして腕を組み、「むむむ……」と何か考え始める。
ややあって、ドルトンは俺を見据えると、おもむろに口を開いた。
「よし。ちょっと取引しねぇか? お前さんの腕を借りてぇんだよ」
「俺の腕を借りたい?」
いきなり取引を持ち掛けられ、俺は思わず聞き返してしまった。
ドルトンが言葉を続ける。
「ああ。お前さんの《付与》と《錬金術》はどっちも世界トップクラスだ。だから、お前さんに俺の補佐をしてもらいたいってわけよ。とりあえず今日と明日やってくれたら、この依頼料はタダにしてやる」
「なるほど。結構いい取引だな……」
世界最高クラスの鍛冶師であるドルトンに依頼をすると、最低でも金貨三枚は必要になるとニナが言っていた。
それをタダにしてくれるというのなら、とてつもない好条件だろう。
俺がやることは、二日間ドルトンを補佐するだけだ。
美味しい取引には裏がある……なんてこともなさそうなので、ここは応じるとしよう。
「わかった。その取引に応じるよ」
俺がそう言うと、ドルトンはニヤリと笑った。
「よし! ありがとな。じゃあ、あとで手伝ってもらうぞ。さて、次は嬢ちゃんの依頼を聞くか」
ドルトンは上機嫌で礼を言うと、今度はニナに視線を向けた。
「私は短剣を二本作ってほしいわ。近接戦と魔物の素材採取に使うつもりよ」
「わかった。じゃあ、先に短剣の形だけ決めておくか。ちょっと失礼するぜ」
ドルトンはそう言うと、ニナの手を取った。
そして、「むむむ……」と何か考えるように唸り、少ししてから手を離した。
「よし。形はわかった。あとは、待っててくれ。四日程で完成するから」
なんと、ドルトンはただニナの手を握っただけで、短剣の形を決めたのだ。
ニナは知っていたのか、驚く素振りは見せなかったが、俺は普通に驚いた。
「手を握っただけで形を決められるって凄ぇな」
「まあな。昔はサンプルを何十本か出して、一番しっくりきたって言われたものをベースに作ってた。でも長いことやってると、自分の感覚で作ったほうが、いいものが作れるようになるんだよ。まあ、簡単に言えば慣れってことだ」
ドルトンはそう言うが、感覚というひどく曖昧なものを絶対的なものにするには、相当な特訓が必要なのだ。
そのことは、俺も身に染みてわかっている。
「慣れでどうこうできるもんでもないと思うんだけどな」
俺がぼそりと呟くと、聞こえていたのかドルトンが笑った。
「まあ、そう細かいことは気にするな。それじゃ、早速お前さんは手伝ってくれ。嬢ちゃんはもう帰っていいぞ。ここにいても構わんが、見てても退屈するだけだぞ」
そんなドルトンの言葉を聞いて、ニナはちらりと俺のほうを見てから、口を開いた。
「あ~……じゃあ、私は簡単な依頼でも受けて、終わったらのんびりするわ。それじゃ、レイン。頑張ってね」
ニナは軽く手を振ると、そのまま部屋を出て行った。
「シュガーとソルトはどうする? ここにいても暇だと思うから、好きなところに行ってていいぞ」
俺が作業する光景をずっと見せ続けさせるのは忍びないと思った俺は、シュガーとソルトにそう言った。
『わかった! じゃあ、王都を冒険してくる!』
ソルトは《念話》を使って元気よくそう言うと、俺の肩から飛び下り、そのまま駆け出して行った。初めましてのドルトンがいるから、空気を読んで《念話》を使うなんて、よくできた子だ。
魔物が急に喋ったらびっくりするからな。
『ちょっと! 慣れていない場所で遠くに行ったら迷子になりますよ!』
そしてシュガーは、はしゃぐソルトを追いかけて、部屋を出て行くのであった。
そういえばソルトって、はしゃぎすぎてディーノス大森林で迷子になったことが数回あるんだよね。
まだ俺の年齢が二桁だった頃だ。懐かしい。
「おう。みんな出てったか。それじゃ、まずお前さんの《錬金術》を間近で見せてくれ。そこの鉄鋼を自分の好きな形に変えてくれりゃあいい」
そう言うドルトンの視線の先にあるのは、台の隅に載っている小さな鉄鋼の塊だ。
「わかった。やってみるよ」
俺はこくりと頷くと、鉄鋼の塊を手に取った。
そして、《錬金術》を使ってゆっくりと短剣の刃に近づけていく。
昔はさっと形を作って、最後に整えていたが、今はこのようにゆっくりと引き延ばすようにしながら、徐々に完成系に近づける手法を取っている。
難易度は高いが、こうすると素材に魔力がよく浸透して、ちょっぴり丈夫になると王都の図書館で読んだ本に書いてあったのだ。
そして、形ができたら、最後にミクロ単位の調整を、《金属細工》を使って行う。
「……よし。こんなものかな」
三十分程かけて完成させた短剣の刃を台の上に置くと、俺はそう呟いた。
「ふむ……」
ドルトンは俺が作った短剣の刃を手に取り、「う~む……」と唸りながら凝視する。
「……錬金術師としてなら、ほぼ完璧な仕上がりだ。だが、鍛冶師として見ると、ちと粗いと言わざるを得ないな。まあ、大まかな形作りと合金の生成が、鍛冶における錬金術師の主な仕事だからな。あれだけ繊細な作業ができるってんなら、俺から言えることはなさそうだ」
ダメ出しをくらってしまったが、錬金術師としてやる分には問題ないようだ。
「それじゃ、お前さんにはさっきの嬢ちゃんの短剣に使う、ミスリル合金を生成してもらおうか。ミスリル、魔鉄鋼をベースに、タングステン、クロム、アダマンタイトを使ってくれ。比率は任せる。金属はそこの木箱の中に種類別で保管しているから、そこから取って使ってくれ。その間に、俺はお前さんの依頼をこなしてるからよ。あ、その前に《付与》を消しといてくれねぇか? そっちのほうがやりやすいからな」
「ああ。わかった」
俺は頷くと、魔導銃とダークに付与していた効果を全て消した。
消し際にダークが『どれほど強化されるか楽しみじゃのう。そうは思わんか?』と念話で聞いてきたので、『まあな』と答えておいた。
「さて。それじゃ、合金生成を頑張るか」
比率は任せると言われたが、これに関しては国立図書館で読んだ本に書かれていた、基本的な合金の比率を参考にするとしよう。
「ん~と……まずはミスリルと魔鉄鋼だな」
俺はまず、ベースとなる金属を近くにあった木箱から取り出すと、定石通り、ミスリルと魔鉄鋼を六対四の比率で混ぜた。偏りのないように、丁寧にゆっくりと混ぜる。
「……よし。次は……順番的にタングステンとクロムだな」
続いて、俺は木箱からタングステンとクロムを取り出すと、少しずつミスリル合金に混ぜていく。
ここら辺は《錬金術》の手応えや、《鑑定》の結果を頼りに、さっきよりも更にじっくり、丁寧に混ぜる。
「……そろそろアダマンタイトを混ぜるか」
頃合いを見て、俺はアダマンタイトを混ぜ始めた。
アダマンタイトはとても重く、入れすぎると、強度は高いが重くて使いづらいものになってしまう。そのため、絶妙な調整が求められるのだ。
俺が使う用だったら、そこはあまり気にしなくていいのだが、これはニナが使う短剣になるので、ニナがちゃんと片手で振れるくらいの重さにしなくてはならない。
そうして、やり続けること三時間――
「……完成でいいだろう」
ついに、ミスリル合金を完成させることができた。
「ドルトンさん。合金の生成が終わったぞ」
俺はドルトンのほうを向くと、そう報告した。
だが、ドルトンはさっきと同様に槌を振るのに夢中で、気づいてくれなかった。
「邪魔をするのは気が進まないが、作業が終わったことを報告しないのはマズいよなぁ……」
しかし、このまま待っているわけにもいかないので、話しかけるとしよう。
ドルトンはさっきのように大きな声で叫ぶようにして呼ばないと、気づいてくれない。
「すう~……ドルトンさーん! 終わったぞー!」
俺は大きく息を吸うと、腹の底から大きな声を出した。
こんな感じで誰かを呼んだのは、記憶にある限りでは前世含め、初めてだ。
「ん? 終わったか。じゃ、ちょいと見せてもらうか」
俺の声は無事ドルトンに届き、ドルトンは槌を台の上に置くと、俺が作業していたところに移動した。
「こんな感じにできたんだが……合格か?」
錬金術師の本を読んでから初の合金生成だったこともあり、少し不安になりながらも、俺はドルトンにそう問いかけた。
ドルトンは合金を手に持ち、じっと見つめると――口を開く。
「いいなぁ。基礎を堅実にやったのがよくわかる、実に模範的な《錬金術》だ。若いのに立派だなぁ……いや、お前さんは俺より年上だな。見た目がそれだとわかりづらいぜ」
褒められた……と思った矢先、何故か俺の秘密がバレた。
ん? ドルトンにそのことを言った記憶はないのだが……
「なんで俺が年上だと?」
「そりゃあなぁ。あれほどの魔力操作を見せられたら、嫌でもそう思っちまうよ。俺ぐらいにならないとわからんと思うが、あれは長年の経験によるものだろ? スキルとかじゃなくてさ」
「……まーな。これでも相当長く生きてきたからね。人間として暮らしている長命種ってことは内緒にしてくれ。面倒なことにはなりたくないんだ」
ドルトンは信用できそうだし、口も堅そうなので、これくらいならバレても問題ないだろう。
まあ、こういう言い方をすれば、大抵は正体がエルフであると勘違いする。
流石に半神であることは、バレたくないからな。
「うちの鍛冶技術の中には口外禁止のやつもある。それと同じく秘密にしておくぜ。今後もちょくちょく付き合う仲になりそうだからな」
そんな俺の内心などつゆ知らず、ドルトンはそう言って、がははと笑った。
真面目に頷かれるよりも、こんな感じで笑ってくれたほうが安心できる。
「じゃ、話を戻すか。とりあえず、こっちの銃は終わった。素材がアダマンタイト単体だったお陰ですぐに終わったのだが……お前さん。流石にこれは重すぎねぇか? これを軽々と片手で持っていたお前さんに、俺は心底驚いたぜ」
「まあ、これでもAランク冒険者だからね。これくらいなら片手でも持てる」
相当な重量のアダマンタイトも、俺であれば容易く持てる。でも、やっぱりこれって本当にファンタジーな重さしてるよね。
だって、魔導銃に使った分だけで百五十キログラムあるんだよ?
普通に密度がおかしいって。
「ほれ。仕上げに《付与》をしてくれ」
すると、ドルトンは魔導銃を両手で持って、俺に手渡してきた。
「わかった」
俺は魔導銃を受け取ると、それに手をかざす。
「《付与》。《耐久力上昇》《物理攻撃耐性上昇》《魔法攻撃耐性上昇》《物理攻撃反射》《魔法攻撃反射》」
俺は展開された魔法陣に魔力を流して、魔導銃に五つの効果を付与した。
今回はちょっとした工夫をして、魔導銃を魔力で包み込むことをイメージした。
こうしたほうがいいって本に書いてあったんだよね。
いや~こうしてみると、人類が試行錯誤し、世代を重ねることで生まれる知恵は最高だね。
権威ある国立図書館にあった本ということもあって、内容の信憑性もかなり高い。
実際に今日、こうやっていくつも本に書かれていたことを試したが、どれもちゃんと成果が出ている。
「ほーう。見事だな。お前さんのその魔力操作が羨ましい。なあ? 何かいい特訓法とかってねぇのか?」
ドルトンは感心するように、俺にそう問いかけてきた。
「特訓法ねぇ……」
俺の最大の武器の一つである魔力操作。
それの特訓法と言われても、正直な話、魔力操作を必要とする行動を何十年、何百年とやり続けたとしか言いようがない。
だが、あれだけ色んな特訓法を試していれば、どれが一番効率がいいかぐらいはわかる。
「発動寸前の魔法陣を長時間展開し続けることだな。最初は意識してやらないとできないと思うが、五十年ぐらいやってれば別のことをやりながらでもできるようになって、百年もすれば四六時中できるようになると思う。そこまで到達すれば、上出来だな」
発動寸前の魔法陣とはその名の通り、あとほんの少しでも魔力を込めれば発動する魔法陣のことだ。
ちなみに、この特訓法は魔法陣を使ってやるため、魔法が使えなくても、《錬金術》や《鍛冶》といった魔法陣を展開するスキルであれば、同様にやることができる。
何故これをすると上達しやすいのかについてなのだが、正直な話、俺にもよくわかっていない。まあ、考える必要はないな。上達したのならそれでいいんだ。
「言いてぇことはなんとなくわかる。てか、百年とはまた長いなぁ。まあ、俺はまだ百四十七歳だからな。死ぬ前にはそこに到達できそうだ」
「ドルトンさんって百四十七歳なのか。思ったよりもずっと若いな。工房長をやっているって言ってたから、てっきり二百歳は超えているのかと思ってた」
平均寿命三百歳のドワーフで百四十七歳は、大体初老を過ぎたおじさんのような感じかな。
……あれ? そう思うと途端に若く見えなくなってきた。不思議だ。
「がはははは! 若いってこの年で言われるとは思わなかったな。まあ、お前さんからしてみれば、ドワーフはみんな若造だな」
俺の言葉に、ドルトンは大笑いしながらそう言う。
「だがな。若造でも凄ぇやつはいるんだぜ。現に俺がそうだ。なんてったって、九十三歳で神級鍛冶師の称号を取得したんだからな」
「神級!? 神の名がつく称号を!?」
自慢げな顔で語るドルトンの言葉に、流石の俺も声を上げて驚いてしまった。
神の名がつく称号は、取るのに長い年月がかかる。
俺の場合、レベル上げの神を取得するのに約二百年、神級魔法師を取得するのに約三百年、剣神を取得するのに約五百年かかった。
毎日寝る時と食べる時以外はそれにのめり込んでいたというのに。
それから考えても、いかにドルトンが凄いのかがわかるだろう。
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