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19 ラビノアのスキルは危険!?
お清めセックス見損なった。
モブ姦は無くなるにしても、ヤリチンのアジュソー団長なら泣いている美少年男の娘を前に手を出さないはずないのに……。
「それはどうでしょうか?」
すっかり俺の妄想聞き役になったソマルデさんが、違うのではないかと否定した。
あの後ラビノアを世話したソマルデさんは手を出していません。出しましたか?って聞いたら眉間に青筋見えたのでそれ以上聞きませんでした。
「出しませんかね?」
「はい、アジュソー団長も用心しておられると思うので。」
用心?
俺が理解出来ず首を傾げたら、ソマルデさんがスキルについて教えてくれた。
「スキル持ちは希少ですので学校で教えることも、文書などになることもありませんので、ご存じ無かったのですね。」
そう前置きしてお勉強会が始まりました。
スキルには序列がある。
俺が今の所見て知っているスキルを順序立てて並べるとこの順になる。『回復』『隷属』『剣人』『絶海』『複製』の順だ。
上位四つはレアスキルで、俺の『複製』はほぼ底辺。
地下牢でミゼミによって『隷属』が発動した時、俺達全員動けなくなった。この時『回復』持ちのラビノアがソマルデさんに縋り付いて動けたのは上位スキルだったから。
でもスキル持ちはスキル無しの人よりスキルに対して耐性があるので、あの『隷属』スキルも暫くすれば自力で解けたらしい。
『絶海』持ちのルキルエル王太子殿下や、『剣人』持ちのソマルデさんが打たれても耐えていたり、少しは動けたのはその所為。
そして一番強いとされる『回復』持ちのラビノアのスキルなんだけど、あの時感情の昂りによりスキルが爆発して、『隷属』スキルを跳ね除けて、全員を無意識に回復してしまった。
俺は相性が悪かったということで意識を失ったけど、ソマルデさんがいうにはラビノアの『回復』は受けると多幸感に包まれたらしい。
気持ち良くてふわっとして幸せを感じるのだとか。
「あー、だからあの時皆んなラビノアの方を向いてたのかぁ。」
ウンウン、今なら分かる。皆んな恍惚としてた。
「はい、お陰で直ぐ側にいたのにユンネ様を抱き止めることが出来ませんでした。」
ソマルデさんがすっごく悔しそうな顔をしている。
「大丈夫ですよ。頭の傷も治るし髪の毛で隠れますから。それよりそんなに幸せな気持ちになるんですか?」
「そうですね、なります。しかしそれはあまり良い事ではありません。」
「何でですか?」
気持ち良く回復するなら良いんじゃないの?
「気持ち良いと次が欲しくなりませんか?食べ物が美味しいからまた食べたい、という感情よりももっと激しい多幸感を欲するようになったら、怖いと思いませんか?」
多幸感、欲しい。
一回うわー気持ちいい~という感覚を身体が、というか脳が覚えちゃうという事かな?
また欲しい、もっと欲しい、と欲望が増す?
…………………。それってあれかな?麻薬的な?
依存性が出るということ?
「え、回復してもらうと次もって思っちゃうんですか?」
「そういうことです。」
怖いな!?
漫画ではそんな設定なかったよ!?
でもそう考えると、漫画の中の主人公ラビノアは次々と襲われてたね!
もしかして回復するそばから回復中毒者作ってたの!?
ルキルエル王太子殿下も、エジエルジーン団長とアジュソー団長も、大なり小なり回復して貰っていた。その度に多幸感に包まれて、依存していっていたってこと?
う、うーん、そうなると主人公ラビノアのモテっぷりもちょっと疑問視してくるね?
「皆んなそれ知ってるんですか?」
「そうですね。ユンネ様が気絶して寝ている間に、ルキルエル王太子殿下が対処されました。その場にいた者達は全員スヴェリアン公爵の護送に当てております。ラビノア・ルクレー男爵令息を襲いかねませんので。暫く離れていれば依存性は消えるはずです。『回復』でここまで強いスキルは私も初めてです。その分依存性も高いのですよ。」
という事はワトビ副官もそっちに行ってるのか。見かけないなと思った。
「じゃあラビノアを襲った騎士達は………。」
「はい、大分端の方にいた者達で影響を受けずに済んだと判断された者達です。今は別室にて謹慎中です。スキルの影響を鑑みて今回は謹慎のみとなったようです。本来なら罰則を受けて退団なのですが。」
そうなのか。良かったな、モブ達よ。
それにしてもラビノアの『回復』スキルってそんなに影響出ちゃうのかぁ。依存ねぇ~。
「あれ?じゃあソマルデさん達はスキルを持ってるから耐性があって大丈夫だったという事ですよね?じゃあスキル無しの旦那様とアジュソー団長は?あ、だから用心してってことですか?」
ソマルデさんは良く出来ましたと微笑む。
「その通りです。アジュソー団長はスキルを持ちませんので耐性がありません。ですがスキルの影響は訓練で克服出来ますので、徐々に慣らすのではと思います。傷を少しずつ治すのでも、お茶などに回復を混ぜて飲むのでもいいですね。その代わりルクレー男爵令息の『回復』は本当に強力なので、あるかないかくらいの微弱なものでされると思います。」
ふんふん、なんか分かった。
漫画のアジュソー団長は確か最初の頃に一気に治してもらっていた。あの大量の傷を一気に『回復』されちゃえば、もうラビノアしか見えなくなるよねぇ。
いや、ちょっとおかしいなとは思ってたんだよね。
自分の主人であるルキルエル王太子殿下と好きな人を奪い合うなんて。
でも漫画の世界なんだしそんなものかなぁって思っちゃったんだよねぇ。
成程、麻薬級の『回復』スキルかぁ。
「あれ?じゃあ旦那様は?」
旦那様もスキルは持っていないけど。でもラビノアに近付かないのはアジュソー団長と同じだから、旦那様も用心してるのかな?
「……………これは、擁護する訳ではありませんが。」
「…………はい。」
何でしょう?
「以前夜会の後に、エジエルジーン様がルクレー男爵令息が淹れたお茶を飲まれていましたよね。」
「はいっ!でこちゅーが見れなかった夜会ですね!」
「……………でこちゅー………。ええ、その夜ですね。あのお茶にはルクレー男爵令息が回復をかけていたと思います。」
があぁぁん!そうなの!?
「という事は、でこちゅーはスキルの所為でってことですか!?旦那様がラビノアの愛らしさに惹かれたとかではなく!?」
俺はびっくりした。
アジュソー団長だけではなく、旦那様もスキルの所為で主人公ラビノア好き好きになるってこと!?
「はい、何故そんな事をしているのか分かりませんが、私の紅茶にも毎度混ざっております。あの日ももしかしたら紅茶を飲ませる前から気付かれない程度に『回復』をかけていた可能性がありますね。」
「そ、そんな…………!じゃあもう可能性があるのは王太子殿下だけですかぁ!?」
「………………。」
ソマルデさんがその事実を知って慄く俺の肩に、そっと両手を乗せた。
何だろうと見上げると、目の前には優しく憐れむ視線で微笑むイケオジのソマルデさんが見下ろしている。
「ユンネ様、常々疑問に思っておりましたが、ユンネ様が気になる人物はルクレー男爵令息なのですか?殿下でもアジュソー団長でもましてやエジエルジーン様でもなく、あの女装メイドなのですか?」
んんん?すっごく声が真剣。
これはちゃんと答えるべきだよね。
「はい、俺はラビノアが誰とくっつくのかが気になります!」
漫画の結末を見てないからね!
「……………左様ですか。」
何でそんなに悲しげですかね?
「ご自身が誰かと良い関係になるとかは……?」
「えぇ~~~~!んなことあるわけ無いですよぉ~~~!」
この細目の平凡顔が好きっていう人いませんって!
「……………左様ですかぁ。因みに離婚の意思は?」
「あ、はい、旦那様と離婚して田舎でのんびり過ごしたいです。」
そう答えたらソマルデさんが困った顔をしていた。
ずっとそう言ってるのにねぇ?
そうこう話していたら、コンコンと音がした。
二人でビクゥと飛び上がる。ソマルデさんも気付いていなかったらしく、珍しいこともあるもんだと思った。
話に夢中になり過ぎてたようだ。
「あ、旦、だ、団長…っ!」
慌て過ぎて旦那様と言っちゃうところだった!
「気配を消して入って来られては困ります。」
ソマルデさんの語気も少し険がある。
既に旦那様は扉から入って部屋の中にいた。全然気付かなかった。
え~~~……、今の会話どこから聞いてたんだろう?俺、エジエルジーン団長の事思いっきり旦那様って言ってたし、さっきは離婚するって言い切っちゃってたんだけど。
ソマルデさんも緊張している。
「消していたつもりは無いのだがな。」
旦那様は普通だった。元々無表情なので分かりにくいけど、俺達が話していたことに対して反応は無い。
「団長は俺達の秘密の会話をコソッと聞いてたんですか?」
恐る恐る尋ねる。だってこのまま黙っててもしょうがない。
「いや、聞いてはいないが……。何を話してたんだ?」
俺はホッとしたけど、ソマルデさんは怪訝な顔をしていた。まだ疑っているようだ。
「ルクレー男爵令息のスキルについてです。」
ソマルデさんが簡潔に答えた。
旦那様はああ、と頷く。
うう、空気が悪い…。旦那様は聞いてないというし、ここは会話を繋げて話題転換した方がいいよね?
「えっと、団長もラビノアの『回復』に気をつけてるんですか?」
今のソマルデさんの話からいくと、ラビノアは初対面で旦那さまに『回復』スキルをかけたという事になる。旦那様も気付いてるんだよね?
「あまり近付かないようにはしている。最初から回復を掛けられていると気付いてはいたが、まさか依存性があんなにも強いとは思っていなかった。元々血筋でスキルへの耐性は高いんだが、この前は『隷属』と『回復』の二重掛けで対応が遅れてしまった。すまなかったな。」
話しながら近付いて来て、俺の後頭部に手を回してゆっくり撫でてくれた。あんまり言わないけど旦那様も気にしていたらしい。
「血筋って事は王族のってことですか?じゃあ殿下も?」
「エジエルジーン様はスキルは有りませんが他の人より耐性が高いのですよ。それこそルキルエル王太子殿下よりも。」
これにはソマルデさんが教えてくれた。
耐性とは言ってもかかりにくいという訳ではなく、一度かかってからそのスキルを返す事が出来るというものらしい。ただ初見は難しく、要は人より順応性が高いというもので、ルキルエル王太子殿下よりもその能力は高く、ラビノアの『回復』も回数をこなせば、他の人よりもかなり早く依存性が無くなっていくという体質をしているのだとか。
地下牢の天井をルキルエル王太子殿下のスキル『絶海』で海に変えて切り裂いたのもこの応用で、殿下のスキルに対して耐性を上げて、殿下のスキルを切って真っ直ぐ地下に飛び降りた。
単なる剣技が凄いだけかと思ってたら違いました。
この時、俺の脳内で何かがキュピーンと閃いた。
「じゃあ…、だから黒銀騎士団長は……。」
「…………。」
「?」
俺の呟きに無言になるソマルデさんと、不思議そうな旦那様。
つまり?漫画の中で黒銀騎士団長のエロが薄かったのは、ラビノアの『回復』に慣れてきていたからってこと?
いやいや、純粋に主人公ラビノアの愛らしさにメロメロになっていた可能性だって無きにしも非ず。
んにゃ、もしかしたら!
もしかしたら旦那様の趣味は!
「メイドちゃんが好きとか!?」
突然突拍子もないことを言った俺に、違う意味で嫌な空気が流れた。
この後旦那様は少し微笑んで頭を撫でて帰って行きました。
ソマルデさんからは「開いた口が塞がらないとはこういうことを言うのですね。」と呆れられてしまいました。
毎度すみません。
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