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番外編
大人になったロデオ3
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聖女セイラは、以前は王宮で暮らしていたらしいが、何か事件があったとかで、今では教会で見張りをつけられながら、暮らしている。朝から晩まで働いているせいか、処罰されているんじゃないかという噂もあったりするが、働き者なだけなんだと思う。
そして、彼女は、人々の罪や悩み事を聞く司教のような役割も果たしているのだ。
彼女は、俺の背中を押す言葉をかけてくれるに違いない。
街で一番大きい教会の懺悔室にセイラはいた。懺悔室は、人気らしく行列ができている。
40分ほど待機すると、ようやく俺の番になった。
ドアをノックすると「入ってください」と言われた。
ドアを開けると、大きな仕切りが見えた。仕切りの上の方には、鉄格子のような隙間があり、銀髪に赤い目をした美しい少女がいるのが見えた。彼女は、真っ黒いワンピースを着ていた。まるで喪服を着て、死者を弔っているようだ。
「初めまして。俺は、ロデオ・シャルネードです」
「私は、セイラです。あなたの話したいことは何ですか」
「……実は、俺、小さい頃、とある少年を虐めていたんです。仲良かった少年にも、虐めを強要しようとしたんです」
「まあ!」
セレナの息を呑む音が聞こえてきた。
「大きくなり自分のしたことを反省したんです。そして、謝りに行きたいのです」
「そうね。彼らが受けた傷は消えないかもしれないけれど、あなたが、心から謝れば許してもらえるかもしれないわ。その人に、謝りに行った方がいいわ」
やっぱり、聖女様は、俺の背中を押してくれる。
そうだ。悪いことをしたら、謝るべきだ。
ここに来て、本当に良かった。これで、ハイデンに会う勇気が出てくる。
「やっぱり、聖女様もそう思いますよね。俺も、謝りに行きたいんです。ハイデン・ブラックに」
ロデオの言葉を聞いたセレナは、死体のように青ざめ「ひぃ」と悲鳴を漏
らした。
「ハイデンに会いに行く!?やめておいた方がいいわよ!!!」
セイラは、殺人犯でも見つけたかのように恐怖で怯えている。
こいつもかよ‼
どうしてみんなこう返答をするんだろう‼
「どうして?」
「首を絞められたりするかもしれないわ!!!」
セレナは、カタカタとお化けでも見たかのように震えながらそう言った。
「え?」
ハイデンは、狂暴な性格になってしまったのか。いい評判は、嘘だったのか。
「せ、聖女のお告げよ。ハイデンに逢いに行くのは、やめておきなさい」
セイラは、髪の毛をいじりながら、誤魔化すようにそう言った。
「え、えっと、おそらくハイデンは、あなたのことを忘れているわ。だけど、思い出したら、どんな仕打ちがあなたにされるかわからないわ。.....あの人にばれたら、大変よ」
「そうでしょうか」
「そうよ!ハイデンに逢いに行くのは、絶対にやめておいた方がいいわ!!!」
聖女は、自殺志願者を止める善人のように必死だ。
こうして、聖女は、俺の前に進みだす勇気を木端微塵に砕いた。
そして、彼女は、人々の罪や悩み事を聞く司教のような役割も果たしているのだ。
彼女は、俺の背中を押す言葉をかけてくれるに違いない。
街で一番大きい教会の懺悔室にセイラはいた。懺悔室は、人気らしく行列ができている。
40分ほど待機すると、ようやく俺の番になった。
ドアをノックすると「入ってください」と言われた。
ドアを開けると、大きな仕切りが見えた。仕切りの上の方には、鉄格子のような隙間があり、銀髪に赤い目をした美しい少女がいるのが見えた。彼女は、真っ黒いワンピースを着ていた。まるで喪服を着て、死者を弔っているようだ。
「初めまして。俺は、ロデオ・シャルネードです」
「私は、セイラです。あなたの話したいことは何ですか」
「……実は、俺、小さい頃、とある少年を虐めていたんです。仲良かった少年にも、虐めを強要しようとしたんです」
「まあ!」
セレナの息を呑む音が聞こえてきた。
「大きくなり自分のしたことを反省したんです。そして、謝りに行きたいのです」
「そうね。彼らが受けた傷は消えないかもしれないけれど、あなたが、心から謝れば許してもらえるかもしれないわ。その人に、謝りに行った方がいいわ」
やっぱり、聖女様は、俺の背中を押してくれる。
そうだ。悪いことをしたら、謝るべきだ。
ここに来て、本当に良かった。これで、ハイデンに会う勇気が出てくる。
「やっぱり、聖女様もそう思いますよね。俺も、謝りに行きたいんです。ハイデン・ブラックに」
ロデオの言葉を聞いたセレナは、死体のように青ざめ「ひぃ」と悲鳴を漏
らした。
「ハイデンに会いに行く!?やめておいた方がいいわよ!!!」
セイラは、殺人犯でも見つけたかのように恐怖で怯えている。
こいつもかよ‼
どうしてみんなこう返答をするんだろう‼
「どうして?」
「首を絞められたりするかもしれないわ!!!」
セレナは、カタカタとお化けでも見たかのように震えながらそう言った。
「え?」
ハイデンは、狂暴な性格になってしまったのか。いい評判は、嘘だったのか。
「せ、聖女のお告げよ。ハイデンに逢いに行くのは、やめておきなさい」
セイラは、髪の毛をいじりながら、誤魔化すようにそう言った。
「え、えっと、おそらくハイデンは、あなたのことを忘れているわ。だけど、思い出したら、どんな仕打ちがあなたにされるかわからないわ。.....あの人にばれたら、大変よ」
「そうでしょうか」
「そうよ!ハイデンに逢いに行くのは、絶対にやめておいた方がいいわ!!!」
聖女は、自殺志願者を止める善人のように必死だ。
こうして、聖女は、俺の前に進みだす勇気を木端微塵に砕いた。
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