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番外編
77 ミゼミの砂糖菓子④
しおりを挟むミゼミは悩んでいた。
最近明け方になると、ミゼミのチンコがぴょこんとする。そしてそれをアジュソーに治してもらう。
「アジュの手、気持ちいい。」
まだぴょこんとしていない時に、自分の手で触ったけど、アジュが触った時のように気持ちよくならない。
クタンでクニンだ。今、持ってみてもプルプルしているだけだ。
「うーーーーん。」
首を傾げて考える。これは病気じゃないと言われた。普通のことだし、ミゼミは今までが大変だったから急に大人になったんだと言われた。
大人のつもりだったのに、大人じゃなかったらしい。
この前アジュのチンコをムニっと触ってみた。
一緒に寝たいとお願いして実行したわけだけど、アジュが困った顔をしていた。
触りたいってお願いしたら、暫く嫌がっていたけど触らせてくれた。
「アジュのもぴょこんってするね!」
自分だけじゃなかったのだと喜んだけど、アジュはずーと困った顔をしていた。
「ミゼミのも触ればなるんだよ?」
「自分じゃならなかった。」
「え?そんなバカな。」
アジュの手が伸びてきて、チンコに触れてきた。お互いムニムニと触っている。
アジュのも触れば大きくなって固くなるんだから、先っぽから精液?が出るのかな?この前から教えてくれてるけど、なんだが不思議だ。
これで赤ちゃんが出来るんだって。
「ねーねー、なんでアジュのは黒いの?」
どうみてもミゼミのより大きいし、黒っぽい。赤いんだけど、黒い?
「ミゼミのは綺麗な色だね。」
笑いを含んだ声にミゼミは顔を上げた。アジュが
ミゼミの顔を見ていた。
何故かびっくりする。よく分からないけど、流れてくる心がミゼミの心臓をドキドキさせた。
なんでか、凄くドキドキする。首も、頭も、ドキドキして………。アジュのを握っている手の中の物が熱い。生きて意思があるように感じる。ドクドクしてて熱がいっぱい。
ミゼミは手を離そうとした。だけどアジュの手がミゼミの手ごと覆い被せてしまった。
「一緒にやろうか。」
「い、一緒に…?」
ミゼミの腰を引き寄せられ、二人の熱く昂ったモノが重なり合わされた。ミゼミの両手で二本とも握らせて、アジュの両手が包み込む。クチュと音が鳴り、どちらのか分からない溢れたものがヌルヌルと滑らせて腰が抜けるように気持ちよくなってくる。
「どう?気持ちいい?」
ミゼミはウンウンと頷いた。気持ちいいけど、どうしよう…。すごく、恥ずかしい。
アジュから流れてくる心が、甘い。
砂糖菓子よりも甘い。
二人で吐く息は熱くて、震えて出す精液は勢いよく飛び出た。
ミゼミはアジュの若葉色の瞳をのぞいて、自分が何を感じているのか理解できなかった。
あの日からアジュがおかしい。
ミゼミを見ると砂糖菓子よりも甘い。
見上げると若葉色の瞳がいつも側にある。
毎日一緒の布団に入って、一緒に射精するようになった。アジュはミゼミの身体を撫でて、唇をつけてくる。その優しい感触にミゼミはどうすることもできない。
いや?って聞かれるけど、嫌じゃないから首を振る。そうしたらアジュは嬉しそう。
アジュが嬉しいならミゼミも嬉しい。
嬉しいけど、ミゼミは混乱していた。
朝からミゼミに着せる服を選び、自らの手で着せてあげる。
メイド長が仕事を取らないで下さいと言っていたが気にしない。
「さ、今日はルクレー子息と昼食だよね?王宮まで一緒に行こうか。」
アジュソーの前にはオフホワイトの服で統一されたミゼミが立っている。貴族服は苦手だというので、基本はシャツにズボン、上着は緩めのジャケットかカーディガンが多い。薄茶色のポンチョ風コートを被せて、肩まで伸びた真っ直ぐな白髪を整えてあげた。
「髪留めもしていこうか。ご飯を食べる時に横髪が落ちたら邪魔だからね。」
ミゼミの髪は癖一つない直毛なので、金属や宝石が多くついた髪留めは重たくて滑り落ちてしまう。
隣国から取り寄せた物だが、神殿に生えていた神木から作られた髪留めを留めてあげた。ワンポイントにアジュソーの瞳と同じ色の石がはめてある髪留めだ。
「ありがと~。」
嬉しそうに笑うミゼミを促し、本日は北離宮に送って行った。
待っていたラビノア・ルクレー子息にミゼミを引き渡し、夕方にまた迎えにくると伝えて別れる。
北離宮の門の前でファマリ・エレンレフ副団長が待っていた。
「最近楽しそうで何よりです。」
ミゼミのことを揶揄っているのだろう。
「夕方にはまた戻ってくる。」
「了解です。そろそろ公表した方が良くないですか?ウチのバカ親が動き出しましたよ。」
「報告は来ている。だがエレンレフ家の力を削ぐことになるぞ。」
「自業自得でしょう。それに裏稼業は縮小されるでしょうが、問題ないと思います。我が国はルキルエル・カルストルヴィン王太子殿下がおり、アジュソー・リマリネ伯爵がお仕えしているのですから、なんの憂いもありません。」
裏稼業とは国王陛下の暗部のことを言っている。
「お前の家だろう?」
ファマリはヒョイと肩をすくめた。
この国の実権はまだ年若い王太子殿下が殆ど掌握している。国王陛下は飾りに近いのだが、主人である殿下が動かないことにはエレンレフ家は潰しにくい。
一応国王陛下にも体面があるだろう。
「いいですよ。家とは殆ど決別してますしね。」
ファマリを引き抜けたことはアジュソーにとってかなり大きい。
「殿下に進言する。」
「それがいいですよ。ちょっと可愛くなってきましたもんね。悪い虫がついたら大変ですよ。折角ここまで自分好みに育ててるのに。」
「…………何が言いたいのかな?」
「いや、だって団長の好み初めて知りましたよ。夜会ではお嬢様お坊ちゃん、果ては秘密の関係まで平気でやりこなしてた団長の好みは派手で豪奢な人間なんだろうと思っていたのに、実は白が似合う無垢な清純派とは思いませんでした。ちょっとは手を出してるんでしょ?屋敷に連れ帰って団長が手を出さないわけ無いですもんね。」
「そのペラペラと喋る口を封じてあげようか?」
アジュソーがご婦人方に大人気の天使の笑顔で脅す。
「やめて下さい。団長スキル無しのくせに本当にやるから困ります。」
ファマリは慌てて口を塞いだ。
「最初はそんなつもりじゃなかったんだ。」
「そうなんですか?」
「そうだよ。」
騎士団の詰所に向かいながら考える。
最初は恩を返そうと思った。そして殿下から世話と護衛を任せられ、面倒を見るようになった。
素直についてくる姿は雛鳥のようで、ガリガリに痩せて見目は良くなかったが、あんまりにも懐くものだからアジュソーも可愛く見えるようになってきた。
徐々に頬に肉がつき、身体つきも丸みが出てくると、なんとも言えない気分になってくるようになった。
アジュソーの好きな服を着せ、知識を増やしていく。ミゼミはアジュソーの言い付けをよく守り、素直になんでも覚えて行った。
最初の頃の吃りもなくなり、まだ幼さは抜けないが会話もスムーズになってきた。
サラサラの白い髪も、灰色の瞳も、白い肌も、アジュソーが教えた通りに手入れをするようになったので、最近のミゼミは可愛い。
どこに出しても恥ずかしく無い程に可愛くなった。
自分が育てたのだ。
そんなつもりじゃなかったのに、いつの間にか手放したくなくなっていた。
「ミゼミは僕の子だ。」
「………あの方、団長の二つ年上じゃ……?」
若葉色の瞳に睨みつけられ、今度こそファマリは黙った。
久しぶりに二人で食事を摂った。ゆっくり話せるようにと個室の部屋をラビノアが用意してくれていた。
「どうですか?白銀団長のお家は。」
無邪気にラビノアに尋ねられ、ミゼミの頬が赤らんだ。
「う、うん。毎日嬉しいよ。」
「ふふふ、そんな感じします~。」
送ってきた白銀団長から甘い心が流れてきて、ラビノアは久々にトキメキを感じた。しかも楽しいではなく嬉しいと返事をするミゼミに、一体何があるんだろうとワクワクする。
ラビノアも白銀団長がミゼミにだけは空気が甘いことを気付いていた。これはきっとラビノアとミゼミしか理解出来ない感覚だ。他の皆んなは白銀団長が世話好きで、どこか幼く懐くミゼミを可愛がっているだけだと思っているだろう。
「あ、ミゼの布団どうなった?」
「それが………一応乾いたんですけど、寒くてカチコチに固まった所為なのか、もう使えないみたいです。」
ゴワゴワするというか、膨らみがなくたり乾いても固くなったのだ。
そうなんだぁとミゼミは肩を落とす。ミゼミの持ち物は全て白銀団長から贈られた物だ。ラビノアにも日用品などはくれるが、その差は雲泥の差だった。
「アジュに謝る。」
「そうですね。大丈夫だと思いますけど。」
「いつものお礼したい。」
お礼かぁとラビノアは思案する。白銀団長は何でも持っているので、ありきたりな物は微妙な気がする。かと言ってミゼミが何かを手作り出来る気もしない。その場合はラビノアが教えることになるので、それはそれで無理だと思う。ラビノアは自分の実力をちゃんと理解している。
「団長の好きなものって何か知ってますか?」
「アジュの好きなもの?」
なんだろう?ミゼミは考えた。人は好きなものを前にすると心が明るくなる。アジュの心が明るくなる時………。ミゼミの前に来ると明るい。ミゼミをあげると言って喜ぶのかな??むしろ困るんじゃ無いかな?
ミゼミはうーーーんと長く考え込んでいた。その間もゆっくりと昼食は進んでいく。
最後のデザートに進んだ時、ミゼミはあっと声を上げた。
「アジュはデザートの時嬉しそうにするのに、お屋敷のご飯にはデザート食べないんだよ?ミゼが一緒に食べよー言ってあげたら喜ぶよ。」
「え?白銀団長は甘いものを食べるんですか?」
ミゼミは「うん!」と元気よく頷くが、ラビノアは見たことがない。でもそれなら簡単なお菓子を作ってあげれば喜ぶんじゃないだろうか?
ここの食堂で少し場所を借りて何か簡単なものを作る。ラビノアにもミゼミにも作れるもの?ラビノアは料理が出来ないのだが、食堂の料理人に教えてもらえないだろうか。
「よしっ!ミゼミ君、行きましょう!」
ラビノアはミゼミの手を引いて立ち上がらせた。まずはこの汚れたら怖い衣装を脱がせなければ。
二人はキャッキャと食堂へ向かって行った。
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