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3巻
3-3
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「がははっ、流石に驚いたか。まあ、自分で言うのもなんだが、俺には鍛冶の才能があったんだよ。あっという間に街一番になり、そのまま街を出て、気がついたらこうなってたんだよ」
なるほど。才能か。まあ、生まれた時には既に人は平等じゃないって言うからね。
ティリオスではそれが天職、スキル、魔法という形で色濃く出ているけど。
「そういうお前さんも、神がつく称号を持っているような感じじゃねぇか。何を持ってるんだ? 神級錬金術師か? それとも神級付与師か? それとも両方か?」
「いや、剣神と神級魔法師……だけど」
頬を掻きながらそう言った時のドルトンの驚きようには、内心引いた。
てか、何気にニナにも話していない秘密を言っちゃったな。
まあ、ここに引きこもっているドルトンなら誰かにポロッと言う機会もないだろう。
それに、万が一漏れたら、面倒なことになる前に上手いこと対処すればいいだけなのだから。
「……まさか剣神と神級魔法師だとは思わなかったぜ……」
やがて、落ち着きを取り戻したドルトンは、絞り出すような声でそう呟いた。
「《錬金術》も《付与》もレベルを上げる作業を延々とやり続けただけで、知識や経験はそこまで豊富ではないんだ。神級魔法師として持っている高度な魔力操作が、あのレベルの《錬金術》と《付与》を可能にしてるんだよ」
スキルレベルが10であることは隠しつつ、俺は《錬金術》と《付与》が上手く使える理由をいい感じに説明する。
「確かに、神級の称号はスキルのレベルよりも、知識や経験が求められるからな。スキルレベルが高くても、ちゃんと使えなきゃ意味がねぇってことだ」
その言葉、俺にグサグサと刺さるな。まともにレベルを上げたものも多いが、RTA方式で無理やりレベル上げしたものもあるからな……でもまあ、仕方ないんだよ。
レベル10が並ぶ中で、レベル10でないものがあったら、凄い気になっちゃうんだよ。
ちなみに、今は全てのスキル、魔法をレベルMAXにしようか検討している。
だが、そこまで一気に上げるのは流石の俺でもキツいということで、まずは有用なものを一つか二つレベルMAXにするつもりだ。
「で、え~と……随分話が逸れちまったな。じゃ、話を戻すか。俺はこれからお前さんの剣の鍛冶作業に入る。素材が素材だから、多分夜までかかる。それまで、お前さんはこの紙に書いてある六種類の合金を生成してくれ」
「ああ。わかった」
紙を受け取った俺は頷くと、魔導銃を《無限収納》の中に入れた。
「よし。頑張るか~」
俺は気合を入れ、紙に書かれた組み合わせの合金を作り始めた。
◇ ◇ ◇
ドルトンさんの手伝いをするというレインと別れたあと、私――ニナはすぐに終わりそうな魔物の討伐依頼を受け、サクッと達成してきた。
今は、のんびりと商業区でデザートを食べている。
これは昔、勇者の一人が広めたアイスクリームというデザートで、冷たくて甘いのが特徴なの。
私はカップに入った丸いアイスクリームを小さな木のスプーンですくい、口にそっと入れる。
「ん~、美味しい」
冷たくて甘いのが癖になる。いくらでも食べられそう。
だけど、あんまり食べすぎると太っちゃうから、一カップで我慢しないと。
「……レインはこれ食べたことなさそうね。今度デー……じゃなくて、散歩の時に紹介してあげようかしら?」
レインは前にフルーツサンドを美味しそうに食べていたから、同じ甘いもの繋がりで、これも気に入ってくれると思うな。
「……レインは今頃何してるのかな~」
ドルトンさんの手伝いをしていると知っているのに、無意識にそう言ってしまった。
「は~あ。今の、完全に恋に落ちた女子の言葉よね~」
私はレインのことを好きだと思っている。
けど、レインは私のことを一切意識してくれない。
でも、それは仕方のないこと。
だって、レインとは出会ってまだそれほど経っていないんだから。
レインのような長命種は、恋もゆっくりだと聞いたことがある。
だから、無理してレインを私のペースに巻き込んではいけない。
そう自分に言い聞かせてみたけど、レインの場合はゆったりとかの次元じゃない気がする。
なんと言うか……恋ってものを感じないってイメージかしら?
一緒に過ごしていて、そう思ってしまった。
まあ、女の勘ってやつだから、あてになるかは自分でもよくわからないけど。
ちなみに、さっさと告白アタック! ……をするつもりはない。
今やったら気まずくなるのはわかりきってるし、別にこの距離感でも悪くないから……
「……あ~、これ以上は考えない。これ以上は考えない……ぱくっ」
いつの間にか思考の波にのまれていた私は、頭をぶんぶんと振って考えをかき消すと、さっきよりも多めにアイスクリームをすくい、口に入れた。
……うん。美味しい。
「で、明後日は国王に謁見かぁ……やっぱり気が進まないなぁ」
国王に会うとか、考えただけで平民の私には胃が痛くなる。
そして、それと同時に仕官の誘いがたくさん来るだろう。
前にAランク冒険者になった時にも来たから、ちょっと鬱陶しいと思うだけで、それは別に問題はない。
仕官を断わられたぐらいで怒るのは、自身の器が小さいと自ら言うようなものだから、大抵の貴族はやらないの。
だけど、レインは私とは違う。
レインはメグジスの戦いで私以上の戦果を出しながら、汗一つかいていない。つまり、あれでもまだ余裕があったということ。
そして、そのことは報告書を通じて国にも伝わっているはず。
冒険者ギルドが一度に五百万セル以上の報酬を支払う時は、それを払うに至った経緯を、その国のギルドマスターと宰相に報告する決まりになっているから。
そして、レインほどの強さなら、国益になるという理由で、より多くの王侯貴族が引き込もうとしてもおかしくない。Sランク冒険者ほどではないかもだけど、相当しつこく勧誘が来そう。
貴族たちとしては、しつこい勧誘で国を出ていかれたら困るから、一応断り続ければ手を引くでしょうけど……
レイン、そこまで持つかなぁ。
既に、貴族――ウェルドの領主を脅迫した疑惑が出ちゃってるし。
流石にそれをここでやるのは止めないと。
だけど、私に止められるかなぁ……?
王都でそんなことをやったら、レインといえども多分バレる。
そうなったら、レインは犯罪者となり、国から追われることになるだろう。
私はレインにそうなって欲しくない。
「……うん。念のため、レインはしつこい勧誘がとてつもなく嫌いだってことを、ギルドマスターに伝えて、国に言うようお願いしよっと」
効果があるかはわからないけど、言わないよりはマシだと思う。
「よし。そうと決まれば早速行こう」
国王の謁見に関することと言えば、優先的に会ってくれるはず。
そう思った私はアイスクリームをパクパクッと食べると、冒険者ギルドへと向かって歩き出した。
◇ ◇ ◇
「……よし! お前さん。終わったぞ!」
しばらくの間、黙々と作業をしていると、突然近くからドルトンの大声が聞こえてきた。
「ん? ああ。終わったのか?」
俺は手を止めると、ドルトンにそう問いかけた。
「ああ。無事、お前さんの剣を強化することができた。こいつにも、仕上げに《付与》をしてくれ」
「ああ。わかった」
俺はドルトンからダークを受け取ると、左手をかざした。
「《付与》。《耐久力上昇》《物理攻撃耐性上昇》《魔法攻撃耐性上昇》《攻撃力上昇》《耐汚染性上昇》 《魔力伝導性上昇》」
魔法陣を左手に展開すると、俺はさっきと同じようにして六つの効果をダークに付与する。
「……よし。完成だな。これで、その剣は上位の国宝級になった。いや~、久々にオリハルコンをいじることができて、俺は満足だ」
ドルトンは満足そうに笑みを浮かべた。
オリハルコンは、何百年もかけて採掘とダンジョン探索をした俺でも、五キログラムほどしか持っていない。だからこそ、俺はドルトンの喜びようがよくわかる。
「……ん? そういえば、今は何時だ?」
食事もせずにぶっ通しで作業し続けたせいで、時間の感覚が少し狂ってしまった俺は、ドルトンにそう問いかけた。
「今は……夜の十一時三十分だな。思ってたより早く終わったな」
「あ、マジか。じゃあさっさと帰らないと」
ドルトンは早いと言うが、俺からしてみればこの時間に終わるのは遅いと思う。
ニナとリックが心配するだろうから、早急に帰るとしよう。
「わかった。じゃ、また明日! 八時ぐらいに来いよ!」
「ああ。またな」
俺は足早にドルトン工房を出ると、人目につかないところで《長距離転移》を使って、ニナとリックの家の前に転移した。
「ただいま~……」
家のドアを開け、控えめな声でそう言う。
「……もう寝ちゃってるか。まあ、仕方ないか」
気配で既に二人が寝ていることを察知した俺はドアの鍵を閉めると、そのまま借りている部屋に転移した。
「よっと。あ、シュガー、ソルト。ただいま……まあ、もう寝てるか」
ベッドの上で身を寄せ合って寝ているシュガーとソルトを見て、俺はふっと息を吐く。
「じゃ、行くか。《世界門》」
俺は《世界門》を開くと、俺が創った神界に移動した。
俺が創った世界には、何故かティリオスの管理をしている神――フェリスも自由に来ることができる。
神は通常、他の神が管理する世界――地球やティリオスなど――に来ることができない。
しかし、俺の創った世界は、世界を管理する神が住まう場所――神界と同じなのでフェリスも来ることができるらしい。
さらにここでは時間の流れ方を自由に設定できる。
「ふぅ。それじゃ、食べよっと」
神界に転移した俺は家に入ると、リビングの椅子に座った。
そして、テーブルの上に木製の皿を置き、その上にオークの焼肉を載せた。
「《念動》、《次元斬》」
俺は、手を使わずに物を動かすことができる無属性魔法、《念動》でオークの焼肉を宙に浮かせ、次元を切り離す時空属性魔法、《次元斬》で一口サイズに切り分けた。
そして、切り分けたオークの焼肉をそのまま《念動》を使って口元に運んで、一切れずつ口に入れていく。
ラクに食べられて、魔法の練習にもなる。一石二鳥だ。
「変な食べ方をしていますね? そんな食べ方をする人や神は、千人ぐらいしか見たことありませんよ」
すると、耳元で優しげな女性の声が聞こえた。
吐息が耳の中に微かに入り、くすぐったくなる。
俺が口をもぐもぐさせながら振り返ると、そこには呆れたような顔をしたフェリスがいた。
「意外といるな。千人って」
俺はゴクリと肉を飲み込むと、そうツッコミを入れる。
「多くの人や神を見てきた私にとっては、千人しかなんですよ」
「流石神様だな。それで、今日はどんな用事で?」
「用件って……暇だから来ただけですよ」
フェリスはまた呆れた顔をすると、そう言った。
「ああ。そういう感じか。でも、俺は会話があまり得意じゃないから、こっちから話を振ることはできないぞ? あと、料理も下手だから、今俺が食べているような原始的な食事しか出せない」
「それ、言ってて虚しくなりません?」
「……ならないな。もう、それが俺みたいな感じだし、むしろ色々できるようになっちゃったら俺じゃないって感じがする」
コミュ力が高いとか、料理が得意とかは俺のガラではない。
戦闘やモノづくりのほうが性に合っている。まあ、モノづくりは真面目にやり始めてまだ少ししか経ってないけどね。
「何開き直ってるんですか……まあ、いいです。その辺に関しては気にしていません。ほいっと」
フェリスはおもむろに右手を掲げた。すると、左手に丸盆が出現した。
盆の上には、茶の入ったティーカップ二つと洋菓子二人分が載っている。
「おお。それって《収納》の類いじゃないよな?」
魔力の流れ方がかなり違うのを感じた俺は、思わずフェリスにそう問いかけた。
「《創造魔法》を使っただけですよ。世界を創造する要領で、これを創ったんです」
「なんかさらりと凄ぇこと言ってんな」
世界を創ることと、茶会セットを創ることが同じだって?
流石の俺でも耳を疑うよ。だけど、言ってる相手がフェリスなので、信じるほかない。実際に目の前で見せられたしね。
ていうか、危うくスルーしかけたけど、《創造魔法》ってなんだ?
「あ、そういえばあなたはまだ《創造魔法》が使えないんでしたね。これは、基本の八属性――火、水、風、土、光、闇、氷、雷属性の魔法全てを、しっかりと使いこなせるようになった者のみが習得できます。繊細な魔力操作と具体的なイメージ力が求められるので、慣れるまでは結構難しいんですよ?」
マジかよ。そんな凄ぇ魔法があるのか。
それなら今すぐにでも全属性をレベルMAXにしないと!
「……とは思ったものの、流石にそれを今からやる気力はねぇな。レベル10からレベルMAXにするのには千年ぐらいかかるし、こればっかりは気長にやるか」
一刻も早く使ってみたいと思う気持ちがあるが、急いで手に入れなければならないというわけではない。だったら、気が向いた時にやればいいだろう。
「うんうん。そうですね。あと、最近思ってたけど、あなたは生き急ぎすぎですよ。もっとゆっくりのんびりと生きてほしい」
フェリスは子を諭す母親のような声音で、そんなことを言った。
なんだか包容力がある。これが女神パワーってやつなのかな?
「……まあ、そうだな」
人間と会うことで一生の短さを思い出したせいで、知らず知らずの内に無理をしすぎていた気がする。
俺は既に世界最強なんだから、無理して急ぎ足で強くなる必要はない。
「さてと。のんびりお茶でもしましょう」
フェリスはテーブルの上にティーカップと洋菓子を置くと、丸盆を消し、椅子に座った。
「そうだな。メグジス防衛戦のようなことが今後も起こらないとは限らないし、念のため、強力で新しい魔法を創っておこうと思ったのだが……まあ、少しばかりこうしても、バチは当たらんな」
俺はフッと笑うと、ティーカップを手に取るのであった。
◇ ◇ ◇
「ん……朝か」
窓から差し込む朝日で目を覚ました俺は、目を擦りながら上半身を起こし、小さく息を吐いた。
昨晩は神界でフェリスととりとめもない話をしたり、新たな魔法をいくつか創ったりした。
コミュ障だと思っていたフェリスが思いのほか話し上手だったことは悔しかったなぁ。
魔法のほうは、まぁ時空属性がレベルMAXになったお陰か、案外色々と創れた気がする。
「さてと……ん~……リビングに行くか」
ベッドから出て、体を伸ばした俺はシュガーとソルトを両肩に乗せ、リビングへ向かった。
するとリビングでは、既にリックとニナが朝食を食べているところだった。
「すまん。起きるの遅くて」
俺は二人に謝ると、そそくさと椅子に座った。
「昨日は夜遅くまでドルトンさんの手伝いをしてたんでしょ? なら、仕方ないわ」
それに対し、ニナは寛大な心で許してくれた。
でも、起きるのが遅かったのは、昨晩フェリスと茶会をしていたことが原因だと思う。
長時間起きていれば、その分睡眠時間も長くとる必要があるからな。
七時間睡眠では足りないのだ。
「理由はわかったから、冷める前にさっさと食べろよ」
「ああ。わかった」
リックに急かされた俺は箸を手に取ると、米を口に入れるのであった。
「は~、食った食った。さて、今は何時かな?」
朝食を食べ終えた俺は、そんな言葉を口にした。
ドルトンと約束した時間は午前八時。
だが、今の時間を確認しようにも、ティリオスでは一般家庭に時計が普及していない。そのため、当然ここにもない。
こういう時計がない時に役立つのが、時空属性魔法、《時計》だ。
これは昨晩フェリスと話したあと、俺が神界でちゃちゃっと作った魔法で、今何時なのかを正確に把握することができる。
神界のような、時間の流れが異なるところに行ったら、その分《時計》の時間も変動するようになっているため、時間がズレる心配もない。
俺は、無詠唱で《時間》を使った。すると、脳内に今の時間が浮かび上がって来る。
そんで、今の時間は……七時五十九分四十八秒。
「やっべ。早く行かないと! すまん! シュガーとソルトを頼んだよ」
俺は慌てて席を立つと、飛び出すようにして家を出た。
そのあと、すぐさま《長距離転移》を使い、ドルトン工房近くの路地裏へと転移する。
「よっと。行くか」
路地裏から出て、ドルトン工房の前に立った。
ドアの両側には、相変わらず二人のドワーフがいる。そして本来は、その二人に推薦コインを見せないと入れないのだが……
「あなたですか。どうぞお入りください。工房長がお待ちです」
ドルトンが話を通してくれたのか、顔パスで中に入ることができた。ありがとな、ドルトン。
そうして工房に入った俺は、そのまま奥にあるドルトンの部屋へと向かう。
「ドルトンさん! ……て、早ぇな。おい」
部屋に入ると、既にドルトンが作業を開始していた。
「すぅ~……ドルトンさーん!」
この状態になったドルトンは、ちょっとやそっとじゃ反応してくれない。
俺は昨日のように腹の底から大声を出して、ドルトンの名前を呼んだ。
「ん? おお! 来たか。お前さんの合金、早速使ってみたけど結構いいな。魔力がよく浸透していて、《鍛冶》スキルが使いやすい」
俺の存在に気づいたドルトンは、そう言って嬉しそうに笑った。
「それならよかった。で、今日は何をすればいいんだ?」
嬉しそうな顔のドルトンを前に俺は小さく笑みを浮かべ、早速本題に入った。
「ああ。まずは、俺が今鍛えた合金を二本、短剣の刃に加工してくれ。調整は俺がやるから、大きさと形はそこまで細かくやらなくていい」
なるほど。まずは大まかな形作りってわけか。
「わかった。やってみるよ」
ドルトンの《鍛冶》スキルによって鍛えられたミスリル合金の塊二つの内、片方を手に取り、《錬金術》を使った。するとゆっくり確実に、短剣の刃の形になっていく。
そして、十五分程で一本目が完成した。
「よし。こんなところかな?」
我ながらいい出来だと思うが、ドルトンの判定は如何に……?
「ふむ……もう少しだけ短くしてくれ。あと一センチ程」
流石に一発合格とはいかなかった。まあ、長さの調整なら問題ない。
俺は再び《錬金術》を使うと、刀身を一センチ短くした。
そのあと、同じようにしてもう一本の短剣の刃を作る。
「よし。ありがとな。それじゃ、しばらくは昨日と同じように合金を作っててくれ。ストックは多いに越したことはないからな。で、頃合いを見て《付与》もしてもらうつもりだ。それじゃ、頼んだぞ」
「ああ。任せろ」
こうして、ドルトンの手伝い二日目がスタートするのであった。
なるほど。才能か。まあ、生まれた時には既に人は平等じゃないって言うからね。
ティリオスではそれが天職、スキル、魔法という形で色濃く出ているけど。
「そういうお前さんも、神がつく称号を持っているような感じじゃねぇか。何を持ってるんだ? 神級錬金術師か? それとも神級付与師か? それとも両方か?」
「いや、剣神と神級魔法師……だけど」
頬を掻きながらそう言った時のドルトンの驚きようには、内心引いた。
てか、何気にニナにも話していない秘密を言っちゃったな。
まあ、ここに引きこもっているドルトンなら誰かにポロッと言う機会もないだろう。
それに、万が一漏れたら、面倒なことになる前に上手いこと対処すればいいだけなのだから。
「……まさか剣神と神級魔法師だとは思わなかったぜ……」
やがて、落ち着きを取り戻したドルトンは、絞り出すような声でそう呟いた。
「《錬金術》も《付与》もレベルを上げる作業を延々とやり続けただけで、知識や経験はそこまで豊富ではないんだ。神級魔法師として持っている高度な魔力操作が、あのレベルの《錬金術》と《付与》を可能にしてるんだよ」
スキルレベルが10であることは隠しつつ、俺は《錬金術》と《付与》が上手く使える理由をいい感じに説明する。
「確かに、神級の称号はスキルのレベルよりも、知識や経験が求められるからな。スキルレベルが高くても、ちゃんと使えなきゃ意味がねぇってことだ」
その言葉、俺にグサグサと刺さるな。まともにレベルを上げたものも多いが、RTA方式で無理やりレベル上げしたものもあるからな……でもまあ、仕方ないんだよ。
レベル10が並ぶ中で、レベル10でないものがあったら、凄い気になっちゃうんだよ。
ちなみに、今は全てのスキル、魔法をレベルMAXにしようか検討している。
だが、そこまで一気に上げるのは流石の俺でもキツいということで、まずは有用なものを一つか二つレベルMAXにするつもりだ。
「で、え~と……随分話が逸れちまったな。じゃ、話を戻すか。俺はこれからお前さんの剣の鍛冶作業に入る。素材が素材だから、多分夜までかかる。それまで、お前さんはこの紙に書いてある六種類の合金を生成してくれ」
「ああ。わかった」
紙を受け取った俺は頷くと、魔導銃を《無限収納》の中に入れた。
「よし。頑張るか~」
俺は気合を入れ、紙に書かれた組み合わせの合金を作り始めた。
◇ ◇ ◇
ドルトンさんの手伝いをするというレインと別れたあと、私――ニナはすぐに終わりそうな魔物の討伐依頼を受け、サクッと達成してきた。
今は、のんびりと商業区でデザートを食べている。
これは昔、勇者の一人が広めたアイスクリームというデザートで、冷たくて甘いのが特徴なの。
私はカップに入った丸いアイスクリームを小さな木のスプーンですくい、口にそっと入れる。
「ん~、美味しい」
冷たくて甘いのが癖になる。いくらでも食べられそう。
だけど、あんまり食べすぎると太っちゃうから、一カップで我慢しないと。
「……レインはこれ食べたことなさそうね。今度デー……じゃなくて、散歩の時に紹介してあげようかしら?」
レインは前にフルーツサンドを美味しそうに食べていたから、同じ甘いもの繋がりで、これも気に入ってくれると思うな。
「……レインは今頃何してるのかな~」
ドルトンさんの手伝いをしていると知っているのに、無意識にそう言ってしまった。
「は~あ。今の、完全に恋に落ちた女子の言葉よね~」
私はレインのことを好きだと思っている。
けど、レインは私のことを一切意識してくれない。
でも、それは仕方のないこと。
だって、レインとは出会ってまだそれほど経っていないんだから。
レインのような長命種は、恋もゆっくりだと聞いたことがある。
だから、無理してレインを私のペースに巻き込んではいけない。
そう自分に言い聞かせてみたけど、レインの場合はゆったりとかの次元じゃない気がする。
なんと言うか……恋ってものを感じないってイメージかしら?
一緒に過ごしていて、そう思ってしまった。
まあ、女の勘ってやつだから、あてになるかは自分でもよくわからないけど。
ちなみに、さっさと告白アタック! ……をするつもりはない。
今やったら気まずくなるのはわかりきってるし、別にこの距離感でも悪くないから……
「……あ~、これ以上は考えない。これ以上は考えない……ぱくっ」
いつの間にか思考の波にのまれていた私は、頭をぶんぶんと振って考えをかき消すと、さっきよりも多めにアイスクリームをすくい、口に入れた。
……うん。美味しい。
「で、明後日は国王に謁見かぁ……やっぱり気が進まないなぁ」
国王に会うとか、考えただけで平民の私には胃が痛くなる。
そして、それと同時に仕官の誘いがたくさん来るだろう。
前にAランク冒険者になった時にも来たから、ちょっと鬱陶しいと思うだけで、それは別に問題はない。
仕官を断わられたぐらいで怒るのは、自身の器が小さいと自ら言うようなものだから、大抵の貴族はやらないの。
だけど、レインは私とは違う。
レインはメグジスの戦いで私以上の戦果を出しながら、汗一つかいていない。つまり、あれでもまだ余裕があったということ。
そして、そのことは報告書を通じて国にも伝わっているはず。
冒険者ギルドが一度に五百万セル以上の報酬を支払う時は、それを払うに至った経緯を、その国のギルドマスターと宰相に報告する決まりになっているから。
そして、レインほどの強さなら、国益になるという理由で、より多くの王侯貴族が引き込もうとしてもおかしくない。Sランク冒険者ほどではないかもだけど、相当しつこく勧誘が来そう。
貴族たちとしては、しつこい勧誘で国を出ていかれたら困るから、一応断り続ければ手を引くでしょうけど……
レイン、そこまで持つかなぁ。
既に、貴族――ウェルドの領主を脅迫した疑惑が出ちゃってるし。
流石にそれをここでやるのは止めないと。
だけど、私に止められるかなぁ……?
王都でそんなことをやったら、レインといえども多分バレる。
そうなったら、レインは犯罪者となり、国から追われることになるだろう。
私はレインにそうなって欲しくない。
「……うん。念のため、レインはしつこい勧誘がとてつもなく嫌いだってことを、ギルドマスターに伝えて、国に言うようお願いしよっと」
効果があるかはわからないけど、言わないよりはマシだと思う。
「よし。そうと決まれば早速行こう」
国王の謁見に関することと言えば、優先的に会ってくれるはず。
そう思った私はアイスクリームをパクパクッと食べると、冒険者ギルドへと向かって歩き出した。
◇ ◇ ◇
「……よし! お前さん。終わったぞ!」
しばらくの間、黙々と作業をしていると、突然近くからドルトンの大声が聞こえてきた。
「ん? ああ。終わったのか?」
俺は手を止めると、ドルトンにそう問いかけた。
「ああ。無事、お前さんの剣を強化することができた。こいつにも、仕上げに《付与》をしてくれ」
「ああ。わかった」
俺はドルトンからダークを受け取ると、左手をかざした。
「《付与》。《耐久力上昇》《物理攻撃耐性上昇》《魔法攻撃耐性上昇》《攻撃力上昇》《耐汚染性上昇》 《魔力伝導性上昇》」
魔法陣を左手に展開すると、俺はさっきと同じようにして六つの効果をダークに付与する。
「……よし。完成だな。これで、その剣は上位の国宝級になった。いや~、久々にオリハルコンをいじることができて、俺は満足だ」
ドルトンは満足そうに笑みを浮かべた。
オリハルコンは、何百年もかけて採掘とダンジョン探索をした俺でも、五キログラムほどしか持っていない。だからこそ、俺はドルトンの喜びようがよくわかる。
「……ん? そういえば、今は何時だ?」
食事もせずにぶっ通しで作業し続けたせいで、時間の感覚が少し狂ってしまった俺は、ドルトンにそう問いかけた。
「今は……夜の十一時三十分だな。思ってたより早く終わったな」
「あ、マジか。じゃあさっさと帰らないと」
ドルトンは早いと言うが、俺からしてみればこの時間に終わるのは遅いと思う。
ニナとリックが心配するだろうから、早急に帰るとしよう。
「わかった。じゃ、また明日! 八時ぐらいに来いよ!」
「ああ。またな」
俺は足早にドルトン工房を出ると、人目につかないところで《長距離転移》を使って、ニナとリックの家の前に転移した。
「ただいま~……」
家のドアを開け、控えめな声でそう言う。
「……もう寝ちゃってるか。まあ、仕方ないか」
気配で既に二人が寝ていることを察知した俺はドアの鍵を閉めると、そのまま借りている部屋に転移した。
「よっと。あ、シュガー、ソルト。ただいま……まあ、もう寝てるか」
ベッドの上で身を寄せ合って寝ているシュガーとソルトを見て、俺はふっと息を吐く。
「じゃ、行くか。《世界門》」
俺は《世界門》を開くと、俺が創った神界に移動した。
俺が創った世界には、何故かティリオスの管理をしている神――フェリスも自由に来ることができる。
神は通常、他の神が管理する世界――地球やティリオスなど――に来ることができない。
しかし、俺の創った世界は、世界を管理する神が住まう場所――神界と同じなのでフェリスも来ることができるらしい。
さらにここでは時間の流れ方を自由に設定できる。
「ふぅ。それじゃ、食べよっと」
神界に転移した俺は家に入ると、リビングの椅子に座った。
そして、テーブルの上に木製の皿を置き、その上にオークの焼肉を載せた。
「《念動》、《次元斬》」
俺は、手を使わずに物を動かすことができる無属性魔法、《念動》でオークの焼肉を宙に浮かせ、次元を切り離す時空属性魔法、《次元斬》で一口サイズに切り分けた。
そして、切り分けたオークの焼肉をそのまま《念動》を使って口元に運んで、一切れずつ口に入れていく。
ラクに食べられて、魔法の練習にもなる。一石二鳥だ。
「変な食べ方をしていますね? そんな食べ方をする人や神は、千人ぐらいしか見たことありませんよ」
すると、耳元で優しげな女性の声が聞こえた。
吐息が耳の中に微かに入り、くすぐったくなる。
俺が口をもぐもぐさせながら振り返ると、そこには呆れたような顔をしたフェリスがいた。
「意外といるな。千人って」
俺はゴクリと肉を飲み込むと、そうツッコミを入れる。
「多くの人や神を見てきた私にとっては、千人しかなんですよ」
「流石神様だな。それで、今日はどんな用事で?」
「用件って……暇だから来ただけですよ」
フェリスはまた呆れた顔をすると、そう言った。
「ああ。そういう感じか。でも、俺は会話があまり得意じゃないから、こっちから話を振ることはできないぞ? あと、料理も下手だから、今俺が食べているような原始的な食事しか出せない」
「それ、言ってて虚しくなりません?」
「……ならないな。もう、それが俺みたいな感じだし、むしろ色々できるようになっちゃったら俺じゃないって感じがする」
コミュ力が高いとか、料理が得意とかは俺のガラではない。
戦闘やモノづくりのほうが性に合っている。まあ、モノづくりは真面目にやり始めてまだ少ししか経ってないけどね。
「何開き直ってるんですか……まあ、いいです。その辺に関しては気にしていません。ほいっと」
フェリスはおもむろに右手を掲げた。すると、左手に丸盆が出現した。
盆の上には、茶の入ったティーカップ二つと洋菓子二人分が載っている。
「おお。それって《収納》の類いじゃないよな?」
魔力の流れ方がかなり違うのを感じた俺は、思わずフェリスにそう問いかけた。
「《創造魔法》を使っただけですよ。世界を創造する要領で、これを創ったんです」
「なんかさらりと凄ぇこと言ってんな」
世界を創ることと、茶会セットを創ることが同じだって?
流石の俺でも耳を疑うよ。だけど、言ってる相手がフェリスなので、信じるほかない。実際に目の前で見せられたしね。
ていうか、危うくスルーしかけたけど、《創造魔法》ってなんだ?
「あ、そういえばあなたはまだ《創造魔法》が使えないんでしたね。これは、基本の八属性――火、水、風、土、光、闇、氷、雷属性の魔法全てを、しっかりと使いこなせるようになった者のみが習得できます。繊細な魔力操作と具体的なイメージ力が求められるので、慣れるまでは結構難しいんですよ?」
マジかよ。そんな凄ぇ魔法があるのか。
それなら今すぐにでも全属性をレベルMAXにしないと!
「……とは思ったものの、流石にそれを今からやる気力はねぇな。レベル10からレベルMAXにするのには千年ぐらいかかるし、こればっかりは気長にやるか」
一刻も早く使ってみたいと思う気持ちがあるが、急いで手に入れなければならないというわけではない。だったら、気が向いた時にやればいいだろう。
「うんうん。そうですね。あと、最近思ってたけど、あなたは生き急ぎすぎですよ。もっとゆっくりのんびりと生きてほしい」
フェリスは子を諭す母親のような声音で、そんなことを言った。
なんだか包容力がある。これが女神パワーってやつなのかな?
「……まあ、そうだな」
人間と会うことで一生の短さを思い出したせいで、知らず知らずの内に無理をしすぎていた気がする。
俺は既に世界最強なんだから、無理して急ぎ足で強くなる必要はない。
「さてと。のんびりお茶でもしましょう」
フェリスはテーブルの上にティーカップと洋菓子を置くと、丸盆を消し、椅子に座った。
「そうだな。メグジス防衛戦のようなことが今後も起こらないとは限らないし、念のため、強力で新しい魔法を創っておこうと思ったのだが……まあ、少しばかりこうしても、バチは当たらんな」
俺はフッと笑うと、ティーカップを手に取るのであった。
◇ ◇ ◇
「ん……朝か」
窓から差し込む朝日で目を覚ました俺は、目を擦りながら上半身を起こし、小さく息を吐いた。
昨晩は神界でフェリスととりとめもない話をしたり、新たな魔法をいくつか創ったりした。
コミュ障だと思っていたフェリスが思いのほか話し上手だったことは悔しかったなぁ。
魔法のほうは、まぁ時空属性がレベルMAXになったお陰か、案外色々と創れた気がする。
「さてと……ん~……リビングに行くか」
ベッドから出て、体を伸ばした俺はシュガーとソルトを両肩に乗せ、リビングへ向かった。
するとリビングでは、既にリックとニナが朝食を食べているところだった。
「すまん。起きるの遅くて」
俺は二人に謝ると、そそくさと椅子に座った。
「昨日は夜遅くまでドルトンさんの手伝いをしてたんでしょ? なら、仕方ないわ」
それに対し、ニナは寛大な心で許してくれた。
でも、起きるのが遅かったのは、昨晩フェリスと茶会をしていたことが原因だと思う。
長時間起きていれば、その分睡眠時間も長くとる必要があるからな。
七時間睡眠では足りないのだ。
「理由はわかったから、冷める前にさっさと食べろよ」
「ああ。わかった」
リックに急かされた俺は箸を手に取ると、米を口に入れるのであった。
「は~、食った食った。さて、今は何時かな?」
朝食を食べ終えた俺は、そんな言葉を口にした。
ドルトンと約束した時間は午前八時。
だが、今の時間を確認しようにも、ティリオスでは一般家庭に時計が普及していない。そのため、当然ここにもない。
こういう時計がない時に役立つのが、時空属性魔法、《時計》だ。
これは昨晩フェリスと話したあと、俺が神界でちゃちゃっと作った魔法で、今何時なのかを正確に把握することができる。
神界のような、時間の流れが異なるところに行ったら、その分《時計》の時間も変動するようになっているため、時間がズレる心配もない。
俺は、無詠唱で《時間》を使った。すると、脳内に今の時間が浮かび上がって来る。
そんで、今の時間は……七時五十九分四十八秒。
「やっべ。早く行かないと! すまん! シュガーとソルトを頼んだよ」
俺は慌てて席を立つと、飛び出すようにして家を出た。
そのあと、すぐさま《長距離転移》を使い、ドルトン工房近くの路地裏へと転移する。
「よっと。行くか」
路地裏から出て、ドルトン工房の前に立った。
ドアの両側には、相変わらず二人のドワーフがいる。そして本来は、その二人に推薦コインを見せないと入れないのだが……
「あなたですか。どうぞお入りください。工房長がお待ちです」
ドルトンが話を通してくれたのか、顔パスで中に入ることができた。ありがとな、ドルトン。
そうして工房に入った俺は、そのまま奥にあるドルトンの部屋へと向かう。
「ドルトンさん! ……て、早ぇな。おい」
部屋に入ると、既にドルトンが作業を開始していた。
「すぅ~……ドルトンさーん!」
この状態になったドルトンは、ちょっとやそっとじゃ反応してくれない。
俺は昨日のように腹の底から大声を出して、ドルトンの名前を呼んだ。
「ん? おお! 来たか。お前さんの合金、早速使ってみたけど結構いいな。魔力がよく浸透していて、《鍛冶》スキルが使いやすい」
俺の存在に気づいたドルトンは、そう言って嬉しそうに笑った。
「それならよかった。で、今日は何をすればいいんだ?」
嬉しそうな顔のドルトンを前に俺は小さく笑みを浮かべ、早速本題に入った。
「ああ。まずは、俺が今鍛えた合金を二本、短剣の刃に加工してくれ。調整は俺がやるから、大きさと形はそこまで細かくやらなくていい」
なるほど。まずは大まかな形作りってわけか。
「わかった。やってみるよ」
ドルトンの《鍛冶》スキルによって鍛えられたミスリル合金の塊二つの内、片方を手に取り、《錬金術》を使った。するとゆっくり確実に、短剣の刃の形になっていく。
そして、十五分程で一本目が完成した。
「よし。こんなところかな?」
我ながらいい出来だと思うが、ドルトンの判定は如何に……?
「ふむ……もう少しだけ短くしてくれ。あと一センチ程」
流石に一発合格とはいかなかった。まあ、長さの調整なら問題ない。
俺は再び《錬金術》を使うと、刀身を一センチ短くした。
そのあと、同じようにしてもう一本の短剣の刃を作る。
「よし。ありがとな。それじゃ、しばらくは昨日と同じように合金を作っててくれ。ストックは多いに越したことはないからな。で、頃合いを見て《付与》もしてもらうつもりだ。それじゃ、頼んだぞ」
「ああ。任せろ」
こうして、ドルトンの手伝い二日目がスタートするのであった。
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