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2章「イワクーツキ遺跡攻略編」
遺跡到着っ
しおりを挟む「さて、着きましたわよ」
エリカの目の前には某吸血鬼姉妹の館を彷彿とさせる、おどろおどろしい洋館が佇んでいた。
イワクーツキ遺跡である
〈ホントにここで合ってんのか?
館じゃねぇか〉
「又聞きですので入ってみないと分からないですが、中はちゃんと遺跡になってるらしいですわ」
【とてもそうには見えませんね
まぁここで突っ立ってても仕方ないので、とりあえず中に入りましょうか】
霊園からノンストップで来たため、約1日半で遺跡に着いたエリカ
マイアに促され、館の扉に手をかけ遺跡の中に入る
__ギギギィィィ…
扉を開けた先に見えるのは広々としたロビーではなく…
「実際に見ると不思議なものですわね~」
〈こりゃ、たまげたぜ…〉
【まぁまぁ…】
凹凸のない石の床、100年経っていると言われても不思議でないほど苔むした石壁、そして明らかに館の奥行以上に続く通路
幅は背負っている大剣を振り回してもなお余裕があるであろうほど充分な広さをしている
まさに遺跡と形容するに相応しい内装である
そしてこの内装こそが遺跡と呼ばれる所以である
世界各所に点在する遺跡も多少の違いはあれど、遺跡と形容しても納得できる内装をしている
「今更ですけど、あなた達は遺跡という存在は知ってるのに、中がこうなってるのを知らなかったんですのね?」
〈そりゃ初めて来たからな
こちとら剣だし、持ち主がいなけりゃ来ることすら出来ないから当然だわな〉
【知識と経験は違う、ということですね】
「それもそうですわね」
〈そういや、ここは遺跡踏破してないんだよな?〉
「その通りですわ
場所も王都セドニックからかなり遠いのもありますが、1番はここを挑戦したものは誰一人として帰ってきてない、という事らしいですわ
お父様から聞いた話ですけどね」
【特段危険な場所という訳ではなさそうですが、何故でしょう?】
マイアが疑問を口にしたそのとき……
___バタン!
独りでに扉が閉まった
「アレ!?開かないですわ!」
押しても引いもビクともしない扉
「閉じ込められましたわ…」
〈なるほど、閉じ込められたから引き返して帰ることも出来なかったわけか
さすがに無条件で出られないということはないと思うが最悪を想定しないといかんな
仮に条件があるとすれば…__〉
【十中八九、踏破が条件でしょうね】
〈そう考えるのが自然だな〉
「どちらにせよ、身を隠すつもりで来ましたもの
閉じ込められても別に問題は無いですわ
とりあえず奥に進みますわよ」
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