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第15話【人の心に触れた日】
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あらすじ:服屋に行くはずが素材が多いから防具屋に造って貰おうとキースとライルの考えで行くと店はボロくしかめっ面のヒゲのオッサンが疑ってくる。しかしこのヒゲのオッサンはガルトと言うキースの親父の師匠だと判明した。
秀吉達が2階に行くと2段ベッドが4つ置かれており、秀吉がニコニコしながらベッドの中にダイブする。
「いっやぁほー!ベッドだぁ!バフン!」
「こんな場所でも外に比べたら楽園だぜ。」
「安全だよね。はぁ~。」
3人から安堵の心が広がりやがて…
「グカァ~。」「グゥ~。」「スゥー。」
夢に向かって飛びだって行った。
その頃、1階の店にはガルトと4人程の弟子と思われるヒゲを生やした男達が集まっていた。
集まった弟子達にガルトから説明する。
「まさかジンバが…」「ジンバ先輩…」
「帝国のクソが!」「なんて事だよ…グッ!」
重々しい空気の中、カウンターをドン!と叩いて黙らす。
「お前らの気持ちはわかる。ワシもまさかこの鉄鎚がこの場所に返ってくるとは夢にも思わなんだわ。」
「親っさん。その鉄鎚は誰が?」
「これは上で寝てるジンバのせがれから借りた物じゃ。」
「「「「せがれが!?本当ですか!」」」」
「ああ、村が燃やされた後、この街に着く事を目指してな。ワシはジンバが死んだ事を落ち込んだが…せがれが無事な事が何よりも嬉しくて感謝してしまったわ。」
ガルトは鉄鎚を眺めながら弟子達に言った。
「しかしカッサーラから3人で来た何て…信じられない。」
1人の弟子が疑問に抱くとガルトは秀吉が渡したバトルポーチの中身を出した素材を弟子達に見せた。
「この素材は秀吉って坊主が2人を守ってモンスターを倒していたんだとよ。ワシも驚いたわ。」
ガルトは骨の形をした魔術石を見せた。
「なっ!?親っさん!ま、魔術石!」
弟子の1人が驚き、3人も見る。
「ウム。秀吉がスケルトン上位種の爵位持ちを倒したらしいのじゃ。あの歳で倒すなど世界中で秀吉だけじゃろ。キモが冷えたわ。」
ベテランの冒険者でも勝てるか難しいモンスターを10代に届くか怪しい少年が倒したと聴けば驚くなと言うのは無理な話であった。
「親っさん…自分が彼らの装備を造っても?」
「いや、俺に造らせて欲しい!」
「ここはオレが打つ!」
「いや、先輩方。私が!」
「やかましい!お前ら4人で仕上げて来い!2階に行く前、ビーダーに測定させたから聞いていけ。死んだジンバに笑われない物を仕上げて来るのじゃ。」
4人の弟子はカウンターの奥に向かった。
「まったく…お前の様になっていたら老後がどれだけ楽か…なっ?ジンバよ…」
ガルトはまた鉄鎚を眺めながら思い返した。
翌朝、まだ秀吉やライルが寝てる中、キースは起きて何か黙々と作業していた。
「ガリガリ、ん~…もう少し…滑らかに…シュッシュッ…ん~…よし!」
キースは朝日に当てながら出来ばえを見た。
△△△△△△△△△△
アーマードリング:アーマードアルマジロから製作された指輪。はめると防御力がわずかに上がる。
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
「よし!悪くないぜ。」
キースはツカツカと階段を降りるとカウンターの上には3着のインナーと防具が並べられている。ガルトが品定めをするように眼を凝らしている。
「ガルトさん。おはようございます。」
「ムッ、キースか。」
キースがキラキラした様にインナーと防具の事を聞いて見る。
「もしかして!俺達のですか?」
「昨日ワシの弟子達が快く造ってくれたわ。んっ?キース、その指輪は?」
ガルトがキースが指にはめている物に気が付いた。
「あっ、そ、その…旅路の最中に腕を磨く練習をしてました。」
「見せてみろ。」
キースは少しドキドキしながら指輪を渡した。
「アーマードアルマジロの鱗から磨いだ物だな。形は…フム。感触も滑らかさを意識した物じゃな。しかし…」
ガルトはキースの指輪をガルト本人が造った様に的を得ている。
「その歳でこれほど仕上げるか。ジンバの才能を継いだなキース。」
「あっ、ありがとうございます!」
「だがリングの内面のケアが足りんな。ジンバの唯一の欠点も継いだかもな。」
キースも苦笑いしながら指輪を受け取った。
「精進します。」
「2人を起こしてこい。」
キースは照れながら秀吉とライルを起こしに行った。
とある王都の冒険者ギルドにこんな噂が流れた。
子どもがモンスターを殴り飛ばす…と言う噂が出てきたのは実力派の一翼を担う異色の女性のみのパーティからである。
ギルド本部のとある一室に綺麗な女性と図体の大きな男が話していた。
「…本当なのか?リファス。」
「確かにこの眼で見ましたわディーバ副長。アーマードアルマジロを素手だけで勝利した子に。」
このリファスと言う女剣士は冒険者ギルドでは美しいと評判があるが戦闘になると敵をズタズタに斬り刻む事から【キラー・ローズ】と言う異名を持つ。
対してディーバと言う腕を組みながら威圧感を放つこの男は冒険者ギルドのサブギルドマスターでありながら王族専属の剣術指南役も努めている。さらに戦闘に置いてギルドマスターと唯一戦える強さから【巨人】と恐れられている。
「D級の戦士でも苦戦するアーマードアルマジロを素手で倒すなど…いや待てよ。」
「何かご存知でしょうか?」
「ギルマスや帝国皇帝も同じくして加護の紋章が身体にあるらしい。我々には見えないが特殊な力を使用する事が可能だとギルマスが言っていたな。」
「それは初耳な話ですね。」
「私自身もギルマスから加護を使った模擬戦をした事があるが圧倒されて惨敗した。…誰にも言うなよ。」
「心に閉じておきます。」
これから2人は秘密裏に秀吉の事を調査する話をしていたら…
コンコン!
「…失礼します。」
扉から入って来たのはリファスと同じパーティメンバーの女性。ラナ。
「ラナ、どうしたの?」
「…リファス。あの子来てる。」
「えっ?ウソ!?」「ほぅ。」
驚きながらロビーに向かった。
秀吉達が2階に行くと2段ベッドが4つ置かれており、秀吉がニコニコしながらベッドの中にダイブする。
「いっやぁほー!ベッドだぁ!バフン!」
「こんな場所でも外に比べたら楽園だぜ。」
「安全だよね。はぁ~。」
3人から安堵の心が広がりやがて…
「グカァ~。」「グゥ~。」「スゥー。」
夢に向かって飛びだって行った。
その頃、1階の店にはガルトと4人程の弟子と思われるヒゲを生やした男達が集まっていた。
集まった弟子達にガルトから説明する。
「まさかジンバが…」「ジンバ先輩…」
「帝国のクソが!」「なんて事だよ…グッ!」
重々しい空気の中、カウンターをドン!と叩いて黙らす。
「お前らの気持ちはわかる。ワシもまさかこの鉄鎚がこの場所に返ってくるとは夢にも思わなんだわ。」
「親っさん。その鉄鎚は誰が?」
「これは上で寝てるジンバのせがれから借りた物じゃ。」
「「「「せがれが!?本当ですか!」」」」
「ああ、村が燃やされた後、この街に着く事を目指してな。ワシはジンバが死んだ事を落ち込んだが…せがれが無事な事が何よりも嬉しくて感謝してしまったわ。」
ガルトは鉄鎚を眺めながら弟子達に言った。
「しかしカッサーラから3人で来た何て…信じられない。」
1人の弟子が疑問に抱くとガルトは秀吉が渡したバトルポーチの中身を出した素材を弟子達に見せた。
「この素材は秀吉って坊主が2人を守ってモンスターを倒していたんだとよ。ワシも驚いたわ。」
ガルトは骨の形をした魔術石を見せた。
「なっ!?親っさん!ま、魔術石!」
弟子の1人が驚き、3人も見る。
「ウム。秀吉がスケルトン上位種の爵位持ちを倒したらしいのじゃ。あの歳で倒すなど世界中で秀吉だけじゃろ。キモが冷えたわ。」
ベテランの冒険者でも勝てるか難しいモンスターを10代に届くか怪しい少年が倒したと聴けば驚くなと言うのは無理な話であった。
「親っさん…自分が彼らの装備を造っても?」
「いや、俺に造らせて欲しい!」
「ここはオレが打つ!」
「いや、先輩方。私が!」
「やかましい!お前ら4人で仕上げて来い!2階に行く前、ビーダーに測定させたから聞いていけ。死んだジンバに笑われない物を仕上げて来るのじゃ。」
4人の弟子はカウンターの奥に向かった。
「まったく…お前の様になっていたら老後がどれだけ楽か…なっ?ジンバよ…」
ガルトはまた鉄鎚を眺めながら思い返した。
翌朝、まだ秀吉やライルが寝てる中、キースは起きて何か黙々と作業していた。
「ガリガリ、ん~…もう少し…滑らかに…シュッシュッ…ん~…よし!」
キースは朝日に当てながら出来ばえを見た。
△△△△△△△△△△
アーマードリング:アーマードアルマジロから製作された指輪。はめると防御力がわずかに上がる。
▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽
「よし!悪くないぜ。」
キースはツカツカと階段を降りるとカウンターの上には3着のインナーと防具が並べられている。ガルトが品定めをするように眼を凝らしている。
「ガルトさん。おはようございます。」
「ムッ、キースか。」
キースがキラキラした様にインナーと防具の事を聞いて見る。
「もしかして!俺達のですか?」
「昨日ワシの弟子達が快く造ってくれたわ。んっ?キース、その指輪は?」
ガルトがキースが指にはめている物に気が付いた。
「あっ、そ、その…旅路の最中に腕を磨く練習をしてました。」
「見せてみろ。」
キースは少しドキドキしながら指輪を渡した。
「アーマードアルマジロの鱗から磨いだ物だな。形は…フム。感触も滑らかさを意識した物じゃな。しかし…」
ガルトはキースの指輪をガルト本人が造った様に的を得ている。
「その歳でこれほど仕上げるか。ジンバの才能を継いだなキース。」
「あっ、ありがとうございます!」
「だがリングの内面のケアが足りんな。ジンバの唯一の欠点も継いだかもな。」
キースも苦笑いしながら指輪を受け取った。
「精進します。」
「2人を起こしてこい。」
キースは照れながら秀吉とライルを起こしに行った。
とある王都の冒険者ギルドにこんな噂が流れた。
子どもがモンスターを殴り飛ばす…と言う噂が出てきたのは実力派の一翼を担う異色の女性のみのパーティからである。
ギルド本部のとある一室に綺麗な女性と図体の大きな男が話していた。
「…本当なのか?リファス。」
「確かにこの眼で見ましたわディーバ副長。アーマードアルマジロを素手だけで勝利した子に。」
このリファスと言う女剣士は冒険者ギルドでは美しいと評判があるが戦闘になると敵をズタズタに斬り刻む事から【キラー・ローズ】と言う異名を持つ。
対してディーバと言う腕を組みながら威圧感を放つこの男は冒険者ギルドのサブギルドマスターでありながら王族専属の剣術指南役も努めている。さらに戦闘に置いてギルドマスターと唯一戦える強さから【巨人】と恐れられている。
「D級の戦士でも苦戦するアーマードアルマジロを素手で倒すなど…いや待てよ。」
「何かご存知でしょうか?」
「ギルマスや帝国皇帝も同じくして加護の紋章が身体にあるらしい。我々には見えないが特殊な力を使用する事が可能だとギルマスが言っていたな。」
「それは初耳な話ですね。」
「私自身もギルマスから加護を使った模擬戦をした事があるが圧倒されて惨敗した。…誰にも言うなよ。」
「心に閉じておきます。」
これから2人は秘密裏に秀吉の事を調査する話をしていたら…
コンコン!
「…失礼します。」
扉から入って来たのはリファスと同じパーティメンバーの女性。ラナ。
「ラナ、どうしたの?」
「…リファス。あの子来てる。」
「えっ?ウソ!?」「ほぅ。」
驚きながらロビーに向かった。
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