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ドアの向こう側
しおりを挟む楓は俺の口を塞ぐように、荒々しいキスをしてきた。
「あっ……」
驚いて声をあげると、楓の舌が俺の口の中に入ってきて、激しく舐めまわしていく。舌や口蓋、歯肉をざらついた舌で舐めまわされながら、乳首もギュッとつねられる。
「んんっ……っあああ……やっ……」
キスされながら、涎がポタリ、ポタリと垂れてしまう。だけど、それを拭う暇はない。
海に溺れるように、激しいキスに夢中になっていると、パンツの中に楓の手が入ってきた。そして、俺のものをそっとしごかれていく。俺は、刺激されるたび、どんどん濡れて気持ちよくなってしまう。
「っやあ……ああ……」
右手で楓の手を掴んで楓の手を妨害しようとするが、楓の手は止まる気配がない。どんどん激しさを増していく。
こんなところで反応なんてしたくない。変態みたい恥ずかしくてたまらない。だけど、楓の俺のものをいじる手も、乳首をいじる手も、キスもどんどん激しさを増していく。
「う……んんっ……っぁ……ああ……」
次第に、絶頂へと追い詰められていく。
このままじゃ、楓の車の中で服を着たままイってしまう。
ギュッと目を瞑るが、楓は俺がイク寸前でピタリと手を止め、車のハンドルを握りだした。そして、俺がぼうっとなっている間に、楓は再度車を走らせ、彼の自宅の駐車場へと移動した。
何かに駆り立てられるように、急いで楓の部屋に入ると、玄関のドアに押さえつけられながら、激しいキスをされる。
そして、俺の力が抜けた瞬間、お姫様抱っこにより楓のベッドまで移動していった。彼は、俺をベッドに押し倒すと、猛獣のように俺の身体を舐めまわし始めた。
俺の全身にキスマークや、噛みあとを残すように、刺激していく。
「ひゃっ……んあ……っあ……ああ…………ああああ……」
彼は、急いだ手つきで冷たいローションが垂らし、俺の後ろと前を同時にいじりだした。気持ちよすぎて訳が分からなくなりそうだった。後ろをいじる指はどんどん増えて、激しさを増していく。グチュグチュとする卑猥な音がやけに大きく聞こえた。
やがて、俺が一度イッた後、楓は自分のものを俺に突っ込んだ。
「っぁ……んあ……あんっ……ああああああああああ」
気持ちのいいところがゴリッと刺激されると、頭が真っ白になる。さらにパチュンパチュンと音をしながら、激しいピストンをされると、頭がおかしくなりそうだった。
「あん…………ああ……っあ……」
脳みそが溶けそうなくらい激しい快感で満たされる。
自分が楓によって自在に奏でられる楽器になったようだった。楓から気持ちのいいところを刺激されるたびに、喘ぎ声を零し続けた。
その夜は、獣の交尾みたいに、何度も楓と混ざり合った。やがて、体力が尽きた俺の瞼が重たくなっていく。俺は、激しい快感の中、気絶するように眠っていく。
薄れゆく意識の中、楓にキスを落とされた気がした。
朝、起きると、全身がところどころ痛かった。自分の身体が、キスマークや、噛みあとだらけで、恥ずかしくなる。だけど、身体は綺麗に拭かれていて、楓に申し訳なく思った。
辺りを見渡したが、楓の姿はどこにも見当たらなかった。買い物やゴミ捨てにでも行ったのだろうか。それとも、何か用事でもあったのだろうか。ここは、楓の家だし、すぐに戻ってくるだろう。
傍にあった服を着ながら、昨晩のことを思い出す。
楓は、俺に怒っているような様子だった。蓮やナナちゃんに対しても、不満そうだった。
たぶん嫉妬していたんだ。もしかして、俺に対して独占欲があるから、あんな風に怒っていたのかもしれない。
だとしたら、もう楓に嘘をつくことなんて、終わりにしよう。俺のせいで傷ついている楓の姿なんて見たくない。
結婚したなんて嘘だったと正直に言おう。嘘をついていない俺なんて、すぐに飽きられて捨てられてしまうかもしれないけれど、もう本当のことを話そう。
それだけじゃない。楓が戻ってきたら、お前のことが、高校生の時から、ずっと好きだったと伝えたい。楓のことが忘れられなかったと、また逢えてすごく嬉しかったと楓に言いたい。
楓は、何て言うだろうか。重たいなと呆れてしまうだろうか。
でも、もしかしたら、楓とちゃんと付き合うこともできるかもしれない。そうなったら、どんなに幸せだろうか……。
ピンポーン。
服を着終わったタイミングで、玄関のチャイムが鳴る音がして、鼓動が跳ねる。
俺は、高鳴る胸を押さえつけながら、ドアに近づいて行く。緊張のあまり喉がカラカラに乾いた。
きっと楓が戻ってきたに違いない。何から話そう。まずは、騙していてごめんと謝るところから始めよう。それから、楓に俺の気持ちを……。
ガチャリ。
俺は、ドアを開けるが、そこにいたのは、楓ではなかった。
そこにいたのは、黒いコートを着た美女だった。
映画の中の女優みたいに目が引き寄せられる美人で、黒髪のショートヘアをしている。
パッチリとした桃花眼の瞳は、冷徹な狼のようで、女帝などという響きが似合いそうな迫力を感じる。
黒いシンプルなコートを着ているが、形やバランスがとてもよく、高級そうな服だと一目でわかった。
彼女は背筋をまっすぐ伸ばしながら俺の価値を値踏みするように見ると、口を開いた。
「あなた誰?どうして楓の部屋にいるの?」
彼女は、凛とした透き通る声をしながら、そう問いかけてきた。
「俺は、楓の友達です」
「わかったわ。あなたが、池田誠なのね」
彼女はそう理解すると、腕組みをしながら軽く顎をあげた。まるで俺を見下すような態度だ。
「どうして俺の名前を知っているのですか」
「桃華さんから聞いたのよ」
桃華……。楓の元婚約者の知り合いということは、東条グループの誰かだろうか。
楓には、お姉さんはいない。
まさかこの人は……⁉
ようやく理解した俺は、自分を落ち着けるように、胸に震える手を当てた。
「私は、東条薫子。楓の母親です」
彼女が俺を見る目は、ゴミクズを見るように冷たく軽蔑に満ちたものだった。
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