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1章「新たな出会い」
ステータス
しおりを挟むアノヘン平野を南下しているエリカ
その道中、ベルからこんなことを聞かれた
〈そういや、エリカ
お前の今のステータスってどうなってんだ?〉
「すてーたす?って何ですの?」
疑問符を浮かべるエリカに驚くベル
〈おいおい、自分のステータスを知らねぇのか?
ステータスってのは自分の生命力とか力の強さとかを数値化したものだ〉
「ん~、生前に学んだことに『すてーたす』の文字はございませんわね」
〈まいったなぁ…〉
【生前に冒険者ギルドにも行かなかったのですか?
確かそこでも自分のステータスが見れるような機器があったはずなのですが】
「冒険者ギルドの存在は知っていますけど、行ったことはございませんわ」
〈うーん…。
ま、向こう着いてもなんとかなるだろ〉
「その『すてーたす』とやらを知らないとマズイのですの?」
【ステータスを知っていた方が、今後どのようにチカラをつけていったら良いのかの指標になりますからね】
〈生命力も、不死者になった今となっちゃ死にステみたいなもんだしな〉
またもや初耳の単語に頭を傾げるエリカ
「重ね重ね申し訳ないですけど、『しにすて』とやらは?」
〈あぁ、そのステータスがあって無いようなものって意味だ
エリカは不死者になったから、不死身だからな〉
そこですかさず注意を促すマイア
【ですが、不死身になったからと言って痛みが無いわけでは無いですからね
特に注意しなければいけないことは、火の魔法です
今のエリカさんにとって唯一の弱点であり、消滅する可能性の高いものですから】
「不死者の弱点は火と光だったはずですわ。
光の弱点は克服したとみてよろしいのですの?」
【そう捉えていただいて問題ありません】
「マイアがいなければ今頃あの霊園で消滅していたと思うと、マイア様様ですわ」
と、ホッとするエリカ
〈とりあえず遺跡に着いたらやることは、まず自分のチカラの把握からだ
そこから剣を使った特訓と、魂の格上げをしていくぞ〉
【いつもこんな感じに真面目だったら嬉しいのですが…】ハァ
〈うるせ、メリハリがあると言えっ〉ビシッ
「魂の格上げって何ですの?」
【そうですねぇ、一言でいうなら「自分の存在を強固にするもの」とでも言いましょうか】
〈今のエリカは言わば、不死者の赤ちゃんみたいなものだ
クッソ弱い火の魔法1発で消滅するほど脆弱な存在ってわけ〉
【だから遺跡についたら早急にやらなければいけません
まぁ、脅すように言いましたがアホみたいに魔物狩っていれば自ずと魂の格は上がりますので安心してください】
~~~~~~~~~~~~~~
そうこう話しているうちに、イワクーツキ遺跡に着いたエリカ達
さてさて、そこはエリカにとって安寧の地か、はたまた地獄なのか
見た目は魔物、心は人間のエリカに待ち受ける運命とは
また次回もお楽しみに…。
~~~~~~~~~~~~~~
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